足摺海岸を描いた水墨画です。海岸に迫る岩肌と低い樹木、 打ち寄せる太平洋の荒波を縦長の画面に自然で雄大に構成しています。 細い線で全体の輪郭を描き、点描と短い輪郭線、薄い濃淡の陰影で立体感と遠近感が強調されています。近景から遠景まで縦に長い画面に遠近感を表現して描写しています。特に手前に描かれた
奇岩が面白い形態の雄大な海景画です。
作者が足摺岬を訪れたのは数十年も前の事です。以後足摺岬の景観を何枚も描いています。作者の脳裏には雄大にして美しい映像として脳裏に培養されている様でした。汲めども尽きない甘露の作品として創作されていました。
海辺に於ける海水と岩石、山岳に於ける岩山と空気、これらは共に同等の均衡の上に調 和を保っている。荒波の耐えるだけの岩石が海辺にある。強風に耐え得るだけの岩山と空気。 これらは同じ力で均衡を保っている。この調和が一つのリズムを持った時に、美しく自然は存在する。
悲しみを知る事が人生です。悲しみを喜びに替える事も人生です。悲しみの中に喜びを発見する事です。
人間の長所とか短所とかではなく、要するに極まっているか、いないかです。
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