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表3 エネルギー分散型X線分析による元素の成分量(3)
この測定結果にはかなりバラツキがあります。それが生成された物質が鉄炭化物であること示唆しています。鉄炭化物は金属結合、共有結合、イオン結合のいずれともつかないような中間t的な物質であり、化合のモル比は固定していません。.
第２章のまとめ
分析実験の結論として、二酸化炭素を溶かした水中に鉄を溶かすと気泡を生成する物質は鉄と炭素が結びついた 鉄炭化物であることが明らかになりました[1]。
ー付記ー
水と石炭から炭化水素を合成する方法にFischer-Tropsh 処理があります。この方法では熱したコークスに水蒸気を触れさせて発生する一酸化炭素と水素の混合ガス（水性ガス）を150～300℃の温度範囲で遷移金属を触媒に使って有機物を生成するものです。 鉄を触媒にした場合には種々の酸化鉄と鉄炭化物を生成することが知られています。 ここで，700℃以上では二酸化炭素より一酸化炭素の方が安定で、一酸化炭素(CO)は窒素ガス(N2)と同じ電子構造となります。Fischer-Tropsh 処理では、高温で水生ガスを精製し， 二酸化炭素のほうが安定である温度範囲において二酸化炭素と鉄により酸素を炭素から分離して、炭化水素を合成します。
[第2章の文献]
[1] S. Karasawa, " Inorganic production of membranes together with iron carbide via oxidization of iron in the water that includes carbon dioxide plentifully", Astrobiology Science Conference (AbSciCon2010, Evolution and life, #5168, League City, Texas, [Prebiotic Evolution: From Chemistry to Life Ⅱ], Apr.27, 2010.
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