「これから論文を書く若者のために」
出版後の進行状況
若手研究者のお経
進行状況ホーム
日記へのリン
クの仕方
200Y 年 M
月 D
日の日記へのリンクは、
http://hostgk3.biology.tohoku.ac.jp/sakai/ronbun/shinpo/Y-M.html#D
でお願いします。
2008 年 3 月 15 日なら
http://hostgk3.biology.tohoku.ac.jp/sakai/ronbun/shinpo/8-3.html#15
2008 年 11 月 2 日なら
http://hostgk3.biology.tohoku.ac.jp/sakai/ronbun/shinpo/8-11.html#2
2/29
(金)
の進歩 板わかめ
突如思い出して、板わかめをネットで注文した。板わかめとは、わかめを板状に干し
たものである。あぶって食べると至極おいしい。ビールのつまみになるし、細かく砕いてご飯の上にかけて食べるのもよい。私は子どもの頃から、板わかめをご
く普通に食べていた。そして長い間、どの家庭でもそうしていると思っていた。ところが違った。島根特産で、島根(とその近辺?)でしか食べないようだ。母
が島根出身であったので、私自身は島根に住んだことが無いにも関わらず、板わかめになじんでいたのだ。もう何年も食べていなかったけれど、昨夜突然思い出
した。そして無性に食べたくなったわけ。
彩子の論文の改訂が一通り済んだ。レフリーに、英文校閲に出せと言われたので、ニューデースクールに校閲に送った。ついでというわけではないが、
最適胚珠数の論文も英文校閲に送った。二つも同時に送って異様にすっきりしてしまった。
生態学会の口頭発表用のファイルを完成させ、大会ホームページに登録した。
2/28
(木)
の進歩 費用対効果について考える
今朝の新聞に、一面をまるまる使った東
芝の広告が載っていた。撤退が決定した HD-DVD に関する告知だ。
「既にご購入された「HD DVD」製品の機能は、事業の終息後も変わるものではありません。」
と、あまりに当たり前なことを述べている。機能が変わったらすごい。
「お手持ちの、または今後お買い求めになる「HD DVD」タイトルソフトは、引き続き変わらず、美しくご覧いただけます。」
も、そりゃそうだろうと頷かずにはおけない。東芝は、いったいいくら使ってこの広告を載せたのか?
講座セミナー二つ。明日話し合おう。
生態学会の口頭発表用の PowerPoint ファイル作りに取り組んだ。3/4 の 17
時までに大会ホームページにファイルを登録しないといけないのだ。もし遅れたら発表できないという恐ろしい仕打ちが待っている。竹中さん(の作る管理プロ
グラム)のことだから、「ピッ、ピッ、ピッ、ポーーン」ときっちり 17
時に締め切ってしまうであろう。昨年の大会では、登録が間に合わなかった人がどれくらいいたのか。興味津々である。
2/27
(水)
の進歩 『蝉しぐれ』『風立ちぬ』
『日本語の作文技術』
今さらながら、藤沢 周平の名作『蝉しぐれ』を買った。藤沢
周平は大好きで、盛んにもてはやされるようになる前から読みまくっていた。でもなぜか、この名作だけは読んでいなかったのだ。これから夜な夜な楽しむとし
よう。
ちなみに私は、藤沢 周平と堀 辰雄と本多 勝一の文章が好きである。かなりごっちゃに思えるかも知れないが、実際のところ、共通点がわからない。堀
辰雄に関しては、「彼の文章を読むだけでじーんとなる読者が多い」といった感想を読んだ記憶がある。私もその一人だ。
『風立ちぬ』より
「そんな日の或る午後、(それはもう秋近い日だった)私達はお前の描きかけの絵を画架に立てかけたまま、その白樺の木蔭に寝そべって果物を齧じっ
ていた。砂のような雲が空をさらさらと流れていた。そのとき不意に、何処からともなく風が立った。私達の頭の上では、木の葉の間からちらっと覗いている藍
色が
伸びたり縮んだりした。それと殆んど同時に、草むらの中に何かがばったりと倒れる物音を私達は耳にした。それは私達がそこに置きっぱなしにしてあった絵
が、画架と共に、倒れた音らしかった。すぐ立ち上って行こうとするお前を、私は、いまの一瞬の何物をも失うまいとするかのように無理に引き留めて、私のそ
ばから離さないでいた。お前は私のするがままにさせていた。
風立ちぬ、いざ生きめやも。
ふと口を衝いて出て来たそんな詩句を、私は私に靠れ
ているお前の肩に手をかけながら、口の裡で繰り返していた。」
私もこんな文章を書けるようになりたかった。しかし何の因果か、
「仙台といえば、牛タン定食発祥の地でもある。牛タンの塩焼き・牛のテール(しっぽ)スープ・麦飯・漬け物が牛タン定食の定番だ。牛の体の先端(舌)と末
端(しっぽ)を使っているので、「両端定食」と私は呼んでいる」(『これ論』より)
