/ポストカード音楽会

 

 

カードの楽器別ジャンル

 

コレクションカードは それぞれ楽器別のジャンルに分類して、保管しています。

単一楽器なら そのものずばり でよいのですが

ポストカードには、複数楽器が描かれている場合がありますので

これが結構 悩みの種だったりします。

たとえば アンサンブルというのは、ごく自然の区分けでしょう。

しかし奏者の横で音楽に合わせて踊っていたり、お酒を飲み交わしている場合、

あるいは結婚式であったりと、いろいろなシーンが登場します。

そこで、クラシックの合奏などと区別して、 『宴・祭り・踊り』 というジャンルを考案しました。

隊列を組んでの 『パレード』 や 『サーカス』 などは、そこからまた独立させました。

楽器を演奏している肖像画であるのに、後方に他の楽器も置かれている場合などは、悩みます。

ストリートミュージシャンなどは 一人で多楽器を演奏していたりするし

反対に 演奏されていない楽器 という場合もあり

静物画としての楽器だったり、隅に転がっている楽器だったり ずばり楽器図 もあります。

悩んだすえ、これらはとりあえず、ぜんぶまとめて 『楽器』 と分類しています。

 

            

 

 また一口に 楽器といっても 

その構造や名称は 国によって時代によって 多種多様に変化しています。

 たとえば リュート系などは もう、たいへんです。

そのルーツを探っていくと  膨大な歴史の渦に飲み込まれてしまいそうです。

このコレクションの分類でも 悩みの種。

初めは ピカソのカードで マンドリン と ギター のカードがあったので、

この二つの分類でスタートしました。

しかし カードが集まってくると、

あきらかに直角に曲がった糸倉の 独特の楽器が登場 リュート と独立させました。

さらに もっと集まりだしてくると 

 ルネサンスのものから、民族系のものなど、多種多様なものが出てきました。

   今現在でも どう分類していいのか分からないカードを たくさん抱えていることを 

ここで白状しておきます。

   

マール社 『楽器』 の解説には

 

「全てのリュートは、共鳴胴とネック、胴の底部近くからネックに沿って張られた弦からなる。

弾奏の民族リュートは、世界の各地で愛奏されており、さまざまな形と大きさのものがつくられている。

その主要な相違点は、胴とネックの相対的な長さ、背面の形、弦の数、フレット(弦押さえ)の有無など。」

とりあえず  は  リュート属の楽器ジャンルは、 ↓ のように分類しています。

もっと集まれば さらに細かな分類ができるのではないか と考えています。

リュート属(西洋) マンドリン  ギター   バンジョー   ウクレレ   エレキギター  琵琶   三味線  サンシン

逃げ場として→民族リュート    究極の逃げ場として→ 弦鳴楽器 

悩みはつきませんが  リュート属の細かい分類は   リュートあれこれ  で順次 ご紹介していきます。

 

   

 

ピアノも 進化の過程は 複雑です。

属啓成著 『ピアノの歴史』 音楽之友社  には

モノコードからはじまり多弦楽器へと発達をとげてきた ピアノの源流になるさまざまな楽器や

バロック時代のクラヴィーアの数々が たくさん紹介されています。

名称が混乱しがちなので、この本に沿ってまとめますと、

一律にピアノと訳される原語クラヴィーアは元来鍵盤付き楽器の総称。

ピアノの直接の前身楽器ということになれば

13Cから14C頃にできたとされる

クラヴィコードとクラヴィチェンバロ(チェンバロ)のふたつで

どちらもバロック時代の代表的楽器です。

クラヴィコードは4オクターブ以内ですが

チェンバロは音質も豊かで4オクターブを超える楽曲にも用いられ、

組曲、協奏曲などバロック音楽の中心的存在の楽器となります。

ただ構造上強弱をつけることができませんでした。

チェンバロの名称は国によって異なり

英語ではハープシコード、仏語ではクラヴサン、

独語ではキールブリューゲルあるいはクラヴィチンベル

イギリスのヴァージナルも外観は四角の箱型ですがチェンバロの一種

ヘンデルが愛用した楽器とかで16−17Cのイギリスの家庭で盛んに愛用されたようです。

また小型のチェンバロや不等辺四角形や変形のものは

スピネットとよばれ(さらに小型のものはスピネッティ−ノ)

主にイタリアで普及した家庭用のものとか。

さらに チェンバロの水平方向のグランド型を垂直方向へ伸ばしたものを、

クラヴィチテリウムというそうです。

これを読んだ  は とてもついていけないと 

、 オルガン以外のカードは ぜ〜んぶ クラヴィーアの仲間ということで 

楽器ジャンルは ピアノ と分類しています。

 そのうち 分類をなんとかしなければ と 

宿題になっているものが まだまだ たくさんあるのですが 

そこはアバウトな のこと。 

枚数を伸ばせば おのずとジャンルの細分化もすすみ 

自然にすっきり解決していけるのかな、と考えています。


あらピキちゃん、それはすっきりの意味が違うでしょ!

 

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