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ウルトラセブンティの回想・その1

【インタビュー22】     2012.06.22
Q:撮影場所は室内が多かったのですか?
U70:セットはスタジオ内に常設された基地内部が主だったのです。
Q:ウルトラ警備隊の本部はグレーが基調で、出入口が六角形をした近未来
  的なイメージでしたね。
U70:室内でも例えば、一般の家で狙い通りのものがあればロケセットとして
  使わせてもらうこともありました。
Q:狙われた街(8話)での、ちゃぶ台のある四畳半のアパートで、ダンとメト
  ロン星人が談合していた場所もそうですね。
U70:当時は結構イメージに合う場所ってありましたよ。
Q:研究室風のセットもよく見かけた覚えがあります。
U70:1回毎にセットを作れば時間も経費もかかります。使い廻しをするにし
  ても大変なんです。屋外でのロケーションも結構ありましたね。
製作No.28 【ウルトラセブン】=700キロを突っ走れ
放映第28話 【ウルトラセブン】=700キロを突っ走れ 1968年4月14日放送
【台本】 決定稿


監督:満田かずほ  脚本:上原正三  特殊技術:高野宏一
戦車怪獣 恐竜戦車、侵略宇宙人キル星人

ゲスト:野島昭生、武下哲也、船橋竜次、峯千鶴子、三上右京 他
【ストーリー概要】
強力な爆薬スパイナーを秘密で実験場まで運ぶ事になった。そこでウルトラ警備隊がラ
リーに紛れて、運ぶことになる。何度も襲われながらも実験場に着くが、そこへ戦車怪獣
恐竜戦車が襲ってきた。ウルトラセブンは、恐竜戦車に腕をひかれて苦戦するが、スパ
イナーを爆発させて恐竜戦車を倒した。


【インタビュー21】     2012.05.21
Q:フルハシ隊員役の石井伊吉(現 毒蝮三太夫)さんから譲ってもらった車
  でアマギ隊員役の古谷敏さんはスピード運転したのでしょうね。
U70:アマギがそのヒルマンで東名道路を100キロ以上で走ったと聞いた
  フルハシは「あの車でそんなにスピードを出したら分解しちゃうよ」と言っ
  ていました。それでアマギは、このヒルマンで第15,16話の『ウルトラ警
  備隊西へ』のロケ地神戸へ行くのを諦めたそうです。
Q:結構、年代もののヒルマンだったようですね。
U70:年代物というよりポンコツだった。
Q:フルハシさんのいすゞのベレットは日本で初めてGTを名乗ったモデルで、
  モータースポーツでも活躍し、スカイライン台頭以前はサーキットを席巻
  していました。
U70:真っ赤なべレットだったから、芸能人にはとても似合っていたね。かっ
  こよかったよ。
製作No.27 【ウルトラセブン】=サイボーグ作戦=
放映第27話 【ウルトラセブン】=サイボーグ作戦=  1968年4月7日放送
【台本】 決定稿


監督:鈴木俊継  脚本:藤川桂介  特殊技術:的場徹
甲冑星人 ボーグ星人

ゲスト:広瀬明、宮内恵子、岡部正 他
【ストーリー概要】
スポーツカーが好きなソガ隊員。恋人を乗せて湖をドライブ中に恋人を残して、行方不明
となった。しかし、突然、基地にも戻ってきたものの爆弾を仕掛けた。ソガ隊員はボーグ
星人にさらわれて、サイボーグになっていたのです。ウルトラ警備隊は、その隊員が行方
不明になった湖に出動し、ボーグ星人の円盤を攻撃した。基地に現れて巨大化したボー
グ星人は、ウルトラセブンと戦う。
当時若者たちのかっこいい車と言えばスポーツカー。スポーツカーを乗り回し、事故や事
件を起こしている若者世代に、車より恋人を大切に、人には愛が一番大事なものだとス
トーリは言っていたのかもしれません。


【インタビュー20】     2012.04.20
Q:撮影スタッフには変わった方もいましたか?
U70:変人というのではないのですが個性豊かな方ばっかりでした。そうそ
  う、フルハシ隊員役の石井とアマギ隊員役の古谷の車の話で思い出した
  事がありますね。
Q:フルハシ隊員役の石井伊吉さんは現在毒舌タレントの毒蝮三太夫さん
  ですね。それとアマギ隊員役の古谷敏さんは前ウルトラマンのスーツア
  クターでしたね。
U70:フルハシはセブンのクランクイン当初は、上野毛の自宅から砧の撮
  影所まで、時々英国車のヒルマンで通っていたのですが、ある時突然、
  アマギがそのヒルマンに乗って来るようになったんです。二人の会話か
  らフルハシが真っ赤なべレット(いすゞ)に乗り換えたのでヒルマンをアマ
  ギに譲ったということが分かりました。
Q:ヒルマンは英国車ですね。当時の価格は70万円位したそうです。現在
  の価格に直すと200万円以上だと思います。
U70:でも中古だと思うけどね。外車に乗るのは芸能人の憧れでもあった
  から。もしかしたら、いすゞが技術提携してから作った国産ヒルマンかも
  しれないなあ。
Q:でもスピードは出たでしょう。
製作No.26 【ウルトラセブン】=超兵器R1号=
放映第26話 【ウルトラセブン】=超兵器R1号=  1968年3月31日放送
【台本】 決定稿


