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紫陽花之図 あじさいのず


KISEI  YUKARIHANA    MUSEUM  OF  ART  
  



表紙
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紙本水墨淡彩色紙。 昭和51年。 1葉。 縦27cm 横24cm。













紫陽花は梅雨時に咲く華麗な低木です。濃い緑の葉の先端に沢山の花(ガク)が鞠のように淡い色彩で群生して咲いています。画面は一枝を則面から描写したもので青、薄紫、薄黄色の彩色は雨水に濡れたような可愛さで花芯も小さく点描されています。此の作品に限らず、画面に対して余白の空間構成が素晴らしいです。伸びた葉を深緑で、葉脈も墨線で強調し茶褐色の小枝も軽快に描いています。
90歳を過ぎた先生に、若い頃に還りたいかと伺うと、否若い頃から今迄経験した事は得難いもので、此の経験を基盤に余生も更に勉学したいとの意欲を語ってくれました。





作品を創造するのが作家ですが、作品が作家の手を離れたら、その時から作品は作品の運命を歩みます。

芸術家が育つには、やはりその環境に居るという事に尽きます。良い環境にいる事が美を養うという事です。小さい時から立派な人の,美しいものを見せ、美しい話を聞かすという事です。

人から物を戴くという事は、気苦労の多いものです。その人の心を戴く事ですから、貧しい 心の人から戴けば、私が見窄(ミスボラ)しくなります。立派な心の人から戴くと、私は素直に喜べて嬉しいものです。戴くと言う事は難しい事です。








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