1) 脈診
2) 大腿内側の血海、内膝眼に置鍼。鍼体を持って両穴に気が満ちてくるのを確認。
3) 置鍼したまま、足の指を1本づつ引っ張る。硬い場合は、無理に引っ張らない。
4) 三陰交と湧泉に四指を当てて、温度の上昇を待つ。足首を回して、硬さを確認。
5) 2)をもう一度する。多分、内股の温度は上昇している。抜鍼する
(2) うつ伏せ(伏臥位)15分間 背骨(督脈)の冷えを抜き、腰背部を解す。腰部膀胱経の陥凹部(腎兪辺り)に左右置鍼。平行して、両手で腰兪と大椎を同時に弱指圧して共鳴させるように響きを出す。続けて、一側線も弱指圧。鍼と指圧の4点攻めは効果大。抜鍼して下肢に移る。
2) 左右大谿(腎経)に置鍼。平行して、湧泉(腎経)に3艾半米粒大の灸した後、大谿の置鍼体を左右同時に持って、気が集まり、温度が上がるっているのを確認したら、抜鍼。崑崙に置鍼。環跳から胆経、膀胱経を指圧しながら崑崙に至る。抜鍼。
3) 京門と腰根に散鍼、腰部背部の指圧。脊柱両側を指圧。肩背部、上肢指圧。
 
(3) 上向き 10分間 残ったコリを取り除く            
1) 腰部臀部の下に手を突っ込んで指先で持ち上げるように指圧。立膝で股関節肝経を指圧。立膝のまま膝窩に下から指圧。下肢を伸ばして、足の指を引っ張る。今度は最初に硬かった指もほとんど伸びているはず。足首を回す。膝周辺を中心に指圧。
2) 肩甲骨の下に手を突っ込んで肩甲骨の周辺にくじき手。天髎と雲門辺りを上下から挟むように指圧。頸部、肩の指圧、頸部牽引。上肢指圧の後、手の五指を引っ張る。手首を回す。 

(4) 横向き 左右で10分間 体の横(胆経)を解し、頭に溜まったストレスを抜く
1) 京門、期門、章門あたりの肋骨の強張りに散鍼。冷えを抜く   
2) 翳風に置鍼、頸部、側頭部に置鍼を挟むように指圧。響きあり。
3) 上肢の把握圧とストレッチ。

(5) 上向き 10分間 全身の血液の流れを整える
1)枕をはずし、天容のちょっと後ろ辺り、胸鎖乳突筋の後ろに左右同時に1mmぐらい刺鍼して左右とも鍼体を持って響きと気の移動が来るまで待つ。2〜3分。スーッと抜けて温度が上がったら出来上がり。下井流洞刺。
2)枕をして、腹部指圧、膝関節、足関節の解れを確認。足首回し。脈診
 (6) 座位 5分間 患者の希望に応じて微調整。
 腰、頚の回り具合を見て散鍼指圧、京門、期門の硬さがあれば指圧。手首を持って天に向かってストレッチ(腰痛の患者以外)。手掌軽擦で終了。約60分の治療時間

下井鍼灸院 目次へ

鍼の刺入深度は全て切皮程度、1〜2mm

(1)上向き(仰臥位)10分間  肝、腎、脾経で下肢の冷えを抜く

「治療順序1」(旧) 現在はずっと簡素化されています