本文へスキップ

 観音菩薩立像 かんのんぼさつりゅうぞう

KISEI  YUKARIHANA    MUSEUM  OF  ART    ;



表紙
設立の趣旨 全作品目録 精選作品目録 彫刻作品目録 編者  










(多面像)
(回転画像)




銅造。 昭和38年。 1躯。 像高29cm  底径9cm。





像は直立した形態で均整がとれ細部まで緻密に造られています。宝髪(ホウケイ)は単髻で垂髪が撫で肩を覆うように纏(マト)められ、顔部は顎の輪郭が豊かで、半眼で切れ長の目、小さい口は穏やかで締まり慈悲に満ちた表情(妙相)をしています。両手で宝珠を抱き、着衣は単純で衣文も美しく流麗に左右対称に体側にあります。切れ長い両足が衣の下にあります。蓮華座と反華座が上下に重なり特に反華座が大きく安定感があります。優美で慈悲深い穏やかな顔面と細長い体駆、均整のある台座で個人信仰の対象とした持仏像の寸法となっています。
仏教が伝来して以来、我が国では数多く仏像が造られています。この像は飛鳥時代を彷彿させますが現在に於いて非凡な才能が仏教思想を感得し伝統を認識して悠久の美の精緻を極めて創造した信仰の対象となる像です。 仏像とは釈迦や仏弟子を美しく清浄なる姿として具現化した造形物で、許される人にのみ造佛出来るものです。作者こそ世俗の汚濁に染まらない無心で純粋な魂と技芸に適った不世出の芸術家です。



吾人と共に好ましき人とは、道の人であり、愛の人であり、魂の高貴さ、常に新鮮明朗な自由人である。一言率直に申すなら好きなるものは好ましさによって、 修証されているもので、このことは重要な事柄である。だからこそ吾は好みて、この道一筋に生涯を掛け悔いないのである。元来好むと云うことは、真実の縁によって起こり、更に新しき縁を生じてゆくものである。  

この世では数少ない人間が本当の理想を語りあってこそ縁の深い関係が生まれます。縁によって親しく結ばれている人間関係は少ないものです。

肉体は魂で保っています。肉体が消滅しても、人間は魂で生きます。肉体は魂が宿る処です。物(作品)にも魂が宿ります。魂は魂を識る人間に映ずるものです。


富める人は貧しき人を助け、足らざるを補いあう。この人々を大衆というのです。 生あるもの総てが平等です。