カモメはカラス!?


白いカラス!?



授業終了後、今日の夕食と明日の朝食用にパンとヨーグルト、ジャガイモ、ベーコンを買って帰る。
冷蔵庫がないから買いだめしておけないのが難点。

今日はこの後、用事もないし海を見てから帰ろうかな。
ペイントン・ビーチは学校から徒歩で約15分、Pi-子お気に入りのスーパー「テスコ(TESCO)」 から10分ほど行ったところにあります。

ビーチが見渡せるベンチに座り、横にスーパー袋(買い物してきた物)を置く。
こうしていると小説か映画の主人公になった気分だ。ふっふっふっ。

今日は平日だから人がまばらだ。
犬を散歩させている人、砂でもしくは波打ち際で遊ぶ子供、老夫婦・・・もうすこし夕方になるとカップルさんが でてくるのかな?(でもこの街は若者カップルより老夫婦の方が多い気がする)
休日でこれだけ天気がいいとまだ4月だってのに水着になって日光浴する人をけっこう見かける。
ペイントンはイギリス国内では「避寒地」と言われていて気候のいいところだって言われているけど やはり北の国の人にとっては太陽って貴重なのかしら。

バサッ、バサ、バサ

突然、何かスーパー袋におおいかぶさった。
Pi-子の夕食と朝食がピーンチ!

うわ〜〜っ、しっ、しっ、あっち行け〜!

大声と手振りでそれを追い払うことに成功。
ああ、よかった。

それ?それとは?
それはカモメ
日本でうちの近所にいる鳥というとカラスぐらいなので、最初のころは「かわいい〜、海が近いんだわ〜」 なんて思って見ていたのだけれど、見てくれにだまされてはいけない。こいつは白いカラスだ。

人間があまりいない日のビーチはこいつらに占領されている。
多数決では勝ち目がないため、大事な食料をかかえ、早々に引き上げることにする。


部屋に戻って小休止。
最近、この「ちょっと一休み」の時間がおかし付になってきてヤバいんだよね・・・。
でも、このバターがたっぷりきいてるショートブレッドがやめられない、止まらない〜♪。

カロリーが恐ろしいけど・・・
悩むPi-子。

部屋の中は暗いし、ここにいるとおかし食べちゃうから庭へ出て宿題でもするか。
教科書と宿題のプリント、辞書、筆記用具をスーパー袋に入れ、庭へ行く。

庭には先客がいた。
Pi-子:Hi!トーマスとカタリナ。ここ座っていい?(ベンチの空いているスペースを指差す)
トーマス:もちろん・・・これ、さっき買ってきたスコーンだけど食べる?
・・・いかん、表に出ても甘い誘惑が・・・(^_^;)

でも断るのも悪いしね。
Pi-子:いいの?いただきま〜す!
結局誘惑に負けてしまう私・・・でもこんなにバターたっぷりのおいしいスコーンは日本では食べれないし〜、それが身についてしまうことと知りつつも、ああ・・・

ガサ、ガサ、ガサ

むむっ、カモメがくちばしで持ってきたスーパー袋をくわえていく・・・またカモメかよ!
でも残念でした。スーパー袋だけど中身は教科書と辞書とかで食べられないもんね!

トーマス:ほ〜ら、食べ物はこっちだぞ。
トーマスがスコーンの残りカスをカモメに投げ与える。
Pi-子:ダメだよ、餌付けしちゃ。ここに来るとエサがもらえるものと思っちゃうよ。
カタリナ:かわいいんだし、いいじゃない。私もたまにエサをあげてるわよ。
カタリナまで。
街の中には「カモメにエサをあげないように!」って張り紙や看板があるってのに、2人とも〜!

トーマス:こいつはいつも2羽で来るヤツかな?でも今日は1羽だ。
カタリナ:あら、そうなの。
トーマス:ふむ。カモメの生態を学術的に考えて、たぶん・・・
Pi-子:たぶん?
トーマス:離婚したんだね、あっはっはっ。

何だ、真剣に聞いてたのに、冗談かいっ!


部屋に戻るとまたしてもカモメが・・・
4、5cmぐらい開いた窓のすきまからくちばしをつっこもうとしてる。
冷蔵庫がないので牛乳とかチーズとか部屋の暖房であたたまらないよう窓際に置いている食料を狙ってるな。

させるかっ!

急いで窓を閉める。
カモメ「ちっ」という顔をしたが、逃げる気配なし。

ふてぶてしいやつ・・・。

こんこんこんこんこん

今度はクチバシで窓ガラスをつつき始める。窓ごしに食料をとろうとしているのだろう。
やめ〜い!割れないと思うが、ガラスが傷つくだろ!

ごんごんごんごんごん

こっちも負けじとガラスを叩いて追い払おうとする・・・が、逃げる気配なし。

はぁはぁはぁ、ずうずうしいやつめ!
よ〜し今度は・・・

Pi-子:じゃ〜ん、デ・ジ・カ・メ!(ドラえもん口調)
デジカメのフラッシュを「オン」にしてヤツをめがけ発射(撮影)!

ぱしゃ

逃げる気配全然なし

くえ〜、けっけっけっ

人をあざ笑うような鳴き声を出す。

・・・今日はおまえとの戦いに疲れた。
好きにしろ、ガラスを割ることはできない(だろう)し、そのガラスは私のじゃないからいいや〜。

Pi-子がすっかり無視して違うことをしようとすると

くえ〜、バサ、バサ、バサ・・・

去っていった。

ナメとんのかい!?


(Pi-子)