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バーチャル実況中継



 当初は11月20日を予定していた今回の大会でしたが、ゴール場所の津久井湖で湖上祭と重なっていることが判明したため、開催日か開催地を変更せざるを得ない事情がありました。開催日をSAQR初の12月に変更したのは、このような事情があったためです。幸い、天候に恵まれ、総勢15チームの皆様に参加を頂き、無事に終えることができました。今回の大会の記録として、以下に実況中継風に当日の模様を再現してみました。作成時の裏話や、各クイズの講評も交えましたので、当日を思い出しながら読んで頂けたら幸いです。

スタート前
 神奈川県の宮ケ瀬湖畔にあるカフェレストラン「オレンジツリー」に、7時半頃から続々と参加者が集まってきた。15チームが入るとちょうど満杯になるオレンジツリーでは、今回も暖かい珈琲を朝早くからサーブしてもらった。その珈琲をすすりながら資料とにらめっこする各チーム。先頭ゼッケンのNo.16は「1円70銭」チームで、私が作成した公開型ドライブラリーSAQR15番外編の賞品として無料招待したチーム。他にも、レンタカーで出場するNo.24「ウィッシュ」チーム、お孫さんを含め今回は一家5人で参加するNo.28「つれづれ」チーム、8年ぶりの参加となるNo.29「チームMJK」、など今回も多彩な顔触れが揃う。

 今回の最初の心配事は、スタート後5分ほどで到着するコッコパークでの出題クイズ。通常11時オープンのところ、SAQRのために今日だけ9時に開けてもらうことになっている。店のご主人とは何度も打合せしてあるのだが、遅刻しないか心配であった。これについては、ドラミ中に出発した先行車が、1CPでもあるオレンジツリーにドラミ終了直後に早くも戻ってきて、無事オープンしているという報告をもらい一安心。最大の懸念が払拭され、今日はハプニングなく無事進行すると思ったのだが。


スタート〜1CP (オレンジツリー→オレンジツリー)
 9時12分より予定通り各車スタート。最初のクイズであるTb(サンクス看板)は、交差点形状が看板と実際とで異なることを問う簡単なもの。最初のクイズなので難易度をあえて抑えてあったのだが、優勝候補の一角「とも君と仲間たち」を含めて5チームが誤答してしまい、波乱を予想させる展開となった。

 そして今回の目玉の1つ、コッコパークへ。ここでは放し飼いの鳥を見て名前を答えるクイズUbがあるが、七面鳥や東天紅を答えるのは難しいだろう。鳥に囲まれながら悩む姿を想像して出題したもの。ところが、(運営側は表彰式で初めて知ったのだが)ここでハプニングが起きていた。なんとコッコパークのご主人が参加者に次々と鳥を説明してしまった。口止めしてあったにもかかわらず。クイズとしては台無しであるが、せめて楽しんで頂けたことを願う。

 この区間はまだクイズがある。Tc(松茸山登山口)、Td(丁のメートル換算)も意外と誤答が多く、Tx@(馬のレリーフ)に至っては10チームが発見できず。Uは1CPでの卵運びレースを含め差がつかなかったが、Tは意外と大きな差を産んだ。

 成績の方は、TとU合わせてこの区間の9問を減点0で抑えた
「迷走元ランナーズ」「チームL6」が並んで首位に立った。この2チームに続いたのは、写真撮影に忙しい「カーオリバトラーズ」「とも君と仲間たち」で、減点5。さらに僅差で、「マリモスターズ」「ウィッシュ」「ヤッパリオジサンズ プラスワン」が続く展開。初参加組の中では、「BadBoyS」が8位に食い込む健闘を見せた。同じ初参加組でも「BBSのおかしな人たち」はTの6問すべてで減点を受け、トップとはさっそく26点差がつく苦しい状況となっていた。

1CP〜2CP (オレンジツリー→三増合戦場跡地)
 コースは青空映える宮ケ瀬湖の北岸を東進し、のどかな農地の中を回って三増へ向かう走りやすい区間になる。その反面、クイズの方は徐々にクセのあるものが登場し、参加者を悩ませる中盤でもある。当初コースにする予定だった志田峠は、実際には安全に通行できるものの交通規制が解除されず、厚木警察署へ道路使用許可を交渉することも考えたが、迂回を試してみるとクイズ場所を発見できたのでこちらに変更。実はその場所が半原神社で、CPとクイズ2問を置いた。TfA(在位六十周年記念の石柱)は、題意から何の年の何の日かを答えねばならない。大半のチームは「在位60年」「誕生日」の片方だけで不正解となり、正解は僅か4チームという難問となった。またUd(たまごの写真)では、選択肢があるものの、見たことがない卵や、ひっかけ的な「愛玉子」など、完答は難しい設定となっている。

