People Get Ready

2005/07 version

2005/07/30  ホンモノの喜び

楽器奏者にとって「新しい楽器を入手する」ってのは、 強烈なモチベーションを引き起こすモノなんですねぇ、 なんてコトを改めて思う夏の日です。いやーハイハット面白い。

元々ウチにあったのは、ホンモノのハイハットスタンド + ファイバーシンバル。 ファイバーシンバルってのは、要は模型みたいなモノでして、 シンバルの音なんてしません。

ファイバーシンバルだけでなく、ドラム練習台全体に言えることだけれど、 主に練習出来るのは手順やスピード。エッジをショットして、 左足の力加減を微妙に変えることでニュアンスを出す、 といった「表情」の練習は非常に難しい。 それでも「今タムがどーんと鳴ってるツモリ」 「ライドのカップがキンと鳴ってるトコロ」とかやるワケだけどね。 「紙に書いた鍵盤でピアノの練習」に通ずる侘しさがありますな。

防音も何もない部屋だから、スティックでフルショットするのはマズいし、 バスドラもタムもライドもクラッシュもないという、 「ドラムセット」からは程遠い状態。 けれど例えば、スネア + ハイハット + ブラシで 4 ビート、 なんてほぼ実戦状態です。「フットクラッシュでハットがシャーンと鳴ってるつもり」 じゃなくて、ホントに鳴る。

嬉しいですよ。これは。そしてこの嬉しさは、 「つもり」を経験したからこそ得られるわけで。 全てのことは無駄にならないのです。虐げられた環境に敢えて飛び込め。若者よ。 その先には輝く未来が待っている。

いや、おれはイヤだけどね。がんばれ若者。

2005/07/28  名誉挽回

先日、I 楽器店に対して苦言を呈しましたが、 公平を期するため、 良かったことがあればそのことにも言及しておかねばなりますまい。 本日対応してくださった K 氏は、こちらの質問に対し丁寧に回答してくれました。

ちなみに今日注文したのは、スネアドラムに乗せる 消音パッドと、 後付シズル

「Pearl さんでも同様のパッドはありますが、HQ の方が作りは良いと思います。 値段も安いですし」とか「ここに在るのは R22 ですが、 ブラシと合わせて、というご用途でしたらボールのサイズが小さい S の方が合うかもしれません」など、適切なアドバイスを頂き、感謝。

買ったばかりのシンバルですが、ちょっと磨いてみようかな、と思ったんですよ。

シンバルは、本体の汚れやくすみでも音が変わります。 だから、現在の音が気に入っているなら、わざわざピカピカに磨いたりはしません。 というか、してはいけません。

なんですが、スティック痕や指紋が既にソレナリに気になる。 まーまだ新しいし、磨いて音変わっちゃうコトも無いかなーと思い、 シンバルポリッシュで磨いてみた。

色変わっちゃった。

というかですね、ええいこの際ハッキリ書いてしまおう。汚くなった。 つまるところ失敗したってコトだっ。 あーあ。もう良いや。ほっとこ。とっとと汚れて立派なオールド K になれ (ってちょっと違うか)。

多分、「磨く」という行為を欲していたんだと思う。
全てを忘れて、ただ黙々と手を動かし、
曇っていた対象は、やがて輝きだす。はずだ。

そして象徴的な結果に終わる。

2005/07/26  K の刻印

買った!

わーっ! 買った買った買っちゃったーっ! はぁはぁはぁ(←息が切れた)。

「首都圏台風直撃か?」という見出しが新聞に舞い躍る本日、 ノコノコ楽器屋行ってるつーのは我ながらどーかと思うんですが、 だってさー、楽器屋から「シンバル入荷しました、試奏に来てください!」 という連絡が来たぜ、と若に言ったら 「楽器のタメなら雨が降ろうと槍が降ろうと行け」って言うもんだから。つい。

以上。

で終わらせるには惜しいネタなので、 ここ一週間ぐらいで試奏したハイハットの感想など書いてみたりする。 誰も楽しくないですよね。でもオレ楽しいんすよ。スミマセン。

SABIAN 14" Hand Hammered Regular hats
今回、第一候補だったシンバル。店に無かったんで 取り寄せてもらったヤツ。

音程は K Hats と同じくらい。 倍音構成が良い感じに複雑なのも同系統。若干高めに寄ってるかな、というぐらい。

今回は八方美人的なキャラクターのシンバルを探してました。 そりゃもちろんおれが、フュージョン、ジャズからファンク、 ポップスからハードロックまで幅広くカバーするスーパードラマーだからですよ わっはっは。

…ってまぁ、個性的なシンバルをジャンルに合わせて取り替える(金銭的な) 余裕が無いから、とも言いますけどね。つーかそれが真実ですけどね。 嗚呼。貧乏って悲しいわ。しくしく。