監督:鈴木俊継  脚本:若槻文三  特殊技術:的場徹
再生怪獣ギエロン星獣

ゲスト:向井淳一郎、田村奈己、勝部義夫 他
【ストーリー概要】
防衛軍の強力な爆弾の実験でギエロン星が爆破された。すると生き物がいないと思われ
ていたギエロン星から、爆発で怪獣になったギエロン星獣が現れ、地球に向かって来た。
一度は地球防衛軍の攻撃でバラバラになるが、夜、バラバラになった体が集まって、元
に戻った! ウルトラセブンはアイスラッガーでギエロン星獣を倒す。
大国が自国の防衛のためと称して、こぞって原爆や大陸間ミサイルを持った時代。作者
は地球防衛軍が行った新兵器実験の犠牲になった宇宙怪獣の悲劇を通して軍拡競争へ
の批判を描いた作品でした。


【インタビュー19】     2012.04.02
Q:女性隊員のアンヌは科学者で、ウルトラ警備隊の紅一点でした。友里ア
  ンヌ隊員を演じた菱見百合子さんはアイドル的人気でしたね。
U70:菱見百合子(現在はひし美ゆり子)さんは当時20歳でした。
Q:撮影時のエピソードなどお聞かせいただけませんか。
U70:そもそもアンヌ役は菱見百合子の1年先輩の東宝俳優豊浦美子だっ
  たんですが、映画の仕事が入ったので、円谷は振られちゃったんです。
  でもピンチヒッターとはいえ最後まで彼女はよく頑張りましたよ。
Q:現在は調布でご主人と台湾料理店を経営されているようです。
U70:イメージを壊すようですが、当時結構のん兵衛でした。飲みすぎた翌
  日は寝不足で化粧がのらず、アップが撮れないとよく満田監督に怒られ
  てましたね。リテーク(撮り直し)は助監督泣かせなんです。でも回を重ね
  るごとに役者を意識しだしたのかだんだん良くなってきました。
Q:可憐なアンヌ隊員が酒好きだったとは面白いですね。
U70:犯人は大部分フルハシです。フルハシ隊員役は、石井伊吉つまり後
  の毒蝮三太夫すが、しょっちゅう深夜まで何人かで呑ませたらしいです
  ね。
製作No.25 【ウルトラセブン】=零下140度の対決=
放映第25話 【ウルトラセブン】=零下140度の対決= 1968年3月24日放送
【台本】 決定稿


監督:満田かずほ  脚本:金城哲夫  特殊技術:高野宏一
冷凍怪獣ガンダー、ミニ宇宙人ポール星人、カプセル怪獣ミクラス

ゲスト:山本廉、幸田宗丸、筒井竜介 他
【ストーリー概要】
ポール星人が、地球を氷河期にしようとしていた。ウルトラ警備隊の基地は、ポール星人
が操る冷凍怪獣ガンダーによって氷付き、防衛軍の隊員が次々に倒れていった。パトロー
ル中のダンは、雪の中で帰れなくなり、しかも、ウルトラアイを落としてしまった。そこへ冷
凍怪獣ガンダーが飛んでくる。


【インタビュー18】     2012.02.13
Q:ウルトラセブンの脚本を書かれていた市川森一さんが2011年12月10日
  にご逝去されましたね。今日の第24話も市川さんの脚本です。
U70:市川さんは、ウルトラセブンの13話、24話、29話、35話、37話、44
  話、46話の7本の脚本を書かれました。
Q:脚本家との交流はあったのですか?
U70:直接脚本家と接触する機会は現場の人はありませんでした。時たま事
  務所でお見かけする程度でしたね。
Q:映画『異人たちとの夏』では、日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞てしま
  した。最近では、日本テレビ「ザ・ワイド」でコメンテーターを務めていました
  ね。
U70:そうですねコメンテーターとしてよくテレビでよくお見かけしましたね。当
  時からもあのままの方で、あまり飾らないし、ブレないしという印象でした。
Q:テレビのコメントも市川さんの気持ちの熱さを感じるものが多かったと思い
  ます。
U70:そうそう、市川さんのデビュー作『怪獣ブースカ』は学部の先輩が何本か
  監督をしてたけど、彼の作品は面白いとは言ってたね。
Q:市川さんは、日本放送作家協会理事長を務められ、70歳でした。ご冥福
  をお祈り申し上げます。
製作No.24 【ウルトラセブン】=北へ還れ
放映第24話 【ウルトラセブン】=北へ還れ=  1968年3月17日放送
【台本】 決定稿


監督:満田かずほ  脚本:市川森一  特殊技術:高野宏一
オーロラ怪人カナン星人、カプセル怪獣ウインダム

ゲスト:市川春代、山口奈々、小沢直平、小島岩 他
【ストーリー概要】
北極で謎のオーロラに襲われて、飛行機が操縦出来なくなり、空中衝突する事件が起きた。
ウルトラホーク1号で出動したダンは、カナン星人の宇宙船を見つける。カナン星人は、北
極を自分達のものにしようとしていたのだ。ダンは、カプセルからカプセル怪獣ウインダム
を呼び出して、宇宙船に向かわせた。


【インタビュー17】     2012.01.23
Q:他には実相時監督とのお仕事について何か思い出はありますか?
U70:実相寺監督はよくカメラマンを差し置いてカメラを覗いていましたけど、
  このときばかりはカメラマンや他のスタッフも笑って受け入れてましたね。
Q:なるほど、多分どういう画になるのかご自分で確認したかったのでしょう
  が、職業意識の強い当時のカメラマンは普通そんなのとをさせてもらえま
  せんよね。
U70:昔の≪職人堅気≫をみんな持っていたからね。もちろん今の人も、あ
  ると思うけれど、そりゃあ一筋縄ではいかない強いものだったね。
Q:監督はとてもユニークな方だったのですね。
U70:監督も自分でおかしくて「ヨーイスタート」のかけ声がかけられなくて
  助監督に言わせたという話は少しばかり有名です。
  こうした変わった行動が原因で最後の方の制作NO.43,44の4本のみ
  督監となり、しかもその内の1本(No.9「遊星より愛をこめて」)は内容の問
  題でオクラ入り、つまり欠番になってしまったよ。
 
