「これから論文を書く若者のために」
出版後の進行状況

若手研究者のお経
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5/31(水)の進歩 プレスが上手に出来ないのか  昨夜の NHK スペシャルを見て、日本代表はプレスを上手に出来ないことを知り意気消沈。大丈夫かいと思いつつ、早朝の日本対ドイツを見た。立ち上がりこそドイツの速い プレスに苦しんだものの、だんだんと落ち着いてボールをキープできるようになってきた。そして何と、後半に立て続けに二点を取って、2-0 とリードしてしまった。ひょっとして、ワールドカップに向けて本気モードのドイツに、ベストメンバーのドイツに、ドイツのホームで勝のか?  そんなの信じられないと思っていたら、セットプレーから二点取られ、2-2 で引き分けてしまった。やっぱり。セットプレーで追いつくドイツはさすが強豪だ。セットプレーで二点差を追いつかれる日本はまだ甘い。でも、攻撃の形も出 来ていたし、収穫のある試合であった。一方、巨人揃いのオーストラリア戦の前に、こともあろうに、セットプレーの守備という課題を残してしまった。修正点 が早めに見つかって良かったということにしよう。
 生物学科三年生向けの講義をした。出席者は 35 人でちょい回復した。昨日一昨日と学生実習をやったので、私の講義を思い出してくれた人が何人かいた模様である。講義内容は、植物における性淘汰の話だ。 ドイツ戦の中田は凄かった話を交えて導入をし、植物の話に展開していった。寝ていた人もいたけれど、先週の講義よりは受けたように感じた。質問者ご芳名: 青山さん・今井さん・岩き君・菊池(佑)君・小泉君・栗原君・芹澤君・竹原君・山脇君。小泉君は、講義終了後に部屋まで来て実習内容について質問してくれ た。二こま目の講義時間中に質問に来てくれたことに妙に浮き浮きするのであった。青山さんも講義終了後、実習内容について質問してくれた。局所資源競争を 取り入れた最適種子サイズモデルを考えたいらしい。ならこの論文が参考になるよ。

Venable, D. L. 1992.  Size-number trade-offs and the variation of seed size with plant resource status.  American Naturalist 140: 287-304.

 数日前に矢原さんから、日本生態学会誌に掲載予定のエコゲノミクス特集の総括論文の原稿が送られてきた。表現型の遺伝的背景というブラックボックスを 「どうして開けるのか」という私の問いかけへの返答がなされている(Y 日記参照)。最近の論文が総括されていてい ろいろ勉強になった。「そこに山があるからだ」という逸話を出して、「どうして開けるのか」という問いかけ自体に対する疑問も呈している。「どんな反応が あるか、楽しみ」と期待されているので、昨日今日とコメント文を書いた。コメント文の骨子は、「他にも山はある」だ。
 今週は、三年生のために頑張るために、月火と禁酒をした(月火:実習、水:講義)。翌日に備えるのなら日曜日も禁酒をしないと理屈が通らないと思うかも しれない。しかし日曜は、ベガルタ仙台二試合連続 5-1 勝利の祝賀会であった(主賓;私、噛賓(噛みに来たお客様);あん)。というわけで、今日は早く帰って、自分を褒める祝杯をしよう(大げさ か)。

5/30(火)の進歩 学生実習二日目  今日も、生物学科三年生の学生実習をした。アオキの性比とカタクリの種子生産についてのデータ解析が今日の内容だ。去年は、カタクリの種子重の測定にえら く時間がかかった。しかし今年は、悲しいかなさほど時間がかからなかった(結実した果実が異様に少なかったため)。でも、全部の班のデータを集めたらそれ なりの数になった。解析結果も期待通りで、大きな親個体ほど大きな種子を作っていた。これは、最適種子サイズ理論の予測(親の大きさに関わらず一定の大き さの種子を作る)と合わない。その理由(と、アオキの性比が雌に偏っている理由)を考察して貰うのがレポートの課題である。データ処理を終えた班は自発的 に議論を始めていた。そして、青山さん・岩き君(「き」の漢字がでない、ごめん)・小泉君・山本さん・山脇君らが積極的に質問に来てくれた。青山さんは、 局所的資 源競争の考えに独自に到達していて、さらには、「風散布種子(散布距離が長く、局所的資源競争が弱い)と比較すればよいのでは」と指摘した。いやー、鋭 い。感心した。他の人達も、遅くまで熱心にデータ解析したり議論したりしていた。レポートが楽しみだ。
 今日は、私のノートパソコンを持ち込んでデータの取りまとめをした。気づくと、デスクトップの壁紙がデフォルトの地味な物になっていた。そこで、データ をいじっている振りをしながらあんの写真を探し、デスクトップの壁紙に貼り付けた。そして、デスクトップからデータシートを片づけて、あんの写真を全面に 出した。そのままパソコンからさりげなく離れ、「誰かあんの写真に気づいておくれ」と、実習室内を巡回したのであった。「我が家のあん」と自分から見せに 行く勇気はないのよ。
 今日判明したこと。西原君の家にもキャバリアがいるそうである。写真を見せて貰ったら、じゅりそっくりだった。可愛い。西原君には、デスクトップのあん の写真を見せた。

5/29(月)の進歩 カタクリ壊滅  生物学科三年生の学生実習があった。レポートの提出締め切りは 10/31 と寛大に言った。と、小泉君が、「この実習は前期の単位ですけど」と疑問を呈した。去年は年末くらいに成績を出せばよかった。今年から実習の制度が変わっ たので、成績提出時期も変わったのか?  事務に確認したら、「八月中頃に成績を出して下さい」とのことであった。10/31 がレポート締め切りにしたら、レポートを読まずに採点しなくてはいけないところだった。その場合、全員に A を付けるか、さもなくば全員に D を付けるか、その時の気分で決めるしかなかったであろう(なぜに、全員に B と全員に C が無いのか?)。小泉君のおかげで助かった。みなさん、レポートの提出締め切りは 7/31 だからね。私の部屋(総合研究棟 1013 室)まで届けに来て頂戴。事務室の横の私の郵便受けに入れてはいけません。なぜかというと、そういう性分だから。
 今日の実習は、花期にマークしておいたカタクリの果実を回収して種子重を調べるというものであった。調査地に行ってみると、無い無い無い無い無い、カタ クリの果実が無い。マークに使ったビニールテープの残骸が見つかるばかりであった。結果率(果実数/花数)は 2-4 % 位ではないか?例年なら 50 - 70 % 位は実るというのに、こんなの初めてである。五月は日照時間が短く雨も多かった。そのせいで壊滅的になってしまったのだろうか?  果実のデータが無いと解析が出来ない。全部の班のデータを合わせて解析することにすれば、何とかなるか?  附記:小塚君が、気持ち悪いナメクジを見つけて感激していた。山脇君がカエデを好きなことがわかり嬉しかった。私は、カエデの生態学的研究で学位を取った のだ。
 あんの人見知りは本物のようだ。一昨日、庭で遊ばせていたら、近所の子どもが「触らせて下さい」とやって来た。ところがあんは、後ずさりして逃げ出し た。そしてウッドデッキの上に飛び乗り、室内に入ろうと窓の前でうろたえていた。真剣に怖がっていたみたいだ。注射も駄目であることが判明した。動物病院 で、生後二回目のワクチンを打って貰ったときのことだ。医者が、背中の皮を摘んで、ぶすっと針をさした。とたんに、「きゃいーーん」と悲鳴をあげ、「きゃ んきゃん、きゃんきゃん」とパニックを起こした。突然痛い目にあって、何が起きたのかわからなかったのだと思う。かたやじゅりは、注射をされてもまったく 気づかなかった。キャバリアは注射に強いと聞いたことがある。人見知りはするし(キャバリアはとても友好的なはず)、あんは本当にキャバリアなのかと疑惑 が深まったのであった。