で、音色のキャラは好きだし、狙った方向だと思う。 ハーフ・オープン時の、「チー」よりは「ツー」 という感じも気持ち良い。左足の力をほんの少し緩めて、 スティックでエッジを叩いた時の「ジッ」という音も適度に重く、存在感がある。

なんだけれど、きっちりとクローズして、 スティックのチップで中間部を叩いた時の音が、 K Hats に比べて「ツンッ」と立ち上がって来ない。 「キン」という輪郭が弱いというか。甘く丸い。 これはこれで悪くないんだが、細かいフレーズについて来ない感じ。

なんというか、ちょっと困った。

漠然と、おれはきっと SABIAN を買うんだろうなぁと思ってたんですね。 街のスタジオに行って、あ、良い感じ、と思う確率が高かったのが SABIAN だったから。 シンバルといえば Zildjian、SABIAN、PAISTE が三大メーカ。 中でも Zildjian ってーと知名度ナンバーワンのイメージがあって、 やっぱ通は一ヒネリしたブランドを選ぶだろ、とかくだらねーコトも思ってましたし。

だから、取り寄せて、叩いてみて、やっぱコレだよねハイ決まり、 というエンディングを想像してた。

SABIAN 14" AA Regular hats
今回の第三候補。

上述の「街のスタジオで…」で当たるのは、多分大概コイツ。 悪くないけど、HH や K と比べると、複雑な味わいみたいなモノが少なくて、 物足りなさを感じてしまう。ふつーに使えるけど、あまりにふつー過ぎて、 「オレのだぜ!」という喜びが無い感じ。

SABIAN 13" Hand Hammered Fusion hats
1 インチ小さいということもあり、軽くキレのある感じ。 名前の通り、 フュージョン系で細かいフレーズをぴしぴしキメたら気持ち良いだろうな。

でも、重たいロック、引きずるようなリズム、そういうのはどうだろう。

SABIAN 14" Neil Peart Signature Paragon hats
ニール・パート・モデル。今更このヒトの呪縛に縛られなおすのはイヤなので却下。

ってこともないんだけど、なんだろう。良いシンバルだと思います。 レスポンスも悪くないし。でもこう、グッと来ない。なんというか、「薄い」感じ… って結局シグネイチャ・モデルの「先入観」 に騙されちゃってるのかもしれないんだけど。

Zildjian 14" K CUSTOM SESSION HIHATS
これ、良かった。良かったんだけど、なんというかな、 耳にツンッ!と入って来ないんだよなぁ。間に一枚、薄〜い布がある感じ… あるいは、こっちは「仲良くしようぜ」とアプローチしてるんだけど、 微妙に距離を置かれちゃってる感じ。

切ないのぅ。

Zildjian 14" A MASTERSOUND HIHATS
ボトムエッジが波打ってる。この形状の効果は高いと思う。 オープン→クローズがすごく気持ちよくキレる。音色は輝きもあり、まとまってる。 きっと使い易いだろうな。

なんだけど、泥臭いセンを狙おうとすると、多分物足りない。 とてもキレイだけど、複雑な濁りが生み出す飽きの来ない味わい、 ってのもまた大事だと思うのよ。

Zildjian 14" A NEW BEAT HIHATS
あー。これこれ。この音だ。一時期、どこのスタジオにもあったよなぁ。 部室のハットもこれだった。おれが学生の頃(なのかな?)、一世を風靡したシンバル。

で、おれはコイツが嫌いだった。今回試奏してみたけど、やっぱり嫌いだ。 ヌルい感じ。 おれのハイハット選びの原点は、 コイツを嫌うってトコロからスタートしてるのかもしれない。

余談。さっき Zildjian のサイト見てたら、 あの Peter Erskine 大先生のハットが New Beat なんですね。 ちょっとびっくり。実はオレがこのシンバルの魅力を引き出せてないだけなのか?

Zildjian 14" A QUICK BEAT HIHATS
ボトムに四つ穴が開いててキレが良い、というのがウリのシンバル。 あーそーですかという感じ。

多分おれ、基本的に A ジルに興味ないんだよ。

Zildjian 14" K HIHATS
今回、このコと結婚しました。 上述の SABIAN HH Regular Hats を読んで頂ければ、 音の方向性は分かって頂けるのではないかと…

リンク先、Zildjian のページには、 "Deep and solid "chick" sound. Low-pitched. Fast Response." という説明文があって、概ね同意なんですが、「K といえばダーク!ローピッチ!」 という巷のイメージほどローピッチじゃないと思うんだけどな。 良い意味で、そんなに極端じゃない。いろいろ使えると思いマス。

