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最涯を求めて 


第9日日 7月14日(土) 曇時々晴

 4時15分起床。
 ついに7時20分本州最北端「大間崎」に立つ。

 北上を続けること9日間ついにここまで来た。くもり空で残念ながら北海道は見えない。朝早いため、まわりの土産物店も開いておらず、人っ子ひとりいない大間崎はとてもよい。どんなにすばらしい景色や大自然でも、人が大勢いたのでは興ざめだ。
 8時、フェリー乗場到着。出航まで時間がたっぷりあるので、3日前の宮古の事故で壊れたフロントキャリアを針金で縛り、曲りを修正した。これでキャリアの心配はなくなった。

 いよいよ北海道! これから先、道内を35日くらいで回る予定。期待と不安で複雑な気持ち、出航まで2時間以上もある。フロントパックの地図も東北から北海道に入れ替えた。気になるのは天気だが、ここでも最悪の状態だ。今も小雨が降っている。どうも僕は天気に恵まれないらしい。ひょっとしたら“雨男”かも! それとも日頃の行ないが悪いからだろうか? 何しろ出発から9日間で青空が見えたというのは1日くらいなものだ。あとはほとんど曇りか雨だった。
 出航まであと30分。只今函館行きのフェリーが到着した。フェリーに乗ってしまったら... 北海道に渡ってしまったら... 簡単には戻れない。嬉しいような、恐ろしいような、二度と戻れないのではないだろうか? そんな気にさえなる。乗るのに覚悟がいる。
 いよいよフェリーに乗り込むが、自転車は僕ひとり。バイクは3人(2組)いるがあまりいい感じの人ではない。ほとんどのライダーが煙草を吸うが、みんな吸いがらをポイ捨てだ。僕はいつでもポケット灰皿を持ち歩き、決して捨てることばない。

 出航して10分、本州はだんだん遠のき、北海道がくっきり(とは言っても天気は曇り)と見えてきた。悲しい訳でもないのだが、出航の瞬間涙が出た。自分で自分を誉めたくなった。よくここまで走りたと思う。でもこれから先がほんとうに大変なんだろうな。

 1時、只今函館上陸。駅の近くで昼休憩。いよいよ来たぞという感じ。訳もなく顔がニヤッとして、鼻の下が長くなる。これから洗濯を済ませ、風呂に入ってから函館山に登り、夜景を見ながら寝る予定。
 大間とは大違いでこちらはとてもよく晴れていて暑い。今、旅に出て初めて“暑い”と感じている。ああ青春だ!!
 今、コインランドリーで洗濯をしているが、函館に着いて気が抜けた感じだ。今まで本州を走っていた時は、北海道を目標にしてきたが、今となっては北海道が広く、あまりにも漠然としているためかえって気持ちが悪い。これから先、道内を嫌というほど走るのに、困ったものだ。
 地元の子供達が僕のところに集まりてきて、みんなに質問攻めにあい、ヒーローになった思いだった。
 これから銭湯に行き、ひと風呂浴びて函館山に登ろう。夜景が楽しみだ。

 4時30分、今函館山のロープウェイ乗り場だ。根性を決めて函館山の登山道を登りはじめたら、「自転車・バイクは通行止め」と言われてしまった。車は登って行くというのにとても悔しい。ロープウェイ(往復で1100円)もあるのだが、僕としてはとにかく自分の足で登って、そして夜景を見たいのだ。今日のところは諦めることにするが、できれば帰りには何とかして登りたいものだ。(道内を回ったらまた函館からフェリーに乗るのでチャンスはある。)

 函館山がボツになったためそろそろ寝ぐらを探さなければ。駅に泊まれば雨風が凌げて安心なのに、テントを張った方がのんびりするのは不思議だ。これもツーリング魂かもしれない。
 ここは啄木記念公園だ。今6時。ともかく無事に北海道に渡れてホッとしている。家に電話したら、父がとても喜んでくれた。出発前は大反対されて、両親を憎んだものだが旅に出てしまうと、その両親のありがたみが身にしみ、親の優しさを痛感している。消灯8時40分。


 本日の宿泊地 函館啄木記念公園、本日の走行距離 30km (累計 957km)




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