5/28(日)の進歩 なぜか大勝  ベガルタ仙台がサガン鳥栖に 5-1 と大勝した。こんなに点差がついてちゃって良いのかという試合内容だったけど。
 天気さえ良ければヒメシャガの受粉実験に行きたかったところだけど、とんでもない大雨で断念。ならばと午前中は、久しぶりに藤崎(仙台で一番大きな百貨 店)に行った。百貨店共通商品券があるので、本格的な蒸し器でも買おうかと思ったのだ(このごろ蒸し物に燃えている)。調理器具売り場に行くと、「キッチ ンペーパーはありますか?」と店員に尋ねている人がいた。キッチンペーパーを藤崎に買いに来るとは何というセレブな。 目当ての蒸し器が無かったので、ヒラ メの刺身と味噌を商品券で買って帰った(変か?)。他の百貨店で探してみようと三越に行き、「調理器具売り場はどこですか?」と案内嬢に聞いた。「調理器 具のような物でしたら六階にございます」。「ような物」とはどんな物か?  蒸し器のような物は無かったので何も買わずに帰宅した。
 午後から CS で試合を見た。仙台は立ち上がりから積極的に攻め込んだ。そして前半 10 分、ボルジェスがエリア内で突破し梁にラストパス。それを梁が落ち着いて決めて早々に先制した。ボルジェスを警戒するあまり、梁へのマークが甘くなってい た。その後は互角の時間帯が続き、1-0 のまま前半が終了した。なかなか良い戦いぶりであった。後半 1 分、速攻から、左サイドに流れたチアゴネーヴィスにロペスがつなぎ、チアゴネーヴィスが綺麗に決めて 2-0 となった。これで仙台は、守備を厚くするようになった。しかし、中盤を支配されてしまい、しばしばペナルティエリア内に侵入を許す。後半 16 分に新居に決められて 1-2 となった。しかしその 5 分後、仙台のコーナーキックに鳥栖 GK 浅井が中途半端に飛び出し、ロペスがヘッドで流し込んだ。後半 35 分と 42 分にも、鳥栖 GK 浅井の中途半端なプレーに助けられ、仙台が追加点を奪った。結局、5-1 の大勝であった。
 仙台は、試合の流れを見てうまくゲームを進めた。守備の厚さもいつも通りだった。攻撃陣の決定力もすごい。これはほんとにすごい。しかし、鳥栖 GK のミスが無かったら、もっと苦しい展開になっていたであろう。内容的には互角といってよい試合だった。ともかくも勝って良かった。昨日の試合で柏も横浜も 勝ったので、勝ち点を落としていたら大変だった。この勢いで、連勝を伸ばしていこう!

5/27(土)の進歩 明日は鳥栖戦  ベガルタ仙台は明日、敵地でサガン鳥栖と戦う。鳥栖はこのところ、8 試合負け無しと好調である。知将松本監督率いる鳥栖のサッカーを仙台は苦手としていたことも確かだ。しかし、第一巡の闘いでは 3-0 と快勝した。勇気を持って戦えばきっと勝てるであろう。菅井が出場停止のため、右サイドバックには中田が入るらしい。タイミングの良い攻め上がりで、是非 ともプロ入り初ゴールを上げて欲しい。
 間違って他人の部屋に入ってしまい逮捕され、川崎フロンターレ(レンタル先)と柏レイソル(本所属)から解雇された茂原が、ヴァンフォーレ甲府の練習生 となった(報 知新聞より)。良かった。是非とも再起して欲しい。それにしても、「更正せよ」と世間は騒いでいるけれど、何を更正するのだろう?  ことの真相は、「1月に広島から移籍先の川崎に来て、飲酒をした状態で新居となる川崎市内のアパートを訪れた際に、誤ってカギの開いていた別の部屋に 入」ったである(報 知新聞より)。悪いことをしたとは思えない。なのに、世間体からか、川崎も柏も茂原を解雇してしまった。随分前の話だけれど、プロ野球選手松坂 は、無免許運転をした上、自分がやった駐車違反を他人になすりつけた(おそらく、無免許運転の発覚を防ぐため)。とんでもない悪いことをしたのに、クビに なるどころか、翌年には年俸を一億円に上げて貰ったのだ。野球界の「温情溢れる処置」を是非とも見習って欲しいもんだ。
 りんかと一緒に、ヒメシャガの受粉実験に行った。最初の頃に受粉した個体は花期を終えてきた。食害をどう防ぐか、これが問題だ。

5/26(金)の進歩 あん怪獣との闘いの日々  愛しい子を、いつしか「あん怪獣」と呼ぶようになった。だって、私が歩くと足にまとわりついて靴下を「身ごと」噛む。だっこすると、ひたすら手を噛む。お もちゃをひ らひらさせても、おもちゃではなく私の指を噛もうとする。いずれも真剣に痛い。あったまに来てケージに入れると、「くん、くん、くーん、くーん、く あん、くあん、あんあん、あんあん、きゃんきゃん、きゃんきゃん、くきゃんくきゃん、くきゃんくきゃん」(クレシェン ド;だんだん超強く)なきだす。私が寝ている顔の上に全身でおぶさって甘え、呼吸できなくする。私の食事時には、座卓に前足をかけてせり出し、食器に顔を 突っ込む。ちょっと目を離すと、いけない所でトイレをしている。もう、げんなりだ。
 昨日、我が家の万全なる防御システムが遂に発動の時を迎えた。あん怪獣による「ベットにおしっこ攻撃」が行われたのだ。夜に寝るときは、寝室内のあんの 家 に寝かせておく。明け方におしっこをするので、以降は私のベットに入れる。私が目覚めてカーテンを開けているわずかの間に、シーツの上におしっこしちゃっ たのよ。しかし案ずるでない(「あん、(おしっこを)するでない」のシャレ)。マットの上にはビニールが敷いてあり、汚されてやっかいなマットを防御して いるのだ。シーツとかはちゃちゃっと洗ってお終い。いつでも攻撃して来い、じゃなくて、もうしないで。
 午前中は、生物学科三年生向けの講義の準備をした。来週こそは受ける講義をしよう。午後からは、ヒメシャガの受粉実験をしに青葉山に行った。実験も峠を 越えたと喜んでいたら、ヒメシャガの花期も峠を越えた。若い花や蕾が無くなると、受粉に 使う花粉を集めにくくなる。困った。

5/25(木)の進歩 カップ麺なんて食べない  鈎取スーパーセンターのイオン食品売り場で買い物をした。「乾麺はどこですか?」と店員に聞くと、おずおずと自分の右前方を指し示した。そこには生麺が あった。「生麺ではなく乾麺です」と言うと、「カップ麺 ‥‥‥ ですか ‥‥」とつぶやく。「カップ麺ではなく乾麺です」とはっきり発音しても、おずおずしたままだ。聞き違えたのではない。乾麺を知らないらしい。世の中に乾麺 を知らない人がいるとは思わなかった。いやそれよりも、乾麺を知らない人が食品売り場で働いているとは、恐るべし、イ オン。
  ひじりの初論文セミナー。セルラーオートマトンを使って、ラメートが連結している草本と連結していない草本の進化条件を調べた論文を紹介してくれた。初め てとは思えない紹介ぶりに驚いた。きちっと理解しているし、鍵となる点も的確に抑えていた。頑張って読んでいたことは知っていたけれど、偉いもんだ。モデ ルの説明をするのに、将棋盤のようなマス目を書いて、「質の良いパッチがランダムに分布しています」と、マス目を一つおきに規則的に塗り つぶすあたりも良 かった。それじゃ、ランダム分布じゃなくて規則分布だ。今後心がける点としては、一度説明した用語(パラメータ)はもう説明しなくてよいと思わないこと (とくに、モデル論文の紹介の場合)。聞いている人は、p とか h とかをすぐに覚えられるわけではないから。くどくならない程度に、それが何であるかを繰り返しながら説明するようにしよう(たとえば、「p は」と言わずに「良いパッチの頻度 p は」と言う)。解析結果を説明するときは、その意義(意味するところ)も説明するように。「こういう結果になりました」だけではなく、その結果がどういう 学術的意義を持つのかを読みとるのだ。それと、イタポンが指摘したように、その研究をすることでどういう進歩がもたらされたのかを批判的に検討することも 忘れないように。セルラーオートマトンを使うことで、今までとどう違う結果が得られたのか。これが論文読みの要だ。
 てるちゃんが八甲田で行ったスイバの性的二型の論文が Ecological Research に受理された。おめでとう。高校教師として働きながら論文を書き上げ、見事に通した。その努力に乾杯だ(明日。今日は休肝日)。
 朝と午後の二回、ヒメシャガの受粉実験に行った。もう峠は越えた。今週中には終わるかも。