ちなみに、PAISTE が無いのは単に趣味。 Jeff Porcaro の愛用シンバルが PAISTE だったってのが、 たった一点未練ではあるんだけど、潔く切り捨てる (単にめんどくさいだけとも言う。店にも無かったし)。

例えば、ふた昔ぐらい前のドラマガで。海外有名ドラマーのインタビュー記事。 「使ってるのは K のオールドだよ、やっぱり良いよね」なんてコメント。 その横には使用セットの写真。使い込まれて、 あの「K」のロゴがところどころ消えてしまっている、 くすんだ色のハイハット・シンバル。

憧れでした。ただ、余りにメジャーな気がしてた。 ギターで言えば、Gibson Les-Paul Standard や Fender Stratocaster みたいな。 例えば女性の方が貴金属を選ぶ際、 あまりにメジャーブランドのメジャー商品って、一瞬躊躇しませんか。

なんだけど、買ってきたシンバルを、部屋のハイハットスタンドにセットして、 ちょっと離れた所から眺めて、そんな躊躇は消え去りました。 自分の部屋に、あの「K」がある。もうなんつーか、K 萌え。 楽器を買って、こんなにわくわくしているのは久しぶり。

それは多分、まだ物語が終わってないから、というのもあると思う。 次はバスドラムの予定だ。そしてその次はライド? それともタムタム? 完成するのはいつになるやら。

ドラマーである自分、を強く意識する夜。

2005/07/23  地震

IDo@ 町田リンキーディンク

このスタジオ、地下にあるんですね。で、スタジオにて練習中、地震が。

いやもうシャレにならんですよ。建物崩れたら埋まっちゃいますがな。 掘り出されたらそこにはアコギが二本と妙なタイコが一個ですよ。 こりゃもうフォークのヒトにしか見えないじゃないですか。 新聞には「フォーク演奏者、生き埋め」とか出ちゃうんですよ。 ハードロッカーであるトコロの梅ちゃん。あなたそれでいーんですか。

「成仏できんな」
「だよな。で、化けて出る、と」
「どこからともなく『歪み…』という声が聞こえるとか」
「ライトハンド奏法の音が聞こえてくるとか」
「最後はハードロックバンドが真っ向から対決するわけよ」
「あー。それで負けて成仏する」
「映画化決定」
「アテレコ、スティーヴ・ヴァイで」

リハが終わってロビーに出たら、そこにあるテレビで 「東京は震度 5 強」という緊急ニュースが流れてた。

おれ達危機意識低すぎ。反省。

リハの後は、すぐそばにあったお好み焼き屋で夕飯 + 与太話。 リハが二時間。与太話が三時間。正しいオヤジバンドの形。

2005/07/22  ココロの狭い客

昨日、T と I という二件の楽器屋をハシゴして、ハイハットを試奏したんですね。 町田というロケーションを考えると、ほとんど伏字にしてる意味ねーじゃん! って感じですが。

まず、T。第一候補の製品はなし。 第二候補や、その他ちょっと気になるシンバルはあったので、 その辺りの試奏をお願いすると、「良いですよ、どちらでしょうか」 と対応してくれる。

店員に、ここにないモノを取り寄せて試奏することは可能かどうかを確認すると、 「メーカに在庫があるかどうか等条件はあるが、対応出来る場合が多いので、 相談して欲しい」とのことだった。 相談するかどうかも検討する旨を伝えて、店を後にする。

次に I。やはり第一候補がなく、第二候補はある。店員に試奏をお願いすると、 「あーいーっすよー、どれっすかー」と対応してくれる…が、 おれが試奏したいとお願いしたハイハットを叩き出したのは彼。 ずっと叩いている。つか練習ですか? あのー、自分で叩かないと分からないんでスティック貸してくれませんか、 と声を掛けると、「あ(にやにや)? はい」とスティックを渡された。

第二候補の値段をチェックすると、T の方が安い。

先程と同じく、取り寄せ試奏が可能かどうかを確認すると、 「いやまー、黙ってたら入ってこないっすねー」…まぁ、そりゃそうでしょうね。 おれが聞いてるのは…いやなんでもないです。

というわけで、今日もう一度楽器屋に行って、 第一候補と第三候補を取り寄せて試奏してみることにした。 どちらの店にお願いしたかは、言うまでもない。

難しいですよね。客商売って。おれみたいにココロの狭い客も居るわけで。 実際、あなたココがヘンですよ、なんて教えてくれる客は逆に少数派だろう。 「もう来ねえよ!」という客だって、考え方によっては優しい。 めんどくさいコトを嫌う(多分大多数の)客は、「黙って帰ってもう行かない」 んだろうから。

そう考えると、おれ、ココロ狭くないかも。きっとこれからも I で買物するから。 ってまぁ、帰り道にあって品揃えもそれなりで便利だってだけかもしれんが。

さて、取り寄せられるかどうかが判明するのは月曜日。がんばれ T。

録画しておいた「Blues Brothers 2000」を見る。 途中で、ん? これひょっとして、前に一度見てるんじゃ? と思い始める。 ショボいクルマ屋の B.B. King。大出世した Matt Murphy。 見覚えあるある。

と同時に、なんだろう、このこみ上げてくるイヤな予感は…
あ、そうそう、最後はバンドバトルになるんだよね…
確か、相手のバンドが妙に豪華メンバーでさ…
でも、だったら楽しそうじゃん…
なんでアタマの中に暗雲が立ち込めてるんだろう…

うわー!出たー! 某エリックだー!