製作No.23 【ウルトラセブン】=明日を探せ
放映第23話 【ウルトラセブン】=明日を探せ=  1968年3月10日放送
【台本】 決定稿


監督:野長瀬三摩地  脚本:南川龍、上原正三  特殊技術:的場徹
猛毒怪獣ガブラ、宇宙ゲリラ シャドー星人

ゲスト:木田三千夫、勝部義夫、上田耕一、佐藤智恵子 他
【ストーリー概要】
未来を予言出来る男が、シャドー星人にさらわれた。シャドー星人の円盤が来る事を予言
したからだった。円盤は、ウルトラ警備隊は、予言をもとに円盤を探し出した。円盤は、ウ
ルトラセブンに攻撃されると、爆発するが猛毒怪獣ガブラが現れる。ガブラは首を切り落
とされても、ウルトラセブンの肩に噛みついた。


【インタビュー16】     2011.12.17
Q:実相時監督とのお仕事について思い出す事はありますか?
U70:そうですね。いろいろあるのですがその中でも、制作10(狙われた
  街=放映8話)でマンションシーンをよくある2階建てアパートの四畳半に
  変更して、ダンとあぐらをかいたメトロン星人をちゃぶ台をはさんで談合さ
  せると言い出した事です。
  この変更を打ち合わせで言われた時には小道具係と「えー!?」と驚きま
  した。だって、ウルトラセブンは、海外放映も視野に入れての制作ですか
  ら「三丁目の夕日」のようなムードには当然プロデューサーは猛反対でし
  た。
  でもどういう訳かそのまま放映まで進んだんです。
Q:ちゃぶ台で談合という発想も、実相時監督らしいですね。

U70:『ウルトラマン』の第34話「空の贈り物」で、ハヤタ隊員が作戦室を飛び
  出した時に持っていたカレースプーンを、フラッシュビームと取り違えたま
  ま変身しようとした有名なシーンの監督ですからユニークですよ。
製作No.22 【ウルトラセブン】=人間牧場=
放映第22話 【ウルトラセブン】=人間牧場=  1968年3月3日放送
【台本】

(特撮班が本編も撮影を担当)

監督:鈴木俊継  脚本:山浦弘靖  特殊技術:大木淳
宇宙怪人ブラコ星人

ゲスト:岡部正、島つかさ 他
【ストーリー概要】
ブラコ星人は、人間の女性を襲い、その体を自分達の食べ物を育てる牧場にしよう
としていた。ウルトラ警備隊の女性隊員も基地に現れたブラコ星人に襲われた。
ウルトラセブンは、女性達を救うために、土星へ鉱石を採りに行こうとするが、ブラ
コ星人の円盤の光の網に捕まってしまう。


【インタビュー15】     2011.11.23
Q:1989年3月21日にTBS系列で放送されたドラマ『ウルトラマンをつくっ
  た男たち 星の林に月の舟』は、実相時監督の自伝『星の林に月の舟』を
  原作としたものでしたね。
U70:ウルトラマン製作時の円谷プロを舞台としていて、当時かなり話題にな
  りました。
Q:毒蝮三太夫さんや二瓶正也さん等のウルトラマン製作当時の俳優さんた
  ちがゲスト出演しているのもこのドラマの魅力でもありました。懐かしい方
  々が沢山あってとてもよかったです。
U70:また見てみたいものです。DVDで出ていないのかな。
Q:たぶんまだ出ていないと思います。リバイバル発売がブームですのでその
  内に発売されると思いますよ。
  実相時監督は、天才監督とも言われ、様々の賞を受賞されています。しか
  し残念ですが、2006年にご逝去されたそうです。
製作No.21 【ウルトラセブン】=海底基地を追え
放映第21話 【ウルトラセブン】=海底基地を追え= 1968年2月25日放送
【台本】 決定稿

(特撮班が本編も撮影を担当)

監督:鈴木俊継  脚本:赤井鬼介  特殊技術:大木淳
軍艦ロボット アイアンロックス

ゲスト:柳谷寛 他
【ストーリー概要】
昔、沈没した軍艦が、なんと海面に現れて、船を襲い始めた。その軍艦の正体は、ミミー
星人が海底の鉄くずで作ったアイアンロックスで、強力な爆弾でもあった。アイアンロック
スは、ウルトラセブンが向かってくると、ウルトラセブンを鎖でつなぎ、そのまま自爆しよう
とした。


【インタビュー14】     2011.10.21
Q:『ウルトラセブン』は数人の監督さんが交代で撮影されていましたね。
U70:その通りです。円谷一(TBS)さん、実相時昭雄(TBS)さん、飯島敏
  宏(TBS)さん、野長瀬三摩地さん(東宝)、鈴木俊継(円谷)さん、満田か
  ずほ(円谷)さん、安藤達巳(フリ−)さんなどの方々ですね。ランダムに
  監督は交代しました。なにしろ毎週放映ですからね。監督も大変ですよ。
Q:印象に残っている監督さんはどなたですか。
U70:一番印象に残っているのは映像美を追求する実相時(じっそうじ)監督
  ですね。当時まだ若い方でしたがしっかりした考え方を持っていて次第
  にファンを増やして行きましたね。後には、実相時監督の自伝『星の林
  に月の舟』を書いた方です。
Q:その自伝は、1960年半ば、『ウルトラQ』放送開始の円谷プロに入った
  著者が特撮の神様円谷英二さんを始め、怪獣番組に情熱を燃やす人た
  ちのなかで、スタッフとの恋や友情、離別を味わいながら、監督として怪
  獣作りの奇妙な魅力の虜となっていくという自伝ですね。
U70:そう、テレビが生んだ最強のヒーロー、ウルトラマンを作った男たちの
  青春を描いた本です。
製作No.20 【ウルトラセブン】=恐怖の大洞窟=
放映第20話 【ウルトラセブン】=地震源Xを倒せ=  1968年2月18日放送
【台本】 決定稿


