(28) 大連のトロリーバス |
Dalian / China |
撮影, 制作: 2019/5 |
遼寧省の大連には、1路線だけですがトロリーバスがあります。始発は大連の駅前なので、旅の途中で見かけた方も多いと思いますが、終点まで乗った事のある人は少ないようです。以前、中国城市探訪の3作目で2005年時点での「大連の市電とトロリーバス」を紹介しましたが、撮影時間の制約からトロリーバスの写真はわずか3枚にとどまりました。今回14年ぶりに再訪した結果を、最新版としてお届けします。 |
腾讯地图(Soso-map)の上に、大連トロリーバス[101]路の路線図を書き込みました。大連火車站と馬欄広場の間、全長7.5kmを黄河路に沿って走ります。空港方面への地下鉄2号線とほぼ競合しますが、運賃が全線1元と安いため利用客が多く、数分間隔で頻繁に運転されています。 |
Dalian Railway Station 国鉄大連駅の駅前です。駅前広場の西側にあるループ線を通って、ターミナルに進入するところです。市電の架線と交錯していますが、市電側にデッドセクションがあるように見受けられます。 (2019/5/2) |
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駅前のターミナルです。以前訪問した時と変わらない風景です。 車両は2016年に導入された青年汽車製の双電源車、JNP6120BEV1です。その塗色から「小藍(シャオラン)」と呼ばれています。 |
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運転席の横にあるカード読み取り装置です。現金で支払うと1元ですが、交通系カードを使うと0.9元になります。 ※"刷"と書いてありますが勿論こする必要は無く、タッチするだけで読み取ります。"卡"はカードの意。 |
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Lianhe Lu [101]路のトロリーバスは黄河路を進みます。片側3車線の比較的広い幹線道路です。写真は途中の聯合路で撮影した青年汽車のリアビューです。 |
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Liaoning Normal University 遼寧師範大学には地下鉄の駅があります。後方の円弧状の建物が入口です。バス停とは駅名が異なり、遼師大と短縮形になっています。 ピンク色の車両は、2015年に導入された宇通客車製の双電源車、ZK5125Bです。こちらは「小粉(シャオフェン)」と言います。 ※「粉」は、元々おしろいの意味なので白色ですが、転じてピンク色にも使います。 |
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遼寧師範大学で、沿線に1箇所だけある歩道橋を見つけました。黄河路は道幅が広いのでどこで撮影しても平凡な構図になってしまいます。なので、歩道橋があると必ず上ってみたくなります。 |
遼寧師範大学の歩道橋から、東側に広がる大連の市街地を望んでいます。お天気に恵まれて、ビル群の奥にある山々も見渡すことができました。 |
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歩道橋の上から反対方向を見ています。逆光気味に青年汽車を捉えました。 ※行き先表示が旧式のLEDなので、ズーミング撮影して文字化けを防いでいます。 |
上掲と同じ場所で撮影した宇通客車です。追い越しのために中央のレーンを走行しています。トロリーポールの先端に付いているシューが自在に動いて架線を保持するので、ポールがはずれることはめったにありません。 |
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遼寧師範大学にはトロリーバスの車庫があります。大連公交集団電車分公司黄河路客運站と言います。巴士(バス)ではなくて電車という用語が使われています。 |
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ポールを倒した車両が、車庫から出てくるところに遭遇しました。車両はバッテリーを抱いている双電源車なので、架線のないところでも走行できます。 |
Malan Square 終点の馬欄広場です。広場には大きなロータリーがあって、ここで方向転換します。ドア側を順光で捉えることが出来ました。 ※実は交通量が多いので、クルマやバイクに邪魔されて何度も何度も失敗しています。 |
馬欄広場は馬欄村と言われた昔から多くの人が集まる場所でした。多数のホテルや病院などが建ち、市場や飲食店があって大変にぎやかなところです。 |
Night scene of Dalian Railway Station 馬欄広場から戻って、夕方再び大連駅前に出掛けました。 |
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トロリーバスの乗り場は駅前広場の端にあるので、夜は少し暗い感じがします。上掲の駅舎が左端に写っています。 |
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ターミナルで発車を待つ、青年汽車小藍です。 |
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こちらは駅前のターミナルに進入する宇通客車小粉です。冒頭の青年汽車もご覧下さい。 |
再掲になりますが、2005年に訪問した時の車両を貼っておきます。大連電車工廠製DL-D72C、4箇所にドアがある連接車です。 2005/7/3, 科技谷(現 西安路)。 このタイプは翌2006年に導入された揚子江客車のWGD61U及び、杭州長江製CJWG150によって置き換えられました。尚、現在は青年汽車と宇通客車の時代になっていますので、今回(2019年)の再訪までに2世代が経過したことになります。 |
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大阪のT.S.さんから、1世代前の杭州製連接車の写真をお借りしました。 全部で25台が導入され、社番2331は元番3952から改番されています。 正面窓上部2箇所の汚れは、招福の赤い紙牌を貼った跡と思われます。 2015/10/30, 大連火車站。 T.S.さん、ありがとうございました。 |
References: https://transitwind.livejournal.com/7714.html https://www.jprailfan.com/newtransit/trolley/tntt8.php http://dl.sina.com.cn/news/m/2016-04-01/detail-ifxqxcnr5130701.shtml |