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5月22日(水)
本日、朝から快晴!
ここんとこ、ずっと雨の日続きだったから実に気持ちいいっ

さて、今日の予定は、と。
授業終了後、図書館でインターネットの予約をしていたな・・・それから借りてた本が期限過ぎていたから返さないとね。

図書館で借りた本、2冊をカバンの中に入れて学校へ向かうことにした。
傘とレインコートをどうしようか迷ったけれど、重いし〜、今日まで散々降ったから今日は大丈夫でしょう!

・・・と思ったのが間違いだったのだ。


放課後、ホテルには帰らずに学校から街の図書館へ向かう。

図書館は学校で発行してくれる学生証を提示し、所定の用紙に必要事項(氏名・住所(滞在先)など)を書けば図書館カードを発行してくれて、 本の貸し出し、事前に予約すれば無料でパソコンを使わせてくれた。
ビデオの貸し出しも行っていたが、それだけは街に1年以上滞在しないとダメとのことだったけど。

学校にも無償でインターネットを使わせてくれる施設はあったのだけど(こちらも当日の朝に予約)、図書館のパソコンは日本語が読むことができる (サイトによってはダメだったが)図書館のパソコンを使うことが多かった。

インターネット・カフェもあったが、割高だったのでよほど急ぎの用件でもない限り使わなかった。

学校から歩いて10〜15分、ヴィクトリア・パークを横切ると、小さな緑色の橋の向こうに図書館が見えた。
昨日までの雨のせいで地面は湿っていたが、空を見るととてもいい天気。

受付の図書館員に予約していた旨を伝えて、早速 e-mail を開く。
え〜と、新着メールが1件か・・・差出人は元同僚のJ子さんだ。


送信者J-ko  宛先Pi-ko

件名: お元気ですか?

Pi-子さん、お元気ですか?
Pi-子さんが辞めた後、仕事がめちゃめちゃ忙しくなって毎日残業、残業です。(@_@)

ところで、Pi-子さん、留学はいつまででしたっけ?
というようなことを他の人(うちの主任とか)から聞かれましたか?

実は今、Pi-子さんにカンバックしてもらおうか、という話が出てます。
まだ確定じゃないし、うちの会社の方針、変わりやすいから何ともいえませんが。

ともかく、帰国したら会いましょう。

そんではまた〜

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XXXX株式会社 ネットワーク部 J子


主任?・・・この間メールが来ていたけど、そんなことは書いてなかったな。
一度リストラしておいて、それはないっしょ。
こうゆうことは話半分に聞いておこう。

ところで、ねじきからメールが来てないな。
ねじきとnogiとは留学後、一緒にイギリスを旅行する約束をしていたので、先に到着するねじきとはいろいろ打ち合わせをしたかったのですが・・・

まずはねじきに「このメールに返信しないと見捨てるぞ!」という脅迫メールを書いた後、J子さんに返信メールを書き始めた。

メイシー:Pi-子!
突然肩をたたかれたので振り向くとメイシーが立っていた。

Pi-子:ハイ、メイシー。メイシーも今日はインターネットを予約したの?私もうすぐ終わるから。
メイシー:私の番はまだだから、ゆっくりやってていいよ。

メイシーは着ていたレインコートを脱いでイスにひっかけた・・・え?レインコート!?

Pi-子:えっ、雨?
メイシー:うん、すごい降ってきたよ。
と言って窓の外を見るように指差す。

ざ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

けっこうな大雨。

Pi-子:30分前まですごくいい天気だったのに。
メイシー:突然降ってきたわね。
Pi-子:え〜、今日は大丈夫だと思って、傘もレインコートも持ってこなかったよ。
メイシー:持ってこなかったの!?ダメよ。ここはイギリスなんだから。


イギリスの天気を一言でいえばChangeable(チェンジナブル)=天候が変わりやすい
日本と同様に四季のある国・・・と言われますが、それは1年を通してではなく1日で4つの季節を体験できるということなのです。(ちとオーバーかな?)