5/24(水)の進歩 しょげ  生物学科三年生向けの講義をした。出席者は 32-33 人。訪花昆虫の行動の話をしたのだけれど、寝ている人が多かった。「あーあーあー」と消沈しながら講義を進めた。受けない講義をしてしまうと、一週間堪え る。何がいけなかったのか?  来年は、講義内容を見直すことにしよう。でも、質問はそれなりに出たのが救いだ。質問者ご芳名(漏れていたら御免):青山さん・今井さん・菊池(佑)君・ 小泉君・小塚君・芹澤君・竹原君・山脇君・和田君。
 講義終了後、こじこじと議論をした。「なぜ、種子は小さくむかごは大きいのか」という問題について理論的解析を進めているのだ。これまでの経過を聞き、 さらなる解析方向を話し合った。鍵となるのは、「小は大を兼ねる」「たくさん作ってばらつき減らす」だ。
 午後から、ヒメシャガの受粉実験に行った。だいぶ様子がわかってきた。開花二日目が受粉の頃合いらしい。

5/23(火)の進歩 うんざり  何か、自分(や自分の属する組織)が頑張って広めた物事を想像して欲しい。私の場合、「これ論」という呼び名。誰か複数の人が同じ名称を使い出したとしよ う。そして世間が、「酒井のこれ論」「山田のこれ論」「佐藤のこれ論」などと区別して呼び出したとする。その理由は、「これ論」だけでは誰のかわからない から。もしそんなことになったら私は憤然である。みなさんも、私の気持ちをわかってくれるであろう。
 なぜこんなことを書いたのか。ワールドカップが近づき報道熱が高まるのは良い。しかし相変わらず、「サッカーのワールドカップ」とマスコミが連呼するの だ。「サッカーの」は不要である。「ワールドカップ」と呼べばよいのだ。ワールドカップはサッカーが元祖。そして世界最高のスポーツ大会に育てた。それに あやかって他の競技が「ワールドカップ」を始めたに過ぎない(このこと自体を非難する気は毛頭無い)。だから、他の競技の場合は「○○のワールドカップ」 と呼べばよい。サッカーの場合は、「ワールドカップ」でいいのだ。たとえば、「数学オリンピック」があるからといって、「スポーツのオリンピック」って呼 ぶか?
 りんかと一緒に、ヒメシャガの受粉実験に行った。りんかが一緒だとはかどる。フキの研究で野外調査の経験を重ねただけに、色々なことをてきぱきと指示し てくれた。はい、私の研究なんだけど、いつしかりんかの指示に従っておりました。どうもありがと。でも明日からしばらくは、私一人でやらないといけない。
 ようやくにして、しんすけの総説論文にコメントを送った。遅くなってごめん。
 これから、全学の一年生向けの講義をしてくる。そのまま帰ってあんと遊ぼっと。

5/22(月)の進歩 ヒメシャガ実験始まる  今週からヒメシャガの実験を始めようと思っていた。下準備にと、袋がけ用の袋を作っていたら、みっちーからメールが来た。みっちーの研究材料もヒメシャガ で、すでに調査を始めている。昨日今日の暖かさのせいで、かなりの個体が開花を始めているという報せであった。慌てて支度を整えて、実験場所である青葉山 へ向かった。車道を降りて山道をしばらく歩くと、みっちーの自転車が置いてあった。かねての噂通り、こんな所まで自転車で来ているのか。みっちーと会って 少し話をし、ヒメシャガに袋がけを始めた。個体ごと袋で被ってしまい、訪花昆虫が来られないようにするのだ。野外調査で面倒なのは、ハイカーに話しかけら れることである。いろいろ説明を求められうっとうしいのだ。私はやさしくないので、「何をしているのですか?」と聞かれたら、「袋がけをしているのです」 と見たままに答えようと決意した。「その花は何ですか?」と聞かれたら、「知りません」と答える。しかし誰も通らな かった。取り敢えず持ってきた袋を全部 使い果たし、今日の作業は終了となった。明日はりんかが手伝ってくれるので、もっとはかどるだろう。

5/21(日)の進歩 佐々ちゃん来仙  卒業生の佐々ちゃんが来仙して、我が家に遊びに来てくれた(同期生であるひさしも一緒に)。社会人五年目、充実した生活を送っているようだ。山登りも続け ていて、日本百名山の内の 70 ちょっとを制したそうだ。すごい。
 佐々ちゃん・ひさし・しいちゃん・今は無きくにっち(研究室にいないという意味)が私の研究室に入った年は、じゅりが我が家に来た年でもあった。皆と対 面したじゅりは、顔を舐めまくるは、ボタンをかじりまくるはの大歓迎であった。ところがあんは全然違った。佐々ちゃん・ひさしの姿を見ると、後ずさりして しまった。怯えたように、しっぽを丸めて振っている。知らない人は苦手のようだ。じゅりは、飼い主よりも知らない人の方が好きだったのに、同じキャバリア でも随分違うもんだ。
 しかし、私(と暁子)と過ごしているときのあんはすごい。ケージから出しているときは、右に左にと遊び回っている。いろいろなことを覚えてきて、洗面所 の扉が開いたらダッシュで突入、タオルを加えて戻ってくる。しかもほぼ毎回。遊び用にと床の上に置いてあるタオルではなく、ぶらさがっているタオルを取っ てくるのが堪らないみたいだ。私も気を付けていて、洗面所に出入りするときは、扉を素早く閉めるようにしている。それでも、洗面所から居間に戻ってあんの 姿が見え ないと、洗面所の中から「くうーん」と声が聞こえて来る。扉を開けているわずか一秒ほどの間に入ってしまうとは驚異的 なスピードだ。私の食事時には、座 卓の上に美味しい物が出現することも覚えてしまった。座卓に前足をかけ顔を伸ばし、私の食事を食べようとする。一昨日なんか、気づくと、ご飯茶碗に顔を 突っ込んで白米を食べていた。

あん
右のおでこにご飯粒が。動かぬ証拠を付けたまま甘えに来てしまい、逮捕されたあん。

いくら叱っても効果なし。大きな声や音を出しても意に介せず、次の瞬間にはまた座卓に前足を伸ばす。叱られているとわかっていないみたいだ。高い場所(あ んから見て)の向こうには美味しい物があると思っているようで、風呂場に入ると、浴槽に前足をかけて中を覗く。何かの隙に人間用トイレに入ると、便器に前 足をかけて中を覗く(レディーが何やってんだ)。あんの内弁慶ぶり、留まるところなしである。