しかし、在り得ないメンツだろ。ルイジアナ・ゲイター・ボーイズ。 ディジョネットがドラムて。

2005/07/21  希望を叶えるのだ

例えばジェンベという楽器でセッションする時。 一番手に馴染んだ武器であるドラムセットを一旦手放すわけですね。 ドラムセットを手放すということはつまり、 今までコピーしたり作ったりして身につけた数々の技術や音列、例えば、

パラディドルを各楽器に振り分けたカラフルなフレーズとか、
ハイハットのオープン/クローズで出すニュアンスとか、
バスドラムのダブルを活かした重厚なパターンとか、
ドラッグを使ったタメとか、
シンバルとスネアで転がす 4 ビートとか、

そういう、ドラムセット的な表現を全部捨てるってことで、 残っているのは「グルーヴ/タイム感」とか「リズム組み立ての方法論」とか、 そういう身体やアタマに宿ってるモノだけになる。

残っているモノがあるから、「裸」とは言わない。 例えば手の動きを応用出来たりもする。 けれど相当薄着であることは間違いない。 イメージ的にはパンツ一丁ぐらいかもしれない。

どこまで裸に近付いた上で勝負出来るのか。

そういう状況に身を置いてみた後、ドラムセットに戻ってくると、 一つ一つの楽器の重みが違う。

で、おれは今、ハイハットシンバルが欲しい。すごく欲しい。 キレ良く、曲に溶け込み易いサウンドも、騒々しい表現も、どちらも OK。 サスティンが左足の操作で自在にコントロール出来る。 さらに左足のみで音を出すことも出来る。

欲を言えばバスドラムも欲しい。スネア + バスドラム + ハイハット。 すげえたくさんのコトが出来るような気がする。 十分な戦闘力を持つ武器になる。きっと。

そして、「アコースティックドラムを買いたい」 という気持ちがふわりと浮かんで来るたびに、 なんとなく理由をつけて封印してきた、 それはもう止めたいと思うのです。

ま、希望ね。希望。書いとくと実現するかもしれないじゃん。

醤油差しを落として割る。昨日からおれは、何をイライラしてるんだ?

2005/07/20  とても不完全

我ながら理不尽な、というか何もそんなことで、という理由で琴葉に怒る。 それも、すごい勢いで。

途中からは、怒ってる自分に腹が立って声を荒げてる。 それでも止められない自分が情けなくて、また腹が立つ。循環している。

なんとか口を閉じて二階に行き、十分ほど一人になった後、 階段を下りて琴葉を見に行くと、ベースの影に隠れるように立って、 じっとこちらを見ていた。

抱き上げて、頼むからもうやらないでくれな、 でもあんな風に怒ってごめんな、悪かったよ、と背中をなでると、 我慢していた感情を一気に噴き出すかのように、声を絞り出すように、泣き出した。

「親」という立場のこと。全ての人間が不完全であること。 不完全を補完する方法が「誠実」以外に思いつかないこと。 背中をなでながら、そんなことを考える。

ついでに頭の片隅で、腰をちょっと心配している自分に、不完全を再確認。

2005/07/19  誘導尋問

会社にて。

「さっきソコで電車男みたいなヒト見ましたよ」

へ? それは顔が山田孝之だってコト? それとも見た目が?

「見た目。こー、リュックのだらんとした下げ方とか」

って言われてもオレ、映画もドラマも見てねえし。 リュックの下げ方と言われてもイメージ湧かんぞ。

「えー? 見てないんすか? ダメっすよやっぱ。ねらーなら見なきゃ」

誰がねらーだ誰が。

「だってさっき『テラワロス』って言って微妙に反応してたの、 りおさんだけじゃないっすか」

なんのことだか良く分かりません。記憶にございません。

「つーか、『ねらー』で通じてる時点でアウトでしょ」

「木曜十時っすから」

……

ちなみにおれは、週に数回、それも一回 30 分程度 ROM るだけですんで、 これで 2 ちゃんねらーだなんて言ったら逆にホンモノから怒られまっせ。

2005/07/18  へたくそ!

