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最涯を求めて 


第40日目 8月14日(火) 晴れ

 4時25分起床。ヒンヤリとする朝だ。
 積丹岬は期待外れだった。積丹岬から国道229号に出るまでは登り坂のダー卜があり嫌になった。

 古平着9時15分。水をもらうため店に入っていくと、どこまで行くのかと聞かれて、「当丸峠を越えて、神恵内に出る」と答えると、店の人から「あそこの峠はきついぞ、この前も大学生が2人登っていったが途中で戻ってきた」と言われた。
 僕は覚悟を決めて当丸峠(道々998号線)を臨んだ。砂利は深く、話の通り走りにくいものの、三 国峠のダートとは比較にならないほど楽だった。途中で引き返した大学生は何と根性がないのだろ う。峠を越え神恵内に出たのが12時、ここでいつもの食パンで昼食を済ませた。ここからの日本海は言葉で表現できないほどの美しさだ。波がなく静かな海、そしてサンゴ礁を思わせるような透きとおった水、ひとつの峠を征服した後に見たこの海の美しさは決して忘れることができないだろう。

 その後、発足までの海岸線は僕の一番嫌いなアップ・ダウン連続の道、おまけに向かい風だ。な かなか進まず、峠を越えるよりも苦しかった。
 倶知安に近づくに従い、“蝦夷富士”と言われる羊蹄山が次第に姿を表し、その偉大な姿に息をのんだ。
 途中に小沢峠という小さな峠があった。低い峠なのだが長い直線がダラダラ続く最も苦手な峠だ。しかも30℃を越える気温の中、暑さと労苦と戦いながら登っていると、駐車場で休んでいた大型トレーラーの運転手から直径20cmもあろうかというメロンをごちそうになった。この夏は、メロンやすいかをほとんど食ベていなかったため、とても新鮮に感じられた。

 3時15分、倶知安駅に着いた時には、体中の汗が塩に変わり真白になっていた。休憩を取り、その後は夕暮れの羊蹄山を写すという目標を立てて、またひたすら走り出した。
 昨日は神威岬で日没を見ようと目標を決めたため走り続けられたのだ。やはり何事にも目標を定めて、邁進することが大切なようだ。

 5時、昆布まで走った。羊蹄山のアングルを考えながら走っていたらいつの間にか雲が出てしま い、写真にすることができなかった。買い物のために農協ストアーに入ったら、ひとつ120円くら いする“華味餐庁(少し高級な即席ラーメン)”が5個で何と250円で売っている。多少疑問に思ったが、長い旅の中で鍛えた胃腸。多少のことで壊れることはないだろう。飛び付くように買い求めた。店を出た後、あまりの古さにビックリした。このラーメンの賞味保証期間は半年なのに、すでに製造から1年過ぎているのだ。まったく農協ともある店が古い物を平気で売るのだから、まったく開いた□がふさがらない。
 この街は静かないい街なのだがテント場が見つからないため、次の街まで足をのばすことにした。

 6時25分、蘭越町に着きテントを張った。今日は勢いでここまで来たがとても疲れた。あまりの暑さで喉が乾き、今までで最高に水を飲んだような気がする。日中だけで2、3gは飲んだと思う。人間何はなくとも水がなければ生きられないことを実感した。
 明日は根性を出して瀬棚町まで行くぞ! そろそろ前後のタイヤを交換しなくてはならないのだが、いつも億劫がって実行できないでいるので、明朝必ず、やることにする。
 日中は関東の夏と同じようなうだるような暑さだが、8月中旬の北海道だけあり、今、テントの外に出ると虫が鳴き、秋を思わせる風がそよそよと吹いている。“秋来ぬと目にはさやかに見えねども、風の音にぞ驚かれぬる” 消灯8時45分。


 本日の宿泊地 蘭越小学校、本日の走行距離 143km (累計 3867km)



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