ダイビングログブック 1997
1997
<用語集>:Diving Log Bookのなかに出てくるダイビング(カメラ)用語を解説します
Date '97/12/06
12月6日 西伊豆大瀬崎 ゴミ捨て場〜門下 晴れ 気温14度
水温:17度 透明度9m 北東の風:3m
23時ごろ出発して午前3時に到着。来る途中、星がとてもきれいだった。今日は晴れるとの予報だったので朝一で大瀬崎の岬と富士山(写真)を撮ろうと思う。6時ごろから東の空がオレンジになってきたので、ロケハンする。ちょうどいいところがあった。富士山頂は7合目あたりから白くなっていた。時間が経つにつれて白い雪がピンク色に染まる。とてもきれいだ。今朝はそれほど寒くなく、9℃ほど。しかし、太陽が出るまでは寒い。
今日は新調した6mmの両面スキンのウェットを初めて使う。どうやって着ようかとちょっと迷ったが、温水シャワーで簡単に着れた。朝一は仁さんのガイドで外海を潜る。ダイビングは4週間ぶりだ。ゴミ捨て場からエントリーする。外海は先週の土曜日の嵐で景観が変わっていた。特にゴミ捨て場の変わり方が大きい。浮き石もあるので注意する。ウエイトはウェットの生地が厚くなったので+2kgほど多めにする。黄色のイザリウオを見る。その奥にはスナイソギンチャクのそばにオシャレカクレエビが2匹いた。そのまま門下のほうへ流して行く。門下ではイソギンチャクに名前のわからないエビを仁さんが教えてくれた。また、そのすぐ近くにはベニイザリやウデフリツノザヤウミウシ(写真)がいたが残圧がもうないので見るだけにしてエグジットした。ウエイトは帰りの浅場では浮き気味になるがどうやら適正のようだ。両面スキンの威力はすごく、水温17℃でもほとんど寒さを感じない。これなら1月まで潜れそうだ。
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Date '97/11/08
11月8日 西伊豆大瀬崎 ゴミ捨て場〜門下 晴れ 気温16度
水温:20度 透明度14m 北東の風:3m
台風25号によるウネリが心配されたが、北東の風も出て外海はどうやら潜れそうだ。クマドリイザリウオが出現してもう1ヶ月近くになる。「ゴミ捨て場」というポイントには体長1.5cmの小さなクマドリイザリウオがいる。朝早い時間なので山の影で太陽の光がまだ水中に差し込まず思ったより暗い。潮の流れがほとんどなかったので、「門下」まで流して行く。途中でちょっと前までイバラタツがいたオレンジのウチワにはムギワラエビ(写真)がいた。ガイドの仁さんが呼んでいるので行ってみると、ウデフリツノザヤウミウシを見つけていた。図鑑でしか見たことがなかったが、とてもきれいだ。「門下」の砂地で白いウミテングを見てエグジットした。
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Date '97/11/01
11月1日 西伊豆大瀬崎 ゴミ捨て場〜一本松 快晴 気温20度
水温:18度 透明度12m
外海は昨日の風が残っており、かなり波立っていた。「ゴミ捨て場」にも小さなクマドリイザリウオがいるようだ。しかし、波が強くエントリーのタイミングが難しい。水中に入ってしまえば波の影響はまったくない。水温は20度を切り、ウェットスーツではそろそろ限界か? しかし、それと引替えに透明度はよくなるのでとてもいい時期だ。水深19m辺りのムチカラマツで体長3−4cmのガラスハゼがついていた。そのまま「門下」の方へ流して行く。「門下」の水深20mには赤いタツノオトシゴ(写真)と白いタツノオトシゴとクマドリイザリウオがいる人気ポイントがある。さっそく赤いタツノオトシゴを見つけることができた。赤いタツはヤギに尾をからませていたのでとても撮りやすかった。その2m先の根にはクマドリイザリウオがいた。ここのクマドリイザリはみんなに知られているためいつも人だかりが絶えない。すごい人気だ。エグジットは「一本松」のほうが簡単なためそっちからエグジットした。
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Date '97/10/26
10月26日 西伊豆大瀬崎 門下 晴れ 気温22度
水温:20度 透明度6m
