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鉄線之図 てっせんのず


KISEI  YUKARIHANA    MUSEUM  OF  ART  
  


表紙
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精選作品目録 絵画作品目録 編者  







紙本水墨淡彩。 昭和46年。 1幅。 縦23.5cm 横33cm。






紫の花紫の花を中心にして伸びた長い茎や葉が踊っているような楽しい鉄線の画面です。四方に広がる葉は渦巻く茎に沿うように勢いある方向性を示しています、透き通った一輪の花弁には花芯が鋭く求心的な存在で茎と葉に躍動感を抑える中心軸のようです。花弁、葉、茎の色彩は絵具に薄い墨を混ぜて明暗や濃淡を表現して全体的に調和ある作品になっています。このように植物を自然以上に自然に描く力量が芸術的構成力です、自然を在るままに描くのでなく美的に構成する技が芸術でしよう。



鉄線の花には、空間の中にある「目」を感じます。花には、空間の中にある「新芽」の美しさを感じます。これは誰でも教えられると解りますが、この美しさを本当に自ら解るという事は難しいです。これが美の境地です。

この絵には詩があります、詩とは言葉ではなく、その人の内なる詩心です。描いていて酔っていますから、絵が詩になっています。

詩心を持つ人が詩人です、詩を書かなくても詩人です





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