若が送ってくれた、昨日のセッションの音源を聴いてみる。

なにこのヘタなブラシ。誰だよ。おれか。
くぅ。上手くなりたいなぁ。こりゃ使う「場」を作らなきゃダメだ。

で、ちょっと思ったんですが、IDo の皆様。っておれ以外に二人しかいませんが、 やっぱりドラムセット使っちゃダメですかね。ジェンベと併用という形で。 ご検討ください。

と、どう見てもメール向きな内容を、 あえて WEB という形で全世界に発信するボクはなんてクールなんだろう。 みんな惚れると良いと思うよ。

2005/07/17  逆恨み、あるいは八つ当たり

今日はセッション。課題曲は六曲。 おれが使う楽器は、一曲がジェンベ、三曲が普通にドラムセット、 残る二曲はドラムセット+ブラシ、という内訳。

ブラシというのは、 スティックの代わりに使う、針金を束ねたような 珍妙道具 であります。 スネアドラムの打面を叩いたりこすったりして音を出す都合上、 打面はざらざらしている必要があります。つるつるだと、こすっても音が出ないから。

スタジオ据え置きのスネアドラムは、 打面のコーティングがすっかりハゲちゃってつるつるだったり、 あるいはそもそもコーティングされていないヘッドが張ってあったり することが多いので、 ブラシを使う時は自分のスネアも持っていった方が安全。これがセオリーです。

でもね。おれ今、荷物増やしたくないワケなんすよ。

すごく悩んだ。ひょっとしたらスタジオのスネア、使えるかもしれない。 でも使えなかったら…

ええ。結局持って行きましたよ。 そして、皆様の期待も裏切りません。 スタジオのスネア、無理すれば使える状態でしたね。

で、ですよ。

ナニが腹立つって、そのブラシが必要な二曲、どっちも Eric Clapton の曲なんすよ。ふざけやがって。 どういう了見だ。おまえワザと嫌われようとしてるだろ。 よっしゃ分かった、望み通り嫌ってやるぞバカヤロウお前のかーちゃんでべそ。

なんとなく不完全燃焼気味に終了。なんでだろ?

「曲を仕上げる」という作業抜きで、 さらっと演奏しちゃったからだろーか? あるいは、事前準備が足りなかったせいだろーか?

とか色々考えて、実は、 「終わった後に、さっきまでの演奏を肴に与太話をする」 が無かったからではないか? という気がしてきた。 つまり、腰の調子が悪かったのでさっさと帰らざるを得なかった オレのせいではないか。しくしく。

まーでも、セッションは楽しいし、演らなきゃ上手くならんし。 こーゆー「演奏する場」を大事にせねばのぅ、と マジメに考えるボクなのです。

というわけで、次回はウチアゲ付きでやりたい(←マジメ?)。

↑というコメントを某所に書いたところ、若から 「アコギ相手に小さな音で叩いてるからじゃね?」という指摘が。

んー、「デカい音出せないからウップンが晴れない」ってのはないと思うよ。 なんだけれど、小さい音で演奏するって、実はすごく難しいことだと、 おれは思ってるのですね。

例えば、全体が小さいから、微かなフット・ハイハットの音も、 ミストーンを含めて良く聞こえちゃう。バスドラムの僅かな音量差が耳につく。 そういう、微妙なコントロールをキッチリこなすこと。 緊張感のみなぎる、難易度の高い作業です。

それがまだまだ、自分で納得できるレベルにない。いらいらする。 爽快感がない。

という意味での「不完全燃焼感」はあるかもしれないっすね。精進精進。

2005/07/16  無為

午前中に来客が一件。
後はごろごろと寝て過ごす。

もったいないような、贅沢なような。
こういう場合、「贅沢」と思うヤツが勝ち組だろう、
とか思いながらまどろむ。

2005/07/14  コルセット

コルセットで腰を締め上げて出勤。 自分としては、もうこれ以上ないぐらいナチュラルな動作で椅子に座り、 優雅な仕草で PC のスイッチを入れて仕事を開始しようとしたワケなんですが、 横に居た同僚であるトコロのみっちゃんが、

「また腰、やっちゃったんすか?」

バレバレの模様。あーあ。三連休を目の前にして…

まーでも、休めってコトなんかなぁ。こーなったら意地で、 すげえ勢いでぐーたらしてみるか。

2005/07/13  通訳

なんだかもーメチャクチャ眠いんです。 で、自分は主役どころか脇役でもない、 つーかほとんどエキストラみたいな会議で、 安らかに気を失っていたわけなのであります。

その際、椅子に浅めに腰掛ける体勢だったのですね。 背もたれの頂上だけが背中に当たる形。この姿勢、腰にはすっげー悪いんです。 だから普段は避けるんですが、眠気には勝てず、つい。