夜はやや暑かったが、朝になるとTシャツでは寒いくらいになった。沖縄に行っているあたりからクマドリイザリウオ(写真)が出てきたようだ。クマドリイザリウオは死滅回遊魚らしく、いつもの年だと12月から1月ごろに見られるようだが、今年はもう10月から見られる。沖縄からまだ器材が届いていないので重器材だけレンタルする。台風23号のウネリか外海は若干波立っていた。波の影響で「門下」からはエントリーしにくいので「一本松」からエントリーする。一本松から300°の方向へ進むとオニギリ岩に着く。オニギリ岩の沖の根ではアオリイカが7,8匹で群れていた。小さいので今年産まれたものだろう。水深15mあたりを「ゴミ捨て場」の方に移動していくと赤っぽいカイメンにクマドリイザリウオがいた。白地にオレンジの模様で図鑑で見た通りだ。イザリウオ類のなかでは一番きれいでかわいいと思う。体長は3,4cmくらい。イザリウオは周囲と同じ体色で隠れているので見つけにくいが、クマドリイザリウオは目立ちすぎる。ダイバーにいじめられていなくならないことを祈る。「沖出しの岩」のちょっと沖にあるイバラカンザシが群生しているサンゴの近くにはピンク色のベニイザリウオがい
た。
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Date '97/10/18
10月18日 沖縄ケラマ トカシクビーチ 晴れ 気温26度
水温:26度 透明度18m
今日も黒崎へマンタを見に行った。しかし、台風のウネリと風と潮で波が複雑だ。一度に4枚のマンタも見れたが、今日は波が高いので早々に引き上げる。渡嘉敷島にある「トカシクビーチ」は浅場のサンゴと深場の砂地が面白い。特に砂地の24mには日本産クマノミ6種のなかでもっとも数の少ないトウアカクマノミがいる。トウアカクマノミ(写真)がやけに威嚇してくるのでよく見るとイソギンチャクの陰の石の上に卵が産み付けられていた。親は口やひれをつかって卵に新鮮な水を送っている。卵の中の稚魚の目がはっきりとわかった。どうやら大潮の時期にふ化するように産んでいるらしい。そのほうが引き潮に乗ってより遠くにばらまかれるからだ。卵の世話をじっと見ていると突然威嚇してくる。ダイバーにも向かってくる気の強さだ。ここは深いので長居はできない。浅場のサンゴ域では森さんがマンジュウヒトデについているヒトデヤドリエビを見つけていた。この近くにも普通のクマノミがいたが、こいつもひどく機嫌が悪く、ダイバーに対して威嚇していた。
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Date '97/10/16
10月16日 沖縄ケラマ ニシ浜 晴れ 気温26度
水温:26度 透明度25m 北北東:4m 流れあり
今日は1日中晴天だ。しかし風が強く、海面は潮とぶつかって波立っていた。今日程では初めてのニシ浜なので気合を入れる。エントリー時の水深は5m。ここでは餌付けを行っているのかヨスジフエダイがダイバーを見つけるなり、一直線に向かってくる。ハマフエフキはそれを遠巻きから様子をうかがっている。ヨスジフエダイも餌をくれないことに気づくと、もといたところに引き返した。アザハタのいる4の根にまっすぐ向かう。4の根の手前では水中なのに竜巻(写真)が見られた。こんなのは見たことない。ニシ浜には戦争の残骸か、白い砂地に砲弾が落ちている。衝撃的だ。4の根は真っ白な砂地の中にポツンとあり、そこだけ魚がたくさんいるのでまるで海の中のオアシスのようだ。そこにはアザハタがペアで住み着いており、その他にもたくさんの魚やエビ・カニが住んでいる。アザハタをワイドで撮りまくる。水深が深いので20分もいられず、早々に引き上げる。ボートの下まで戻ると森さんがウコンハネガイ(光る貝)を見せてくれた。
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Date '97/10/14
10月14日 沖縄ケラマ 黒崎沖 雨 気温24度
水温:26度 透明度25m