といった文章を書くようになってしまった。
彩子の論文の改訂は、核心部分を残すのみとなった。私ではどうにもわからないので、共著者の熊野さんに相談している。どうかよろしくお願いしま
す。
最適胚珠数の論文は、完成したこととする。明日もう一度見直してから英文校閲に送ろう。
2/26
(火)
の進歩 二週間を切った
気づくと、J
リーグ開幕まで二週間を切っている。我らがベガルタ仙台は、調子が良いのか悪いのかどうもわからない。怪我のため別調整の選手も多いし、いつになったらベ
ストメンバーを組めるのだろう。FW
の組み合わせも問題である。かたや、モンテディオ山形は練習試合で七連勝だそうだ。小林新監督という辣腕を迎えた上でのこの数字なのだから、今から憂鬱な
気分である。
こじこじとモデルの方針について議論した。取り敢えずは、「異なる戦略を採る種の共存」を見いだすことをやめ、最適戦略の解析(「共存」無し)に
集中することにしよう。そして、クローン成長と種子繁殖の最適資源分配を考える。これならばいけるのではないか。頑張って頂戴ね。
彩子の論文の改訂が一段落したので、最適胚珠数の論文に戻った。一週間ぶりに読み返すと、直したいところが見つかってくる。やはり、論文を寝かす
ことには効果がある。
この、最適胚珠数の論文を生態学会で発表するのだけれど、講演用の PDF ファイルの提出締め切り日が 3/4
に迫っていることに気づいた。ひえーー。ちょっと余裕がない。
2/25
(月)
の進歩 二次試験始まる
東北大の二次試験が今日から始まった。親子二人で
試験室に入っていく受験生がいた。いくらなんでも、試験室にまで入る必要があるのか、お母さん。娘を見守るために母親も出願していたりし
て。
総合研究棟の 8 階で降りていった受験生もいた。よーーく確認して欲しい。8
階に試験室はない。階を間違えているか、建物を間違えているか、キャンパスを間違えているか、受ける大学を間違えているかだと思う。
告別式へ。ご冥福をお祈り申し上げます。
彩子の論文を改訂中。対応が難しい部分に挑んでいる。けっこう大変だ。
2/24
(日)
の進歩 祝、東アジア王者
なでしこ日本が中国に 3-0
で快勝し、東アジア王者となった。佐々木監督になってから、強くなったように思う。北京五輪が大いに楽しみになった。
DVD
を借りてきて、「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」を見た。非常に良かった。なにしろ強烈だ。主役のサトエリが、自己合理化の固まりである女優志望の女に
成り切っていた。永作
博美も、お人好しな兄嫁を絶妙に演じていた。印象としては永作の方が強いくらいで、彼女の演技目当てに繰り返し見てしまうほどであった。タイトルも印象的
である。これが、「これ論」流に、「腑抜けどもは、悲しみの愛を見せるべきか?:姉
妹の愛憎の影響」であったら、絶妙にぶち壊していると思う。
昨日からの強風で、庭の針葉樹(ウラジロモミとニセエゾマツ)が傾いてしまった。どちらもこの秋に植えたので、しっかり根付いていないのであろ
う。業者に電話して、直してくれと頼んでおいた。
通夜へ。
2/23
(土)
の進歩 花粉症対策
もう十年以上前から花粉症に苦しんでいる。しかしこれまでは、特に対策を練ることもなく為すがままであった。しかし今季
から、病院に通って対処することにした。ネットで情報を探し、加茂耳鼻咽喉科というところに決めた。車で行ってみると、なんと、駐車場の交通整理係がい
た。しかも満車であった。しかたないので、隣接する薬局に(黙って)駐めさせて貰った。どうぜ薬を貰いに来るのだからかまわないだろう。病院内に入ってま
た驚いた。待合室に、びっしりと 30
人くらいがいたのだ。玄関は靴でいっぱい。あまりの混みように、他の病院にしようかと思った。しかし今さらと思い、仕方なく初診の手続きをした。待合室に
は、子供用の遊技スペースがあった。小児医療に力を入れているようだ。どおりで子どもが多いと思った。さらには、院長が雑誌に寄稿した花粉症の記事が貼っ
てあった。要するに名の通った病院のようだ。雑誌二冊にささっと目を通すほど待たされてようやく診察を受けた。「来年は一月末には来て下さい」とのことで
あった。今頃来ては、十分な花粉対策が出来ないらしい。
どういうわけか、院外薬局ではなく、この病院で薬を出してくれた。こんなの珍しい。結果として、薬局に無断駐車して去ることになった。ま、いいか。
日本 1-1
韓国。悔しい。後半のような闘いが前半も出来ていたら勝てたのではないか。岡田監督はよほど悔しかったらしい。試合後のインタビューを、「じゃ、これで」
という感じで早々に切り上げてしまった。
2/22
(金)
の進歩 Otto さん来仙
Otto
