【ニコノスI,IIの感想】
I,II型はともにほぼ形が同じで、機能としてもまったく同等のものである。現在のストロボに相当するものとしてフラッシュガンがあるが、I,IIとも当時のフラッシュガンI型のみが使用可能。III型までに共通して言えることだが、フィルムの装填時にはレンズをはずし、カメラ本体の内部をカメラの両脇にあるストラップ用金具の部分をテコの原理を使用して抜き出さなければいけなく、かなり面倒である。しかしながら構造的に水没しにくくコンパクトであり、水中写真はもとより水・泥・埃の多い環境でも安心して使えるカメラの存在は貴重である。初期のレンズは絞りつまみおよび距離目盛つまみが小さかった。そのためグローブの装着が当たり前のダイバーに対してはつまみの径を大きくするアタッチメントが用意されていた。フィルムカウンター指標は本体底部にあり、三脚穴はフラッシュガン用のコネクタと共用であった。残念ながらわたしはI,II型については見たことはあっても触ったことはなく、その感触などがレポートできなくて残念だ。
【ニコノスI,IIでの撮り方】
ストロボコネクタの形状が特殊なため、現在の水中用ストロボは使用できない。使用できるのは純正のフラッシュバルブである。したがって、水中で利用するにはノーストロボで行くしかなく、実際に撮影できるシーンはほとんどワイドに限られる。III型からフィルム送給系が改善されたため、フィルムのコマ間隔のズレなども心配だ。さまざまな制約があるため、水中での使用は控えコレクションとして保存するのがいいのでは?
【ニコノスI,IIを買うには?】
中古市場にはほとんど流通されなくなってきている。O−リングセットが手に入らなかったり、現行のスピードライトが使用できなかったりと現在使用するには制約がありすぎる。その割には中古でたまに出てきてもたいして安く売っていなかったりしており、コレクター価格ではないかと思われる。ニコノスは使ってなんぼのカメラなので適正な価格で売ってほしいものである。
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