川辺に生い茂る葦の茎に翡翠が止まっている図です。羽色は宝石のように透明感がある美しい色彩で厳冬に佇む姿は絵や写真にもなります。鋭い眼光、長い嘴、小さく纏まった体型を作者が手慣れた描写力で表現しています。画面左上から垂れ下がる葦の茎、葉も流れるように美しい構成です、茎の先端も穂を広く点描して広く大きな空間の存在感があります。
翡翠は好んで描いた題材で孤高に敢然と生涯を美的真実に求め極めた作者の自身の姿に観えたでしょう。 い
「般若心経」を読んでいると、人間の誕生から死までを謳っていますね。人間生まれた時は何の理屈もなく、成長するに従って理屈が付くので、理屈のない生まれた時に還るように教えています。
お経のように何も無い、自分が無心になり、ものに殉じる心になる事です。 この事に徹する事が芸の心が解るという事です。理屈ではない無私の世界です。
御陰様とは、何に縋(スガ)るかという事、縋って何かを戴くという事です。
芸術が素晴らしい事は誰にも解ります、解っても芸術により開眼する人間は少ない様です。
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