2007年12月9日 明石集落から安良崎付近一帯、10日は石垣市大川在住の宮良芳明氏と共に平野集落から安良村跡、「安良崎西方の岩山」を調査。P | |||||||||
順調に進めば第一ゲートから10分程で針石岳の麓、に着く。 | |||||||||
この辺りは1734年伊原間村の管轄する小村として位置ずけられ「安良」として初めて記録されている。 | |||||||||
崩れ落ちた岩石が散らばる麓の情景は何とも例えようのない不思議な光景だ。 |
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時代の古さを表現するのに「戦前」という語をよく耳にするが、この辺りの景観は100年以上前と同じだと思う。 | |||||||||
気象・風土等、自然環境の優しさ、厳しさが混在する不思議な地である。P | |||||||||
安良崎・海岸の様子(P写真にポインターを置いてください) |
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緑色片岩は塩基性の火成岩(斑れい岩・玄武岩など)が低温高圧型の変成作用を被り、片理をもつようになった変成岩で、片理面に添って板状に剥がれやすい。伊比屋川、安良川流域には緑色で板状の石が多数散乱している。結晶質石灰岩(大理石)の付着した物も多く見かけた。余談だが当研究室で調べたところ 三内丸山遺跡で出土した石斧も緑色片岩である。 |
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ビーチロック(海浜岩)はサンゴ塊やシャコ貝を含んでおり一見、不法投棄された生コンの固まりの様相である。当研究室の調査結果として、安良浜の砂は全てサンゴ礁に棲む石灰質生物の破片、「星砂」と称される有孔虫類の殻であり、それに琉球石灰岩から成る安良連山より湧き出る地下水が海浜で反応して生成される。と結論づけたい。 | |||||||||
田中好國 先生の研究報告では、
ビーチロックはサンゴ礁の発達する海浜の潮間帯に多く見られ、その海浜堆積物が主に炭酸カルシウムによるセメント作用で 膠結された板状の石灰質砂礫岩をさす。わが国の場合、約200地点に分布しているビーチロックのうち93%はサンゴ礁の発達海域にある。
海浜にある堆積物が主に炭酸カルシウムの沈殿によって膠結され、形成される、ということは研究者の間ではほぼ共通の考え方であろうと思われる。しかし、炭酸カルシウムがどこから(何から)供給されるのかが長い間論争のまとになっていた。 その成因をこの炭酸カルシウムの供給源からみると、比較的古い時代の説である有機的成因説(例えば、バクテリア説・有機物の腐敗説。藻類説など)と淡水(主に地下水)または海水から炭酸カルシウムが供給されるという無機的成因説とに大きく分類することができる。 1960年代の後半以降になってくるとビーチロックの成因論を分析化学的に追求した報告が多くなってきた。そして次第に無機的成因説が主流を占めるようになり、最近の成果では炭酸カルシウムの沈殿は海水から期待されるという、海水起源説が支配的となっている。 |
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本日は第二ゲートまでを調査、この先一人での調査は危険な為引き返すこととした。 | |||||||||
明石側へ戻り西側道路を北上、平久保灯台を目指した。P | |||||||||
平久保(ペーブグ)半島最北端。右側には平野集落が眼前に広がる。 | |||||||||
絶景の裏には苦難に満ちた入植・開拓の歴史が隠れている。P | |||||||||
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