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世代を繋(つな)ぐ人づくり、心を紡(つむ) ぐ絆(きずな)づくり、豊かで元気なまちづくり

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ボランティア活動を支援する行政の課題と取り組み


 8月号において、子どもの興味・関心に応じた、又、個性の伸張を図る教育活動の充実・発展には、多彩で多様な人材の確保の視点から「学校支援ボランティア」の導入を図っていくことが必要であり、小平市教育委員会では、平成十三年度「社会人ボランティア・学生ボランティア」合わせて、延べ七千名を越える支援があったことを紹介した。
 支援活動の例としては、「教科学習や総合的な学習の時間」「水泳指導」「クラブ活動・部活動」「遠足・校外学習・移動教室等」「その他の学校・学年・学級行事」「障害のある児童・生徒への介助」「本の読み聞かせ・読書指導」「図書館の運営や整備」「学校内外の安全パトロール」「体験活動の支援」「トイレ清掃」「花の栽培と環境美化」等々、正に、多彩で多様な学校支援ボランティア活動が、数多く展開されている。
 平成十四年度は、第一学期が終了した時点で、学生が延べ876名で2,663時間。社会人が延べ7,493名で、10,808時間。様々な活動に参画し、豊かな学習活動の提供や体験活動への支援をいただいている。今年の夏休みには、津田公民館利用者の皆さんの企画による夏休み体験教室「四小ほのぼのワールド」が、夏休みの学校を活用して開催され、 子ども達も指導者も、楽しいひとときを過ごし、来年への夢を膨らませたと聞いている。
 今次教育改革は、学校の改革のみに止まらず、地域社会の教育力の回復を図り、心豊かな社会の基盤づくりをも目指した教育改革と受けとめている。「地域で育てようすこやかな子ども」を教育改革の基調とし、「世代を越えたコミュニティづくり」を目指している小平市では、単にお手伝いいただくだけではなく、授業等の企画段階から、教師や子ども達と一緒に授業づくりや学習活動に参画していただく「第三の学校開放」を目指し、進めている。
 〔第一の学校開放は、授業や学校行事の公開等。第二の学校開放は、授業に支障のない範囲での学校施設・設備の開放等〕
 しかし、「授業づくりにどのように関わればよいのか分からず、できるかどうかも心配で、つい身をひいてしまう。」とか、「先生は、私たちボランティアをどう思っているのだろう。丸投げされても困る。」とか、「最近の子どものことがよく分からず、相手をするのも難しそうだ。お手伝いができるのだろうか。」という声が聞かれるのも事実である。
 そこで、「学校支援ボランティア」として積極的に学校の教育活動に参画していただくために、本年度新たに、学校支援ボランティア活動支援講座「教育サポート・ネット」を小平第二中学校の地域(小平第六小・小平第十三小・小平第十五小)で立ち上げた。この講座は、ボランティア養成講座ではなく、知識や経験、技能をお持ちの方で、子どもと関わってみたいという方へのボランティア活動支援講座である。「学校図書館ボランティア」、「花と緑スクールボランティア」、「学習支援ボランティア」、「学級生活支援ボランティア」、「市民学芸員」、「パソコンサポート」、「クラブ・部活動サポート」、「安全声かけパトロール」等、十講座を担当校長と事務局職員で企画した。第一回目の講座終了後、改めて学校の要望やボランティアの皆さんの声を聞き、後半にも、第二回目のボランティア活動支援講座を企画し、開催していくことになっている。
 小平第二中学校地域に限らず、多くの皆さんの参加を期待しているところである。

                〔明治図書:学校運営研究 平成14年10月号 一部改訂〕

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坂井 やすのり

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