
昭和44年。 1口。 高16cm 口径14.5cm 底径8cm。

竜胆は秋の草叢に咲く可憐で清楚な小さな草花です。凛とした姿に高貴な品格があります。 天空に伸びた蕾に乙女が両手を広げて立つ様な清らかさを感じます。紫の花の色には何か悲しい憂いがあり作者も秋の山辺に咲く
竜胆を眺めて言葉を懸けていました。水指の膨らみ、滑らかな土色の地肌が素朴で美しい竜胆を観て季節感を味わう仕合せを感じるでしょう。
茶室での会席には亭主の心遣いが在ります。茶室に置かれた器物は贅を尽くしたのではなく畏敬の念に基づく調度品が飾られます。 客人は器物に対して応分の鑑識で以て亭主に感謝の応答が在りたいものです。
恋をする事です。美しいものを見て感動する事が恋というものです。花の美しさに、人間の真実に触れて感動する事が恋です。
学校の美術は言葉で教えるものです、実習は自分で学ぶ事です。教室で学ぶ事は美学です、だから美学の講義を美術は教え授けるものになります。
玉が砕けて粉々になり、それらの破片を一つ一つ集めて、元の玉の姿にする。すると其処に元の生命が蘇ります。玉が砕け再び玉に蘇り、また砕ける、この繰り返しが真実の人生です。
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