クイズ 屏風編
SCENE1 〜六曲一双 松浦屏風〜
2522
2522 婦女遊楽図屏風(松浦屏風・部分) 江戸時代 154.5X361.7cm
国宝 大和文華館
SCREENS OF GIRLS PLAYING (MATSUUA-BYOBU) 17th century 2003・3・4入手 三味線
のカデンツ
↑ これは九州平戸の大名、松浦家所蔵であったため、通称 松浦屏風 といわれている
18人の遊女が描かれている 金地六曲一双の大画面屏風の右隻の部分画です。
ちなみに
六曲とは 六扇(折りたたむ面)からなるもので
右から 一扇 二扇 と数えます。
また 一双とは それが左右二つ(隻) 対になってあるということだそうです。
このクイズ屏風編を作成するにあたって 初めて この言い方を学びました。
カードは 奈良在住の H & K 夫妻より提供していただきました。
さてどんな全体画だと思われますか?
遊女10人が描かれた 右隻 ↓ です。
1872
1872 婦女遊楽図屏風(松浦屏風) 江戸時代 154.5X361.7cm
国宝 大和文華館
SCREENS OF GIRLS PLAYING (MATSUUA-BYOBU) 17th century 2002・3・22入手 三味線
カードに添えられていた解説を 引用いたします。
<解説>
松浦家に残る記録によると、この屏風は松浦家第34代で、学者大名として知られた
清(1760−1841)の時代に京都で購入したものとされている。
ほとんど等身大に近い人物表現は、他の近世初期風俗画にまずその例をみない。
この屏風は伝統的画題である琴棋書画図の構想を借りて
琴にあたる三味線、囲碁にあたる双六盤、書にあたる筆と硯、画にあたる天正カルタなどを配して
絵画としての統一を図っている。
遊女にキセルや柄鏡を持たせるのは、風俗画とする配慮であろう。
しかし人物表現は一様で、やや平板、絵画というよりも流行衣装の陳列といった雰囲気。
このようなところから
この屏風は衣桁に掛けた衣装のみを描く誰ヶ袖屏風に近い趣きをもつとされ
作者は小袖模様を描く画工職の出身とする説が有力であった。
しかし最近の染織史の研究家によると、この屏風における小袖や打掛の描写には
専門家の手になるとは思われない誤りが多いとのことである。
いずれにしても、作者は狩野派や土佐出身の正系画人ではなく、市井の無名の画工であろう。
制作年代につい手は、桃山時代の慶長年間まで上げる説があったが
この屏風に描かれた衣装の中に、明らかに江戸時代のものが含まれている。
また、背景描写を欠く金地に大型の人物を配する構成や
室内のみにおける人物描写などは、まず桃山時代の風俗画にはその例がない。
そのような点から、この屏風は寛永年間(1624−43)の制作と見るのが目下の大勢であるが
他の寛永期の風俗画と必ずしも作風が一致しないため、制作年代についてはなお流動的である。
なぞの多い 『松浦屏風』 であるが、これほど人目を楽しませる大作は少ないであろう。
ちなみに左隻はこれ(楽器なし)