監督:野長瀬三摩地  脚本:若槻文三  特殊技術:的場徹
核怪獣ギラドラス、暗黒星人シャプレー星人

ゲスト:北竜二、北原隆、松平有加、若山眞樹 他
【ストーリー概要】
青沢山脈で謎の地震が続いていた。ウルトラ警備隊が調べに行くと、ウルトニウムという
鉱物が見つかる。シャプレー星人がウルトニウムを地球の核から運び出しているのだ。
このままだと地球がバラバラになってしまう。ウルトラ警備隊が地底へ出動すると、地上
に核怪獣ギラドラスが現れた。


【インタビュー13】     2011.09.14
Q:余談ですが、主役のダン隊員役をしていた森次浩司さんが経営していた
  藤沢市のレストラン『ジョリーシャポー』。店内には撮影で使ったウルトラ
  セブンのマスクが展示してあったそうですが、7月25日このマスクが盗
  難にあいました。
U70:マスクはセブンの顔の部分だけのものです。部分撮影で使うものです
  ね。
Q:手作りされ、ウルトラセブンの撮影で本当に使われていたマスクで、テレ
  ビのお宝鑑定番組で500万円の値が付いたこともあったほどで、この店
  の象徴で、みなさんこれを見に来られたそうです。
U70:今でもウルトラセブンを好きでいていただくのはうれしいですが、これ
  ではファンとは言えないですね。早く返してもらいたいです。
Q:警察によると指紋も残っておらず、このマスクだけを狙ったかなり計画的
  な犯行らしいとのことです。未だ犯人逮捕さされておらず、森次さんは「犯
  人出て来い」と必殺のウルトラ・アイを装着して、新聞のインタビューに
  答え、怒りをあらわにしています。
製作No.19 【ウルトラセブン】=プロジェクト・ブルー=
放映第19話 【ウルトラセブン】=プロジェクト・ブルー= 1968年2月11日放送
【台本】 決定稿


監督:野長瀬三摩地  脚本:南川龍  特殊技術:的場徹
宇宙帝王バド星人

ゲスト:野村明司、リンダ・マルソン、佐原健二 他
【ストーリー概要】
プロジェクト・ブルーと呼ばれる地球を守るバリヤーの開発が進んでいた。その開発を進
める博士が地球の爆破を企むバド星人にさらわれた。異変に気付いたダン達が博士の
家に行くと、家の中でバド星人が夫人を襲っていた。ダンがウルトラセブンに変身すると、
バド星人は巨大化した。


【インタビュー12】     2011.08.01
Q:主役のダン隊員役をしていた森次浩司さんはどんな方だったのですか?
U70:主役を強く意識していて、まじめで誠実な人でしたね。昭和18年生れ
  で、北海道滝川市出身です。
Q:U70さんも北海道出身でしたね。調べましたら森次浩司さんは森次晃嗣
  と改名されて現在も現役で活躍中です。
  ウルトラセブンに主演し、モロボシダン役でブレイクした後、多くのテレビ、
  映画に出演していました。水戸黄門、必殺シリーズ遠山の金さんなどでも
  お見かけしました。
Q:現在は俳優業の傍ら、神奈川県藤沢市のレストラン『ジョリー・シャポー』
  を経営し、店内には撮影で使用したウルトラアイ、セブンのマスクなどの
  セブン関連品が飾られているそうです。定期イベントでは本人出演でジャ
  ズやシャンソンのライブも行われているそうです。
U70:お陰さまで森次晃嗣さんの近況に触れることが出来ました。
製作No.17・18 【ウルトラセブン】=U警備隊西へ=
放映第14・15話 【ウルトラセブン】=ウルトラ警備隊西へ=
            1968年1月7日,14日放送(前後編として2話が1冊になっています)
【台本】 決定稿


監督:満田かずほ  脚本:金城哲夫  特殊技術:高野宏一
宇宙ロボット キングジョー、策略星人ペダン星人

ゲスト:土屋嘉男、佐藤功一、エンベル・アルテンバイ 他
【ストーリー概要】
ウルトラ警備隊は、関西で開かれる地球防衛軍の会議の警備に出動した。地球が飛ば
した観測ロケットを侵略だと思い込んだペダン星人から、復習すると知らせて来た。やが
て、ペダン星人の4つの宇宙船が飛んで来て、4つが合体する。そして宇宙ロボット・キン
グジョーが出現した。


【インタビュー11】     2011.07.20
Q:仕事が終わって・・撮影スタッフと飲みに行く事もありましたか?
U70:撮影所の近くに住んでいたスタッフは毎日のようでしたけど、私はその
  頃、足立区の竹ノ塚から通っていましたので、撮影がアップした時や次回
  の打ち合わせの時ぐらいでしたね。
  何しろ荒川から多摩川まででしたから。セット(屋内)の撮影の場合、撮影
  開始が9時でしたけどロケは7時半出発でしたから始発電車じゃないと間
  に合わないんです。
製作No.16 【ウルトラセブン】=地底GOGOGO
放映第17話 【ウルトラセブン】=地底GOGOGO 1968年1月28日放送
【台本】 決定稿


監督:円谷一  脚本:上原正三  特殊技術:大木淳
地底ロボット ユートム

ゲスト:森次浩司、田中淑隆、国分秋恵、松本染介 他
【ストーリー概要】
炭鉱が崩れて、青年が逃げ遅れた。ウルトラ警備隊は、その救助と原因を調べるために、
地底戦車で出動するが、途中で固い壁が下りてきて、閉じ込められてしまう。ダンが爆弾
で壁を破壊すると、巨大な地下都市が現れた。そこに地底ロボット ユートムが襲ってきて
ダンをさらう。