そして帰り道、ちょっと屈んだ途端、いやな痛み。 「魔女の一撃」とも呼ばれ、突然襲ってくるものとされるぎっくり腰 (って今回はそれほどひどくないけど)ですが、 今回は思い当たるフシが有り過ぎ。

ドラマガを買いに行ったら、となりにギタマガが置いてあって、 表紙がジェフ・ベックだった。もちろん買う。 インタビューもたくさん載ってて楽しみ。

ところで、先日(7/8)の朝日新聞夕刊に、ベックのインタビューが出てたんですよ。 ページをぱらぱらと捲っていたら、突然見慣れた顔が現れて驚いたんですけど、 そこに書かれたインタビューを読んでさらにびっくり。

「すばらしい演奏者と共演できる。それがこの仕事のいいところですね」

誰あんた。

「日本のファンは健康的。それぞれの胸に『最も偉大なギタリスト』 を持っている。また、それは自然なことでもあるんです。 『このトマトはあのポテトよりおいしい』なんて言わないじゃないですか」

いやだから、あんた誰よ。

対して、今日買ったギタマガのインタビュー。

「俺にはルールなど通用しないぜ。逆に、 1 曲ごとに少なくとも 10 回は掟破りをするくらいでなければ、 俺がまともな仕事をしたとはいえないんじゃないか? こみ上げてくる感情を的確に表現することのほうが、 過ちを恐れることよりはるかに重要だからね。 たまにはずすことがあっても、あまり深刻に受け止めないほうがいい。 用心深くなりすぎたり段取りを組みすぎたりするのは禁物だ。 音楽からナチュラルな発想や偶発的なおもしろ味が欠落してしまうことになるからね」

をー。ベックだ。

「本当に、こんなに長い間俺をサポートしてくれている人たちには ただただ感謝するしかないよ!! どうしてそんなことをしてくれるのか、どうしてそこまで忍耐力があるのか、 俺にはわからない(笑)。すごいよ! でもそのおかげで、 俺は今でもギターを弾き、ライブをやっていられる。本当だよ。 だから、日本へ行くのをすごく楽しみにしているよ!」

いやいや。ベックだベックだ。

まぁ、ベックが日本語しゃべってるワケじゃないってのは分かってますが、 普通雑誌で見られる翻訳での口調はあくまで後者。前者は違和感ありまくり。

人間の印象って妙なところで決まっちゃったりするモノなんですねぇ… というわけで、ちょっと直してみます。

「実際、日本のファンは健康的だよな。それぞれの胸に『最も偉大なギタリスト』 を持っている。本当はそれが自然なんだよ。 『このトマトはあのポテトよりおいしい』なんて言わないだろ」

ほら。ベックになった。

2005/07/10  オトナのやり方

例えば、オマケにカードが付いている「仮面ライダースナック」。 小さい頃、カード欲しさに一日一袋ずつ買って、コツコツと貯めていった。 そして社会人になった今、ダンボールでどかーんと買って、カードも一気にゲット。 こういうのを「大人買い」なんて言ったりしますよね。 今日「エンジン」を見ながら、 こーゆーのも大人買いの一種なんだろーか、なんて思った。

木村拓哉主演のこのドラマ、6/27 が最終回でした。 そして、全 11 回分が、我が DVD レコーダ内に収まってるワケです。 いやー。こりゃ快適ですよ。CM をひょいひょい飛ばしながら見るでしょ。 そーすっと、一日分って結構アッサリ終わっちゃうんですよね。で、

「あ、もう終わり? じゃ、もう一本。ぽちっとな」

これですよ。これ。オトナは我慢しません。見ようと思えば今最後まで見れちゃう。 CM 飛ばすのもキー三回押すだけ。

おれ、ドラマってほとんど見ないというか、 嫌いと言っちゃっても良いぐらいだったはずなんですが、 拘束時間の問題さえ解決すれば、忌み嫌う対象でもないのかしらん。 考えてみりゃ、映画は別に嫌いじゃない。アレは一話完結だし。ふーむ…

…自分、ものすごく堕落した気がします。

2005/07/09  こぶ

若から「梅ちゃんと楽器屋行くけど、来る?」というメールが来る。 当然参戦。 まーいつものメンツではあるワケだけれど、今回は一人、場にそぐわないのを追加。

楽器屋で、並んだギターを前に 「シダーとスプルースで音が…」とか 「フレットはジャンボ?基本的な仕様はアメスタと一緒なのかな…」 なんてハナシをしている横で、

「こっちゃんはこれがいいと思うよ」

なんで?

