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通知票の所見指導を通して若手教員の資質・適性を育む   平成20年7月1日


一学期の終業式を間近に控え、新規採用教員を含む若手教員にとって、通知表の作成、 特に所見欄の記入という悩み多い時期が近づいてきた。成績を含め、子供の学校生活の 様子を適切な言葉、保護者に理解してもらえる言葉に表して記入することは、ベテラン 教員にとっても頭を悩ませる大仕事である。 私は、学年主任、教頭、校長の頃、所見欄の表記について徹底的に指導をしてきた。
所見を読めば、
  1. 教員がどの程度子供理解に努めてきたか。
  2. 子供同士の人間関係が特定の子供を中心に描かれていないか。
  3. 学習について、個々の子供の状況に応じた指導、評価の視点を持 っているか。(評価が一面的になっていないか。)
  4. 特定の教科の評価のみに偏っていないか。
  5. 子供一人一人が頑張ってきた点と課題を明確に指摘し、その解決 策についてわかりやすく伝え、子供の努力すべき点、保護者・教師 の役割を明らかにしているか。
  6. 担任として何を子供や保護者に伝えたいのか、分かりづらい表現、 誤解を生みやすい表現になっていないか。
  7. 人権上不適切な文言等が使われていないか。
  8. その他
等、教師としての個性・適性を読み取ることができる。
これらは学校生活の中で、学習指導の中で、友だち関係の中で常に意識し、普段から 捉えておかなければならない事項であるが、この通知票作成の時期になって初めて下書 きに取り組み、一般的表現で終わらせる教員が多いのも事実である。若い、経験の少な い時期は大変な仕事であるし、自分では中々捉えにくい面(自分自身の問題である。) もあるが故に、年3回の通知票作成の時期を捉え、的確に指導を重ねる事が大事である。
このような指導を初年度、1学期、2学期、3学期と積み重ねることによって、間違 いなく若手教員の(ベテラン層の教員にも必要)授業観、子供を見る観察眼、子供や保 護者の理解や共感を生む表現ができるようになっていく成長の過程を見てきた。若手教 員が益々増える状況の中で、若手を育てる視点として、適切で的確な所見欄の指導をお 願いしたい。

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坂井 やすのり

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