午後は黒崎沖でマンタ(写真)を見てからダイビングポイントに向かう。阿嘉島と嘉比島のあいだは狭くなっており潮の流れが強く、大潮まわりの今週はスキンダイブでマンタを見れるとのこと。いつもは単発でしか見ないのだが、今日はどうも様子が違う。すでに来ていた別の船の船長も「逃げないから追いかけるな」と言っていた。さっそくスキンの準備をして飛び込んでみると5,6匹ものマンタがぐるぐる回っている。こんな光景ははじめてだ。水中をよく見るとプランクトンが結構多い。プランクトン目当てにここに集まってきたようだ。まったく逃げる気配はなく、平気で目の前をぐるぐる回る。森さんも「すごいな」と言うくらいなのだからすごいのだろう。そのうち水中深くからダイバーがやってきた。マンタはダイバーたちの吐く泡を嫌ってか次第に遠くに去っていった。10−15分ほどだったがとても興奮した。 ※写真はその後、天気のよかったときに撮ったものです。
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Date '97/10/13
10月13日 沖縄ケラマ 久場西 快晴 気温27度
水温:26度 透明度26m
午後から森さんとマンツーマンで潜る。海はとても凪いでいたので「久場西」へ行くことに。ポイントへ向かう途中でトビウオが飛んでいるのを見た。船に驚いたのだろう。「久場西」は潮が流れやすいのでイソバナやウミウチワなどが多く、そこに住む生物を狙って行く。切り立った根の壁には立派なウミウチワがある。その中に2匹のエビとツヅミガイの仲間がついていた。撮影に集中してはっと気がついたらグルクンの群れがすぐそばを通り抜けていた。100匹くらいの群れ。ワイドレンズではなかったのが残念。70cmもある大きなバイカナマコには体長3cmくらいのウミウシカクレエビ(写真)が3匹もいた。かなりすばしっこいので撮影するのはかなり大変。深場に長くいたので3mで5分間の安全停止をしてエグジットした。
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Date '97/10/11
10月11日 沖縄ケラマ 前浜 曇り 気温24度
水温:26度 透明度17m
RAC(琉球エアーコミューター)で那覇からケラマまで約15分。朝一で羽田を発てば午後には阿嘉島に着く。慶留間島からのマリンバスで阿嘉の港に着くと森さんが迎えにきていた。4ヶ月ぶりの再会に胸踊る間もなく潜る準備をする。目の前にある「前浜」がポイントと聞いてガクッとしたが、初めて潜る「前浜」沖はなかなかあなどれない。新調したフルフットのフィンもかかとにクツずれができたけれども裸足ではける楽さを実感。砂地が広がる海底にポツンと小さな根があり、キンメモドキ(写真)がごっちゃりと群れをなしていた。エビ類が豊富でサラサエビ・アカスジモエビは指を差し出すとささくれやつめの垢を掃除してくれる。また、根の奥にはザリガニのような色・形で足だけが白い「ホワイトソックス」というエビがいた。今日から長いケラマダイブが始まる。※写真はその時のものではありません。
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Date '97/09/23
9月23日 西伊豆大瀬崎 門下 曇り 気温26度
水温:23度 透明度12m
昨日はナイトも含めて4本も潜ったので体内の残留窒素が気になる。今日は2本で帰ろう。今日は1日フリーで潜ってみる。外海の「門下」はイバラタツ・タツノオトシゴ・ウミテング・ムギワラエビ・ガラスハゼと被写体に事欠かない。今日は「沖出しの岩」から沖に行ってみる。水深20mを超えた辺りから水中の景観が華やかになる。根にはびっしりとトサカやヤギなどの腔腸類がついており、またムチカラマツも多く見られる。大きなウミウチワにはネンブツダイが群れており、とてもきれいだ。そのまま同じ水深を横に移動すると、オレンジのウミウチワにイバラタツ(写真)がいた。全身がトゲトゲしているが体色は普通のタツノオトシゴよりもきれいだ。また口(吻)が長く、タツノオトシゴよりも上品な感じ。タツノオトシゴが下町ならばイバラタツは山の手といったところ。うしろのウミウチワを背景にしていろいろ撮ってみる。また、おなじウチワにはムギワラエビやハギの仲間の幼魚、ベラの幼魚など死滅回遊魚も見られた。砂地でウミテングを見てエグジットした。