5/20(土)の進歩 大勝  ベガルタ仙台がザスパ草津に 5-1 と大勝した。前半は悪かったけれど、後半はお祭り騒ぎだった。
 仙台駅で暁子と待ち合わせユアテックスタジアム仙台へ。ぽかぽか陽気の観戦日和だ。ところがベガッ太君が、腕を組んでふて腐れたように椅子に座ってい る。マスコットというのに、可愛げの無いこの態度は何か?  その理由が判明したのはハーフタイムであった。
 前半立ち上がり、草津に攻め込まれる場面が続く。しかしこれはいつものことだ。前半 10 分、ボルジェスの素晴らしいポストプレーで抜け出したチアゴネーヴィスが左足でシュート(センタリングかも?)。逆サイドに詰めていた菅井が押し込んで あっさり先制した。これは楽勝かと思ったが、その後が良くなかった。前半 13 分にセットプレーからあっさり同点に追いつかれてしまう。前半の仙台、マークが甘いし、中盤でのミスも多かった。仙台サポからブーイングを浴びて、前半が 終了した。
 ハーフタイム、恒例の、ベガルタチアリーダーによるパフォーマンスが始まった。いつもなら、ベガッ太君も一緒に踊る。しかし今日はベガッ太君抜きであっ た。パフォーマンスから降ろされたのだ。それゆえふて腐れていたらしい。
 後半が始まった。7 分に、ロペスからのロングパスを、オフサイドぎりぎりの所を抜け出したボルジェスが受けてフリーで独走。GK と 1 対 1 になって冷静に決めた。ゴールを決めたボルジェスは、相撲のパフォーマンスで喜んだ。後半 15 分には、草津の守備の要であった中井が退場となった。草津はこれでパニックになってしまった。無謀な前がかり攻撃を繰り返し、上がった選手は守備に戻らな い。中盤でのチェックもなくなり、自陣に広大なスペースが出来た。こうなると、ブラジル人トリオが好き放題に暴れ出す。後半 17 分、相手ボールをカットしたボルジェスがまたしても独走して 2 点目を決めた。今度は、よーわからん踊りのパフォーマンスだ。「阿波踊り」と私は判定した。後半 22 分には、チアゴネーヴィスからのセンタリングを受けたボルジェスが、ハットトリックとなる 3 点目を決めた。しかし今度は何もパフォーマンスをしない。二つしか用意していなかったか。しかし、プロ初ゴールを上げたのに、「急な出来事だったので」と パフォーマンスを考えていなかった菅井(4/6 の進歩参照)に比べると、ストライカーとして の意識(パフォーマンスを考えておくこと)は高い。後半 37 分にはチアゴネーヴィスもゴールを決めて、5-1 で仙台が大勝した。
 今日のボルジェスは素晴らしかった。決定力ももちろんのこと、ポストプレーもすごい。辺見主審が良い笛を吹いたということもあろう。今までのへぼ主審 は、ボルジェスと DF が争うと、ほとんど必ずボルジェスの反則にしてしまっていた。これでは力を出せるはずもない。今日の辺見主審はそんなへぼ判定をしなかったので、ボル ジェスは伸び伸びとプレーすることが出来た。ボルジェスの敵は、DF だけではなくへぼ主審でもあったということか。
 帰宅後、祝杯を上げながら愛媛対柏戦を見た。むろん、首位の柏が敗れるのを祈っていた。しかし終了間際にリカルジーニョに決められて、0-1 で愛媛が敗れてしまった。残念。

5/19(金)の進歩 明日は草津戦  ベガルタ仙台は明日、ユアテックスタジアム仙台にザスパ草津を迎え撃つ。まさに必勝あるのみだ。3 分 1 敗という悪い流れを断ち切らなくてはいけない。ボランチ千葉も復帰。ベストメンバーで臨めるはずである。中二日の試合が続きしんどいところだが、条件は相 手も同じだ。圧倒的に攻めながらも引き分けてしまった前回の対戦の借りを返そう。もちろん明日は、暁子と共にユアスタに参戦する。
 今日は一日、生物学科三年生向けの来週の講義の準備に勤しんだ。来週からヒメシャガの実験が始まり忙しくなりそうなので、今の内にやっておくのだ。しん すけの良い総説(昨日の進歩参照)を参考にして、ポリネーターの定花性の話も取り入れてしまった。準備を終えてすっきりしたと思ったら、来週の火曜日に別 口の講義があることに気づかされた。すっかり忘れていた。こちらの準備もしないと。とほほ。
 ウッドデッキが完成した。居間の前にデッキの空間が広がった。窓と庭の単なる境界でしかなかったこの部分が、有効な空間に生まれ変わった。夏の夜風に吹 かれてビールを飲むのが楽しみである。

5/18(木)の進歩 感無量  ようやく時間が取れたので、しんすけ(石井 博;宣伝のためちゃんと名前を書いておく)の総説論文を読んだ。ポリネーターの定花性に関する解説だ。いやー感心した。とても良い総説に仕上がっている。 理解の深さを感じさせるし文章もわかりやすい。非常に勉強になる。もはや第一人者という感じだ。私の一番弟子がこんなに立派になった。何 も教育しな くても人は育つと意を強くするのであった。
 ベガルタ仙台が、柏レイソルに 1-2 で敗れた。またも、試合終了間際に失点をしてしまった。講義終了記念にビールを飲んで酔っていたこともあり、リモコンをテレビに投げつけそうになった。こ れで、3 引き分けの後に黒星。首位との勝ち点差は 6 に開いてしまった。悪い流れになりつつある。こんな時は、温泉に浸かってすかっとする(次節の草津戦に勝ってすかっとする)しかない。
 ひさしの論文セミナー。雌性先熟型と雄性先熟型が共存する集団から雌雄異株が進化する条件を理論的に解析した論文を紹介してくれた。世の中には、繁殖期 の後半に出来る種子は小さい(著者は、「小さい=質が悪い」のつもり。私は反対だけど)植物がある。これを考慮すると雌雄異株が進化しやすいというモデル であった。つまり、種子生産の順番は、雌性先熟が先、雄性先熟が後である。雄性先熟の種子の生存率が低いならば、雌性先熟型が種子生産している時期に開花 する雄個体(または雌個体)が侵入しやすくなる。確かにそうだけれど、雌性先熟の種子よりも雄性先熟の種子の方が生存率が低いなんてあるのかと疑問に思っ た。両者の種子生産時期は数日かせいぜい 1-2 週間しか変わらないだろうに。「繁殖期の後半に出来る種子は小さい」という現象は、長期間に渡って次々と花を咲かせ続ける植物の場合ではないのか? 「「訪花昆虫の数が変化するため、雌性先熟と雄性先熟では胚珠の受粉率が違う」と考えてもよいのでは」というひさしの説明の方がしっくりくる。それと、コ ジコジが鋭い質問をして感心した。

5/17(水)の進歩 みっちーの日  立ち上がりからひと言叱っちゃうぞ。学振特別研究員の申請書類提出締め切り日の朝に、書類(数日前に私が述べた意見を採り入れた改訂稿だけど)を持ってき てはいけません。もっと早くから練らないとね。で、 今日は一日、みっちーの種類を読んでは書き直して貰い、それをさらに読んで書き直して貰うということを続けた。頑張った甲斐あって、午後 4 時 17 分に完成した。お疲れさまでした。採用を祈っている。
 と書くと、みっちーのために脇目もふらずに働いたように見えるが、けっしてそうではない。昼に一時帰宅することは忘 れなかったし、午後 5 時過ぎには帰宅するのだ。留守番にあんが慣れるまでは、この生活を送ることにしている。あんに会えないと寂しいあんが寂しがるし、生後二ヶ月 の可愛い盛りなので一緒に遊びたい幼児を長 い時間ほっておくわけにはいかない。
 あんは、私が帰宅すると、くんくん甘えた声を出しながら嬉しそうにしっぽを振る。「寂しかったのかごめんよ」と思って いたけれど、「どうも違うんじゃないかこいつ」と疑念が芽生えてきた。ケージから出して抱きかかえると、私の顔をぺろぺろ舐める。そこまではよい。しかし すぐに舐めるのを止めてあたりを見る。床に下ろすと、おもちゃめがけて突進していく。試しに今日は、(抱きかかえて出さずに)ケージの入り口を開けて外に 出してみた。あんは、私に挨拶も無しに、おもちゃに突進していった。留守番が寂しいのではなく、ケー ジから出て遊びたいのではないか?  あんが一階で遊んでいるときに、二階に上がって様子を見た。私の姿が見えなくて寂しがるか?  しかし、「どどどどっ」と床を走り回る音にまったく変化はなかった。「遊びたいだけ」疑惑がますます膨らむのであっ た。憤然。
 そういえばあんは、お客さんに全く興味を示さない。先日、ウッドデッキの業者が来たときも知らん顔だった。今日、ウッドデッキ工事の人が、居間の窓の前 (あんも気づいたはず)をうろうろしても無関心だった。じゅりは、お客さんが来ると大騒ぎだったのに。あんは、人嫌い、というより「人無関心」なのかも。
 生物学科三年生向けの講義をした。出席者は 32 人。ちょっと減った。でも、遅刻者もそれなりに減っていた。今日の講義は、花のジレンマ(「訪花昆虫を誘引するために花をたくさん付けると、自殖率が上 がったりして腹が立つ」という話)についてであった。私としては面白い話だと思っている。しかし講義途中、しらっとした空気になったように感じた。でも講 義後半は盛り上がった。今日も、いろいろな人が質問をしてくれた。こうして質問をしてくれると、「そこに引っかかったのか」「そういう見方もあるのか」と 私自身が気づくことが出来る。これからの講義改善にも役立つし、若者の新鮮な思考に触れることが出来て刺激的だ。質問者ご芳名(漏れていたり、名前を間 違っていたりしたら御免。他意はないので):今井さん・菊池(佑)君・定塚君・佐伯君・芹澤君・武田さん・羽田野さん・丸岡さん・宮島君・矢澤君・山本さ ん・山脇君。この方達に加え、講義終了後、小泉君が私の部屋に質問しに来てくれた。附記:しかしなんで、性別によって「さん」と「君」を使い分けるのだろ う。なんとなく慣習に従っているけど。
 さ、帰って、あんと遊びつつ柏レイソルをやっつけよう。

