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正真正銘サウスポー

 

のカデンツ

 

 ここでは 鏡面印刷ではなく、

作品自体 持ち手が逆になって描かれている楽器演奏図 をご紹介します。

画集やネット検索などで確認しても どれも同じなので 

正真正銘のサウスポーカード。

チェックしたものすべてが 鏡面印刷ってことはないですよね(笑)

正真正銘のサウスポーは 特に フルートや弦楽器 に多く見られます。 

それではご紹介しましょう。

(このページの最後で 

正真正銘サウスポーという概念を覆す真相が明かされます!!!)

 

 


 

 

 

 3051

3051 Judith Leyster  1609−1660   The young flute player   Nationalmuseum  Stockholm
2004・1・12入手    
楽器

 

 


 

 

こちらは 中国の楽しそうに麻雀をしている図。

麻雀牌の数字や文字が ちゃんと正しく描かれていますので

このフルート奏者は 間違いなく サウスポー。

 2125

2125 八仙麻将図 "Picture of Eight Wizards Playing Mahjong" Mahjong Museum Post Card
Photo by Katsuji Iwao    2002・7・15入手    フルート

 

 


 

 

このカードは ギターが正しい持ち手なので、フルートのほうは サウスポーですよね。

1433

1433  ルティリオ・マネッティ 蝋燭の光に照らされてカードと演奏をする人たち 1626年頃 油彩・カンヴァス
シエナ美術展   2001・10・10入手  
宴祭り踊り

 


 

 

 

魔笛のタミーノも?  文字は正しいので 正真正銘のサウスポーですよね。

493

493 The Magic Flute. Stage set (Act 1, scene 15)
from the premiere in the Freyhaustheater in Vienna on September 30, 1791
Salzburg, Mozart Museum Photo, AKG, Berlin, Also repreduced in:
Wolfgang Amadeus Mozart, Benedikt Taschen Verlag  2000・2・14入手  フルート

 

 


 

 

 

めったに楽器を描いてくれないと思っていたティントレットの絵に 

こんなにふんだんに楽器が・・・

ヴィオラダガンバは正常なので フルート奏者は 正真正銘サウスポー!

 

3684

3684 Tintoretto (eigentlich Jacopo Robusti) Musizierende Frauen, nach 1555
Staatliche Kunstsammlungen Dresden Gamaldegalerie Alte Meister Foto: E.Estel/H.P.Klut, Dresden
2005・7・15入手     
アンサンブル      

 

 


 

 

 

楽譜からすると 正真正銘サウスポー

5685

5685  Dick van Baburen(1590/95 - 1624)  Der Flotenspieler  Leinwand, 70 x055 cm
Ligentum des Kaiser Friedrich - Museums - Vereins  GEMALDEGALERIE Staatliche Museen zu Berlin
2009・1・30入手 フルート

 


 

 

↓このカードは ルーヴル美術館にあるル・スゥール の ミューズたち。 

フルートを吹くエウテルペは 正真正銘のサウスポー  

ミューズのサウスポー!  これはニュースです(笑)

662

662  Le Sueur 1616-1655   Clio Euterpe et Thalie   Bois 1.30 x 1.30 m  Collection de Louis XVI
LouvreDepartment des Peintures   2000・4・28入手  
アンサンブル   9人のムサイ

 

 

鏡面じゃない? と疑われる方には 証拠写真を ご用意いたしました。

 

 2007・11・12撮影

 

 


 

 

 

<追記>

『図解雑学 よく分かる楽器の仕組み』 ナツメ社 を読んで 

長い間の疑問が解決しました。

左手右手のルール というところに この件に関して重大なことが書かれていたからです。

両手で演奏するものには ほぼ世界共通のルールがあり それは

 

 木管楽器では奏者の口の近くに左手、遠くに右手

弦楽器では 右手が弦を振動させる役

鍵盤楽器では 右手が高音域 左手が低音域を担当。

しかし これは楽器が出来た当初からあったものではなく

17世紀頃までの木管楽器では 左右の手の位置は上下どちらでもよく

楽器もそれができるように作られていた。

18世紀以降 キー機能が付加されるにつれて

現在のように左右の手の位置関係が限定化してきた。

 

 

目からうろこ!

そうなんだ、18世紀以前のものは サウスポーとはいわないのですね。

この本でも紹介されていましたが、その決定的カードをご披露しましょう。

1480年頃のロホナーの作品ですが

木管の持ち手は それぞれ左右まちまちですし、

弦も左手でも右手でも はじかれています。

え〜〜!! 左右どちらでもよく

またそれでいいように 楽器が作られていたなんて!

そんなこと 思いつきもしませんでした。

この展示室のカードたち、 さぞ ほっとしていることでしょう(笑) 

 

2515

2515  Maitre de Lyversbg  Couronnement de Marie, Detail c.1480 Editions du Desastre
2003・2・5入手 奏楽天使 

 

この絵については、こちら→  マドンナは誰? Scene12 でも紹介しています。

 


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