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Date '97/09/22
9月22日 西伊豆大瀬崎 門下 晴れ 気温27度
水温:24度 透明度9m 北東の風:3m
昨晩は東名厚木から小田厚に乗らずにひたすら早川まで一般道で走った。やっぱり一般道だと時間が倍かかる。夜は小雨まじりの天気だったが、朝になると晴れた。外海の「門下」ではウミテング・タツノオトシゴ・イバラタツがいる。今日はマクロで行くが、ストロボが2台ともなんと電池切れ。チェックミスだ。1台はチャージが長いだけでなんとかなりそう。「沖出しの岩」ではきれいなミノウミウシがいた。その沖を横に移動するとオレンジのウチワにイバラタツがいる。バックがきれいなのでとてもフォトジェニック。「沖出しの岩」の手前の砂地ではウミテング(写真)・セミホウボウ若魚・タカラガイのような貝をみた。ミツボシクロスズメも見られるようになり、死滅回遊魚ラッシュが始まったようだ。
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Date '97/09/15
9月15日 西伊豆大瀬崎 湾内 小雨 気温26度
水温:25度 透明度9m 北東の風:強い
昨晩から小雨が降り始めた。台風19号は九州地方へ向かって北上しているようだ。昨日は風がなく穏やかだったが、今日は一変して北東風が強く吹く肌寒い朝となった。雨は激しくないものの止みそうな気配はない。陸は寒く感じる。今朝は赤堀さんのガイドで潜る。サンゴダツがいるとのことなのでそれを狙っていく。カミソリウオもいるそうだが確実ではないらしい。水面は強風のため白波が立つくらい荒れているが水中は浅場のウネリ以外はとくに悪くはない。透明度は朝一だからよい。ビーナス(とよばれているオブジェ)から沖に太いロープがJの字に敷かれてあり、そのそばの砂地にサンゴダツ(写真)がいた。口(吻)が短いのが特徴らしい。半径3mくらいのなかに3匹もいた。全身黒く、一目では生物とは思わないだろう。そこからちょっと深く20mくらいのところでセミホウボウの幼魚をみた。かなりすばしっこかったが、むなびれの青い斑紋がとてもきれいだった。そのまま横へ移動するとホシヨウジがいた。ダイビングコンピュータが残り6分になったので浅場に行く。転石のあるところのくぼみに黄色っぽいカミソリウオがいた。アオリイカの産卵床の真沖くらいだ。そのまま岸へ向かいゴロタ沿いに横に
移動してエグジットした。今日はヨウジウオ系とタツノオトシゴ系が多く見られた。
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Date '97/08/18
8月18日 西伊豆大瀬崎 湾内 晴れ 気温28度
水温:22度 透明度14m 北東の風:4m
昨晩は風が涼しく、あまり蚊に悩まされずに快適に過ごせた。さすがに平日ともあってダイバーは少ない。満潮なので器材を背負ってあるく距離は少ないが、潜降できる深さのところまでが遠い。今日が200本記念だ。まずはじめにイバラタツ(写真)のところへ行ってみる。イバラタツはマンボウの桟橋の沖からちょっと行ったゴロタの先の16〜17mにあるムチカラマツの群生地にいる。しかし、すこし広いので探し出すのはちょっと難しい。が、幸いすぐに見つけることができた。でも、ニコノスの接写だと枠があるので嫌がってすぐに下を向いてしまう。なかなかよい表情を撮るのは難しい。その後、ミジンベニハゼのところへ。ここまではとても近い。今までは真横に移動していたが、どうやら斜めに移動すればいいことにいまさら気づく。距離にして30〜40m。途中、大きな漁礁が2つあり、メバルが群れている。ミジンベニハゼのお宿の空き缶はいつも来るたびに缶の向きが変わっている。今日は1匹が缶の中、もう1匹が近くにあるビンの中にいた。ビンの中のやつは出てくる気配がないため、いろいろな角度で撮らせてもらった。
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Date '97/08/17
8月17日 西伊豆大瀬崎 湾内 晴れ 気温26度
水温:21度 透明度15m