5/16(火)の進歩 明日は柏レイソル戦  ベガルタ仙台は明日、敵地で柏レイソルと戦う。首位との直接対決。仙台が勝てば首位となる。千葉が出場停止で苦しいことは確かだが、全員の力で勝利を勝ち 取って欲しい。
 イタポンの論文に意見を述べた。もう完成と思う。投稿しよう。
 りんかがやって来たので、コジコジも連れて三人で青葉山に行った。ニリンソウ改めヒメシャガで受粉実験をすることにし、りんかに手伝って貰うのだ。そろ そろ開花しそうとのことなので、今日は様子見に行った。コジコジは、卒業研究の材料にするかもしれないタマブキとウワバミソウを探すのが目的だ。かなり展 葉が進んだ林を三人で歩いていると、高校生のカップルとすれ違った。こんな時間(午後三時過ぎ)にこんな所で何をしているのか?  散歩か、道に迷ったか、駆け落ちか。散歩にしては楽しそうじゃない。道に迷ったにしては困っていそうじゃない。駆け落ちにしては気合いが感じられん (<--- 荷物もなければ悲壮感もない)。謎の高校生にしばしときめきながら、植物を探したのであった。

5/15(月)の進歩 日本代表発表  研究室のテレビで、ワールドカップ日本代表の発表の瞬間を見た。GK, DF, MF と、予想通りのメンバーが読み上げられていく。FW に来て、「タマダ」とジーコが言った。「おお、入ったか」と思った。ついで「マキ」と言った。「えっ?」と思う。当落線上の二人が入ったということは ‥‥‥。久保の名が無い、久保が落ちた。FW の軸と考えられていた久保を外すとは。常にどこかしら故障を抱えていることを不安視したらしい。しかし柳沢(代表に選ばれた)だって骨折からリハビリ中 だ。「いっつもどっかが痛い」(アンメルツ的)より、「ぼきっと折ってすぱっと直す」(リポビタン的)方が良いそうである。
 ベガルタ仙台のサポとして率直な気持ちを述べておこう。仙台の選手が選ばれなくて良かった。ワールドカップの期間中 も J2 は続く。選手を取られたら大変なところだった。選手は集中して、これからの闘いに臨むことが出来る。札幌戦・湘南戦とロスタイムに追いつかれて「負けに等 しい引き分け」となった。昨日の横浜戦では、主審のミスに屈することなく 10 人で戦い抜き、「勝ちに等しい引き分け」を得た。次は「引き分けに等しい引き分けだ」などと考えるのは、ウケ狙いに生きる私だけでよい。次節はすかっと勝 つべし。次節の対戦相手の柏は、昨日の鳥栖との試合で、前半 20 分までに 2-0 とリードした。さらには、前半 39 分に相手が 10 人となった。温泉気分の試合であったのに、後半 41 分とロスタイムに立て続けに入れられて 2-2 で引き分けた。のんびり温泉に浸かっていたら、とつぜん間欠泉が吹き上げて熱湯を浴び吃驚という感じか。この痛手を引 きずって仙台戦に臨み、見事散って欲 しい。
 学振の特別研究員に応募するみっちーの研究計画を読んだ。食害量・訪花昆虫量・植物の持つ資源量の三つの変化を解析するのはどうだろう。

5/14(日)の進歩 主審、またしても試合をぶち壊す  ベガルタ仙台が横浜 FC と 0-0 で引き分けてしまった。主審の池田にぶち壊された試合だった。
 午前中は、学振の特別研究員に応募するモリナガの推薦書を書いた。何としても通って欲しいので、頑張って書いた。かたやモリナガは、峠を越えたとくつろ いでいる(5/14 の日記)。誰 かがすっきりすると他の人の苦悶が始まるという、「苦悶一定の法則」と私が呼んでいるものである。たとえば、苦悶して論文を書き上げた 学生は、指導者に論文を 渡してすっきりする。その瞬間から指導者の苦悶が始まる。投稿して著者がすっきりすると、レフリーの苦悶が始まる。苦悶の総量は一定のまま保たれるのだ。 真理を突いた法則だと思うのだが、「だからどうした」という難点がある。
 ひと段落して、昼食がてら草花を買いに行った。私が大好きなヒメシャクナゲを売っていたので、三株も購入。バラの側に二株、ニワトリの墓碑(5/8 の進歩参照)に一株植えた。ついでに、葉が茂りすぎていたハウチワカエデ・オオイヤメイゲツを枝打ちしてい る内に、試合開始となった。
 左サイドバックには村上が先発復帰していた。しかし村上、ミスが多い。ボランチの熊林もミスが多かったな。それでも、前半途中からは互角の展開となっ た。試合が壊れたのは後半 8 分だった。後方から駆け込んだ千葉が、横浜選手がボールを受ける瞬間に鮮やかにボールを奪取した。そしてそのままドリブル、仙台の好機と思った。ところが なんと主審の池田は、千葉にレッドカードを出したのである。確かに横浜の選手は倒れた。しかし、千葉の足はボールに行っていたし、反則かどうかさえ微妙な 判定だった。無能審判ならイエローカードを出すこともありえたかもしれない。しかしレッドカードとは。狂っている。おま けに、その直後のプレーで、ロペスがドリブルで独走態勢に入ろうとしたところを、横浜の選手が後ろから故意に掴んで倒した。決定機阻止でレッドカードの反 則 である。レッドカードとイエローカードの両方をなぜか取り出した池田は、カードを見比べた後、イエローカードを出した。光が目に入って、赤と黄が見分け られなかったのか? このプレー(故意は明白、しかも決定機阻止)がイエローで、千葉のプレー(故意でも無ければ、決定機阻止でも無い)がレッドとは。数的有利となって、横浜 は俄然元気になった。しかし仙台も落ち着いていた。ブラジル人トリオが急に守備を始め、全員で懸命に守り始めたのだ。とくにチアゴネーヴィスの守備力には 驚いた。あんなに出来るとは、「なぜ、普段からちゃんと守備をしないのか」と素直に喜べなかった。仙台は、ボールを奪うとロペスに渡し、速攻をかける。 「決まったか!」と思った場面が二度ばかり。10 人の仙台の方が優位に試合を進めていた。それともう一つ、私には予感があった。主審の池田はきっと、横浜の選手を一人退場させるだろう。気弱な池田はそう することで、自分の犯した罪を誤魔化そうとしている。それがようやく実現いたのは後半終了直前であった。横浜の攻撃の要であるアウグストが二枚目のイエ ローで退場となった。しかし、残された時間は短かった。0-0 で引き分けとなってしまった。
 憤然だ。仙台がペースを掴みかけていただけに、池田に怒り心頭である。おまけに、次節の柏戦を千葉抜きで戦うことになってしまった。千葉はボラン チではあるが、普通のボランチとは役割が違う。日本では珍しい、フォアリベロという役割だ。守備ラインの前を動き回って相手の攻撃を潰すだけでなく、味方 の攻撃時には、守備ラインに入ってセンターバック的な働きをするのだ。 公式戦でも紅白戦でも、千葉がずっとフォアリベロを務めていた。千葉の替わりを誰にするのか?  熊林か、金子か?  中二日で(次節は 17 日)、代役の選手を仕上げないといけない。どうしてくれる池田、責任取れ。