 連想クイズは、最初のヒント「政治家」で既に8チームが正解しているが、残りのチームは2番目のヒント「20代」で混乱させられたことだろう。道路上の現地の選挙ポスターを見て解答したと思われるチームもあり、苦労がうかがい知れる。

 この区間で
「チームL6」が区間賞を取り、いまだ減点0と快進撃を続けている。初参加だった昨年はビギナークラス優勝だったが、今年は一気に総合優勝も視野に入ってきた。実は区間賞はもう1チームあり、突如開眼した「Team-BBS」だ。前区間での11位から一気に5位へ浮上してきた。一方、出だし好調だった「BadBoyS」はこの区間の距離計測をことごとくはずしてしまい、区間14位と大きく失速してしまった。同様に「ウィッシュ」も半原神社の2問不正解が響き、順位を4つ落としてしまった。


2CP〜3CP (三増合戦場跡地→相模川河岸旧湘南村付近)
 この区間は、Ue(スピード落とせ看板)に合わせ3CPを設置した関係で距離が短いのだが、標語創造や面白看板(今だんべ!)のクイズがあったり、ゴルフ場沿いの起伏が大きい道だったり、変化に富んでいる。また2CP直後にある卵菓屋は、たまごシューアイスやオムライスやプリンがおいしいのだが、ドラミで紹介するのを忘れてしまった。まあ全体がスローペースだったので、ゴールに間に合ってもらうためには良かったのかもしれない。

 順位の方は、最後尾に落ち着いてしまった感のある
「BBSのおかしな人たち」を除く14チームすべてが変動し、目まぐるしい展開となった。下位グループで目立ったのは「フォーリング」で、区間7位と自己ベストを出し11位へ浮上、中位グループ入りの可能性が出てきた。その中位グループでは、前区間で1位だった「Team-BBS」が区間13位と大叩きし、浮き沈みが激しい。その一方で招待チームの「1円70銭」は本領発揮の区間1位で5位に浮上。上位グループでは、やはり区間1位だった「カーオリバトラーズ」「ヤッパリオジサンズ プラスワン」がそれぞれ順位を上げた。快進撃を続けてきた「チームL6」は3CP横の竣工記念碑を見逃したことが響き、ここでトップを「迷走元ランナーズ」に明け渡すこととなった。

 3CPの場所は、明治から昭和にかけて存在した旧湘南村葉山島付近である。TxA(竣工記念碑)はその時代のもので、3CPのあと通過する湘南小学校に、その名残をとどめている。なお、3CPは折り返し再スタートとなっているのだが、駐車場ではないためか勘違いして(折り返しせず)逆方向へ出発してしまう参加車が複数あった。



3CP〜4CP (相模川河岸旧湘南村付近→津久井湖記念館)
 この区間は、相模川沿いで景観は良いのだがやや単調な前半と、市街地に入る後半という組み合わせで、完全にトランスポート区間となっている。3CPから南下して高田橋から対岸に渡るルートも検討したが、渋滞に巻き込まれる可能性があったため小倉橋経由のコース取りとしたもの。で、トランスポート区間の途中で、相模川自然の村公園に寄りクイズとなる。

 単調なルートの反動もあり、ここではしっかり公園内から2問を出題。平均30分の滞在を予測していたが、チームによってはパノラマ花壇の階段でバテるほど探し回ったようだ。古民家ではすべての部屋の畳を数えてしまったチームや、パノラマ花壇で似ている標示板に引っかかったチームが複数あったが、上位陣は殆ど正解している。

 結局この区間で差がついたのは、4CPで実施したUf(たまご重さ)だ。こちらで用意したたまごはMサイズの標準的な大きさで55グラム(ゆでる前は56グラムだった)。烏骨鶏しか買わなかったチームがもしあったら、ちょっと可哀そうだが、勝負事には「運」も必要だ。ところで、たまごを用意し忘れたチームがあった。「運」以前の問題である。事情を聴くと、一旦はゆで卵を買ったもののお腹がすいてなんと食べてしまった、とのこと。これにはオフィシャルも大笑い。また、たまごの用意はあったが結局10点減点を受けたチームは、揃って下位(11位〜14位)のチームだった。この区間のTを減点0に抑えた
「中古でGO!」もこのUf(たまご重さ)10点減点が響き、いまだ下位から脱出できない。

