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マ ク ロ 撮 影 は お も し ろ い !!
一般的に、等倍に撮影できるレンズを「マクロレンズ」と呼んでいます。
ただ被写体に近づくことができるレンズではありません。
下の写真画像は、ニコン「60_」マクロとシグマ「105_」マクロでほぼ同じ大きさに花が写るよう撮影距離を変えて撮影したものです。
(手持ち撮影なので、花の大きさが少し違いますが、ご了承ください)
カメラから被写体までの距離は
「60_」の場合は「約35p」くらいで、背景までは「約70cm」くらい
「105_」の場合は「約60p」くらいで、背景までは「約95cm」くらい
(ニコン「60_」マイクロは、被写体までの距離が近づくと絞りが変化するタイプなので 「f3.3とf10」 になっています)
まず@とAを比べることにしましょう。
「焦点距離の違いによる」画角の違いがわかります。
花の後ろ、右斜め上にある黒い丸の位置がずいぶん違いますね。
この比較で、被写体を同じ大きさに撮ると焦点距離の短いほうの背景が広くなること
が良くわかります。(より広角ですから当然ですね・・・・)。
二つのレンズの一番大きな差は、背景の写る範囲・被写体までの距離、ともう一つ、より広い範囲から光を
取り入れているためか「シャッタースピード」が大きく違っています。とうぜん「60_」のほうが手ブレしにくいですね。
@ A
ニコン「60_.F2.8」マイクロ シグマ「105_.f2,8」マクロ
(f3.3 1/1600) (f2.8 1/640)
B C
ニコン「60_.F2.8」マイクロ シグマ「105_.F2.8」マクロ
(f10 1/125) (f10 1/60)
次はBとCを比べてみます。
こんどは絞りを「f10」まで絞ってあります。「60_」も「105_」も背景がわかるようになってきました。この画像で、
焦点距離の違いによって背景の写る範囲が違うこが@とAの比較より良くわかります。
「f10」まで絞ってもまだ背景に少しボケがありますが、これ以上絞ると背景が目立ってきそうです。
近くを撮る時と遠くを撮る時、どちらが「被写界深度」が浅いでしょうか・・・?
もちろん近い時ですね! 近い時のほうがピントを合わせるときにより多くピントリングを動かす
(ジージーと「AF」が動いてますね)ことからもわかります。
同じ距離から撮れば「105_」のほうがよりボケるのですが、この場合、より近くから撮っている「60_」のほうもボケています。
「105ミリ」は「60_」のほぼ二倍の撮影距離で同じように撮れるので、あまり近づくことのできない被写体を撮る時に便利です。
最短撮影距離では、等倍でほぼ同じに撮れますが、望遠のマクロほど離れても大きく撮れます(望遠なので当たり前ですね)。
レンズ前面からピンと位置までのことを「ワーキング・ディスタンス」といいますが、このように、ほぼ同じ大きさに撮る時
「60_」よりも「105_」のほうが被写体から離れて撮ることができ、「105_」のほうが「ワーキング・ディスタンス」が長いと言います。
*ワーキング・ディスタンス・・・レンズ前面から被写体までの距離
*最短撮影距離・・・・・・・・・・・デジタルの撮像素子(フィルム面)から被写体までの距離
*焦点距離比較・・・・・・・・・・・焦点距離が二倍になると、被写体までの距離が1/2になることとほぼ同じで、
被写体の写る大きさが二倍になります。
(ただし、そのままの焦点距離で実際に距離を1/2にした時とは背景の写る範囲が違います)
単純に、焦点距離が二倍になると、撮れる被写体の大きさも二倍で、ブレも二倍、
と考えるとわかりやすいです。
被写界深度・・・・・・・・・・・・本当はピントを合わせたピント面のところにしかピントは合っていないのですが、絞りを絞ることで
ピントが合っているように見える範囲です。ピント面の前後に「前一・後二」くらいの幅で
合っているように見えます。
マクロレンズは、同焦点のレンズよりもさらに被写体に近づくことができ大きく等倍に写り、もちろん遠景も撮れるので
風景やポートレートなどにも使えます。
アップであまりボカしたくない時、絞る代わりに、焦点距離の短いレンズで撮る、という方法もあります。
逆に、ボカしたい時は、焦点距離の長いレンズで撮る方法もあります。