ま、本当に天候を読むのは難しく、イギリス人も天気の話をよくするそうですが・・・

今はそんなこと語ってるところじゃなく

Pi-子:この雨の中帰ったら濡れネズミになっちゃうよ・・・
メイシー:うん。もう少し待ってれば。また変わるかもよ、天気。(^o^;
Pi-子:う・・・ん。それしかないか。


しかし空は真っ黒な雲で覆われていて、よい天気になる望みは薄そう。


1時間・・・ぐらい経った頃だろうか。
宿題はすでにやり終え、本を読むのにちょっと疲れてきた頃だった。

メイシー:Pi-子、少しだけど雨が弱くなったみたい。帰るなら今かもよ。
Pi-子:そうだね、メイシーは?
メイシー:私もあと少しで帰るわ。
Pi-子:じゃ、私は今のうちに。ありがとう。また明日。
メイシー:うん。気をつけてね。


図書館から小走りで帰路につくが・・・ほんの数分後、雨はますます大降りに!!
怨むぞ、メイシー
(←逆恨み)

走るのもだんだん疲れてきた。もう雨なのか自分の汗なのか分からんです。
ハンターズロッジホテルは丘の上にあるもんだから、坂道登らなきゃいけないし・・・あの坂道を一機に登るのはつらそう。

ああ、もういいや。
もうすぐ坂道、というところで開き直ってゆっくり歩き出す。(何事にも開き直りというものが大切です。)

ホテルまでたどり着いた時は、髪はシャワー(強)を浴びた後のように、服はしぼれるぐらいのびしょぬれになっていた。
これでタクシーにでも乗ろうものなら乗車拒否されるだろうな・・・

え〜と、タクシー・・・

図書館でタクシー呼べばよかったんじゃんっ!

なんで気がつかなかったんだろう!
・・・普段からタクシー使ってないもんだから(日本でも海外でも)私の選択肢の中に存在してなかったんだな、たぶん。
どちらにしても、もう遅い。

ドアを開けてホテルに入ると、フロントのおじさんが私を見て目を丸くした。
フロントのおじさん:うわっ!今日は雨具持って行かなかったんだ。
Pi-子:そう、ひどい目にあっちゃった。
フロントのおじさん:今日の予定は何かあるの?
Pi-子:いや、何も・・・あっても、今日は外に出たくない。
フロントのおじさん:そしたら部屋で暖かいシャワーを浴びてゆっくりしていたらいいよ。はい、カギ。
Pi-子:そうするつもり。ありがとう。


フロントのおじさんと話した通り、部屋へたどりつくと、まずシャワーを浴び、乾いた服に着替え(当然)、暖かい紅茶を淹れ、やっと一息つけた。

朝、どんなにいい天気だろうと、これから雨具は必ず持参しよう、と。


翌日の昼休み、学校のアダルトサロンにて。

キウシック:やぁ、Pi-子。
Pi-子:何?キウシック。
キウシック:おたく、昨日走って帰っただろう。傘もレインコートもなしで。ダメだなぁ。ここはイギリスなんだよ。
Pi-子:それはそうと、何でアンタがそのことを知ってるの?
キウシック:僕はその時、ヴィクトリア通り(繁華街)の公衆電話で話していたんだよ。
Pi-子:・・・ああ、そう。やっぱりアンタは紳士じゃないわね、紳士だったら「レディ、ボクのこの傘をお使いください」って差し出すもんでしょ!?
キウシック:レディ!?・・・それ違うし、僕は電話中だったし・・・
Pi-子:ま、アンタが紳士じゃないなんてことは分かってたし、今さらだけどね〜
キウシック:そっちだってレディには程遠いくせに。

キウシック:ところで、Pi-子、今のクラスはどうだい?
Pi-子:最・高。だって、今のクラスにはキウシックがいないもん。
キウシック:ふふん。そうかい、そうかい。それも今週までだよ。だって来週からは僕もレベルアップ してPi-子と同じクラスになるから。
Pi-子:はぁ!?


一瞬、言葉を失う。
Pi-子:あ・・・あのさ、違うクラスに行きなよ、キウシックの実力だったらもう一つ上のクラスに行けるって、ウン。
キウシック:無茶言うなよ。こんなにイヤがられるとはうれしいな〜、敵の嫌がることは僕の喜びだからね。


来週でPi-子の留学生活が終わるってのに、なんてこったい!

(Pi-子)