F6Bエンジンは入手できるのか?
今も昔も発見はかなり厳しい。見つかるのはボロ個体だけである
昔の話の話から始めるにもかなり酷な状況から説明しなくてはならない。
本当は嫌なのだが、仕方ない。すべてはぷららプロバイダーサーバー運営会社のボケさ加減、Googleサーチエンジンのしょぼさにある。
特に、ぷららは酷い。ここは最終的に潰れる会社であることは分かる。無視した上に放置したのだからね。(別ページで紹介中)
古参の方々は覚えているであろう「EA21RカプチーノF6B搭載への道」からF6Bエンジンは一体どういう代物なのか?という時点から始める。
F6Bエンジンとは?
F6Bエンジンは超貴重品である
まずは、4気筒DOHCエンジンであるF6Bエンジン搭載車となるセルボモードSRFourの話から。
当時としては小型ベンツ、BMWと言われた個体であり、軽の形をした高級車という話があった。実際、その乗り味は国産普通車の範囲にあったと言われている。(実際は、軽自動車範囲であるからストラットサスではいまいちだろうが)
問題は走り。
一気に11000回転までストレスなく実働するが、ギア1速と2足が離れすぎていて低速トルクのなさを回転でカバーするというアホさ加減。要するに遅いのである。軽自動車であっても街中で5000~6000回転を常用域として走るひとはまずいない。
まずは、4気筒DOHCエンジンであるF6Bエンジン搭載車となるセルボモードSRFourの話から
次に生産台数が極端に少ない。当時としては価格帯が高額だったこと。カプチーノと同様にマツダユーノスロードスター1600と価格帯がかぶり、軽自動車の恩恵はないとレッテルを貼られた走るシーラカンス状態であり、時代を先取りしすぎた感が否めない。マイナスのイメージだけが先行しているDOHC4気筒F6Bエンジンだが、今となってはパワーも出しやすくターボ特有のドッカン系にはならないようにできるのが大きなメリットを生む
俺がいつも考えていることは末永くその個体の維持を可能にできないかということ。
F6Bエンジンをカプチーノに搭載するメリットは
①3発エンジンに付き物となっている回転振動を最大限抑えることが可能。
②出力パワーで行くよりもトルク重視することで最高速を伸ばせる。
③カプチーノは3気筒が似合うかどうかは別としてエンジンとシャーシのバランスを整えることができる。50対50のバランスは不要。
④なんといっても4発エンジン特有の回転フィールと音
⑤エンジン回転振動を大きく軽減可能でありシャーシとM/Tへの負担を最大限減らせる。
ミーハーではあるがまずはカタログから
昔のカタログを引っ張り出すのはそれはそれは大変だった。
今は紙ではなくデジタルデータのPDFが主体。ボロボロだが載せておく。
F6Bエンジンを搭載するにあたり、しつこく絵を見てはイメージしていたことを思い出す。

懐かしいVHSテープ映像「K-CAR スズキカプチーノ」今となってはVHSビデオテープってなんだ?の世界
俺は木下が嫌い(ベスモ時代からお調子者であるから)中身についてはお伝え出来ないのでヤフオクなんかで発見することを期待する。
かなりやらせ的映像感が強いのでお勧めはしない。木下は良いひとなんだろうが服部同様、商売上使えない人ってことで却下。

当時のカタログ。初期型よりも内容は偏りが多く、使える情報は少ないと思った方がよい。これ以外にオプションカタログ(初版、中期版、後期版)がある
何枚か同じものを所有していたが、3.11震災の時に一部消失したものの整理整頓中に最近になって発見した。
スズキという会社は、細かな情報を載せない傾向にある。最近はPDFで見れるし、HPからダウンロード。時代はホントにペーパーレスになった。
しかし、ペーパーレスはデジタルデータとしては残ったとしても人間の記憶からは消えやすい。そこをよく理解していない。
写真ではいまいち車体が曲がっているがペーパーなので許してくださいませ。ツッコミどころ満載である。アルミエンジンが加速しては意味がない
当時としてこのワードを載せる意味があったのかは不明。俺はこんなワードはカッコつかないので載せない。もう少し地味に行く。
F6B搭載計画は大分以前よりも開始していた
カプチーノを入手する前、ダイハツL70VMIRA TR-XX改に乗っていた頃、4発エンジン化について計画立案していたことを懐かしく思う。
当時はレース活動や整備全般にかかる作業をしていた時だったこともあり、機械図面の勉強も大分進んでいたことも功を奏していたため、頭の中には3発エンジンはツマンナイと日ごろの日課のように口にするようになっていた。
F6A、K6A時代は、3発の良さも重々承知していたものの、ハイチューンド仕様のカプチーノではシャーシが持たない。損傷する恐れが高くなったことも大いにあった。
ある道路を走行中、エンジンストール、アイドリング不安定化が進み、チューンドエンジンの限界点に達していたこと。アルミエンジンのしょぼさを露呈してこんなクソエンジン、さっさと廃棄してやる。と決定づけたのである。わずかにエンジンブローの予兆があったことは確か。K6Aはマジ耐久性が低い。
アルミブロックでは良くない感覚があるからこそ、まともな商品を造れと言わんばかりとなる。チューテツ(鋳鉄)ブロックであるF6Aがいかに高耐久か理解できる。K6Aは所詮中身のないクソエンジンである。VVT化のK6Aは別物である。
こいつを最初に手に入れて、乗り出し一発目から雷雨そして豪雨になりこれからのカプチーノ生活を予感させるものとなった。
予感というよりも俺のところに来てうれし涙なんじゃないかと思うようにした。
F6B搭載には少なからずイメージすることが大切
以前「EA21RカプチーノF6B搭載への道」時代に、多くの問い合わせをもらったが、そんな中で海外からの問い合わせがあり
どうやったらF6Bエンジンを搭載できるのか?と。ショップで載せたいのだが、費用は?独りでできないから、どうしたらいいの?
という・・・。アホかこいつ。と思いつつも
英語で書いてあったため、英語で「そうそう簡単には出来ないよ」とそのまま返したところ、
がっかりしていたことを思い出す。いきなり近道になる方向はどこか?と答えを求めてくる失礼な奴。
そういう連中は、年齢の若い、非常識な奴が多い。そんな大切なこと簡単に教えるわけねぇ~から。いくらネットが拡大してもだ。
情報が得られやすい世の中になったものの、それでも核心部分は経験上教えることはない。自らが学習していかねば先はないからだ。
そりゃそうである。計画立案から行動を起こすまで最低でも6年はかかった代物である。本腰で毎日作業しても7~8か月はゆうにかかるよ。
かなりの覚悟をしなければならない。今も思うがイメージは大切であると。
ところで、そのイメージ力をつける方法は、結局メモ描きしたりイラストを描いたりする能力が問われる。
エンジン搭載をするにあたり、まずはエンジンの大きさを測ることから始まる。何故かといえば、当時現存していた「イエローバードカプチーノ」がある場所にあることを知り、基本ベースになるであろうパターンを吸収するために数時間をかけてその場所に行ってみた。
その時の個体がコレである。