さんが仙台にいらした。私を他の人と勘違いしての来仙ではなかったようだ。有性生殖の進化に関するセミナーをしてくれた。完璧な遺伝モデルで、正直なとこ
ろ難しかった。でも、だいたいのところは掴めたと思う。大いに刺激を受けた。さらにいうなら、椅子の上に土足の片足を乗せて話し出したので、「おお、外人
だ」と思った。
彩子の論文を改訂中。ものすごい量のコメントに引いたけれど、頭を使わなくても直せるところから直していくと、先が見えてくるものだ。そうする
と、頭を使わなくてはいけないコメントに挑む気力が湧いてくる。
2/21
(木)
の進歩 サッカーじゃない
昨日の、日本代表対中国代表の試合は酷かった。中国は、サッカーチームというより暴力団だ。ボールではなく日本選手めがけて蹴りを入れる、蟹挟みにする。
審判がまともだったら(徹底的に中国贔屓の判定をしていた)、3-4 人は退場になっていたであろう。とくに酷かったのは、安田に対する中国 GK
の暴力だ。裏に抜け出して GK と一対一となった安田が、ボールを大きく前に出して GK をかわそうとした。ボールは、安田に対して突進してきた
GK の後ろに転がっていった。しかし GK はそのまま突進して、カンフーのように跳び蹴りを安田に加えた。ボールは自分の後ろ
------- 安田とは正反対の方向 ------ にあるというのに!(この写真を見よ。どこにもボール
は映っていない)。安田は負傷退場。私は途中から、試合が早く終わることだけを祈った。こんなのサッカーじゃないからだ。アジア連盟は、中国に対して何ら
かの処分をするべきではないか。
講座セミナー二つ。こじの共存モデル。これからどう持って行くべきか、話し合いを持とうね。
彩子の論文が Population Ecology
から戻ってきた。要改訂の判定である。レフリーのコメントがびっちり。丹念に一つずつ対応していこう。
2/20
(水)
の進歩 次世代 DVD
次世代 DVD の規格争い(ブルーレイ対 HD DVD)が決着した。孤立無援で HD DVD
を押し進めていた東芝が、とうとう撤退宣言をしたのだ。これで、次世代はブルーレイと決まった。私自身は、現世代の DVD
レコーダーを持っている。これも、2006
年のワールドカップ直前に、東芝からパナソニックに買い換えた。次世代の争いで、東芝は負けるだろうと予感していたからである。ブルーレイ陣営の製品にし
ておいた方が、現世代 DVD から次世代 DVD に買い換えるときに不都合が少ないかなと思ったのだ。
VHS 対ベータの規格争いにしても今回の規格争いにしても、日本の会社が世界の規格を決めてしまうのは何故なのだろう。
今夜は、東アジア選手権の日本対中国戦である。どんな試合を見せてくれるのか楽しみだ。中国の観衆がどういう態度をとるのかも大いに気になる。
最適胚珠数の論文は、いちおう出来たことにする。しばらく寝かそう。
その間に、新しい研究のことを考えることにした。昨年 Evolution
に出したモデルの検証をしてみたい。どうすれば検証できるのか、うつらうつ
ら考えることにしよう。
2/19
(火)
の進歩 日が長くなった
ずいぶんと日が長くなってきた。密かに春が忍び寄っているということか。私は冬が大好きなので、例年は春の到来を悲しむ。しかし今年はちょっと違う。新居
に移ってから初めての春なのだ。植物が動くのが楽しみでしょうがない。新しい芽吹きが出て、花が咲いて、樹木が高くなってと、これからの季節にわくわく感
を覚えてしまっている。まずは、林床植物が顔を出すのを待つことにしよう。
そういえば、クロッカスの芽が早くも出ている。芝生の中に球根を植え込んでおいたのだ。庭を歩くときは踏まないように気をつけている。しかし、あんが全
速で庭をぐるぐる走り回る(*)ので、踏みつぶされないかどうかは神頼みである。
*散歩の前に、あんを庭に出す。庭でトイレをさせてから散歩に連れて行くのだ。私が室内で用事をしている間にパンジーを一囓り二囓りすると、あんの遊び
心に激しく火が付く。庭を全速で疾走して花壇でストップ。パンジーを囓ってまた疾走だ。捕まえようと私が近づくと、木などの障害物の向こうに対峙して捕ま
らないようにし、間合いをはかって一挙に駆け抜けていく。犬コロのくせに障害物を利
用するとはすごく腹が立つ。
日本女子代表 3-2 北朝鮮女子代表。見事な逆転勝利であった。テレビ放映をしているのに気づかず、残り 10
分間の劇的逆転場面しか見なかったので、おいしさも格別である。澤の決勝点(高く上がったシュートが、GK
の頭上を越えて入った)は、ループシュートを狙ったものではないであろう。でも、ふかしながらも枠に行くところが偉い。
最適胚珠数の論文の考察執筆がだいぶ進んだ。嬉しい。何とかして今週中に完成させたい。うかうかすると三月に入ってしまうから。
2/18
(月)
の進歩 牛タン定食をユニに!