5/13(土)の進歩 間違えた  試合は明日だった。間違えた。
 生命科学研究科の大学院入試説明会に行った。研究科の関心事は、高額の研究費を取ること(「必要な額」ではなく「高額」)と、大学院生をかき集めること の二つだけである。他のこと(良い研究成果をあげるとか、学生を育てるとか)にはまったく無関心だ。入試説明会には当 然力を入れていて、10:00 から 13:00 までびっしり行う。11:30 -13:00 は各研究室の紹介の時間で、研究内容を説明したポスターを貼り学生に説明する。私は、この説明の係りをするのだ。「9:30 までにポスターを貼るように」というお達しが来たので、「11:30 からの説明なのに、何を無意味なこと命ずるのだ」と、時間ちょっと前にポスターを持って会場のアエル(仙台駅前の高層ビル)に行った。会場を間違えなかっ たのは偶然と言える。昨日までは、仙台国際会議場が会場だと思っていたから。でも、説明自体は面白かった。何人かの学生が熱心に聞いてくれたし。
 終了後、昼食に牧と牛タンを食べた。それから朝市で刺身を買って帰宅。明日の勝利の前祝いをしたのであった。

5/12(金)の進歩 明日は横浜 FC 戦  ベガルタ仙台は明日、敵地で横浜 FC と対戦する。横浜 FC は、ここ 12 試合負け無しの絶好調で二位につけている。10 日には、カズ対ラモスを制した(怪獣映画ではない)。かたや仙台は、二戦連続ロスタイムに追いつかれるという嫌な流れである。仙台だってここ 10 試合負け無しなのに、ずいぶんと雰囲気が違う。明日こそすかっと勝って調子に乗り直そう。試合は、仙台の攻撃力と横浜の守備力の対決が鍵となるか。仙台の 左サイドバックも注目だ。今まで通り磯崎を起用するのか、思い切って村上を起用するのか。私としては村上に期待したい。あんな面白いやつ(5/9 の進歩参照)、使わない手はない。
 コジコジと、卒業研究の相談をした。種子の大きさとむかごの大きさが違うのはなぜなのか。このことをモデルを使って考えてみることになった。基本的なア イディアは出来た。うまくいけば面白い研究になるであろう。がんばれコジコジ。
 生態学者らしく、あんの予想体重を計算してみた。10 日で 1.25 倍(= 2.5 キロ/2 キロ)になるとすると、生後 100 日で 6.1 キロ、生後 200 日で 56.84 キロ、一歳で 2.26 トンとなる。
あん
体重 2.26 トンになった場合の手抜き想像図

2.26 トンでも、やっぱ可愛いのではないかと思う。こんなこと書いてウケるのか。想像図をうまく書ければウケるかもと葛藤しつつ、自分 を抑えることが出来ませんでした。
 かとぅの論文セミナー。ランの騙し受粉が成立するのかどうかを検証した論文を紹介してくれた。しかし何かよくわからない論文だった。蜜を添加すると、他 殖率も増えれば隣花自殖率も増える。結局、騙し受粉は有利なのか不利なのか?

5/11(木)の進歩 あん  あんが我が家にやって来て 10 日が過ぎた。近況を報告しよう。

1) 体重は 2500 g になった(来たときは 2000 g)。500 g も増えた。我が家に来てから食べたご飯の量が 780 g なので、500/780 = 64.1 % もお肉にしちゃった計算である。効率が良い。生後 2 ヶ月にしては異様に体格が良いことも間違いない。生後 2 ヶ月のじゅりは 1400 g だったし、ペット屋で見た同齢の子もそれくらいだった。このままどれくらい大きくなるのか、はっきり言って恐怖である。電車で移動するとき、体重 10 kg となったじゅりをかごに入れ持ち運ぶのは大変だった。もっと重くなったらどうなることやら。

2) トイレの場所は覚えた。参考までに、覚えさせる方法を紹介しよう。
1. 始めは、あんの好きな場所でおしっこをさせる。だいたい、同じ場所でする。しかしそこは、こちらにとっては宜しくない場所である。
2. その場所にトイレシートを敷く。
3. トイレシートにおしっこをしたら、15 cm ずらした場所に新しいトイレシートを敷く。以降、トイレシートでするごとに 15 cm ずらしていき、こちらが設定したトイレの場所に向けて前進する。元の場所でしてしまったら振り出しに戻り、前進をやり直す。
4. あんとしては自分が定めた場所でおしっこをしているつもりのまま、こちらが設定したトイレの場所でするようになる。人間の勝ち。
おまけ:うんちとおしっこは別物と考えているようで、うんちは好き勝手な所でしてしまう(じゅりもそうだった)。人間の負け。

3) 相変わらず、おしっこの回数が多い。トイレシートの消費が激しくてげんなりだ。

4) 起きているときはいつも、何かをかじろうとしている。私の手や足や服がお気に入りのようで、痛いったらありゃしない。おもちゃをふりふりしても、おもちゃ ではなく私の指をかじろうとする。何年か前の生物学科の学生に、「寝ているか、食べているか、しゃべっているか」という学生がいた。あんは、「寝 ている か、かじっているか、おしっこしているか」である。

5) 早くも、階段を登った。勢いで五段ほど駈け登り停止。下を振り返りながら、まだ降りられないことに気づいたようだ。だだだだっと下まで転落した。じゅりが 階段を登れるようになったのは生後 5-6 ヶ月くらいの頃だったと記憶している。生後 2 ヶ月のあんが登っちゃったのは、かじる目標しか目に入らず突撃して行く性質を備えているためである。

 モリナガの学振の書類に意見を述べた。採用を祈っている。かたや、みっちーも申請書類を持ってきた。こっちは明日じゃ。

5/10(水)の進歩 重版決定  早くも、「これ論:大改訂増補版」の重版が決定した。4/10 に出来して一ヶ月。5000 部も刷ったというのにだ。初版のときは、出来後三日で重版が決定したけれど、こちらは第一刷りが2000 部であった。改訂版もなかなか順調に思う。お買い上げ下さったみなさま、まことにありがとうございます。
 生物学科三年生向けの講義をした。出席者は 36-37 人で、減っていなくてほっとした。しかし相変わらず遅刻者が多い。イントロを聞き逃すとその日の講義の狙いがわからない。仮に 10 分間講義を聴かないとするなら、始めの 10 分を聴かないよりも終わりの 10 分を聴かない方が痛手が少ないのではないか。かといって、今日は時間通りに来たので早めに帰ろうと講義終了前に帰って いったら、遅刻されるより 100 倍の衝撃を私は受けるであろう。つまり講義というものは、最初から最後まで聴くのが良いのではないかと結論するのであった。回りくどい。で、講義中、石井 君・今井さん・小塚君・定塚君・山脇君らが質問してくれて盛り上がった。おかげで、理想自由分布や近交弱勢の説明も出来たし、次回の講義の予告も出来た。 来週も頑張るぞ。
 ひじりと、子ラメート生産モデルについて話をした。一歩進むと、それまで気づかなかった問題に直面するのがモデル開発の常だ。そこで一工夫して、問題を 解決する。モデルは、こうしていろいろ試しながら少しずつ形が出来上がっていくのだ。執念を持って取り組むように。かたや、ちののオオカメノキの調査がい よいよ指導する。今年の研究計画も完璧だ。天気に恵まれるといいね。

5/9(火)の進歩 想像し てみよう  ベガルタ仙台 MF 村上が、長男(もうすぐ一歳)の初めての端午の節句を祝ったそうだ。「親ばか」と自ら宣言するだけあって、そうとう気合いが入っていたらしい。 「5月人形・鯉のぼり・柏餅・菖蒲・陣羽織に烏帽子を着せて写真撮っちゃいました」とのことである(村上の 5/8 の日記より)。繰 り返すが、我 が子に、5 月人形と鯉のぼりと柏餅と菖蒲と陣 羽織と烏帽子を着せて写真を撮ったのである。どんな姿になったのか、是非とも写真を拝見したい。私に絵心があれば、想像 図を描いてみるところだが。この勢いで、次節の横浜戦には必ずや勝利して欲しい。
 午後は、生物学科三年生向けの講義の準備をした。「花の生態学」という題で、虫媒花の適応戦略の話をするのだ。新しいデータも加えて準備は万端整った。 二週間空くと(先週は祝日だった)随分久しぶりに感じる。三年生が妙に懐かしいよ。
 先日、彩子の論文を英文校閲に出した。今日、その面接に行ってきた(添削する人と直接話をして、誤解の無いようにする仕組みである)。研究室に戻ってか ら、地道に修正作業を続けた。なんで私がやらなくちゃいけないの、ぶつぶつぶつぶつ。明日には投稿しよう。

