ある家に来られた巳神様の経緯とその家の方のお役
まさかこんな展開になるとは予想だにせず、只の親子関係のよく有る事くらいにしか思っていませんでした。
しかし、この方から相談を頂いた直後から急に妻の調子が悪くなってしまいました。
難しい年齢の娘さんの事でメールを頂きました。
その事で5〜6年程前、二人の遊び半分の霊媒体質の方を家に上げて、話を聞いてもらったと言われます。
霊媒体質の一人は子供で、獣の臭いがする、娘さんには狐、この方には行者が憑いていると言って、狐と行者は祓い、娘さんには守護神の狐を付けて帰ったと言われます。
そして、道端に落ちている様な小さな石を10個程袋に入れて渡され、大事に持っている様にと言われたと言われます。
霊媒体質のもう一人は中年の婦人で、自殺したこの方のお母さんを連れて帰って供養しようとしたが出来なかったと言われます。
この婦人は今現在、拝み屋業をされているらしいと言われます。
困ったもんですが、その時は良かれと思い、この様な方を家に上げられたのでしょう。
この家の障りを地神様に聞きますと、図で示す様なものを見せてくれました。(某月、某日、(164)
妻、「若い女の仏さんの上から黒い線が下に続いているわ・・・。途中で若い女の人の顔が出て・・・、この人は生きてる人で、黒い線はその下に続いているわ・・・」、と言います。
相談されて来られた母方の女系の障りが女の人に続くと観ます。
それから妻は、「若い女の人がずっと出て来るわ」、と言います。
図の上の方はこの方のお母さんで30過ぎで自殺されています。
その下の若い方は相談されて来られた方です。
妻、「黒い、二股に別れた木の枝も見えるわ」、と言います。
これは今は拝み屋業の方がこの家に置いて帰ったものです。
そして、この方の母方の方で何回か宗旨も変わっています。
妻は歩けなくなって、トイレでこけて額にこぶを作ってしまいました。
祈祷の二日前の夜中に美容室のドアのチャイムが鳴ったと妻が言います。
兎に角、しんど〜い家です。
私達にしても、この様なケースの祈祷は今まで数え切れない程こなして来ていますが、私の方にも重く、しんど〜いものの作用が続いて入って来ます。
御先祖様をお呼びする為の紙の位牌は八つ作りました。
普通は三つ位で事足るのですが、祈祷の途中でもう一人お呼びしましたので九つ必要だった事になります。
この様な事を長くやっていますが、初めての事です。
それだけの訳が有る家系なのでしょう。
家に着いて仏壇の部屋に入った途端、
妻、「あ・・・、この人、知ってるわ・・・。この人もずっと出て来てあったわ」、と言って、育ての親に当たる、この方の母方のお祖母さんの写真を見て妻が言いました。
仏壇にお経を上げていると沢山の仏様が出て来たと妻が言います。
内心、仏様のお姿が出て一安心しましたが、それからが大変でした。
私、「自殺されたお母さん、手を上げてみ」、「お父さんは何方や?、手を上げてみ」、・・・・・・・・・。「お母さん、自殺はあかんな・・・・・」・・・・・・・・・。
兎に角、いろんな事を質問しました。
また、この方も若くして自殺されたお母さんやお父さんに沢山の質問や謝りの言葉をかけておられました。
お父さんの生前、ずいぶんきつい言葉をお父さんにされた様で、その謝りの言葉をかけておられましたが、仏様は何も怒ってはおられません。
親子ですので怒るはずが有りません。
線香護摩が終わり、鳴釜に入る前に妻がトイレに行って帰って来ました。
妻、「急にぐらぐら〜として来たわ」、と言います。
直ぐに気がつきました。
次から次に質問されますので、線香護摩の途中で祓いの対象を出して、その対処をする事を忘れていました。
私、「娘さんに憑いているもの出してください」と巳神様に言いました。
妻、「小さな狐が・・・、沢山居るわ。チョロチョロしてるわ」、と言います。
私、「あんたら、ちょっとじっとしてみ」。
妻、「チョロチョロ動き回ってるわ」。
私、「何匹ほど居るんや?」。
妻、「9・・・、10・・・?」。
5〜6年ほど前、霊媒体質の子供が置いて行った小石を数えたら、それ位の数でしたが、石とは関係が無いようです。
私、「地神さん、この子供、伏見から連れに来てもらえんやろかな?・・・・」。
妻、「「伏見が迷惑する」、と言ってるわ」、と言います。
私、「地神さんに任せます」。
私、「地神さん、霊媒体質の婦人がこの家に残していったものを出してください」。
妻、「黒い・・、二股の木の枝?・・・・・・・・」。
私、「あんた、解っとるで。あんた、聞こえとったら口を開けてみ」。
妻、「・・・・・これ・・・、狐の顔?・・・」。
これからの展開が今回書きたかった事になります。
このものの対処を地神様に頼み、鳴釜神事に入ろうとしていますと、この方がお母さんが自殺をした後育ててくれたお祖母さんの名前を上げて聞かれました。
私、「○○さん・・、ちょっと出てか・・・・」。
妻、「・・・・手が出て来て・・・、手招きしてるわ・・・」、と言います。
私、「手招きやて?・・・・。地神さん、もうちょっと教えてください」。
妻、「手招きしてるわ・・・・」、「あっ、手招きしている手をクルッと回してたら、掌に何かを乗せてるのが見えるわ」、と言います。
私、「地神さん・・・、それ、もう少し大きく見せてください」。
妻、「白いものが巻いてるわ・・・」、と言います。
私、「何で?・・・、お祖母さんが巳さんを乗せてるんや?」。
妻、「白い、小さい巳さんやわ・・・」、と言います。
私、「地神さん、・・・神霊やな?」。