「これ論」「これレポ」で私は、ベガル
タ仙台が強いのは牛タン定食を食べているためであるという説を展開している。これは、完璧に私オリジナルの説だ(当たり前か)。しかし、ベガパラ(仙台の
地方 FM 局である fm いずみのページ)を見ると、狙っているのかと思わざるをえなくなる。ベガルタ仙台の新加入選手へのインタビューで、最初の質問事項は必ず「牛タンを食べましたか?」なのだ(これを見
よ)。寿司とか鮮魚とか笹蒲とか萩の月とか、名物は他にもあるのに。いや、食べ物のことではなく、他に聞くこともあろうに。答える選手の方も、ほぼ全員が「食べました」と答えている(佐藤のみ、
「まだ食べてないです。早く食べたいですね(笑)」と返答)。もはや、ベガルタ仙台の一員になるということは牛タン定食を食べることである。もうこうなっ
たら、ユニフォームの胸に牛タン定食という文字を入れて欲しい。「カ
ニトップ」よりもインパクトがあるな。
胸には「牛タン定食」の五文字、背中には写真。すごく美味そう。
最適胚珠数の論文に新たな解析を加えた。そしてささっと書き足した。これでまた、文献集めに戻ることが出来る。
2/17
(日)
の進歩 梁出場せず
東アジア選手権が始まり、日本代表と北朝鮮代表が対戦した。北朝鮮代表には、我らが梁が選ばれている。出場してくれ。日本代表と闘う姿を見たい。しかし、
出場せずに終わってしまった。北朝鮮が先制し追いつかれて終わったという展開なので、攻撃の選手である梁を投入しにくかったということか。日本が二点くら
い先行すれば、途中で投入されたかもしれない。しっかしりしなさい、日本代表。
それにしても、北京オリンピックを控えているというのに、中国の観衆は大丈夫なのか?
アジア大会のときと何も変わっていなかった。またしても、国家へのブーイング。外国からの客を迎える姿勢が、まったく備わっていない。
DVD
を借りてきて『バベル』を見た。後悔した。なんて後味の悪い映画なのか。見終わってからも、気持ち悪さをずーっと引きずってしまった。モロッコ・メキシ
コ・東京での物語が、糸を紡ぐように一つの物語になっていくのかと思いきや、そうではなかった。三つの地で進む話の間に接点はあったものの、ほとんど意味
を成さない「接点」だった。三つの物語は、独立の物と言ってよい。そしてどれも、嫌な感じだけが残る物だった。ああー、見なければよかった。
2/16
(土)
の進歩 咥え込み
あんが、破滅につながる遊びを始めてしまった。今朝、自分の家(犬用のケージ)に入って大人しくしているので、「良い子だね」と褒めてあげた。何しろ、室
内で遊んでいる時、私はあまりくつろげない。道路を犬が通ると窓に突進して吠え立てるし、テーブルの上に置いてある物を舐めようとするし、ボール遊びを催
促
するし、いつトイレをするかわからないし、常にあんに気を配っていなくてはいけないのだ。ところが今日は、扉が開いているというのに自分の家から出て来な
い。と、家の中に敷いてある犬用クッションをがじがじ噛んでいることに気づいた。穴が空いて、中からウレタンが出てきている。そしてそれを夢中で食べてい
る。止めさせようと近づくと、クッションを咥え込んで取られまいとする。
んぐんぐんぐと、口の奥までクッションを咥え込み、取られまいと抵抗中。
ウレタンを食べちゃったら、煎餅布団になって寛げなくなる。でも、あんにはそんなことはわからないのであった。
DVD
を借りてきて『サイドカーに犬』を見た。面白かった。竹内結子が良かった。彼女の世界にもっと浸ろうと、『いま、会いにゆきます』をまた見てしまった。
ちょっとのつもりが引き込まれ、結局全部見返した。やはり、珠玉の名作と思う。しかし竹内結子は、『いま、会いにゆきます』を二度と見たくないであ
ろう。中村獅童のアホんだらが。
2/15
(金)
の進歩 セミナーのお知らせ
来週の金曜日に、下記のセミナーを開催します。
Sarah P. Otto (Department of Zoology, University of British Columbia)
The Evolutionary Enigma of Sexual Reproduction
2/22(金)14時より 東北大学青葉山
キャンパス 理学研究科総合研究棟10階 植物生態学セミナー室(1002室)にて
Otto さんは、性の進化・組み替えの進化に関
して精力的に研究をしている方です。Nature, Science
の論文が山ほどあるという恐れ多さです(*)。今回は、一連の成果をわかりやすく紹介して下さいます。みなさま、どうぞふるってご参加下さい。
* Otto
さんは、「日本・カナダ女性研究者交流事業」で来日します。そして、私の研究室をわざわざ訪問して下さいます。何でご指名下さったのか、人違いをなさって
いるのではないかと未だに半信半疑です。
最適胚珠数の論文執筆のため、文献を読んでいた。そうしたら、私が考えていたのとは違う受粉状況を扱った論文が出てきた。この受粉状況も取り入
れ、新しい解析を付け加えるべきか。しばし悩んで、付け加えることにした。もっとも、大した量を付け加えるわけではない。
2/14
(木)
の進歩 実りある推察
昨日紹介した論文の話の続き。著者は、実りあるものならば、推察(speculation)を積極的にしてもよいと訴えている。しかし論文の審査では、
「根拠があるのか」を厳しく問われ、overdiscussion, speculation
は削れと言われる。どころか、リジェクトの理由にされる。だから論文では、推察を楽しむなどということはできない。でも、新しい着想は、「根拠うんぬん」
を抜きにした推察から生まれることが多いのではないか。「こういう可能性もある」「こうなったら面白い」「もしかしていけるかも」といった推察を楽しむ。
