Part1.
Part2. Part3. |
ミジンベニハゼとは?:体長は約3cm。沖縄でみかけるダルマハゼなどの仲間でそれらと同様にとても臆病な性格。生息環境は20m以深の砂地にある空き缶や貝殻などをすみかとしている。東京湾から九州に分布(沖縄にはいないんですねぇ)。
ここからは写真の話になってしまいます
ニコノスマクロとハウジングでの撮り方の違いを考えると、ニコノスマクロは目測(枠を被写体に合わせる)であり、ハウジングはファインダーでピントをあわせるという違いがあります。この違いは決定的であり、ニコノスマクロは目視によってピントがあったかどうかを確認できないため、必然的に絞りをしぼって被写界深度を稼がないとピンボケな写真になってしまいます(絞ってもピントをはずすときは多々ありますが^^...)。一方のハウジングでは絞り開放状態のファインダー映像から自分の合わせたい場所にピントを合わせることができます。つまり浅い被写界深度でもミジンベニハゼにピントがあっている写真を撮ることができるというわけです。このように撮った写真はミジンベニハゼ(の目)にカッチリとピントがあっていて、その背景がきれいにボケているような写真になります。これがハウジングの有利なところのひとつです。ニコノスでは絞るというのと35mmという比較的広い画角のため、背景がかなりはっきりしてしまいます。生息環境ごとというならばいいとしても「きれいにボケた」写真を撮るのには向いていません。
それでは、ハウジングでのミジンベニハゼの撮り方を考えてみましょう。ハウジングはニコノスマクロと違いさまざまな撮影距離(撮影倍数)で被写体を撮ることができます。ミジンベニハゼを見つけたらまず遠くに着底し、撮影準備をします(電源のON、ストロボのONと向きの調整、露出)。そしてまずは遠くから1枚。ペアでいるところではあまり近づきさえしなければ思ったよりも容易に撮れます。徐々に撮影距離を短くして行きましょう。たいてい、そのうち1匹が隠れてしまいもう1匹が外の様子をうかがうようになります。ここでじっと我慢しているともう一匹が外に出てきたり、一緒に顔を出したりしてくれます。全然出てくる気配がなければ、臆病な個体だと思ってあきらめるか、環境に慣らすためにほかのものでも撮って待ちましょう。強気の個体ならば1匹がやたらと外に出たがります。もう一匹は入り口でじっと様子をうかがっています。
やはりどうせ撮るならば2匹ともピントがあったカットがほしいところです。しかし、なかなかピント面上に2匹がうまくいてくれないのが現実です。たとえば1匹はからだ半分くらい外に出ていて、もう一匹は顔だけ外に出ているなどです。でもこんなときだったら、手前のやつにピントを合わせてうしろの個体をうまくぼかして背景にしてしまうというのも手ですね。