【インタビュー10】     2011.06.13
Q:シナリオライターと言われる脚本家のお仕事はどういうものだったのでしょ
  うか?
U70:日本映画では、映画監督が脚本を書く事も少なくありませんが、通常
  テレビシリーズでは専任の脚本家がいます。一般的には担当する脚本家
  は一人なのですが、この『ウルトラセブン』では数人の脚本家が執筆して
  いました。
  その中でも金城哲夫さん、若槻文三さん、上原正三さん等は本数が多か
  ったのではないでしょうか。
Q:脚本家の方も毎週ですから大変だったのでしょうね。
U70:スポンサーやテレビ局担当などのいろんなお偉方の意見や現場の状
  況なども考慮しながら、自分の主張を取り込んでいくといったところに苦労
  されたようです。
  しかも、ふんだんに予算があるわけではありませんから制約も多くありま
  した。
製作No.15 【ウルトラセブン】=空間X脱出=
放映第18話 【ウルトラセブン】=空間X脱出=  1968年2月4日放送
【台本】 決定稿


監督:円谷一  脚本:金城哲夫  特殊技術:大木淳
宇宙巨大グモ グモンガ、音波怪人ベル星人

ゲスト:宮川洋一、勝部義夫 他
【ストーリー概要】
パラシュートの降下訓練中に、ウルトラ警備隊の二人が行方不明になった。ベル星人が
作った疑似空間につかまってしまったのだ。ダンは、交信中に聞こえてくる音に苦しむ。
ベル星人は、脳を狂わせる音波を出し、変身後のウルトラセブンを苦しめた。


【インタビュー9】     2011.04.30
Q:撮影スタッフの仕事はどういうものだったのですか?
U70:撮影スタッフは、本編製作スタッフと特影製作スタッフ(特撮班)に分
  かれています。
  本編製作スタッフは特殊撮影以外の部分を受け持ちます。
  特撮班は本編製作と違ってウルトラホークを飛ばしたり、ミニチュアビル
  街を火薬で吹っ飛ばしたり、端から見ていると楽しそうだけどCG(コンピ
  ュータグラフィックス)がまだなかった頃なので、それなりに大変だったよ
  うです。
Q:怪獣に、高層ビルや石油基地が破壊されるシーンは、興奮しました。
U70:どういう訳かいまだに怪獣との戦いなどはCGより空手チョップの手作
  り感がある方が人気があるそうです。
Q:わかります。やはり感じる温かさが違うのでしょうね。
製作No.14 【ウルトラセブン】=闇に光る目=
放映第16話 【ウルトラセブン】=闇に光る目=  1968年1月21日放送
【台本】 決定稿


監督:鈴木俊継  脚本:藤川桂介  特殊技術:高野宏一
岩石宇宙人アンノン

ゲスト:稲吉千春、北川恭子、堤康久 他
【ストーリー概要】
アンノン星で行方不明になっていた宇宙船が突然戻って来て、地獄山で爆発した。その
山では、一人の少年がきれいな石を拾っていた。その夜、少年の部屋に光る目が現れ
る。それは、地球にアンノン星を攻撃されたと思って、地球に反撃するためにやってきた
アンノン星人だった。


【インタビュー8】     2011.03.20
Q:助監督という仕事をされていたそうですが、助監督とはどんなお仕事を
  するのですか?
U70:読んで字のごとく、監督に良い作品を作ってもらうための手伝いです。
  TV映画の場合通常助監督は3人います。チーフ、セカンド、サードです。
Q:3人もいるのですか  助監督にもいろいろな役割の人がいるのです
  ね。
U70:チーフは撮影や照明の各パートの親分と同格で、次の作品の監督と
  共にロケハンなどして主にスケジュールを担当します。ですから連続もの
  の場合チーフは二人いて、交代で次の監督につくわけです。
  セカンドはそのスケジュールに沿って現場の進行を担当します。セカンド
  以下は、はい次はい次と全部付き合うわけです。また主役級以外の衣
  装も担当します。
  サードはご存じのカチンコたたきです。このカチンコの目的はシーンナン
  バーやカットナンバーを入れると同時に役者の演技開始の合図でもある
  んです。
  また同時録音の時はカチンコの合わさった画(1コマ)と録音テープのカ
  チンという音とをあわせると編集が楽な訳です。またサードは小道具も担
  当します。
製作No.13 【ウルトラセブン】=V3から来た男=
放映第13話 【ウルトラセブン】=V3から来た男=  1967年12月24日放送
【台本】 決定稿


監督:鈴木俊継  脚本:市川森一  特殊技術:高野宏一
宇宙鳥人アイロス星人

ゲスト:中川秀人、南宏、田中淑隆 他
【ストーリー概要】
宇宙ステーションV3のパトロール隊が、アイロス星人の宇宙船と戦った。しかし、パトロー
ル隊は、一人を残して全滅してしまう。一方、アイロス星人の宇宙船も燃料が切れ、地球
に着陸していた。そこで、アイロス星人はウルトラ警備隊の隊員のニセ者を基地に送り込
んで、燃料を奪おうとした。