他者と、好き勝手に議論する。こうしたとき、根拠のある話しか出来なかったら、着想は随分と狭まってしまうように思う。ならば論文でも推察を楽しもう。そ
うすれば、どこかの誰かが新しい着想を出してくれるかもしれない。「根拠のある結論」と「実りある推察」を混同せず、きちっと区別して議論すれば問題はな
いはずだ。ちなみに私は、この論文の著者の意見をすでに何度も実行した。そしてたくさんリジェクトされた。レフリーが、「根拠のある結論」と「推察」を区別出来ていないっていじわる言うの。
修論発表会があった。みなさんお疲れ様でした。コメントは差し控えます。
手作りクッキーありがとう。心に染み入ります。
2/13
(水)
の進歩 この日記のような調子で論文を書くとどうなるのか
論文セミナーをした(昨日の進歩参照)。学生に対する教授の言葉。
「君が、ユーモアに溢れ個性的な文章を書いたときは心配したんだ。努力の末、個性のない退屈な文章を書けるようになったね。ようこそアカデミズムの世界
へ」
紹介した論文の著者は、こうした世界に辟易しているらしい。そして、ユーモアやウィットに富んだ文章を書いても良いではないかと訴えている。確かに、上手
く使いこなせば、自分の研究成果を印象的に伝えることが出来るであろう。かといって、私
の学生がこういう論文を書いてきたら確実にボツにすると思う。学生としては、「これ
論」を書いた人に駄目出しされたくないと思うであろうが。「個性のない退屈
な文章」は、科学の世界で「文化」として確立している。そこへ、「ユーモアやウィットに富んだ文章」が侵入するのは難しいということか。とは言っても、口
頭発表に関しては、ユーモアやウィット文化も少々は入っていると思う。
講座セミナー二つ。イタポンは、大個体と小個体とで、花序内での性投資パターンが違うのかどうかを調べた研究を紹介してくれた。小個体では、種子
生産数に花序内で差が無いのに、大個体では差があるという結果である。では花粉の生産パータンはどうなるのか、非常に興味深い。でも、イントロで自分の着
眼をきちっと訴えないといけないよ。先行研究とどう違うのか説明しないと、聴衆の興味を惹き付けることが出来なくなってしまうからね。
2/12
(火)
の進歩 不安な船出
ベガルタ仙台は昨日、ザスパ草津と練習試合を行った。0-2 で負けたそうだ。昨季 11
位の相手に敗れるとは。手倉森監督は、「少しリスクを冒して、攻撃を重点的にやりたい。1点取られても2点取れ」(サンスポよ
り)と、攻撃的に行ったらしい。ところが一点も取れずに終わった。試合後は、けっこうショックを受けていた様子とのことだ(サンスポよ
り)。外国人無しで本当に大丈夫なのかとまたまた不安になってきた。
明日の論文セミナーの準備をした。
Sand-Jense, K. 2007. How to write consistently boring scientific
literature. Oikos 116:723-727
を紹介するのだ。徹底的に退屈な論文を書く秘法を解説したものである。
2/11
(月)
の進歩 こぶ
山形蔵王にスキーに行った。快晴で最高の天気であった。樹氷を見ようと、ロープウェーで山頂駅まで行った。樹氷の白と青空の対比がとても綺麗であった。高
揚のあまり、地蔵山の山頂まで登った(歩いて五分ほど)。山頂からの眺めはまあ普通に綺麗だった。
あまりに明るくて画面がまったく見えないまま、適当にとった写真。
中央ゲレンデに、人工的にこぶを作った一角があった。そこを上手に滑り降りている人を見て、私もついつい挑んでみた。しかし、平らな所に比べるとこぶは
別世界であった。てんでまともに滑れない。なんか意地になり何度も挑戦してしまった。さらには、他のゲレンデに移動して、さらに難易度の高いこぶにも挑ん
だ。おかげで、膝や腰が痛くなって大変なことになった。こぶを滑るときは、激しく下半身を動かすのだ。それでも一日中、こぶに挑み続けてしまった。三時半
頃、疲労困憊して切り上げた。こぶはもちろん、平らな所も滑りたくなくなった。スキー靴を脱いで平地を歩くと、月面を歩いているような気分になった。
帰宅してあんの顔を見て思い出した。今朝、実に久しぶりに粗相をしたのだ。それも布団の上にだ(怒)!
毎朝、起床してカーテンを開け、ベッドの上にいるあんを抱きかかえて階下に降りる。ところが、寝覚めが超良いあんは、朝からいきなり追っかけっこだと思っ
ている。ベッドの上を走り回り、抱きかかえられようとしない。子犬の頃は、粗相をされないようにと、真剣にとっつかまえていた。ふっと静止し、そこにお
しっこをしてしまう可能性が大だったのだ。今朝、久しぶりに再現してくれた。アホ。
2/10
(日)
の進歩 はぐ
先日、テレビでハチクロを見た(2/7 の進歩参照)。今ひとつであった。実際、視聴率もあまり良くないようだ
(10 % 前後らしい)。DVD で映画の方も見た。こちらも今ひとつに感じた。なのに何故、漫画はこんなに人気なのか?
土松が言うには、アニメがお奨めという。原作漫画の雰囲気をとても良く具現しているらしい。そう言われても、原作を知らないのだからどうしようもない。な
んか意地になって、ジュンク堂の少女漫画売り場に乗り込み、原作の第一巻を買ってきた。読んでみたけれど、正直なところ、こちらもはまる感じはしなかっ
た。ではなぜ、第四巻まで買い足したのか?実写版が今ひとつな理由はわかった。主人公(なのか?)のはぐみを実写で再現す
るのは無理である。それが、原作を愛する人たちに受け入れられない最大の要因ではあるまいか。
『バブルへ
GO』を見た。お気楽に楽しめる作品であった。阿部寛と広末涼子が面白かった。しかし、バブル期って、あんなに派手な生活を送っていたのか?