お盆に入ってからとても涼しい。昨晩も北東の風が強く、海の家(で寝させてもらった)でも波の音が大きかった。台風13号が沖縄のほうへ向かっており、その影響で外海はウネリが出てきている。昨日の段階では北東風と相殺されて潜水可能であったようだが、今日は止めたほうがいいとのこと。湾内を中心にナビゲーションを意識して潜る。波はあるものの水は比較的澄んでいる。今週辺りからイバラタツが見られるとのこと。またミジンベニハゼをまだ見たことがないので仁さんがガイドしてくれるとのこと。イバラタツは水深17mのムチカラマツが群生しているところにいた。とてもきれいだ。そのまま斜めに移動すると砂地に空き缶があり、その上に黄色いミジンベニハゼ(写真)がちょこんといた。かなり近づいても逃げなかったのでニコノスの接写で撮ってみた。帰る途中、イザリウオがエスカ(擬似餌)を振ってサビハゼが来るのをじっと待っていた。そこへマダイの若魚がエサだと思って食べようとしたのでイザリウオもあわててエスカを引っ込めた。思わず笑ってしまった。
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Date '97/07/19
7月19日 西伊豆大瀬崎 ゴミ捨て場 晴れ 気温27度
水温:18度 透明度8m
大瀬崎は3年前の94年10月、まだ経験本数がひと桁の頃に来たことがある。幕張からの距離が八幡野と変わらなかったのが意外だった。今週末から海水浴客のための海の家ができており、「湾内」のエントリーポイントが限られるとのこと。今日は風が弱いので外海のほうに行ってみる。外海の「ゴミ捨て場」というポイントだ。外海は海岸から水深15mくらいまでゴロタ石が続く。岸から海に入るまで結構な距離を器材を背負って、ころびやすいゴロタ石の上を歩かなければならない。今日は波が静かなのでエントリーしやすかったが、波が高い時は本当に恐そうだ。最近は風や台風の影響で結構クローズになっているようだ。エントリーして10分ぐらいたったところで今日のガイドの仁さんが藻を指していた。よくみると藻と体色が同じコシマガリモエビがついていた。水深20mくらいからムチカラマツが生い茂り、その中の一本にイボイソバナガニ(写真)がいた。また、その近くにはウミウシがいた。帰り際にシラライロウミウシ、黄色いウミシダにウミシダヤドリエビを見た。
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Date '97/07/12
7月12日 東伊豆八幡野 ビーチ 雨 気温25度
水温:20〜15度 透明度5〜15m
梅雨前線が南下し、ここ八幡野でも朝から雨が降っている。しかし、先週の猛暑の時は南からの風が強くクローズになった日もあったようだ。今日は風はなく、波も穏やかだ。沖縄帰りの体に伊豆の水は冷たかった。フードベストとウェット地の靴下まで着込んだが、手袋が普通のものだったので手が冷えてしまった。曇り空なので水中はとても暗く、初めて伊豆に潜ったときのような印象を持った。あじ根をすぎて水深20mあたりまでは透明度が悪く、4〜5m。しかし、あじ根を越えたところで急に水が冷たくなったと同時に透明度がよくなった。水深23mのアカホシカクレエビは3〜4cmととても大きく、すみかのイソギンチャクが小さく見えた。深場のほうではイイジマフクロウニがやたら目に付いたのでゼブラガニがいないか探した。そうしていると久保さんが深場からゼブラガニ(写真)付きのイイジマフクロウニを浅場へ持ってきてくれた。といっても水深24mなのであまり長くは居られなかった。それにしても水がかなり冷たい。時計を見ると15℃と表示されていた。沖縄で26℃の水温で潜っていた体にはかなりつらい。15℃と言えば5月くらいの水温だろう。砂地ではクロエリギンポがいたのでよく観察
してみた。すると体側にブルーの点が並んでおり、図鑑で見るとオスとのこと。浅場ではアオウミウシやその卵、アナハゼなどを見てエグジットした。
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Date '97/06/24
6月24日 沖縄ケラマ 儀名 晴れ 気温29度
水温:25度 透明度20m 南風強し