【インタビュー7】     2011.02.28
Q:ウルトラセブンの撮影に加わったきっかけは何だったのでしょうか?
U70:円谷プロダクションがウルトラセブン(企画時は「レッドマン」と呼んで
  いましたが」)を企画し、台本制作に取り掛かっている頃、私はまだ歌舞
  伎座プロで、松竹系のメロドラマ制作に助監督として加わっていました。
  円谷プロダクションと歌舞伎座プロとは親交があって、こっちが一段落し
  たら円谷プロダクションへ行けと言われたんです。
Q:円谷プロダクションは円谷英二氏が設立した特殊撮影技術を用いた会社
  ですね。
U70:円谷プロダクションは1963年の設立ですから会社が出来てすぐです。
  円谷英二氏はその前から東宝映画の特殊撮影で有名な方でした。
  怪獣映画なんてあまり気が進まなかったのですが社命とあらば断ることも
  できず・・・
  ところが子供ばかりではなく大人も結構楽しめる内容だったので、全作品
  付き合ってしまいました。
製作No.12 【ウルトラセブン】=魔の山へ飛べ=
放映第11話 【ウルトラセブン】=魔の山へ飛べ=  1967年12月10日放送
【台本】 決定稿


監督:満田かずほ  脚本:金城哲夫  特殊技術:的場徹
宇宙野人ワイルド星人、宇宙竜ナース

ゲスト:島田太郎、金城哲夫、上原正三、宮崎英明、春日章良、上西弘次 他
【ストーリー概要】
岩見山で沢山の人が謎の死を遂げる事件が続いた。そして、調査に来たダンまで死ん
でしまう。それはワイルド星人が特殊カメラでフイルムの中に命を吸い取られてしまった
のだ。ウルトラ警備隊は、そのフイルムを手に入れたが、ワイルド星人は宇宙竜ナース
を呼び出してウルトラ警備隊を攻撃させた。


【インタビュー6】     2011.01.17
Q:他に覚えていらっしゃる俳優さんはいますか?
U70:アメリカ映画では「サラトガ本線」のゲイリー・クーパーです。列車の機
  関車同士が正面衝突する場面しか覚えていませんが、イングリット・バー
  グマン(名前は後で知りました)がきれいだったのを覚えています。
Q:日本の俳優さんではどんな方を覚えていらっしゃいますか?
U70:日本の映画では「鞍馬天狗」の嵐寛寿郎、「丹下左膳」の大河内傳次
  郎、「旗本退屈男」の市川右太衛門、「水戸黄門」の月形竜之介、「7つの
  顔」の片岡千恵蔵など言わずと知れた方々です。
Q:当時の懐かしい名優さん達ですね。それぞれシリーズ物で大活躍していた
  方達ですね。
  時代劇と言うよりチャンバラ映画がお好きだったのですか?
U70:いわゆる名画などは田舎ではあまり上映しなかったのか、親父が敬遠
  したのかその頃の記憶がほとんどありませんね。
製作No.11 【ウルトラセブン】=アンドロイド0指令=
放映第9話 【ウルトラセブン】=アンドロイド0指令= 1967年11月26日放送
【台本】 決定稿


監督:満田かずほ  脚本:上原正三  特殊技術:的場徹
頭脳星人チブル星人、アンドロイド少女ゼロワン

ゲスト:上村 謙二郎・小林 夕岐子 他
【ストーリー概要】
人が突然暴れだす事件が続いていた。それは、ある街の自動販売機が原因おもちゃを
買うとワッッペンをくれるおじさんがいた。その正体はチブル星人だった。おもちゃの銃
は本物で、そのワッペンで子供を操り、子供達を暴れさせようというのだった。チブル星
人を見つけ出したダン達は、おもちゃの戦車や戦闘機、ロボットに攻撃される。


【インタビュー5】     2010.11.13
Q:映画撮影には昔から興味をお持ちだったのですか?
U70:映画撮影というと少し違いますが、生家が商売をしていた関係で、店頭
  に映画館のポスターの掲示を頼まれ、そのお礼に貰う招待券でわたしが
  小中学生の頃、親父が時代劇とか西部劇を観によく連れてってくれたも
  のです。それで映画が好きになったのだと思います。
Q:そのころの記憶に残っている映画名か役者はいますか?
U70:今でもはっきり覚えているのは戦前の無声映画の頃から活躍していた
  喜劇俳優 高瀬実乗(たかせみのる)です。題名は覚えていませんが今だった
  ら流行語大賞ものだった "あのねおっさん、わしゃかなわんよ" と言って
  バナナをパクリと食べるカットは今でもはっきり思い出します。その頃バナ
  ナは高価で庶民には縁がなかったんです。
Q:病気のお見舞いには当時、高級品のバナナだった時代でしたね。
製作No.10 【ウルトラセブン】=狙われた街=
放映第8話 【ウルトラセブン】=狙われた街=  1967年11月19日放送
【台本】 決定稿


監督:実相寺昭雄  脚本:金城哲夫  特殊技術:大木淳
幻覚宇宙人メトロン星人

ゲスト:浅川みゆ起、伊藤久哉、穂積隆信、鈴木治夫、岡本四郎 他
【ストーリー概要】
人が突然暴れだす事件が続いていた。それは、ある街の自動販売機が原因だった。ダ
ン達がその自動販売機を見はっていると、一人の男がたばこを補充しに現れた。後をつ
けてゆくと「ウルトラセブン、待っていた」と言うのだった。


製作No.9  【ウルトラセブン】=遊星より愛を=
放映第12話 【ウルトラセブン】=遊星より愛をこめて= 1967年12月17日放送
【台本】 決定稿


監督:実相寺昭雄  脚本:佐々木守  特殊技術:大木淳
吸血宇宙人 スペル星人

≪撮影されたが欠番の為、映像なし≫


ゲスト:桜井浩子、日下部聖悦、福田善元、岩下浩
【ストーリー概要】
撮影は本放送と一度だけ再放送が放映された。しかし、放射能の被爆に関わる内容に
対して少女から抗議の投稿があり、円谷プロはこの12話を永久欠番扱いとして封印し
ました。以降、この回は、『幻の12話』と呼ばれました。