卒業パーティーのビンゴの賞品が 200
万円だったりとか。少なくとも私は、あんな派手な生活とは無縁であった。バブルの記憶というと、小石川植物園(私の研究室があったところ)近くの商店街
(春日通り沿いだった記憶が)が、1/2 - 2/3
くらい更地になった様を見たことくらいだ。古くて小さな店がぎっしり並んでいたというのに。これが地上げかと吃驚した。
2/9
(土)
の進歩 「知らぬが仏」とは言うが、「知らぬが神」とは言わない理由がわかった
DVD
を借りてきて、『椿山課長の七日間』を見た(*)。くも膜下出血(たぶん)で急死した椿山は、天国へ向かう途中であった。妻と息子を残して急死してしまっ
たので、しばらくの間だけでも戻れないかと椿山は頼
む。審査の結果、特例として、七日間だけ地上に戻ることを許された。重大な事実を知らずに死んだためだそうだ。別人の体になって自宅に戻って見ると、男が入り込んでいて、椿山のガウンを着てくつろいでいて、最悪なことには、その男と妻はずっと
不倫関係にあったことがわかり、もっと最悪なことには、その男が息子の本当
の父親であったことが判明、つまりは、不幸の極みの人生であったことをわざわざ教えてあげた神様は根性悪だと思う。
*主演の西田敏行からの連想のせいか、「椿山課長」を「かばやま課長」と読んでしまう私は漢字
能力が無いのか?
久しぶりに、まるさんに讃岐うどんを食べに行った。その帰り、無性にコーヒーが飲みたくなった。ネッツトヨタに寄ろう(私は、ネッツトヨタ取り扱
いの車種
であるビッツに乗っている)。お客さんだよーと入っていくと、コーヒーを出してくれるのだ。でも、用事が無いのは不自然なので、カーナビの修理を依頼する
ことにした。タッチパネルの調子が悪く、憤然としていたのだ。通りがかりに見つけたネッツトヨタに入り、カーナビのことを告げた。すると、「お客様が車を
購入したのはネッツトヨタ仙台です。当店はネッツトヨタ宮城でして、別会社です。申し訳ありませんが取り扱いできません」と言われた。コーヒーを出さない
という意味ではない。カーナビの修理を断わられたのだ。同じネッツトヨタなのに???。「仙台」とか「宮城」とか、こちらからすると訳がわからない。でも
そう言われてはしょうがないので、ネッツトヨタ仙台の場所を教えて貰い、そちらに行ってコーヒーを飲んだ。ついでにカーナビの修理も頼んだ。
2/8
(金)
の進歩 謝辞
昨日、博士論文発表会があった。私は、小沼君・森君・堀江さんの発表を聴いた(中井さんのも聴くつもりであったが、部屋に戻って仕事をしていたら開始時間
が過ぎてしまっていた)。学部三年のときに私の講義を聴いてくれいていた森君が博論発表とは、感無量である(他の二人は他学出身)。みんな、レベルの高い
成果を出していて面白かった。スライドとしては、堀江さんの最後の一枚が一番印象に残った。
人の名前が出てくるのかと思ったが、これだけであった。特定の人だけを出すと、「すべての人に感謝したい」という気持ちが薄れてしまうと感じたのだと思
う。でも面白かったぞ。
月初めの談話会があった。冬ごもり中という感じで、あまり議論することもなく終わってしまった。というわけで、論文を必ず書きあげるべし!
私ももちろん論文を書いている。今日も、考察の章をあれこれと悩んだ。
2/7
(木)
の進歩 ハチミツとクローバー
ハチクロと聞いて、「忠犬ハチ公って、黒かったっけ?」と思ってしまうと苛められるらしい。土松がハチクロの
ことをたびたび書いてくれたおかげで、私は苛められずにすんでいる。遅ればせながら、ドラマを放映中であることを知り、一昨日の晩に見た。いつもはロンハーを見る時間(*)であるが、ハチクロにした。すでに五回目だっ
たということもあり、入っていけない部分もあった。面白いのかどうか、今ひとつわからない。そのくせ、映画のハチクロの DVD
を借りてきているのであった。
*私は、民放のくだらない番組が嫌いである。でも、ロンハーの「格付けしあう女たち」は見る。
日本 4-1 タイ。ワールドカップ予選の初戦を、文句のない結果で終えた。遠藤が、直接フリーキックを PK のように決めた。すごい。
最適胚珠数の論文の考察の章を執筆している。最初は、書くことなど無いのではないかと思っていた。結果の章ですべて言い尽くした感があったのだ。
でも、書き出してみると、書きたいことが結構出てきた。おかげで、考察の構成がまとまった。でも、新たに文献を付け加えるありそうだ。これはちょっと憂
鬱。
さ、今から、博士論文発表会を聴きに行ってくる。
2/6
(水)
の進歩 ワールドカップ予選始まる
今夜からいよいよ、ワールドカップの予選が始まる。我らが代表は、タイ代表をホームに迎え撃つ。タイは、主力二人が今日の試合に出場停止であることを前日になって知った(スポニチよ
り)というおちゃめなチームである。しかし決してあなどれない。思い切って挑んで、ホームで確実に勝つべし!
