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2.1.b 分析に用いた試料の採取
 図8(c)に示す炭酸水にスチールウールを入れた液体から分析した試料を採取しました。浮遊物を採取するために,ステンレスの匙で採取するとはじくように逃げるます。そこで,網ですくい取りました。乾燥させた試料をシャーレに載せて写真撮影したものを図9(a)および図9(b)に示します。図10(a)は光学顕微鏡写真であり、図10(b)は走査型電子顕微鏡の像です。なお,図8(b)に示すガラス瓶の側壁に干渉色を示す側面の付着した物質も採取して分析しました。

    
  (.a) 乾燥させた浮遊物(全体像)       (b) 乾燥させた浮遊物(拡大写真)
図9 炭酸水にスチールウールを入れて生成され水面に浮遊する物質の乾燥状態の写真

    
(a) 乾燥させた浮遊物(x600倍)      (b) 水面の物質のSEM像(目盛100um)
図10 炭酸水にスチールウールを入れて生成され水面に浮遊する物質の拡大写真


2.2節 赤外分光分析
2.2.a. 分析の原理と結果
  赤外光を照射して分子に振動や回転を起こさせる吸収の波長を測定して比較することにより分子の結合のタイプを分析することができます。 一般に波数が1500cm-1〜650cm-1までの領域が、物質独特の 吸収パターンが現れ指紋領域と呼ばれています。 既知試料のスペクトルがわからないと同定は困難です。最初の段階として、流動パラフィンの炭素原子と水素原子の結合の伸縮振動の吸収ピークが3000cm-1が現れるかどうかを調べました。 炭酸水にスチールウールを入れてできた物質を乾燥させて赤外光分析の結果を図11に示します。



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