THE BYRDS — 霧の5次元(Fifth Dimension)
THE BYRDS(バーズ)の3枚目のアルバム『霧の5次元(Fifth Dimension)』について。
デヴィッド・クロスビーやクリス・ヒルマンが在籍していた時期の重要作を振り返ります。
バーズの3枚目のアルバムで、まだデヴィッド・クロスビーもクリス・ヒルマンも在籍している。 当時はまだアイドル的な路線が強く、全体的にポップな印象を残す作品である。
バーズは何度聴いても演奏が上手いとは言いがたい。
だがそのコーラスワークは見事で、多少の演奏の粗さを補って余りある。
ハーモニーの美しさが、彼らの音楽の核となっている。
この次のアルバムで第一期バーズは終わりを迎えるが、
本作の中でもすでにメンバーがそれぞれ別の方向を見始めていることが感じ取れる。
1枚目・2枚目では必ずボブ・ディランのカヴァーを収録していたが、
この『霧の5次元』にはそれが含まれていない。
初期バーズにとってディラン曲は軸のような存在だったため、
どこか焦点の定まらなさを感じるのはそのせいかもしれない。
結果的に、4枚目までのアルバムの中で唯一「聴き方に違和感を覚える」一枚となった。
だが、その試行錯誤こそが次の時代への橋渡しでもある。