ひじりがようやくにして、論文の原稿の一部(モデルの説明の章)を持ってきてくれた。さっそく読
んでコメントした。まずは、全体の構成に関するコメントだ。正直、個々の文章に手を入れる段階ではない。でも、初論文なのだし、それで普通である。先輩も
みんなそうだった。二稿三稿になってやっと、文章に手を入れることが出来るようになる。持てる時間の全てを改訂に費やして、今週中に二稿を持ってくるよう
に。
自分の論文執筆のための文献読みはだいたい終わった。そしていっきょに、イントロダクションを仕上げてしまった。言いたいことをうまく書けるかと
いう懸念があったけれど、思いの外うっとりとするイントロが出来上がった。ついで、ディスカッションの推敲に取りかかった。
2/5
(火)
の進歩 受胎告知でも送られて来たのか?
すごいことが起きた。
「昨年9月12日に7歳年下の俳優・岡田太郎と入籍した女優の田中美奈子が5日(火)、所属事務所を通じFAXで妊娠したことを発表した」(ヤフー
ニュースより)。
FAXで妊娠したって、この人はどういう生物であるのか?
改善案)「所属事務所を通じFAXで、妊娠したことを発表した」「所属事務所を通じ、妊娠したことをFAXで発表した」。「妊娠した」の前にテンを打
ち、
「所属事務所を通じ妊娠した」「FAXで妊娠した」とならないようにすることが肝要(そもそも、「FAXで」と書く必要があるのかと思うが)。なお、これレポの第三部で、誤解を招かない(無用なウケを呼ばない)文章の
書き方を解説しております。
昨日の進歩に書いたように、ovid ががらりと変わった。まさに「がらり」で、まったく別の物になってしまったかのようだ。私は、「Ovid を用いた文献検索」という冊子を作って学生に配っている。Ovid
のバージョンアップに合わせて、この冊子も何度か改訂した。しかし、今回の大変身に合わせて改訂する気力と暇がない。一から作り直さなくてはいけないの
で、改訂するとなるとかなりの労力となるであろう。もう、静かに休ませて欲しいという感じである。
胚珠の余剰生産に関する論文を執筆するため、文献を集めて読んでいる。二年ほど前に関連論文(Sakai (2007), Evolution
61:984-993)を書いたので、必要な文献はかなり揃っていると思っていた。ところが、改めて文献検索してみると、漏れている文献が少々見つかっ
た。まずい。
2/4
(月)
の進歩 失礼いたしました
『天然コケッコー』(昨日の進歩参照)は、くらもちふさこの大ベストセラー漫画であった。知らなかった。失礼した。さらには、「(高校に入って)新しい生
活が始まったら、中学時代のことなどころっと忘れ二人の関係は自然消滅するで
あろう」などという安直なものではなかった。以下、アマゾンより、漫画の紹介文を引用する(高校入学以降の巻限定)。
7 巻「
町の高校に入学したそよと大沢君。ふたりのために村からのバスも増発。でも生徒7人の分校しか知らないそよは、大人数の学校になじめません。おまけに大沢
君とはクラスが別になり、ちょっぴり不安な新生活です。」
8 巻「
そよパパと大沢ママって、やっぱりアヤシイ…? ふたりの過去には何かあったの…? 一方そよと大沢君の新しい友人・宇佐美の彼女が、そよたちの間に新た
な波紋を…。恋模様のフクザツさは大人も子供も同じ…!?」
9 巻「
小さな村の夏休みは、ゆっくり時が流れます。そよと父と大沢君と3人で行った土曜市。恋のときめきがちょっぴりわかってきた中2の浩太朗。夜の学校ではド
キドキものの肝だめし大会。忘れられない夏が過ぎていく…」
10 巻「
秋―村では稲刈りのシーズン。そして、お楽しみの神楽。今年の神楽の夜はちょっと違う。そよと大沢は、宇佐美・比世子と一緒に夜どおしWデートだ!! 何
かが起きそうな予感にドキドキ。ふたりの仲が深まる秋になる?」
11 巻「
大沢の“東京の彼女”についての疑惑が、そよと大沢の間に溝を作る。今日は大沢の誕生日なのに…。謎の相手から大沢に誕プレが届くわ、生徒会長がそよに接
近するわ、芸能誌の見出しなら「破局」!? 揺れ動くそよは…」
12 巻「
ある日、そよを訪ねてきた訪問者が大沢の“浮気疑惑”を決定づけた!? 「わしら、友達にもどろうや」―そよの言葉が波紋を呼んで…。高校に入った伊吹と
篤子も加わって、そよたちの学校生活にもちょっぴり変化が…」
13
巻「浮気疑惑で“彼氏”から、期間限定の“友達”に格下げされた大沢。そよの真意がわからず、もしやこのまま自然消滅!?…と気が気じゃありません。友達
期間
終了の日が来て…。少しずつ大人になってゆく2人の恋の行方は?」
14 巻「
そよと大沢君の日帰り温泉旅行の後、復縁のため東京へ行った母を追って、大沢君も東京へ。少し不安なそよでしたが……? 虫の音、風の色、鶏の鳴き声。全