5/8(月)の進歩 自分の ために、意見を引き出す努力を  などと真面目な表題を付け後悔しているわけではない。今日は月初めの談話会があった。各自が、先月の報告と今月の予定を話すのだけれど、それに対するみな の意見が貴重なことは言うまでもない。だから、意見を積極的に引き出すつもりで、レジメを書き、その説明をするように心がけよう。そのためには、以下を説 明するようにしよう。

これから研究をしようとしていることに関して
1) どういう問題意識を持っているのか
2) そのために、具体的に何をしようとしているのか
3) どの点について意見を貰いたいのか

結果が得られたことに関して
1) どういう問題意識を持って行い、何を明らかにしようとしたのか
2) 得られた結果のどこを自分が面白いと思っているのか
3) どの点について意見を貰いたいのか

説明すべきことは他にもあるかもしれない(臨機応変に)。もう一つ大切なことは、自分の研究に対する参加者の知悉度にはばらつきがあると自覚することだ。 よく相談に乗って貰った人ほどあなたの研究を知っている。あるいはたとえば、昨日ある人と研究に関する話をしたとする。その話の内容はその人しか知らな い。ならば当然、その話の内容を他の人は知らないことを考慮して説明をしないといけない。以上の点を気をつけて、「自分のために、一つでも多くの意見を引 き出してやる」という心意気で談話会に臨んで欲しい。
 ニワトリがいきなり死んでいた(昨日の進歩参照)。がーーん。姿が見えないので巣の様子を見に行ったら、巣から 50 cm ほどの所で仰向けになって倒れていた。ついつい歩いて行って、巣に戻れずに力つきたのか。たった 50 cm の距離を戻れないとは雪山のように壮絶である。合掌。父さん母さんが地面の上に巣を作るから、歩いて外に出てしまうのではないか? ひどい親だ。

5/7(日)の進歩 進化の現場  昨日、あんを抱いて庭を散策していたときのことだ。北東の角のヒメシャラの下(単子葉の園芸草本の葉が茂っている所)でかさかさと音がした。覗いてみる と、なんと、小鳥の雛がいた。
雛

巣から落ちてしまったのか?  屋根の上とか巣のありそうな場所を捜査したが、巣は見あたらなかった。と、親鳥が給餌に飛んでくるのを目撃した。ひょっとして、ここで子育てしているの か。暁子によると、ヤマガラと のことである。ネットで調べたら、樹洞にコケを運び込んで巣にするという。なのに、園芸草本の葉の茂みの中とは、いい加減な父さん母さんだ。確かに、野良 犬も野良猫も蛇もいない。コンクリートの壁(我が家は、ちょっとした斜面を切り開いたところにあり、北面はコンクリートの壁になっている)・我が家の外 壁・隣家との境の柵と、三方を囲まれた天然の要害(「人工の」だけど)なので、カラスに襲われることもなさそうだ。ヤマガラとしての世間体を気にしなけれ ば、良い場所やもしれぬ。そういえば、去年の五月にキメグ歓迎会を我が家でしたときも、巣立った直後の幼鳥を庭で見つけた。去年に引き続きの繁殖か? 何か嬉しくなってきた。名前を付けて、巣立ちを見守ろう。庭にいる鳥なので、ニワトリと名付けた(暁子が)。
 新たな環境に適応しているのはヤマガラだけではない。ヤマユリが、犬媒花へと進化を遂げたのだ。
あん あん
ヤマユリの送受粉に励むあん。口の周りに花粉がびっしりだ。これならば、結実率 100 % 保証である。

進化史上初の快挙やも知れぬ。しかしあん、柱頭を食べてしまっては、送受粉の役目は果たせないぞ。

5/6(土)の進歩 もう、二試合連続とは  ベガルタ仙台が湘南ベルマーレと 2-2 で引き分けた。またしても、終了間際の失点で追いつかれてしまった。
 あんとぎりぎりまで遊んでから、暁子と共にユアテックスタジアム仙台へ向かった。入場者数は 1,8648 人と、久々の大台であった。やはり、満員のスタジアムは気持ちがいい。「おおー熊林 金萬 ババヘラ 熊林」(日本代 表の応援歌「バモニッポン」のメロディーで)という、熊林(秋田出身)の新しい応援歌が歌わ れる中でアップをする選手達。当の熊林は応援歌に気づかないふりだ。気持ちはわからんではない。注;金萬は 秋田の銘菓。ババヘラはアイスで、「ばあさんが、コーン にヘラでアイスを詰めて売る」ことから付いた名らしい。秋田の会社が、「ババヘラ・アイス」を商標登録した。登録する人がいたの か‥‥‥‥‥。
 試合開始早々、千葉からの縦へのボールに走り込んだボルジェスが、DF を振り切って GK と一対一になろうとした。ところが 湘南 DF 松本は、ボルジェスに後から足をかけて倒すという卑劣な行為に及んだ。当然、一発レッドの PK である。ところがなんと、主審の鍋島は笛を吹かない。どういう節穴をしていたらあの反則を見落とすことが出来るのか。かといって鍋島は、ボルジェスにイエ ローカードを出すこともなかった。ペナルティエリア内であれだけ派手に倒れたのだから、PK と判断しないのなら、シミュレーションを取るはずである。それもしなかったということは要するに、速い動きについていけず何も判定出来なかったのだ。鍋島 は審判失格である。この誤審が無ければ楽勝であったろうから、腹が立ってしょうがない。それはともかく、仙台の攻撃の組み立ては最高であった。ブラジルト リオだけで攻めようとしたのは昔のこと。全選手が連動して速いパスを回し、湘南守備陣を崩していく。ブラジルトリオも、日本人にびしばしパスを出す。見て いてすごく楽しかった。しかしシュートの所で消極的になってしまい、なかなか点を奪うことが出来ない。前半に一点取れていたら楽になっただけに、ゴール前 での消極性が悔やまれる。ようやく後半 19 分、梁からのボールに右サイドから走り込んだ菅井が綺麗に決めて先制した。菅井はほんに成長した。ところが、直後の 25 分、千葉がアジエルにセンタリングを許し、中央に走り込んでいた横山に決められてしまった。他の時間帯は、千葉がアジエルに仕事をさせていなかっただけに 悔しい。引き分けムードの漂った後半 37 分、チアゴネーヴィスのクロスをロペスが綺麗に合わせて 2-1 とする。そのままロスタイムに突入し、今日は勝つだろうと思ったところへ、セットプレーから同点に追いつかれてしまった。憤然。
 集中力が欠けている。1 点目を取ってからすぐ追いつかれたり、ロスタイムに同点にされたりしたのは、集中力の問題だ。「自分たちの守備は強い」という思いが、「たぶん大丈夫だろ う」という他人任せの甘えを生んでしまったのではないか。1 点を守りきることは、自分たちの力でやり遂げることだ。誰に頼ってもいけない。これで、ここ 3 試合で 4 失点である。初心に帰って、必死の守備を取り戻して欲しい。