【インタビュー4】     2010.10.09
Q:台本を読んでみると"セブンが怪獣と戦う" や "エメリウム光線で怪獣を
  撃退する"とか役者の会話が簡単に書かれているだけなのですが、これ
  を場面として作るのは監督や役者さんの裁量が大きいのでしょうね。
U70:怪獣の動きや戦い方など撮影効果を考慮した特撮監督の裁量も大き
  くあります。また、上手い役者やスーツアクター(セブンや怪獣の中に入っ
  ている人)の裁量も大きいですね。怪獣のスーツアクターは動物園に行っ
  て、近いと思われる動物の檻の前で、何時間も動物の動きを研究した話
  も聞いています。
Q:なるほど 怪獣のスーツを着て、ただ大暴れすればいいのではないの
  ですね。
U70:空想の生物ではあるものの、いかに本物らしく見せるかに苦労してい
  たようです。
製作No.8 【ウルトラセブン】=宇宙囚人303=
放映第7話 【ウルトラセブン】=宇宙囚人303=  1967年11月12日放送
【台本】 決定稿


監督:鈴木俊継  脚本:金城哲夫  特殊技術:的場徹
火炎怪人 キュラソ星人

ゲスト:山中紘、佐田豊、西条 康彦、山村哲夫 他
【ストーリー概要】
キュラソ星から凶悪な囚人が地球に逃げて来た。キュラソ星人はガソリンを食べるため、
ガソリンスタンドを襲った。駆けつけたウルトラ警備隊に円盤を破壊されたキュラソ星人
は、ウルトラ警備隊員を人質にして逃げるが、ウルトラ警備隊とウルトラセブンに追い詰
められてしまう。


製作No.7  【ウルトラセブン】=怪しい隣人=
放映第10話 【ウルトラセブン】=怪しい隣人=  1967年12月3日放送
【台本】 決定稿


監督:鈴木俊継  脚本:若槻文三  特殊技術:的場徹
異次元宇宙人 イカルス星人

ゲスト:中島洋・百合かほる、山本廉 他
【ストーリー概要】
ある少年がとなりの人がおかしいと言うので様子を見に来たダン達は、死んだ鳥が庭の
空中に止まっているのを見た。ダンがその中に飛び込むと。そこは四次元だった。隣の
家の人間に化けたイカルス星人が突然、姿を現し、ダンを四次元に閉じ込めてしまう。


【インタビュー3】     2010.08.21
Q:台本の右下に丸印があり[決定稿] と書いてあるのが見えますね。
U70:台本は全部で52冊ですが2冊ほど見つかりませんでした。台本には、
  [準備稿]、[改訂稿]、[決定稿]、[決定稿2]などがあります。台本原稿は
  予定通りあがらないのが常なんでしょうね。特に特撮ものは準備に時間
  がかかるので(怪獣の制作やミニチュアセット、本編のセット等)[準備稿]
  で準備をして、[決定稿]でクランクインと言うことがよくありました。
  セブンの場合は怪獣の使い回しをしなかったので美術は苦労をしていま
  したね。撮影中に[決定稿2]があがってくることもありました。
  撮影は2本(2話)づつ同時に進めましたので、台本は2冊づつ紐で括って
  あります。
製作No.6 【ウルトラセブン】=消された時間=
放映第5話 【ウルトラセブン】=消された時間=  1967年10月29日放送
【台本】 決定稿


監督:円谷一  脚本:菅野昭彦  特殊技術:高野宏一
宇宙蝦人間 ヴィラ星人

ゲスト:緒方燐作、山本耕一 他
【ストーリー概要】
レーダーを超距離レーダーにするために、地球防衛軍科学センターから、一人の博士が
やって来た。博士の警護の任務をするウルトラ警備隊。その博士は、ヴィラ星人に意識と
記憶を奪われ、操られていた。博士は、ダンに部品を付けさせてレーダーを壊し、レーダー
を壊したのはダンだ。ダンは宇宙人のスパイだと言う。そして、ダンは檻に入れられしまっ
た。宇宙船軍団が飛来し、ウルトラホークと共に闘うウルトラセブン。ウルトラセブンはエ
メリウム光線で円盤を爆破した。


製作No.5 【ウルトラセブン】=姿なき挑戦者= ここから台本もウルトラセブン名となる
放映第1話 【ウルトラセブン】=姿なき挑戦者=  1967年10月1日放送
【台本】 決定稿


監督:円谷一  脚本:金城哲夫  特殊技術:高野宏一
宇宙ハンター クール星人、カプセル怪獣 ウインダム

ゲスト:藤田進、宮川洋一、佐原健二 他
【ストーリー概要】
人間が白熱を発し、蒸発してしまう事件が起きた。クール星人が研究用に人間をさらって
人間標本としていたのだ。
調査に向かったウルトラ警備隊の前に、危険を知らせる謎の青年が現れる。それは、モ
ロボシ・ダンだった。
クール星人が見えない円盤で攻撃して来て、工業地帯は炎上。ウルトラ警備隊は、見え
ない敵に苦しむが、ウルトラホーク1号で赤色を吹きかけると、円盤は姿を見せた。しかし、
ウルトラホーク1号は攻撃されて、不時着してしまう。
ダンがカプセルを投げるとウカプセル怪獣ウインダムが現れた。ウルトラセブンは円盤を
押し上げて宇宙へ戻していった。