「赤いから」

ちなみに、おれが初めてエレキギターを買った時も、 決め手は「赤いから」だったのを思い出して、 なんつーか妙なトコロで親子の絆を感じてみたり。

2005/07/08  無知の力

「生き生きした音楽をやるには、『造詣』と『無知』の両方が必要だよ」 という言葉に響くモノがあったのでメモ。

先日読んだ中島らものエッセイに「ファズの濁った音を出すために、 ギターアンプのスピーカーを切り刻んでみた奴がいた」 という話があったのを思い出した。笑うところだったのかな。 おれは笑わなかったけど。

この間も書いたけど、 おれはドラムセットに足で操作するパーツが含まれているなんて思わなかった。 だからバスドラムのパートも手が担当するという形で、 ラジカセから流れてくる音を追いかけた。

そんな経験があるから、おれは「無知の力」を信じる。 とかなんとかカッコ良くまとめよーと思ったんだけど、 冷静に振り返ってみると単に「あの頃オレは馬鹿だった」みたいな。

とっとと直したかったんで、昨日の時点で Vertex Link へ「壊れたぞコラどーしてくれる、納豆食えないのはテメエのせいだ」 とサポート依頼メールを出してたんですね。で、今日。 「それは本体が正常動作していない可能性がある、 アンタが納豆食えないのはこちらの責任ではない」という回答が来ましてね。

「こっちで検証するから住所と電話番号教えろや」とか言ってるんですが、 オレはとにかく早く修理に出したい。なので帰り道ヨドバシに寄ってみた。 故障だということを納得させて、修理という対応に持ち込みたかったので、 もう完全武装で臨んだのですね。 症状や Vertex Link とのやり取りをレポート形式にまとめて、 ネジ伏せる気満々で店員捕まえて説明を開始したんですが、開始二分後、

「ご購入はいつですか?あー、それなら新品交換で」

予想をはるかに超えた迅速かつ簡単な方法で解決してしまいました。 さぁ喧嘩か!? と拳を握って構えたらイキナリ土下座されちゃったよーな気分。

何はともあれ、素晴らしいぞ Vertex Link。つかこの場合はヨドバシなの? とにかくどっちもありがとう。納豆食えないのはオレのせいですゴメンナサイ。

2005/07/07  冴えない七夕

七夕ですね。皆様如何お過ごしでしょうか。 ボクはですね、愛用している iAUDIO G3が壊れました。イエア! ええ、すげえ無理してテンション上げてます。

放り込んだ音楽データをふつーに聴くことは出来る(ので今日まで気付かなかった) のですが、PC との USB 接続に失敗します。「不明なデバイス」だとか 「認識できませんでした」とか、PC が弱音を吐きやがります。

いくつか予定されてるセッションの課題曲を放り込もうと思った矢先にこのザマです。 いやぁ、予習どうしよう。セッションでおれの出来が悪かったら、 それはきっと予習不足という事態を引き起こした Vertex Link 社のせいです。 決しておれが下手なのではありません。 例えばテンポが走るとか、必要以上に手数が多いとか、納豆が食えないとか、 そーゆーのも全部、悪いのは Vertex Link。

えーと。

こういう本、読んどいた方が良いのかな。オレ。

横浜線の車内に、

ギター史総括−夏の陣
ジェフ・ベック

という釣り広告が下がっている件について。
その、7/15 追加公演決定、ってなハナシなんですけど。

なんというか、車内釣り広告…に限らず一般的に広告って、 どういう人間を対象にするか等、 緻密なマーケティング効果検討の結果出されるモノなんですよね。きっと。 横浜線に乗るヒトビトはジェフ・ベックのライブを見に行く可能性が大いにある、 という判断があったワケですよね。

そうなのか。

なんかおれ、ちょっとくすぐったいような気持ちでそのポスター見てたんですけど、 実は「横浜線に乗車中の諸君、見たまえ、みんなが好きなジェフ・ベックだ。 何か質問はあるかな。なに、『最初にどのアルバムから聴けば良いですか?』とな。 あっはっは、それはもちろん全部だ。じゃ次の質問」 みたいに堂々としてれば良かったんでしょうか。

ちくしょう。次の機会には(あるのか?)。

雨が降ると織姫と彦星は逢えない、という説に対して、 雲の上は晴れてるんだから逢えてるだろ、という反論を唱えたい。 それでも年に一回なんだぞ。そのくらい逢わせてやってくれ。

2005/07/06  試練

セッションの課題曲にえりっくちょらぷとんの曲が多い件について。
いやまぁ、結局 2 曲ぐらいになりそうなんだけど。

何故おれは Eric Clapton がキライなのだろう、 ということを改めて考察してみようかと思ったが止めた。 しかし Clapton がキライと言い続けて十余年。 Jeff Beck ファンを公言し続けた年月とあまり差がない。

もう最近は「Beck はココ凄いぜ、だから聴こう」なんてハナシを、 積極的にはしなくなってしまった。何故好きか、 なんてコトを考えるところはとっくに過ぎちゃって、 それは最早「愛」とか「信仰」とかそーゆーレベルなんじゃないかと思うんだけど、 Clapton に対する思いもそれに近いモノがあるんじゃないか。 いや、思いのベクトルは正反対なんだけど。

そんな感じで Clapton への愛が溢れたボクなワケでありまして、 コピーの際には大雑把に構成を採り、 後はオリジナルを聞かず自分なりに解釈する、 という演奏になると思います。申し訳ないんですが、こればかりはどうしようもなく。

実際がどうなのかは知らないんですが、 Clapton って凝り性の勉強家なんじゃないですか?