5/5(金)の進歩 あん、どうなってるの?  今日は自宅で仕事の日だ。暁子は翻訳の仕事、私は、ヒラガの論文の校正をして、モリナガの学振書類を読むのだ。昼頃、あんを留守番させて、昼食がてら買い 物に行った。帰宅してあんを居間に出すと、トイレ(正しい場所)でおしっこをした。良い子だね。でもちょっと外に漏れたので、ぞうきんで拭いた。拭き終え た頃に、今度はいけない場所でおしっこをした。黙ってぞうきんで拭く。こういう時に叱るのはよくないのだ。しばらくすると、和室でおしっこをしてしまった (もちろん、いけない場所)。ぞうきんで拭いて一息つくと、またしても和室でおしっこをした。さらには、和室にうんちもした。そしてとどめに、トイレ(正 しい場所)でおしっこをした。30 分ほどの間におしっこ 5 回、うんち 1 回だ。いったいどうなってるの?  トイレですると褒められるので、気を惹こうとしているのだろうか?
 気になることがもう一つある。きちんとしたお座りではなく、お尻をぺちゃんと床に着けてしまうお座りをすることが多いのだ。後ろ足を引きずって、前足だ けで匍匐前進することもある。後ろ足がしっかりしていないみたいだ。キャバリアには、股関節に障害を持つ子が多いという。じゅりもそうだった。あんはまだ 赤ちゃんなので後ろ足が弱いのだろうか? 落ち着いたら、病院に検査に行こうかな。

5/4(木)の進歩 西側の 庭を改造  朝から、西側の庭(というより通路)の改造に取り組んだ。去年の秋に和芝を植えたのだけれど、どうもうまく根付いていないのだ。まず、通路の中央の和芝を 幅 60 cm ほど剥がした。そこに暁子が、煉瓦を芸術的に並べていった。問題は、残りの和芝をどうするかだ。踏みつけがなくなるとちゃんと根付くのか? しかし、北寄りの部分は日差しも入りにくく、根付きそうに思えない。でもまあ、北寄りの和芝はほっておこう。枯れたらどうにかする。根付くならそれもよし だ。南寄りの部分なら、日差しも入るので根付きそうだ。そこで、南寄りの和芝を全部剥がし、ウッドデッキ設置部分の西 洋芝を移植した。煉瓦には西洋芝が似 合う。私は、和芝には極めて冷たいのだ。
 昼過ぎに、ウッドデッキの見積もりに業者が着た。さすが先手必勝(5/2 の進歩参照)、その場で見積もりを出した。せっかちさでは私も負けない。即同意し、注文した。完成が楽しみだ。夏の夜風に吹かれながらビールを飲 もう。

5/3(水)の進歩 ああ悔しい  ベガルタ仙台が、コンサドーレ札幌にロスタイムに追いつかれ 1-1 で引き分けてしまった。勝てば首位だったのに。悔しい。
 午前中は、煉瓦を大量に買いに行った。西側の庭(というより通路)を改造するのだ。日当たりが悪い所なのに、通路として頻繁に歩く。そのため、芝の根付 きが悪く藍藻が生えてきてしまう。どうしたものか、踏み石を置けば良いのだと、築六年目にして当たり前のことに気づいたのであった。芝を部分的に剥がし、 踏み石の煉瓦を置くことにしたわけだ。一段落つき、庭でパスタを食べてくつろいだ。それから、CS で試合を見た。
 試合は札幌ペースで始まった。しかしこれはいつものことだ。前半の半ばを過ぎれば仙台も形が出来てくるだろうと思っていた。しかし今日は、ずっとペース を握られたまま時間が過ぎていく。シュートを枠に当てられる場面もありひやりとした。結局、両チーム無得点のまま前半が終了した。後半 5 分、磯崎のセンタリングをうまく受けた菅井が、待望の先制点を上げた。左サイドバック(磯崎)と右サイドバック(菅井)が絡むという、仙台の特徴が現れた ゴールだった。これで札幌が前がかりになってカウンターが仕掛けやすくなると思いきや、そうは行かなかった。札幌は、焦って前に出ることなく、今まで通り のサッカーを続けてきたのだ。それでも仙台は、カウンターから何度か好機を作ったものの、追加点を上げることが出来なかった。結果として、これが後に響い た。終了間際になっても、仙台の選手は時間稼ぎのキープをしようとしない。大差で勝つ試合が多かったので、一点差を守る闘いに慣れていないのか。そしてロ スタイム、札幌左サイドの西谷のクロスを石井に頭で合わせられ、悪夢の同点ゴールとなった。GK 高桑、出たらボールに触れよ。
 悔しい。後一分頑張れば首位だったのに。これを教訓として、慎重な試合運びをするようにすべし。

5/2(火)の進歩 ウッド デッキ あんが来たからではないけれど、庭にウッドデッキを付けることにした。
 昨夜あんは夜泣きをした。昨日まで親兄弟と一緒にいたのだし、私たちの姿も見えないところ(私たちのベットの下に置かれた家)で寝ていたので無理もない か。昨日の昼は十回くらいトイレをしたのに、昨夜は一回もしなかったのは不思議だ。
 ウッドデッキを頼むため、あんを車に乗せ、鈎取ショッピングセンターとケーヨーD2 に行った。あんを連れて行ったのは、寂しくないように(「あんが」ではなく「私たちが」)と、車に慣れさせるためだ。どちらの店でも、自由設計のウッド デッキは扱っていなかったので、北環状線沿いの専門店に行くことにした。遠いので、いったん家に戻ってあんを寝かしつけ、暁子と私の二人だけで出かけた。 専門店に着き事務室に入ると、「平成 18 年標語:先手必勝」の掛け軸があった。この店、できる。いろいろ相談し、東洋エクステリアのショールームにも行くなどして、構想を固めた。昼食を摂りバラ と針葉樹を買って帰ったら、四時間ものお出かけになってしまった。でも、あんはお利口に寝ていた。帰宅後、庭仕事に精を出した。伸び放題になっていたゴー ルドクレストを切り倒し新しい針葉樹を植え、拡張した花壇にバラを植えた。バラの咲く庭にするのだ。

5/1(月)の進歩 あんが来た!  とうとう、あんが我が家にやって来た!
あん あん

 盛岡に出かける暁子を仙台駅に送り、その足で仙台空港へと向かった。福岡から飛行機に乗ってやって来るのだ。生後 50 日で飛行機に乗るとは、初乗りが私よりも 24 年と 123 日(概算)も早い。受け取り場所の貨物ターミナル(旅客ターミナルとは別の建物)に行くと、「飛行機は着いたけれど貨物はまだ来ていません」と言われた。 あんは貨物か。ジュースを買って時間を潰し受け取り場所に戻ってみると、白茶の物体の入った籠が机の上に置かれていた。あんだ!  「こ、これ、私の子ですよね」となぜか狼狽して叫び、あんを受け取った。籠から出して抱き上げると、不思議そうにじっとしている。キャバリアの子は、夢中 になって顔を舐めるのが普通なのにどうしたのだろう。ま、あんにとっては訳のわからない状況だろうから、仕方ないか。一刻も早く家に連れ戻りたくて高速道 路で帰宅。居間に出して、改めて対面をした。かわいい。始めのうちこそおとなしかったものの、段々と元気も出てきた。ビデオを撮ろうとする私の足を追いか け回し、おかげで、真上からの映像しか撮れない。一時間も付き合うと、同じキャバリアでも、じゅりとは随分と違うことがわかった。

1) 良く言えば元気いっぱい。悪く言えば凶暴。酷く言えば、「女番長も赤ちゃんの頃は可愛かった」となるかも。甘噛みのつもりかも知れないけれど、歯が鋭く力 も強く、真剣に痛い。私の口を舐めながら唇をときどき噛むし。足や手の指を噛む力は相当な物だ。

2) 生後 50 日ですでに体重 2 kg。じゅりは、生後二ヶ月で 1.4 kg だった。キャバリア専門の繁殖家から来た子(あん)は、ペット屋から来た子(じゅり)に比べ育ちが良いのか?

3) よく鳴く。じゅりは、ことりとも声を出さなかったし、キャバリアはみな鳴かないと思っていた。ところがあんは、「くーん、きゅーん」と甘えた声をしょっ ちゅう出す。「あんっ、あんっ」と吠えることもある(自分の名を呼んでいるのではない)。反応がある方が楽しいことは確かだ。しかし、無駄吠えの躾をしな いといけない。

こんな感じで、我が家に新しい子がやって来た。鈎取(かぎとり)に住む酒井家のあん。英語で言うと Ann K. Sakai である(植物の繁殖生態業界にウケる)。みなさん、どうぞよろしく。