【インタビュー2】     2010.07.20
:こうして台本を見ていると、本の右下に書いてある製作番号と放映番号が
  違っていますね。
U70:製作No.は台本の番号、つまり撮影順です。放映番号は放映順です。し
  かし、今まで気にしてなかったけれど、製作No.と放映No.は一致していると
  は限らないようですね。
  放映1話は制作No.5。製作No.5の監督は、円谷一監督でした。
:円谷一監督は、『ハワイ・マレー沖海戦』、『ゴジラ』など多くの特撮監督を
  し、特殊撮影の神様と呼ばれた円谷英二氏の長男ですね。
U70:そうです。そんなこともあって第1話に持ってきたような気がします。制
  作No.1『美しき侵略者』は放映第3話、しかも『湖のひみつ』とタイトルが変
  わっています。
  また、製作No.3の『宇宙空間都市』は、放映6話で『ダーク・ゾーン』という
  題名に変わっています。番組構成上の組み換えがいろいろあったのでしょ
  う。現場で撮影している人は製作するのに夢中で、あまり関心を持ってい
  ませんでしたね。
製作No.4 【レッドマン】=地球壊滅作戦=
放映第4話 【ウルトラセブン】=マックス号応答せよ= 1967年10月22日放送
【台本】 決定稿


監督:満田かずほ  脚本:山田正弘、金城哲夫  特殊技術:有川貞昌
(満田監督の名"かずほ"の漢字がPCで出ないのでひらがなにしています)

反重力宇宙人 ゴドラ星人

ゲスト:佐原健二、宮川洋一、水上竜子、西京利彦、幸田宗丸 他
【ストーリー概要】
原子力タンカーが次々にいなくなる事件が起きた。原子力船マックス号が調べに向かうが、
そのマックス号もゴドラ星人に宇宙へ連れ去られてしまう。
ゴドラ星人は、捕まえたウルトラ警備隊員に化けて、ウルトラ警備隊の基地に爆弾を仕掛
けた。そこでダンに見つかってしまうが、ゴドラ星人はダンを透明な筒に閉じ込めてしまっ
た。時限爆弾がまもなく爆発する


製作No.3 【レッドマン】=宇宙空間都市=
放映第6話 【ウルトラセブン】=ダークゾーン=  1967年11月5日放送
【台本】 決定稿


監督:満田かずほ  脚本:若槻文三  特殊技術:高野宏一
放浪宇宙人ペガッサ星人

ゲスト:宮川洋一、岡村春彦、尾鼻隆 他
【ストーリー概要】
ウルトラ警備隊に宇宙空間都市ペガッサ市から「地球と衝突しそうだから、地球の軌道を
変えてくれ」と通信が入った。そのころウルトラ警備隊のアンヌ隊員の部屋に、黒い影が
潜んでいた。それは地球が軌道を変えられなかった場合に地球を爆破するために送り込
まれたペガッサ星人だった。地球が自分で軌道を変えられない事を知らなかったペガッサ
星人に対し、地球は北極基地から新爆弾を発進させ、逆にペガッサ星を破壊してしまう。
送り込まれたペガッサ星人は怒って巨大化、ウルトラセブンとの戦いが始まる。
身勝手な地球人に対する警鐘が隠されています。


【インタビュー1】     2010.06.07
:貴重な台本ですね。本の汚れにご苦労の跡が見えますね。
U70:40数年前にTBS系で放映された特撮テレビ番組『ウルトラセブン』で
  すが、当時撮影現場に助監督としてかかわったていました。
  なにぶん昔の事なので、記憶をたどりながら少しづつお話して行きましょ
  う。
  ところで当時の台本を保管していました。写真はその台本です。何度も読
  み返したのはもちろんですが、二つ折りにして、ズボンのポケットに突っ込
  んでいたりで結構、傷んでしまいました。しかし、思い出深い台本です。
  本のタイトルが『レッドマン』となっていますが、製作No.1からNo.4まで『レ
  ッドマン』として撮影しました。仮題ではありますが『ウルトラマン』が大好
  評のうちに終了し、その後のタイトルを決めるのも悩んだのでしょう。『レ
  ッドマン』という名は、円谷プロダクションが企画段階で何度か用いた名称
  だったようですね。
製作No.2  【レッドマン】=緑の恐怖=
放映第2話 【ウルトラセブン】=緑の恐怖=  1967年10月8日放送
【台本】 決定稿


監督:野長瀬三摩地  脚本:金城哲夫  特殊技術:高野宏一
生物X ワイアール星人

ゲスト:佐原健二、松本朝夫、中真千子、森今日子 他
【ストーリー概要】
古い洋館の庭に鉛色の物体が突然現れた。ダンも透視で出来ない不思議な金属だった。
ある日鉛色の物体は怪異な植物に変身し、人間を次々に襲い始めたのでした。それは宇
宙ステーションの隊員に化けたワイアール星人の仕業だったのです。夜になると正体を現
して、人間を襲っているのでした。巨大化したワイアール星人は、ウルトラセブンと戦い、ウ
ルトラセブンはエメリウム光線(ウルトラビーム)を使って、ワイアール星人と戦います。


製作No.1 【レッドマン】=美しき侵略者=
放映第3話 【ウルトラセブン】=湖のひみつ=  1967年10月15日放送
【台本】 決定稿


監督:野長瀬三摩地  脚本:金城哲夫  特殊技術:高野宏一
宇宙怪獣エレキング、変身怪人ピット星人、カプセル怪獣ミクラス

ゲスト:高橋礼子、金井大 他
【ストーリー概要】
ウルトラ警備隊が、未確認飛行物体の調査に来ると、釣り人の魚を逃がす不思議な少女
に出会う。その少女はビット星人が化けていたのです。ビット星人はダンに追い詰められ
ると、湖から巨大化したエレキングを呼び出した。ダンはウルトラセブンに変身しようとし
たが、変身のためのウルトラアイを盗まれ変身出来ません。ダンはカプセルから怪獣ミク
ラスを呼び出し戦わせるが、負けてしまいます。その間にウルトラアイを取り戻したダンは
ウルトラセブンに変身して戦ったのでした。
ウルトラセブンティの回想へ
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