今日も南風が1日中吹いており、ポイントは限られそう。儀名は阿嘉島の北側に位置するポイントなので南風に強い。ここのポイントはコースがいくつかあるそうだ。大きな根の間を沖に出ればジョーフィシュのいるガレ場、岸よりに行けばキンチャクガニなどがいる転石地帯である。今回は岸よりに行く。最初の大きな根の上のサンゴの間にはアカテンコバンハゼという3cmくらいのハゼが隠れていた。根の下の穴の中の奥にはウコンハネガイ(写真)がいる。こいつは光る貝として有名だ。よくみるとあやしい光を出していた。また、そのオーバーハングのところにはきれいなケヤリの仲間が群生していた。その後、転石地へいく。途中、中層にイソガツオとカスミアジ、ダツが通り過ぎていった。転石地は水深が3mと浅く、エアーがなくなるにつれて浮いてきてしまうので大変だ。森さんの見よう見まねで石をひっくり返してキンチャクガニを探した。石の下にはいろいろな生物が隠れておりなかなかあなどれない。ホヤやウミウシのようなやつ、そして森さんが3匹ものヒラムシを見つけてくれた。そのうちの1匹はウミコチョウのように泳いで逃げた。残念ながらここではキンチャクガニを見つけることはできなかった。
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Date '97/06/22
6月22日 沖縄ケラマ ニシ浜 晴れ 気温27度
水温:25度 透明度−m 潮止まり
サンゴの産卵ねらいでニシ浜に潜る。満潮時刻の1時間後ぐらいに産卵するらしい。潮の引き始めのほうが卵をより遠くに運べるからだ。産卵が見られそうなサンゴには研究所の人があらかじめタグとブイをつけているようだ。昼間のダイビングの帰りにその場所を確認しておいた。19:30頃ニシ浜に行く準備をする。ニシ浜まではテビューの車を借りた。器材のセッティングをしていると森さんがやってきた。潜るわけではないらしい。しばらく話をしていると誰かがセミの羽化を見つけた。まさに殻から抜け出そうとしているところだった。しばらくそれを見る。研究所の人は来ていないようだった。早めに潜って産卵しそうなサンゴを見つけたらひたすら待つようにする。かなり沖まで水深は3mくらいしかない。途中で小野ちゃんがタコを発見。その後、貝の仲間のミスガイ(写真)をみつけた。外套膜がとてもきれいだ。サンゴをみてはポリプが卵で膨らんでいないかを確かめたが、卵を持っている雰囲気はない。しばらく泳ぐと研究所のタグがついているサンゴを見つけた。が、産卵しそうではなかった。そうこうしているうちにやっと産卵しているサンゴを見つけることができた。しかし、確かに産卵はしているが一斉
産卵ではないし、卵も結構地味な色だった。とりあえず写真に収める。タンクが空に近かったので浮いてしまって大変だった。産卵時刻は満潮の1時間後、22時頃だった。
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Date '97/01/10
1月10日 WA Exmouth TheBLOCK 晴れ 気温30度
水温:27度 透明度10m
昨日ようやくエクスマウスに着いた。パースから飛行機なら数時間のところを4WDサファリツアーで6日間かけていろいろ回った。Exmouth Diving Centreは水中カメラマンの鍵井クンが前に働いていたところだ。彼はここでガイドのかたわら、ジンベイザメの写真を撮っていた。ジンベイザメのシーズンは3〜4月なため、今回はジンベイザメに会うことはできない。WA(西オーストラリア)はインド洋に面しているため透明度はあまりよくない。が、生物の数はすごい。これがインド洋の特徴だ。今日はムイロン島のポイントを潜る。お昼をボートの上で過ごした。カモメ(写真)が食事につられてやってきた。空中に食べ物を投げると見事にキャッチ。午後のポイントは根と砂地の間を往復して、ぐるぐるまわったという感じ。カスリハタは遠くを通っただけで近くには寄れない。アーチを抜けたところでスカシテンジクダイの幼魚がたくさん群れており、それをホウセキキントキが捕食の機会をうかがっていた。オオカマスの群れを砂地で見た。体長は80−100cmくらいで50匹くらいの群れだった。20mmで何枚か撮った。
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