楊庄煤砿の通勤トロリーバス |
Tai'an Feicheng/ China |
撮影: 2012/12, 制作: 2016/10, 改訂: 2019/12 |
山東省の泰安肥城市にある楊庄煤砿のトロリーバスをご紹介します。ここには炭鉱会社が運行する通勤用のトロリーバス路線があります。炭鉱と職員宿舎との間、わずか1.5kmほどの距離を、1990年代に造られた3台の連接トロリーバスが走っています。 |
Yangzhuang Meikuang Quarter 楊庄煤砿の宿舎前広場に勢揃いした3台の旧型連接式トロリーバスです。 左の水色車両が北京華宇製BD562, 中央と右の群青色車両が上海客車製SK562GPです。 (2012/12/19) |
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広場の中央に八角形の建物があり、架線を支える支柱が建っています。広場を一周する蜘蛛の巣状のトロリー線は、壮観な眺めです。 楊庄煤砿のトロリーバスは1986年から運行されています。乗車出来るのは、従業員とその家族だけで、運賃は免費(無料)です。 |
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北京華宇製BD562です。1991年製ですから、訪問時すでに車令 21年を数えています。前方車両ユニットのドア位置が中央で、運 転室が客室と壁で仕切られています。 |
Beijing Huayu type BD562 この車両は、ハルビン市に納入する1台として造られま した。メーカーが多忙で、小口の注文に応じられなかっ たので、大手ユーザーの名義で発注したと言われていま す。仕様はハルビン向けと同一の15m車です。 ↓北京華宇製車両のナンバープレートです。 珍しい「厂内」(廠内)限定の表示がありますが、公道を 走ります。ちなみに「鲁」は山東省を表します。 |
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Side view of Beijing Huayu type BD562 |
上海客車製SK562GPです。北京製に比べて、前面が連続窓 の新しいスタイルをしています。1996年に新車で購入しま した。全長16mで、前扉の位置が前輪の前にあります。 |
左掲車両の運転席側です。運転室の仕切りはありませんが、 運転士が乗降するドアが付いています。シリコン整流器を搭 載、丸形のライトはオリジナルの仕様です。 |
←上海客車製2台のリアビューです。 |
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出発時刻が近づいて、宿舎広場に乗客が集まってきました。皆さん、炭鉱で働いている人達です。顔見知りばかりなので、特に乗車時のチェックはありません。 |
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上海製SK562GPの車内です。すでに何人かの乗客が座席に座っていました。連接部分の鉄板の上にも、背中合わせの椅子が付いています。 |
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炭鉱関係者で満員になった同上車内です。これから出勤するところです。小生railbusも特別に許可を得て、免費で乗車させて頂きました。 |
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Yangzhuang Meikuang 楊庄煤砿に到着したSK562GPです。こちらの終点にも円形にトロリー線が張ってあり、バスが転回します。 到着した車両は、このあと折返し運転になります。 |
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勤務の明けた人々が、宿舎行きのバスに乗り込んでいます。 |
宿舎から炭鉱に続く田舎道を、ヴィンテージな連接車が走って行きます。 この車両も上海製SK562GPですが、前扉が車体中央に付いています。 上海市で使用されていたものを中古で購入しました。製造は1995年で、後年に角型ライトに改造されています。 |
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上掲と同じ場所です。宿舎へ戻るトロリーバスが目の前を駆け抜けて行きました。 冒頭の写真もここで撮影しました。 残念なことに、楊庄煤砿は2016年5月に倒産しました。ただし当分の間、トロリーバスは運行される模様です。 |
References: http://tieba.baidu.com/p/2912594312 http://baike.baidu.com/view/3042739.htm#5 https://bus.miraheze.org/wiki/%E6%B3%B0%E5%AE%89% E6%9D%A8%E5%BA%84%E7%85%A4%E7%9F%BF%E6% 97%A0%E8%BD%A8%E7%94%B5%E8%BD%A6 http://www.gongjiaomi.com/thread-1068887-1-1.htm 上海[21]路で撮影したSK562GPの写真が、当サイトの「上海トロリー散歩(2)」にあります。 黄河鉄路網様及びHans Johnson様から、貴重なご教示をいただきました。多謝!! |