オリエンタルなリュート
879
879 Jean-Etienne Liotard M.
Levett et Mlle Glavani en costume turec,vers 1740
Huile sur carton 24.7x36.4cm
Acquis en 1995 avec la participation du Fonds du patrimoine R.F.1995-14
Photo R.M.N. R.G.Pjeda/P.Neri LOUVRE Department des
Peintures
2000・8.28入手 民族リュート
のカデンツ
トルコ趣味の このカード 長ーいネックの弦楽器が 二本登場しています。
男の人が持っているのは 楽器ではなく 水タバコのようなものだと思います。
小学館 『西洋美術館』 によると、
ヨーロッパのオリエンタリスム思考は、
十字軍や東西貿易、イエズス会宣教師の活動などにより
早くから関心がもたれていたのですが
18世紀のロココの時代になると
それが美術作品にも反映してくるようになりました。
シノワズリと呼ばれる中国趣味や
テュルクリと呼ばれるトルコ趣味などです。
19世紀になると交通手段の発達や植民地主義などで
文字通り 近東 になりますが
18世紀では、まだ多分に空想の世界のことだったようです。
↑ この絵を描いたパステル画家 リオタールは
自らイスタンブールに長期滞在していたので
当時のオリエンタリスムを代表する画家でした。
この絵は トルコのコスチュームをつけてすっかりその気になっている
一般のフランス人を描いているそうです。
トルコ趣味が日常的次元にまで浸透してきたということなのでしょう。
では 登場している楽器はなんでしょう?
タンブラ? サーズ? パーラマ? エトセトラエトセトラ???
ともかくリュート系楽器は派生が多くて
には とうてい特定できません。
なので分類は 民族リュート!
本場トルコの これぞサーズ と思われるカードを入手しました。
6292
6292 TOPKAPI SARAYI MUZESI Miniature
of musicians, Levni, 1720
2010・8・30入手 アンサンブル
これも↑ 冒頭の リオタールの絵の
たぶん横に立てかけてあるほうの楽器と同じ サーズ系。
イギリス人の オリエンタル趣味?
3307
3307 Frederic Leighton (1830-1896)
The Music Lesson (detail) 1877
huile sur toile 92.8 x 95.3 cm The Guildhall Art
Gallery- London
2004・10・3 入手 民族リュート
↓ これも 細長いスプーンみたいな形が似てるし 持ち方も似てるので 同じ楽器かな?
アルマタデマは オランダ人ですが
普仏戦争でパリをのがれ イギリスに帰化した人物です。
なので やっぱり オリエント趣味?
3905
3905 Lawrence Alma-Tadema The
Finding of Moses, 1904
Oil on Canvas 137.7 x 213.4cm Private Collection 2005・11・16入手 民族リュー
↓ この人はイギリス人ですが ずいぶん早世の画家のようです。
やっぱり オリエント趣味があったのかな?
スプーンではなく 丸型なので リオタールの絵では 女性が弾いているほうかな。
7238
7238 Richard Parkes Bonington 1802-1828
Medora
water-colour 15.2 x 17.1cm The Wallace Collection 2013・6.24入手 民族リュート
こちらは フランス人 ギュスターヴ・モロー
8169
8169 Gustav Moreau インド(アラブ)の歌い手 1884 20I14cm
Fondation Ephrussi de Rothschild Saint-Jean-Cap-Ferrat Exposition
Symboulism En Europe
2015・6・2入手 民族リュート
↓ ジョルジュ・バルビエもフランス人
20世紀初頭 アールデコの時代を代表する イラストレーター
これは リチャード・バドナット社の香水のパンフレットの挿絵 『ペルシャ』
1528
1528 ぺルシャ ジョルジュ・バルビエ (1882−1932) 1928年 香水のロマンス
2012・11.23ファイル差し替え 民族リュート
サーズと思われる楽器は こちらの展示室にも あります → アングルのヴァリアント
/ポストカード音楽会 /リュートあれこれ 楽器ジャンル 画家索引 参考文献