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2008.3.16
・都市の文化度
   約7年前から5年間岩手県一関市に単身赴任をしてい
   た。毎年秋には文化祭が開催されその中には俳句、
   短歌に加えて川柳もあった。一度だけ数句を投句し、
   一句選ばれ小冊子に掲載された。当時は人口が6万人
   程度の小さい町(現在は合併で11万人)であったが
   句会が開かれていた。27年間住んでいる三鷹市はイン
   テリジェント・コミュニティ部門で2005年に世界一
   に選ばれた。ここでも毎年文化祭があるが川柳部門は
   存在していない。人口は当時の一関の約3倍もあるが
   句会はないようだ。駅前はシャッターが閉まっている
   地方都市とITで世界一の都市とどちらが文化度が高い
   のだろうか。
   
2008.3.9
・ぼやき川柳
   NHK第一ラジオで土曜日の午後にぼやき川柳という
   番組があることを最近知った。大阪の局からの放送
   で関西弁での放送である。毎週お題が二つ出され一回
   当たり1000句以上が応募されている。選者の大西泰世
   さんの軽妙な語りやコメントも楽しい。1月末から投稿
   を始めてこれまでで二回放送時に読まれた。発表が活字
   の場合と違って放送の特質を生かした面白さがある。
   自分の句がいつ放送されるかのドキドキ感、最後の句
   にも入っていなかった時のガッカリ感。ただ土曜日の
   昼下がりという時間にラジオ聞けないことも多い。
   どうもラジオ付きのボイスレコーダーを買う羽目に
   なりそうである。  

2008.3.3
 ・川柳の国際化
   ネットで調べていると台湾川柳会という句会があること
   が分かった。日本語を忘れていない台湾の方が今でも
   川柳を楽しまれていることを知り驚いた。海外で日系の
   人たちが楽しまれているのとは大きく違う。外国人が
   日本語で句を詠まれている。『過ぎ去った国の旨さを
   握り寿司』『カタカナ語昭和も終に遠くなり』これらが
   台湾川柳会の人たちの作品である。なかなか味のある
   作品であるが、若い人たちに継承されるのかどうかは
   分からない。川柳の国際化は残念ながら柔道や空手の
   ようにはいかない。川柳の基本は日本語であり、台湾
   は特別な例である。川柳と類似した短詩が外国にあれば
   これらを通しての国際交流はできると思う。

2008.2.24
 ・時事川柳について
   主に新聞社が募集している時事川柳は文字通り世相を斬
   ることを主眼に置いている。個々の事件や政治の動きも
   世相ではあるが、もう少し大きい時代の流れやその背景
   も世相と言える。最近の某新聞社の川柳はあまりにも前
   者に主眼を置きすぎて、スピード競争になりつつある。
   後追いは掲載されにくいため質の低下が危惧される。
   また時事川柳はその時代とセットで存在しているために
   あとで読むと理解できない句が多い。これは個々の事件
   等に主眼を置いた句の方がその程度が大きい。逆にあと
   で読んだらその時代が分かる時事川柳がもっと多く出て
   来て欲しい。

2008.2.17
 ・川柳はマイノリティか?
   大きい書店の売り場に言って書棚を見た時、趣味を聞か
   れて言うべきか迷う時などに川柳はマイノリティだと感
   じる。しかし、在住している図書館の検索結果では、そ
   の図書館に置かれている俳句と川柳に関する本の比率は
   3:1程度であった。またGoogleで俳句と川柳を検索す
   るとその比率はさらに小さく1.3:1程度である。そもそ
   ものルーツが庶民の楽しみであった川柳は、今の時代も
   庶民に根付いているという証であろうか。何をもってマ
   イノリティというかの議論はあるが、ここだけ見ると決
   してマイノリティではない。ただ俳句には多くの俳人と
   呼ばれる人がいるが、川柳作家は少ない。庶民が主役の
   川柳はそれでよいと思う。
   
2008.2.10
 ・川柳とJazz  
   川柳とJazzには共通点がある。庶民の楽しみから生まれ
   た点や型にはまらない自由度等はいずれにも共通してい
   る。そして地域でのジャズフェスティバルやジャズコン
   サートの観客には中高年が多く、川柳を楽しむ人の年代
   と共通している。またどちらもマイノリティとして今後
   の進む方向に迷いがあるようにも感じる。ただJazzには
   多くはないが、若いプレーヤーが登場している。川柳に
   はNetでの応募者はいるかもしれないが、若いいわゆる
   川柳作家は残念ながらほとんどいない。穿ち、おかしみ、
   軽みに加えて批判精神を持ち合わせた若い作家の登場を
   期待する。

2008.2.2
 ・川柳と狂歌
   俳句に対して川柳、短歌に対しては狂歌がある。狂歌は
   上方で16世紀から18世紀にかけて流行り、その後は江戸
   でブームになったが、統制や質の低下で廃れたとのことで
   ある。今でも川柳は句会が開催されたり、公募が多くある
   のに狂歌の復興の兆しはない。この理由の一つは句の長さ
   が関係しているのではないかと思う。うがちや世間を切る
   ためには短く、シャープな川柳の方が鋭く訴える。田辺聖子
   さんが紹介している武玉川の中には七七の短句もあり、朝日
   川柳等でもたまに短句が選ばれている。俵万智が短歌に新
   しい風を吹き込んだように、誰かの登場で狂歌が復活する
   可能性はあるだろうか。

2008.1.27

 
・川柳の選者について
   公募川柳には一部抽選というとんでもないもののもあるが、
   通常は選者による審査がある。常時募集の場合はほとんどは
   選者が明記されているが、それ以外は明記されていない。
   明記されていない場合は、主催会社の社員等が審査するもの
   と推測している。選ばれた句は選者のセンスと合致したもの
   であり、選者のセンスを知っていることも重要である。過去
   の入選句を見ることによりこれは大体分かる筈である。自分
   のセンスに合わない選者の公募川柳には、投句しないことに
   より自分の流儀をつらぬく姿勢も必要である。


2008.1.20
  ・川柳のルーツについて
   昨年は川柳発祥250年を記念していくつかのイベントもあった。
   柄井川柳が江戸時代に句を公募し、庶民の楽しみの一つとして
   江戸で川柳というジャンルが確立した。さらにその先のルーツを
   探ると室町時代の和歌にまでさかのぼる。江戸で花開いた川柳
   ではあるが、ルーツが和歌ならば京都を中心にした関西圏でも
   句を楽しむことはなかったのであろうか。関西の吉本興業に
   代表される笑いの文化のルーツと川柳のルーツの接点があるの
   ではないだろうか。関西(京都)生まれとしては興味のある
   テーマであり、これから調べていきたい。

2008.1.12
・フォト五七五について
   最近、写真に五七五(俳句や川柳)を添えて楽しむフォト五七五の
   存在を知った。NHKでは教育TV で公募していて、作品をHPで見る
   ことができる。
    http://www.nhk.or.jp/tankahaiku/photo_575/index.html
   ここでは写真と俳句の組み合わせと書かれているが、季語の入ら
   ない五七五でも受け付けている。
   まさにマルチメディア時代の映像と文字のコラボレーションによる
   新しいジャンルの誕生である。過去の写真をスキャナーで取って
   自分史を作るのもよし、少し写真を加工して現実から離れた世界を
   詠むのも楽しい。川柳のみではなくこちらにも挑戦をしていこうと
   思っている。