今思えば、大分ひどい造りであり参考にはなったものの、溶接や加工技術がそれなりの範囲である。昔の技術ではこの辺で終始するのだろう。
パイピング等々はかなりギリギリであり寸法対策も苦肉の策で収まっているところが面白いところ。上にあげれば下が出ず、というところか。
流速・・。この辺の話はもっと学習した後だろう。軽自動車最速を記録したのだから凄いことなのだろう。
各パーツもかなり軽量化に特化しているため最低限度の範囲で落ち着かせていることが分かる。ある場所としているのは特定されないため。そしてキモになる部分はHP内でも伝えることはしたくない。いざ搭載しようとすると必ず出てくる「ブーメラン効果」これを数多く味わう絶好の機会なのである。
そう簡単にできないのが異種エンジン搭載であり作業難易度も高いのである。図面作図や工作能力が問われる。これをショップに任せたら果たしてどれくらいの金額が請求されるか予測できまい。かなりの額になることは必至である。
イエローバードから得たものをイメージする
イラストでもなんでもよいが、まずは書くことにある。実際にF6Bが搭載されている車両があるということは分かった。だが、これを完コピしても実車はあくまでも一般公道は走行できない非公認車両である。非合法車両であるから、俺が創ろうとしているのは街中をおかみが許した車両であり、いわゆる公認車検を取得したものでなければならない。
そうなると、途端に自由度は減り作業する側としては制約が求められる。ここをいかに適合させていくかということが大切になる。要はF6Bを載せられることが分かった以上、自分自身の経験と技術力を生かして突き進むこと。で、仮完成に到達できるということ。
現実問題として、俺は機械図面が描けるから平気だ、と息巻いている人。こうした考えでは搭載術を最後まで成しえることは絶対に不可能である。
現場と棚上では話がまるで繋がらない。ではどうするか?経験学習することです。
整備解説書、修理書もひととおり読破しないと、いかんわ。DCADできるから何でも分かっているとしているならば、そこでNGになるのだよ。動画見れば分かるさ。というのもOUTだね。やはりそこには実経験がないと次工程に進めない。これを「ブーメラン効果」という。
整備書、修理書も今はデジタルデータ化され、入手は比較的簡単だが、俺は紙ベースの方が好きだ。オークションでもそれなり入手できそうではあるものの殆どがROMに収録しているものばかりで楽しいとも思えず。昔の方が良かったと思うのは俺だけだろうか。
チューニングショップ自体も乱立して、技術力自体も高低差が付きすぎて、ヘボなところは長い時を経て駆逐されてきたと思っていたが時代は繰り返す。
今じゃエンジン搭載も簡単にできると話す輩も多く存在するが、そこまでいうならば自分でやってみな。と返答するよ。殆どが中途半端に終わっているケースが目立つ。
こういう時こそ、黙ってコツコツをすることで実現可能になるということがまるで分っていないクソ業者、個人が多いのも事実。
俺は、黙って仕事するけどね。プロの技術者ってのはそういうものなのよ。話すのも面倒になる。
結局ながら最後の砦=諦めない気持ちとモチベーション維持が大切
必ず、経験するのが「ああ、無理無理」「できない」「わかんねぇ」で終わらせるアホ。そうならようにするには?
諦めない気持ちを持ち続けること、その先にある完成形のイメージを持ち続けることにある。
俺は夢にも見たよ。F6Bエンジンが搭載されたカプチーノで走行している姿形を。それくらい思いがないと実現は不可能なのよ。ポン付け搭載ではないから余計にキツイ作業なのよ。
搭載作業を無理くり実施しても、後先考えずに突き進むのはヤバい。だから、いろいろ学習していくのだよ。
作業時間が長期に渡ることは覚悟しなければならず、当然モチベーション低下も必ず訪れる。
仲間がいればそれは手助けにもなるだろうが、俺は独りで最後までことを達成することに意義があると思い誰にも触らせるつもりはないというのが大きい目的である。仕上がったその時の感動の大きさは桁違いなのだから。
マジに諦めない気持ち=達成するためには?を常に考え続けて実行動することの意味は大きい。モチベーション維持については結局、様々な学習を人に頼らず地道にコツコツと進めることで分かる世界があるというものだ。
次ページからエンジンを見つけること、搭載にかかる説明に移る。
F6Bカプチーノ爆誕秘話 製作委員会
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