 ようやく調子を上げてきた
「つれづれ」が、この区間の減点を唯一1点に抑え区間賞。これに続いた「カーオリバトラーズ」が1つ順位を上げ2位。3CP時点でトップだった「迷走元ランナーズ」は、Tk(自販機)でたばこの解釈の食い違いが響き3位に陥落。代わりに「チームL6」がトップに返り咲いた。とは言え、この上位3チームは4点差以内であり、まだ勝負の行方は分からない。さらに「とも君と仲間たち」が逆転をうかがう4位につけているが、トップとの10点差は少し苦しいところ。当日朝に1名戦力ダウンしてしまったのが痛い。

4CP〜5CP (津久井湖記念館→ハックルベリー)
 いよいよ最終区間となる。仕事の電話が何度も入ってしまったために他チームからかなり遅れていた「ウィッシュ」は、ゴール場所の「ハックルベリー」をなんと「オレンジツリー」と勘違いしてしまい、遅れに輪をかけ、残念ながら成績も下降線のまま何とかフィニッシュ。他にも制限時間超過が若干あったのは残念だったが、全車無事にゴールへたどり着いた。

 恒例の記憶力クイズ(Ug)は、いつもと趣向を変えてみた。今回のルートが狭いエリアを回るレイアウトのため、時間に余裕があれば解答を確認しに戻ることが可能となってしまうことを警戒し、出現場所が特定しにくい出題にした。しかも全問誤差減点方式で、主にドライバーの記憶が物を言う出題内容とした。

 このUg(記憶力)を完全正解した
「マリモスターズ」は、終盤2区間を2位にまとめる健闘で追い上げたが、惜しくも1点差で5位に届かなかった。久しぶりの参加だった「チームMJK」は、終始安定した出来で、総合8位に入る大健闘を見せ、ビギナークラス1位も獲得した。他のビギナークラスの各チームは苦戦となってしまったが、次回に期待したい。

 上位陣で明暗を分けたのはTm(名所)とTxC(低いカーブミラー)の出来だ。首位に立つ
「チームL6」は、この2問をいずれも落とすなど、この区間だけで減点15を食らってしまった。逆に「迷走元ランナーズ」は、先の2問をいずれも正解し、3位からの逆転優勝を決めた。「カーオリバトラーズ」は、得意の歩測クイズ(Tl@)を減点0に抑えるなど区間2位の出来で、総合順位も2位を維持。結局「チームL6」は3位にとどまった。とは言え、出場2回目でのこの成績は立派。

 なおワンデーイベントならではのクイズの出来だけを集計すると、
「マリモスターズ」がトップだった。

表彰式 (津久井湖記念館)
 今回の会場は、津久井湖を見下ろす絶好のロケーションにある。日中は比較的暖かかったが、やはりこの時期夕方になってくると肌寒くなり、採点の合間に慌てて館内暖房を申し込む。延長が認められない施設なので、17時には後片付けを終えるべく、慌ただしく採点。成績発表や賞品授与も極力効率的に進めざるを得ず、皆さんからコメントを頂く時間が取れなかったのが残念。おかげさまで表彰式は予定時間で終了し、後片付けまで皆さんお手伝い頂き、感謝感謝。終了間際には、花の苑地のイルミネーションを対岸に眺める予定だったが、点灯前に解散となっってしまったのが心残りであった。

 Mr.Bow。カレンダーと集合場所を提供頂いた、宮ヶ瀬湖のレストラン「オレンジツリー」オーナー石川様、いつもかっさらうように賞品をまとめ買いさせてもらう「オートバックスセコハン市場めじろ台」様、ちょっと予定とは違ったがクイズに協力頂いた「コッコパーク」様、ゴール場所と食事場所を提供頂いた「ハックルベリー」様、と今回も多くのお店に協力してもらいました。準備や大会運営を手伝ってもらったオフィシャルメンバーにも感謝します。

 来年は、埼玉を舞台として11月中旬に開催する予定。すでにルート取りと幾つかのクイズポイントはアタリをつけてあり、ゴール場所も決まっている次第。よって、早めに皆様にご案内を出すようにし、少しでも参加チームを増やしたいと考えていますので、来年もよろしくお願いします。