[11]路 |
上海/ 中国 |
撮影: 2006~2015年, 制作: 2015/10, 改訂: 2019/12 |
上海トロリーバス[11]路は、老西門を起終点に旧上海県城を一周する5.3kmの環状線です。そのルーツは1945年に開通したバス路線ですが、1953年7月に上海電車公司によってトロリーバスに転換されました。当時は[21]路を名乗っていましたが、1962年9月に現在の[11]路へ改名しました。 2006年8月からは、トロリー線を使わないスーパーキャパシティーバスが運行されています。 |
「腾讯地图」の上に、[11]路の路線を記入しました。人民路と中華路を一周する環状線です。起終点の老西門は 地下鉄の駅がある西藏南路から一筋東へ入った所にあります。内圏(内回り)、外圏(外回り)とも、老西門を出発 して一周したのちに、老西門で終点となります。老西門を挟んで直通する系統がないので、完全な環状運転では ありません。 |
Xinhaihe 新開河から人民路へ向かう外回り系統です。この場所が最も環状線らしく見えるところです。 この区間は道路が拡幅され、トロリー線も撤去されています。 (2010/7/27) |
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Laobeimen 人民路にある老北門を走る内回りの[11]路です。このすぐ近くに豫園があります。 (2008/10/26) ※スーパーキャパシティーバスが[11]路に導入されたのは2006年ですが、その前年に開かれた第7回中国国際工業博覧会の輸送用に、龍陽路~会場で試作車が走っています。 |
有名な観光地、豫園が環状線で囲まれた旧市街にあり ます。 |
豫園の近くにある仏教寺院の沈香閣です。明代の1600年に創建され、香木で作られた観音像が祀られています。 |
Shanghai trolleybus route 11 Laoximen 起終点の老西門を出発するスーパーキャパシティーバスです。屋根上にはポールが無く、充電用のパンタグラフが載っています。 トロリー線をなくすことで街の美観が良くなり、自由に追い越しできるフットワークの軽さがうたい文句です。 (2008/10/26) |
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スーパーキャパシティーバスは、トロリー線を使わずに、各停留所にある充電設備から電気の供給を受けます。電気はコンデンサ(キャパシタ)に蓄えられ、放電することによってモーターを駆動します。 写真は老西門のバス停で充電しているところです。 |
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これが充電用のパンタグラフ、蛇腹状になっていて充電する時に、にょきにょきとせり上がってきます。先端は+極と-極に分かれています。 初期のものは折り畳み梯子(はしご)のような形状をしてましたが、改良されています。 |
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車両の正面に、「上海科技創新行動計画超級電容公交電車示範線」と書かれています。 超級: スーパー 電容: キャパシタ 公交: 公共交通 電車: トロリーバス |
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スーパーキャパシティーバスの導入で、トロリー線は不要になりましたが、まだほとんどの区間に残っています。右上は、折り返し用のUターントロリー線の遺構です。 |
技術紹介の看板に、中国独自の技術であることが強調されています。確かに、この技術は中国オリジナルで、世界中さがしてもここだけです。 「科学技術は上海の空をもっと青くする」とも書かれています。 |
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Xiaonanmen ここからは2015年に撮影した写真です。古めかしい街並を新型のスーパーキャパシティーバスが走っています。 小南門にて。 (2015/7/26) |
Xinhaihe 新開河のバス停で充電しているところです。後方に、浦東のビル群と明珠タワーが見えます。 1回の充電で5Km走れるという触れ込みですが、どうやら無理のようです。各停留所での乗降時間を利用して、ひんぱんに充電します。 30秒から1分間、乗客はじっと我慢しています。忙しい通勤通学の時間帯は、あまり評判が良くありません。 (2015/7/24) |
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新開河~小東門を走る外回りの[11]路です。車両は上海申沃客車(Sunwin/VOLVO)製の、 SWB6121SCです。2010年に開かれた上海万博の会場内輸送でデビューし、閉会後に[11] 路と[26]路に導入されました。前半でご紹介した車両は、すべてこの新型に置き換わりました。 |
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Xiaonanmen 中華路にある小南門~大南門です。近年、豫園を含む旧市街地にも開発の波が押し寄せ、古い住宅がなくなりつつあります。 (2015/7/26) |
Dananmen 大南門です。時計台がある背景の建物は、旧上海電話局南市総局です。現在は郵便局になっています。 |
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Laoximen 内回りの[11]路が、老西門に戻ってきました。大変賑やかなところで、車両だけの写真を撮ることは困難です。 (2015/7/24) |
Shanghai trolleybus route 11, Laoximen 老西門にある復興東路の交差点です。後方に聳えるビル群はここ数年に建てられたもので、隔日の感があります。 2002年に撮影した写真がありますので、併せてご覧下さい。 |
References: |
https://zh.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8A%E6%B5%B7%E5%85%AC%E4%BA%A411%E8%B7%AF |
http://news.163.com/06/0817/03/2OMS78BS0001124J.html |
http://www.shtong.gov.cn/node2/node4/node2249/nanshi/index.html |