てがいとおしくなる純情カントリー・ライフ、ついに完結。」
「ふたりのために村からのバスも増発」という期待一杯の高校生活も、「クラスが別になり、ちょっぴり不安」なものになった(7
巻)。「宇佐美の彼女が、そよたちの間に新た
な波紋」を投げかけ恋はフクザツ(8 巻)。「夜どおしWデート」で「何
かが起きそうな予感にドキドキ」(10 巻)も、「 大沢の“東京の彼女”についての疑惑」という衝撃が待っていた(11
巻)。そしてついに「“浮気疑惑”を決定づけた」証拠が(何なんだろうね?)(12
巻)。友達に格下げされ、「もしやこのまま自然消滅!?…と気が気じゃありません」(私の指摘通りになるのか?)(13
巻)。で、結局どうなったのか、「純情カントリー・ライフ、ついに完結」は(14 巻)。なにやってんだが私は。
論文の図が完成した。これで晴れて、本文執筆に集中できる。でも明日からは、とりあえずは文献集めをする。
Ovid ががらっと変わっていた。まったく別のものに生まれ変わった感じである。慣れるまで大変そうだ。
2/3
(日)
の進歩 中学時代の恋愛に関する私見
特に予定の無い一日である。まずは、録画しておいた『鹿男あをによし』を見た。タイトルに打たれて見出したのだ。かなり訳がわからないが面白い。ついで、
DVD
を借りてきて、『レッスン』と『天然コケッコー』を見た。『レッスン』は、不良高校生が社交ダンスを習い、生き甲斐を見いだしていくという話。
『Shall we
dance?』の舞台設定を変えたような感じであった。『天然コケッコー』は、コメディーだと思い込んで借りた。どう見たってそんなタイトルだ。でも、コ
メディーではなかった。中学生の、恋愛というより恋 ---- いや、恋にさえなっていないような淡い感情 -----
を清純に描いた物語であった。山陰の小さな村に、大沢(主人公の少年)が東京から引っ越してきた。大沢を入れて、小学生・中学生あわせて生徒七人という分
校での生活が始まった。やがて、そよ(主人公の少女)との間に淡い感情が生まれる。東京の高校に進学するつもりだった大沢は、そよと同じ地元の高校に進学
することにした。物語は、二人が高校に入学するところまでを抑えた描写で語って終える。せっかく進学先を変えたのであるが、新しい生活が始まったら、中学時代のことなどころっと忘れ二人の関係は自然消滅するであろう。世の中、そ
んなもんだ。
2/2
(土)
の進歩 飲み比べ
久しぶりに暁子が帰ってくる。昼過ぎに、あんを車に乗せて仙台駅へ迎えに行った。あんは、外を見ながら「ひんひん、ひんひん」と甘えた声を出している。暁
子を迎えに行くとわかっているのか?(*) それともただ単に、車窓に見える人波が気になるのか。
帰宅後、二人でしっぽりと料理をした。「大志満のおもてなし和食」という本を暁子に見せて、「これを作って」と頼んだ。しばし作り方を読んでいた暁子
は、「これじゃつまらない。改良する」と言って、アレンジした品を作り出した。「大志満」という立派な料亭の献立だっつーのに。
和室で、料理を頂きながら銘酒を楽しんだ。今年に入って私は、日本酒の銘柄をたくさん揃えるようになった。そうして以来、暁子は初めての帰仙である。お
猪口に一杯ずつ、全銘柄(東龍・黒龍・上喜元・田酒・八海山・米鶴・綿屋)を注いで飲み比べることにした。それぞれに美味しく、至福の時であった。
*迎えのさま。仙台駅に車を駐めて待っていると、暁子が歩いて来る。その姿を認めるとあんは、窓に張り付いて尻尾を振る。暁子がドアを開けると、飛びつい
て大甘えをする。五分ほど、無我夢中で顔を舐めるのだ。やがてぴたりと舐めるのをやめ、私の膝の上に移って外を眺める。切り替えがとても早い。
2/1
(金)
の進歩 NeoOffice
西谷研の小泉君が、マック用ドローソフトの情報を提供してくれた。NeoOffice
というフリーソフトがお奨めとのことである。さっそく使ってみると、フリーとは思えない充実ぶりであった。これなら、アップルワークスをはるかにしのいで
いる。これからは NeoOffice を使うことにしよう。小泉君、どうもありがとう。
* ベガルタ仙台の選手は、フリーとは思えない外し方をすることが多いが、NeoOffice とは関係ない話である。
今日も相変わらず、Mathematica
で計算を実行している。計算にやたら時間がかかるので、昨日実行させたまま帰宅した。今朝来てみると、ちゃんと計算が終わっていた。計算結果の他の部分を
見ようと Mathematica の画面をスクロール。その途端に出た、「Mathematica
は予期せぬ理由で終了しました」というメッセージの鮮烈なこと。
レフリーを一つ。面白い。データも綺麗だ。改訂すべきと感じた部分もない。「とても面白いです。直すところありません」とだけコメントすればよ
い。こんなの初めてだ。