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猫草之図 ねこぐさのず


KISEI  YUKARIHANA    MUSEUM  OF  ART  
  


表紙
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精選作品目録 絵画作品目録 編者  













紙本水墨淡彩色紙。 昭和53年。 1葉。 縦27cm 横24cm。












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細く柔らかく強い茎、幅の小さな葉、葉脈の先端に垂れた穂先の繊毛を細い筆線で描いています。 茎や葉脈、先端部分の彩色も美しく研ぎ澄まされた筆勢いです。 細く長い絹糸を伸ばしたような直線を情感を込めて描ける技量は見事です。
「拡大 部分図」で穂先の先端まで描き込まれた筆勢と美しい彩色をご覧下さい。然(サ)りげ無く描かれた野草の猫草に自然の侘しさと慈しさを感じます。
芸術や学問を直ぐに理解したと勘違いする人がいます。研鑽や修学する事で難しい事が解り更なる修養をする人が大成するでしょう。



「猫草」の繪を観ていると、研ぎ澄まされた刀を観るように、頭が痛くなる事もあります。ある時は、大いに安らかな自然を感ずる事もあります。一本の線にも生命が溢れています。

木の先端にある新芽は天に向いています。枯れ葉は地に向いています。一つの枝に付いている、新芽も枯れ葉もそれぞれに味わいのあるものです。

天才は悲劇的な生涯に終わる人が多いようです。悲劇に耐え忍ぶだけの強い精神がなければなりません。






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