ロバート・ジョンソンって「行く街行く街に女が居たモテ男」 っていう話が残ってますが、一説によると、 ブサイクな女をターゲットにしてたらしーですね。 その方が引っ掛け易いし、優しくしてくれるし、男とイザコザ起こす心配もない、と。

なんつーか、その情けなさ加減がすげえブルージー。 それがタダの噂だとしても、そんな噂が立っちゃうところが既にブルージー。

という感覚に共感してくださる方は居ないだろうか。

2005/07/05  余韻

どーも Jeff Beck の余韻が抜け切らない。

今度の某セッションでは Beck の曲も提案してみようかなーと思う半面、 Beck の曲でドラム叩くのって結構フクザツなんだよなぁ。 自分がギター弾きたくなっちゃうから。

まーでも、きっと大丈夫。Vinnie Colaiuta の余韻も強烈だから。 でも今度は「オレはパーカスなんて叩いてるバアイなのか?」 とか思っちゃうんで、ソレはソレでアレだ。

なんにせよ、困ったライブだった。まったく。

2005/07/03  ホンモノ

昨日、Jeff Beck のライブを見に行った時のハナシ。 場内へ入って開演を待っていると、前方に大柄な金髪の女性が。で、隣に居た若と、

「を、ジェニファー・バトゥンだ(笑)」
「ンなワケねえだろ(笑)」
「金髪でデカいのはジェニファー。決定」
「まぁ取り敢えずこの場では通じるな」

なんて馬鹿な会話をしてたんですが、今日になって Jeff Beck メーリングリスト (という酔狂なモノがあるんです)にて、同じく 2 日の公演を見た方から、

ジェニファーも目前で見ましたが、意外とふくよかな体型に驚きました。

なんてメールが。ホンモノだったのかよ! ちょっと探してみたら こんな ハナシもあった。

ちなみに、終演後、ホールを出て階段を下りている時、 スカした帽子をかぶってるおっちゃんがすぐ横にいて、 (Char みたい…)と思ってたんですが、上述のメールには

Char さんが XX 列 YY 番に居ました。
「あ!Char さん」と言ったら「おう!」と返してくれました。

という情報もあり。そっちもホンモノだったか。
侮れん。Jeff Beck。いや侮ってないけど。

午後は子守。二人で選挙に行って、おやつにアイスクリーム食べて、 昼寝して、さて夕食はどーする?

「んー、ジョリパス」

二人でレストランに行ったり、メニューを選んだり、 「を、お子様メニューにはオレンジジュース付いてるらしーぞ」「ばんざーい!」 なんて会話したり、 口の周りをミートソースだらけにしてパスタと格闘してる姿を見たり、 結構楽しい。

思えば、「子守の時間」の中身が昔と比べて随分変わったなぁ。

2005/07/02  神様に会いに

午前中は子守。二人で「にこにこサタデー」に行ってみる。 琴葉の幼稚園では、月イチぐらいのペースで土曜日に催しがある。 例えばコレも「にこサタ」の一環。

今日のお題目は「水遊び」。
なんか、超ヤな予感。

果たして、小さなプールに入った琴葉、出てきません。 お友達は大半が上がり、シャワーも浴びて服を着てるのに。 ねぇ、そろそろ上がろうよ。

「おとーさん、プールにカニが居るよ!」

そうね、釣り遊び用のプラスチックのカニね。つーかヒトの話聞けよ。 まーでも楽しいんだろうなぁ。あんまり楽しそうなので強く言えない。

午後。小田急線に乗って、代々木上原で千代田線に乗り換えて日比谷へ。 日比谷から有楽町へは徒歩。そこに東京国際フォーラムがある。

千代田線に乗り換えた時、おれの正面に座っていたあんちゃんが、 Jeff Beck の T シャツを着ていた。Who Else ツアーのヤツ。 あれから 6 年。You Had it Coming ツアーからでも 5 年経ってる。 期待しようぜ。なぁ。

って向こうから見れば、おれはタダのオッサンなんですけどね。 Jeff Beck のロゴ入りキャップでもかぶって来れば良かったか。 でもおれ、帽子似合わないんだよなぁ。自分で笑い死ぬほど。

で、ライブの感想やセットリストは この辺にまとめました。


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