第44日目 8月18日(土) 晴れ
4時半起床。起きるのが辛くなった。なかなか目が覚めない。目が覚めても起きる気になれな いのだ。相当疲れが溜まっているようだ。しかし朝の澄み切った青空、静かな日本海を見ていたら 昨夜、悩んでいたことが急につまらないことのように思えてきた。気を取り直してとにかく走るぞ。
6時5分、今夜のテント場である道川に着く。能代に12時、秋田に4時ととにかくよく走った。
まるでバカのひとつ覚えのように今日は180kmくらい走った。これはすごいと思う。今になってみ れば特に疲れた感じはしない。気を取り直して出発したことが良かったようだ。
ここは、すぐ近く に羽越本線が走りているので特急や急行らしい列車が度々通過して少しうるさい。この調子で は夜行も通るだろう。
秋田でいろいろ買い物をしたら1000円くらい使ってしまったが、それでも まだ買わなけれぱならないものがいろいろある。ローソクが昨夜なくなり、蚊取り線香もなくなる 寸前、食料としては紅茶、ガスボンベもそろそろだ。電池も買わなければならない。これからは一日1000円までにおさえて貯金を下ろさないようにと思っていたが、ちょっと自信がなくなった。
何しろこうして日記を書くときに使っているヘッドライトの電池は消費量が多くすぐに暗くなってしまう。目のことを考えると少しでも明るくしなければならない。まあ金が全く無いわけでもないので、残り10日間くらいは贅沢をしてもいいと思うけれど...
明日も今日の調子で走れぱ昼に酒田に着けるだろう。そうしたら鶴岡までは楽勝だ。たくさん走る分少し贅沢するのもいいであろう。
明日に備えて今日はもうそろそろ寝よう。今日一日、日本海側を走ってみて、先輩が言っていた「日本海側は一日中、日陰のない炎天下の地獄だ。」という言葉の意味が良く分かった。しかし、日本海側は陸中とは大違い。決してアップ・ダウンがないわけではないが、ほぼ平凡な道でとても楽だ。それもこれも44日間もの間、鍛えてきたためであろうか。
日中、僕が追い抜いたサイクリ ストは30才くらいの男の人で男鹿に行くと言っていた。結局僕は男鹿は諦めた。だからそのこともあって今日は夢中で走ったのだ。こうして日記を書いている間にも、近くを列車が通過してゆく。 消灯8時半
本日の宿泊地 道川小学校、本日の走行距離 180km (累計 4379km)