中国城市探訪

 (3)大連の市電とトロリーバス
中国国旗 
Dalian / China
 
撮影: 2005/7, 制作: 2016/5

今から11年前の2005年、仕事の関係で遼寧省大連市を訪問する機会がありました。大連は日露戦争後のポーツマス条約により、日本が1945年まで統治していた街です。今でも日本時代の面影が色濃く残っていて、日本製の市電が走っていることで知られています。また、1系統だけですがトロリーバスもあります。

大連市電春海街 
春海街, 大連(Dalian)

地図の場所、縮尺は自由に変更できます。


大連市電路線図
2005年当時の路線図をGoogle Mapsの上に書き込みました。路線は以下の通りです。
市電201路:大連火車站~沙河口,  市電202路:興工街~小平島前,  市電203路:大連火車站~海之韻公園
トロリーバス101路:大連火車站~馬欄広場
※2007年に201路の沙河口~興工街が廃止されました。また、201路と203路が合併して新しい201路になっています。
大連中山広場
大連の中心、中山広場には多くの歴史的建造物が残されています。これはその一つ、1910年に建てられた旧大清銀行(のちの中国銀行)です
  大連平和街
こちらは庶民が暮らす平和街の路地裏風景です。アーチ状の窓がある煉瓦造りの古い建物が、道の両側に並んでいます。

大連市電大連駅前 Dalian Railway Station
Type 3000

大連駅前にて撮影した3000型です。これはまぎれもない日本の市電、1930年代に日本車輌で造られた旧501 型です。異国で元気に走っている姿は、感動ものです。3000型は203路限定で運行されていました。


大連市電大連駅前   大連の市電は1909年9月、南満州鉄道(満鉄)が設立した大連都市交通によって開業しました。日本が撤退した戦後に、市営(大連市交通公司)になっています。軌間は1,435 mmの標準軌です。
最盛期には全部で11の系統がありましたが、1980年代に大半が撤去され、3路線だけが残っていました。
お姐さん、危ないですよ! (右側通行ですから手前に走ってきます)。

大連市電華楽広場   Huale Square

203系統の終点は海之韵公园(海之韻公園)ですが、ほとんどの車両が3つ手前の华乐广场(華楽広場)で折り返していました。丁度、渡り線を通るところです。
この辺りには高層のマンションが多数建ち始めていました。冒頭の写真は、西隣の春海街で撮影しました。

 
大連市電3000型   ←3000型の全景です、二七広場にて。
↓3007号のコントローラです。

大連市電制御器
 
大連市電2000型   Dalian Railway Station
Type 2000

大連駅前に停車中の2013号です。流線型のスタイルで、側窓は引き違いのメトロ窓。近代的に見えますが、どこか無骨な感じがします。大連電車工廠で造られた車両ですが、詳しいことは分かりません。

大連市電2000型車内   上掲2013号の車内です。床はリノリウム張りで、座席はビニールのロングシート。扉は折戸になっています。
大連市電市場街   Shichang Street
type 2000

市場街の電停付近を走る2000型です。上掲と同じ型ですが、青一色に塗るとどこか古くさい感じがします。
線路が敷設されているのは長江路です。わずか11年前の光景ですが、クルマが1台も走ってませんでした。
大連市電東関街 Shichang Street~Dongguang Street
type 7000


同じく市場街から東側、東関街方面を見ています。本当に1台もクルマが走ってなかったことが、お分かり頂けると思います。


↓市場街から北京街にかけては、なだらかな上り坂になっています。南側には高層マンションが出来ていますが、北側は再開発の真っ最中でした。
車両は、これまたレトロな7000型です。

大連市電7000型   大連工事中 
塀の内側を覗くと、至る所で古い住宅の取り壊しと新しいビルの建設が進められていました。
大連市電北京街   Beijing Street
type 2000/ type 7000

北京街ですれ違う2018号と7011号です。201路では2000型と7000型が専用で走っていました。7000型(右)の角張ったデザインは、チェコのタトラ社製にそっくりです。タトラの車両は共産圏諸国で広く使われていますので、一見輸入車に見えますが、80年代に大連で独自に造られた車両とのことです。
大連市電大同街   Datong Street

大同街の電停付近です。並木のある長江路を7000型が走って行きます。大連の街はこの10年間で大きく変貌しましたが、このあたりはまだ昔の面影が残っています。
 
大連市電興工街   Xinggong Street (North)

興工街の電停から北を見ています。沙河口駅前に至る線路がまっすぐに伸びていますが、この区間は2007年に廃止されました。2000型と7000型の車両も引退しました。
冒頭の路線図を参照して下さい。
 
大連市電行列   Xinggong Street (South) 

興工街の交差点の南側に、202路の乗り場がありました。電車に乗るために大勢の人々が、行列して待っています。この系統には、2001年に造られた9000型の新車が投入されていました。何とも擬人的な可愛い顔立ちをしています。
大連市電錦輝商場   Jinhui Market

202路は興工街から西安路を南へ向かいます。黄河路の交差点近くにある錦輝商城で、9000型を撮影しました。
9000型は3車体の連接車で、両端を除く中央部分が低床構造になっています。 VVVFインバータ制御のハイテク電車です。
大連トロリーバス科技谷   Science Valley (Xian Lu)

最後に、トロリーバスの写真をお目に掛けます。中国には多くの都市にトロリーバスの路線がありますが、東北部(旧満州)に現存するのは、ここ大連の101路のみです。この系統は、黄河路を走っています。
写真は、黄河路が上掲の西安路と交差する近くで撮影しました。当時の停留所名は科技谷でした。現在は西安路と称しています。
 大連トロリーバス科技谷   上掲と同じ場所で撮影した連接車のリアビューです。
車両は、大連電車工廠製で統一されていました。

大連のトロリーバスは1960年9月に開業しました。70年代にもう一つの系統、102路が大連火車站~桃源街~老虎灘に開設されましたが、1998年にバスに転換されています。現在の2路です。

※写真の車両は2006年に、杭州長江客車製の連接車に置き換えられました。その連接車も、宇通製(2015/4) 及び、青年製(2016/4)の双電源車両に替わっています。
 大連トロリーバス駅前   Dalian Railway Station

科技谷から101系統に乗車して、大連駅前に戻りました。とにかく満員で、ずっと立ちっぱなしには閉口しました。
残念なことにスケジュールの都合で、あまりゆっくりと撮影することが出来ませんでした。

 


References:
https://zh.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E8%BF%9E%E6%9C%89%
E8%BD%A8%E7%94%B5%E8%BD%A6
https://zh.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E8%BF%9E%E5%85%AC%
E5%85%B1%E4%BA%A4%E9%80%9A
http://dl.sina.com.cn/news/m/2016-04-01/detail-ifxqxcnr5130701.shtml

大連のトロリーバスについて、「黄河鉄路網」様から貴重なご教示を頂きました。多謝。
http://www.jprailfan.com/newtransit/trolley/tnt8.php



Next ContentsTop Page


Copyright© 2014 railbus All Rights Reserved.  
写真及び文章の著作権はrailbusに帰属します。無断転載を禁じます。