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設立の趣旨 | ![]() |
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「観音菩薩像T」を小さくした様な像です.。像は合掌した掌の中に納まりそうな寸法です。細緻な目鼻と端整な形相、宝珠を捧げ持つ手、 優美な衣文が克明に表現されています。安定した蓮華座に像が真立した見事な均です。側面から観ても薄く而(シカ)も優美な姿です。この様な小さい仏像は持ち運びにも便利である故に古来より数多く伝世され持仏としても現存しています。品格ある清浄な仏像を身近に置く事で、仏の加護と光明を自得したいものです。 像は型取りし素焼きとしてブロンズ像の原型としています。焼成には七輪コンロを使い素焼きの像としても制作していました。 人生に於いて人と人とが出会う事には、縁が有って出会う人と、 左様でない人が在る様です。普通に世間で出会う人とは多少の縁でしょう。お互いに尊敬し会い魂に触れる様な縁が有る事は 極稀な事です。縁が有るとは、要素の原因から結実して縁と成る様です。縁(ユカリ)有る人生に幸多かれと願うものです。 芸術家が理想を仰ぎみた姿が芸術です。その見上げた視野は広大無辺な天空に達します。 生死無常という事が、私の芸術の全てです。 生死無情感こそ矛盾です。この矛盾を、人間的愛情による調和の上に処理する事こそ知性だと思うのです。源氏物語はこの精神に貫かれています。人は死という事によって、生を強く知る事が出来ます。幸福である時に、不幸にならないように祈り、不幸である時に幸福を願うのです。この時に無情という事を知る事が出来ます。 |