なんでも覚え書き(J−MOSについて)




J−Mossとは、電気・電子機器の特定の化学物質の含有表示方法の規格である。JIS規格(JIS C 0950)で、2005年12月に施行されたが、一般には日本版RoHSと受け止められている。

この規格の遵守を義務づけた「資源有効利用促進法改正政省令」が2006年7月1日に施行される予定である。

対象製品は下記の7品目である。
パーソナルコンピュータ、
ユニット形エアコンディショナ、
テレビ受像機、
電気冷蔵庫、
電気洗濯機、
電子レンジ、
衣類乾燥機
これらの製品に特定の化学物質を定められた比率以上使用した場合、含有マーク(オレンジマーク)の表示およびウェブサイトなどでの情報の開示が義務づけられる。逆に含有しない製品に関しては非含有マーク(グリーンマーク)が規定されるが、これは任意である。
含有率を算出すべき化学物質6種および基準値は下表のとおり。
特定の化学物質 算出対象物質 化学記号 規制濃度
鉛およびその化合物 Pb 0.1%以下
カドミウム及びその化合物 カドミウム Cd 0.01%以下
六価クロム化合物 六価クロム Cr(VI) 0.1%以下
水銀およびその化合物 水銀 Hg 0.1%以下
ポリプロモビフェニル ポリプロモビフェニル PBB 0.1%以下
ポリプロモジフェニルエーテル ポリプロモジフェニルエーテル PBDE 0.1%以下
この表を見る限り、EUのRoHSと同じ物質を対象としている。RoHSでは対象物質を含んだ製品の製造や販売を禁止しているが、J−Mossでは表示を義務づけているのみである。対象になる製品は下表に示すように製造年月日が基準になる。
国内生産品 2006年7月1日以降に製造したもの
輸入製品 2006年7月1日以降に輸入許可を受けたもの
対象製品は「日本標準商品分類」を基に規定されているので、この分類で別に規定されているものは自動的に対象外になるが、昨今は複合機能の製品も多いので分類としてグレーゾーンにある製品については問題が残る。
J−Mossに関する公的機関を下記に示す。
JEITA環境・安全部
日本標準商品分類

このJ−Mossに似た、6物質含有製品を禁止したEUのRoHS指令があります。