妻、「うなづいとってやわ」。
それにしても、何故、普通のお祖母さんが掌に神霊の蛇を乗せて出て来られたというのが解りませんでした。
この掌に巳さんを乗せて来たお祖母さんを呼んみました。
私、「○○さん、姿見せてみ」。
妻、「出てあったわ・・・、写真のお祖母さんやわ」、と言います。
妻、「お祖母さん、こっちに来てあったわ」、と言います。
要するに、私の横に来て私に何か話しかけてると妻が言います。
この意味は横に置いて、
私、「地神さん・・、霊媒体質の婦人が置いて行った野狐やが・・・・・・」。
妻、「「私がこの家に入れささへんかった」、とお祖母さんが言ってるわ」、と妻が言います。
私、「お祖母さんが入れさせない様にしてたってか?・・・」。
妻、「そう言ってる。お祖母さんが・・・」、と言います。
私、「そう言ってるか・・・・、そうか・・・・」。
鳴釜に入ります。
釜を焚く前、目の前に見えるのは、祓いの対象のものは無く、沢山の御先祖様だけが出られています。
これも先ず無い光景です。
普通、鳴釜で対処しなければならないのは祓いの対象が殆どですが、この家の場合、仏様ばかりです。
鳴釜で御先祖様の対処に当たるという事も、やはりこの家系にそれなりのものが有るからなのでしょう。
釜を焚きます。
コンロに火をつけます。
湯が沸騰して来ます。
洗い米を入れます。
釜は・・・、最初は小さな音で鳴っていましたが、段々と大きな音に変わって行きました。
やがて音が止んで行きます。
私、「どや?」。
妻、「・・・・釜が鳴ったら、沢山居た先祖がふわふわ〜っと上に消えて上がったわ」、と言います。
私、「それだけか?」。
妻、「それだけ」、と言います。
私、「お婆ちゃんが連れて来た巳さんは?」。
妻、「それは居ってや」、と言います。
この小さな巳神様には、これからこの親子を守ってくれる様に頼みました。
小さな・・・、多分、女の巳神様と観ます。
力を付けるのはまだ先になりますが、この家族を守ってくれるでしょう。
この小さな巳神様の祀り方を説明した後もこの方はいろんな事を聞かれましたが、御自分の体のハンディの事を聞かれ、それも家の因縁から来ているものですかと聞かれます。
男でも気になるのに女の方ならそれこそ一番気にされる事です。
正直困りましたが、私には確信が有りましたが、一応声に出さず聞いてみました。
私、「地神さん・・・、○○さんの○○の事で、これは先祖の因縁から来るものかと聞かれているが・・・、地神さん、この人・・・、修行に出て来られた神霊が付いていると思うが・・・、そうですね?」、「うなづいとってやろ?」と妻に聞いてみました。
妻、「うなづいとってやわ」、と言います。
私、「地神さん・・・、ちょっとその神霊様、お呼びしてください」、「出てあったやろ?」と妻に聞いてみました。。
妻、「・・・・少し向こうに・・・、もや〜っと光るものが見えるわ」。
私、「菩薩?」。
妻、「・・・何か・・・、そんな様なものの形やわ・・・」、と言います。
私、「もう・・・、結構です・・・。有難う御座いました・・・。もう・・・、お姿を隠してください。有難う御座いました。この方には伝えておきます」、と告げて隠れて頂きました。
この方はこの生まれつきのハンディに悩まれ、悩まされて来られたと思います。
このハンディが有るので、そうでない方と比べると損をされた事も有るかも知れません。
このハンディが無かったらどんなに良い人生を送れたかと思われているかも知れません。
私や妻にしてもそうですが、神霊と縁が有る、神霊が修行の為にこの世界に来られる時に体を借りられる方は、それはしんどい、辛い思いをするものです。
この方にはその様な事もお伝えさせて頂きました。
それはしんどく辛いものですが、向こうが選ぶんのですからしょうがない事です。
何も解らない方はハンディを持って生まれて来た人に対して自分が有利に立った様に思われ、先祖なりの行いが悪かったのでその報い(むくい)が来ているのだと勘違いされる方が居られますが、そんな方にはいくら説明しても無理です。
ハンディを持って生まれて来られた方には心の中で頭を低くされるべきです。
祈祷のあくる日、この方の母方のお祖母さんについて聞いてみました。
私、「地神さん、掌に巳さんを乗せて来られたあのお祖母さん・・・、霊媒体質の方が置いて行った狐も阻止したし・・・、あの方も普通の方ではないですね?。あの方もお役を持って生まれて来られた方ですか?」、と聞いてみました。
妻、「地神さん、うなづいとってやわ」、と言います。
私、「昨日の方は菩薩様がついておられるし・・・、お祖母さんは巳神様を連れて来られたし、あの方のこの先、ひらめきの様なものは出て来ますか?」、と尋ねてみました。
妻、「うなづいてあったわ」、と言います。
まあ・・あの方も、何処まで祀られるか・・・、其処で得るひらめきは、人の為に使われるでしょう。
思わぬ展開になった祈祷でした。
尚、この方のお祖母さんが何を言いに私の横に来られたのかという事ですが、その事についても聞いてみました。
私、「地神さん、あのお祖母さん、何を言いに私の横に来られたのですか」、「私達に有難うという事で来られたのですか?」、と聞いてみました。
妻、「・・・・うなづいてるけど・・・・・・・」、「でも・・何か・・・、「連れて来たで・・・・、でもあんまり皆言わんといてね・・・・」・という様な感じで話しかけてたわ・・・そう思ったけど・・・・・・」、と言います。
(題と関係のない祈祷の始終、展開された場面は除きます)