中国城市探訪

 (14) 北京のトロリーバス
中国国旗 
Beijing/ China
 
撮影: 2015/7, 制作: 2016/11

2015年7月に中国の首都、北京市を訪問しました。訪問時、北京には19系統のトロリーバス路線があり、中国はもちろん世界的に見てもトップレベルの規模です。2016年には新たに2路線が「汽改電」(トロリー化)され、さらに19路線の計画があります。あまりにひどい大気汚染を解消するために、市当局がトロリーバスの活用を積極的に推進しています。
路線網は多岐に渡るため、すべてを網羅出来ませんが、垣間見た姿を写真でご紹介します。

北京のトロリーバス, 宝鈔胡同 
宝鈔胡同, 北京市(Beijing), 2015/7/17

地図の場所、縮尺は自由に変更できます。

2015年7月現在の、北京トロリーバス一覧を下表に示します。開業は1957年、動物園~朝陽門が最初の区間です。
運営は北京公交集団の電車客運分公司が担当しています。 

 系統番号 起 点 終 点              系統番号 起 点 終 点 
38路 六里桥东  西安门  109路 北京西站南广场  东大桥公交场站 
42路 广外甘石桥  东四十条桥西  111路 白石桥东  崇文门外 
101路 红庙路口东  百万庄西口  112路 康家沟   亮果厂
 102路 动物园枢纽站  北京南站  114路 白云路 南坞 
 103路 动物园枢纽站 北京站西  115路 康家沟  东皇城根北口
 104路 五路居  北京站西  116路 地铁柳芳站 龙潭公园 
 105路 天桥 白石桥东  118路 红庙路口东 紫竹院南门 
 106路 北京南站 东直门枢纽站 124路 大屯东  西四丁字街 
 107路 白石桥东  东直门枢纽站 127路 北京站西  地铁柳芳站 
 108路  大屯东  崇文门外        


北京のトロリーバス, 北京駅
  Night scene of Beijing Station

夜の北京駅です。時刻はまもなく9時になろうとしていますが、ご覧のように大勢の人々で溢れかえっています。
人の流れが駅舎の方へ向かっていますので、おそらく皆さん夜行列車に乗る人々と思われます。


(2015/7/15)

北京のトロリーバス, 北京駅前   Beijing Station

朝の北京駅前です。駅前の道路を横断して、トロリーバスの[103]路が方向転換しています。街の美観が損なわれるという理由で、駅前をはじめ市内の中心部にはトロリー線がありません。バッテリー駆動が可能な双電源車が使われています。


(2015/7/16)
北京のトロリーバス, 崇文門   Chongwenmen

北京駅の近く、崇文門を走る[111]路です。この区間は架線がありますが、近くにある崇文門外の車庫に入庫するため、ポールを降ろして走行しています。


(2015/7/18)
北京のトロリーバス, 擁和宮   Yonghe Palace

チベット仏教の北京総本山、雍和宮(ようわきゅう)の門前を走る[116]路です。この辺りも市内の中心部にある観光地なので、トロリー線がありません。車両はポールを倒して走行します。
※この寺院は清朝の1694年に、のちに皇帝となる雍正帝の住まいとして建てられました。そのため寺院となってからも、宮の名前が使われています。

(2015/7/17)

北京のトロリーバス, 東単   Dongdan

市の中心部、東単の交差点です。買い物スポットとして有名な西単(Xidan)と、天安門をはさんで反対側に位置しています。右へ行くと王府井、さらに天安門に至ります。北から南を向いて撮影しました。
画面左右の道路が、東長安街です。[127]路が交差点を横切っていますが、実はこの系統は画面奥から走ってきて、左折する設定になっています。
それが・・・↓
北京のトロリーバス, 東単 1st beijige St.

東単の交差点は左折禁止です。[127]路は右の標識に従い、狭い北極閣頭条を経由して、大回りで東長安街へ出ていきます。
架線がなくても走ることが出来るので、経路の設定は自由自在です。
※头条(頭条)とは、第一条のことで、北極閣通は四条まであります。
北京のトロリーバス, 東単
[127]路は2013年12月に開通した新しい系統です。そして2016年7月、路線再編によって、3年足らずで廃止されました。 ごくわずかな訪問期間中に、幸運にも走行写真を撮影することができました。今や貴重な記録です。
 
北京のトロリーバス, 東直門  
Dongzhimen Terminal

東直門のターミナルです。北京空港から機場快軌を利用する多くの旅行者が、ここで地下鉄やバスに乗り換えます。さすがにトロリーバスへ乗り換えたのは小生だけでした。

 
北京のトロリーバス, 東直門   東直門のターミナル建屋から外へ出てきた[107]路です。 トロリーバスらしく、ポールを上げて走行する区間を選んで乗車しました。
車両は外観と斜めになった正面屋根の形で、杭州や上海で見かけた青年汽車(NEOPLAN)製であることが分かります。但し正確には、北京電車制配廠との連合製造による車両で、型式はBJD-WG120N2です。
北京のトロリーバス, 交道口   Jiaodaokou East St.

[107]路は東直門内大街を西へ進み、交道口東大街の並木道を走ります。美しく整備された気持ちの良い道路が続いています。地下鉄北新橋駅の近くです。

 
北京のトロリーバス, 宝鈔胡同   Baochao Hudong

更に西に進むと、宝鈔胡同に至ります。この区間には[124]路も走っています。道幅が狭くなり、街路樹が森のようになっています。胡同(フートン)とは路地や横町のことで、主に北の地方で使われる言葉です。
冒頭の写真もここで撮影しました。

 
 ↑車両後面にある丸い2つのレトリバーが使われてないことに気づきます。通常はポールに一定の張力が掛かるように、ポールに繋がったワイヤーがレトリバーで巻き取られています。代わりにポールを操作するための太いロープが左側面に垂れ下がっています。ワイヤーなしでポールが自立できる構造になっているようですが、少々格好の悪い姿です。  
北京のトロリーバス, 鼓楼  
森の中から出てきた[107]路です。この左側に有名な鼓楼があります。暑い夏の日でしたので、森の存在は大変助かりました。
 
北京のトロリーバス, 鼓楼   Gulou

北京市民に時を告げる鼓楼の前を走る[124]路です。
鼓楼は明朝永楽帝の時代、1420年に創建されました。落雷で2回焼失し、現在の建物は1539 年に再建されたものです。

北京のトロリーバス, 鼓楼   北京のトロリーバス, 鼓楼 
↑鼓楼の前を走る[107]路です。車両は、北汽福田汽車と北京電車制配廠の連合製造によるBJD-WG120Fです。ヘッドライトが独特のL字型をしています。後面のレトリバーは必要が無くなり、ロープを縛るための金具に置き換わっています。 
 
北京のトロリーバス, 動物園   Zoo Terminal

北京のトロリーバスには連接式の車両があります。これは動物園ターミナルを出発する[102]路です。
車両は全長16mのBJD-WG160B、上掲と同じ顔をしていますが北京華宇客車製です。


(2015/7/16)
 
北京のトロリーバス, 動物園  
同じく動物園のターミナルへ進入する[102]路です。 BJD-WG160B連接車のリアビュー(バスのお尻)を撮影しました。動物園でパンダを見ずにバスを見ていたのは、小生だけでしょう。
お気に入りのショットです。

逆L字形のテールランプと2つのレトリバー、その上にある三角形のデザインから、猫の顔のように見えます。
尚、このタイプではレトリバーが使われています。

北京のトロリーバス, 崇文門   Chongwenmen 

崇文門の交差点を渡る[106]路です。北京華宇製のBJD-WG160A連接車がこの系統に使われています。道路が盛り上がっているため、縦方向にくの字になって走行しています。



(2015/7/18)
北京のトロリーバス, 北京南站   Beijing South Station

2種類の連接車を並べてみました。
上:[106]路のBJD-WG160A
下:[102]路のBJD-WG160B
前面中央に付いている社紋の形が変わっていますが、いずれも北京華宇製です。
フロントマスクのデザインだけでなく、乗降扉の配置、さらにはポールの形等々多くの点が異なります。

いずれも北京南站で撮影しました。起終点になっている南駅の構内には架線がなく、ポールを倒しています。



※以上ご紹介した外に、北京にはBRT
(Bus Rapid Transit)があり、トロリーバスの車両が使われています。これについては、別の機会に譲ります。
 
北京のトロリーバス, 北京南站   


References:
http://baike.baidu.com/view/4301937.htm
http://tieba.baidu.com/p/334154121
https://zh.wikipedia.org/wiki/%E5%8C%97%E4%BA%AC%E9%BC
%93%E6%A5%BC%E5%92%8C%E9%92%9F%E6%A5%BC


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