日本人ってやつは…


トーベイ・ラングエージ・スクール(TORBAY LANGUAGE SCHOOL)

次の授業が開始されるまで30分時間があったため、一般学生ラウンジで待つように言われる。

コーヒーなんかすすりつつ、周りを見渡すと…国籍はいろいろなのだろうが、西洋人が多い。
外国へ行くと「日本人にはなるべく会いたくない」とか思うくせに日本人や他のアジア人がいないと ちょっと不安になるのよね〜。これも日本人の悲しい性かしら…。

…と思っていると、日本人らしき女性、発見!
話かけてみようかな…どきどき…(*^_^*)

Pi-子:あ…あの、日本人の方ですか?
女性:そうですけど…あなたも…ですよね?


やはり、日本人だった。
彼女の名前はアキコといって、偶然にも私と同じクラスだった。


次の授業の開始時間になったため、早速クラスの方へ。
う〜ん、ドキドキだぁ。

教室の中に入ると、そこには7人の生徒がいた。
先生:新入生ね。空いている席に座って。
言われた通りに空いている席に座る。
先生:私の名前はアン。職業は英語の教師。ペイントンの隣り町、トトネスと いう街の郊外に住んでいるわ。じゃあ、端から自己紹介をして…

このクラスの内訳(?)はスイス人が1人、ドイツ人が4人、チェコ人が1人、それから私たちの他に 日本人女性が1人で日本人は合計3人だった。
予想はしていたけれど、実にインターナショナルだわぁ。

今日の授業は新入生を意識したものだったのか、生徒同士でペアを組み、ゲーム感覚の授業が行われた。
それほどハードな授業ではなかったものの終わりが近づくとほっとしてしまう。

アン:今日の授業は終わりです…でも…
それぞれにプリントが手渡される…悪い予感がするんだけど、これは何〜!?
アン:これは宿題です。でも、やれたらやってくる、というもので必ず やりなさい!というものではないわ。やらなくても罰はないので安心してちょうだい。
そうかぁ、やらなくても罰はないのかぁ。ほっ。
でも、せっかく勉強しに来たからにはやった方がいいんだろうな…うっ、2枚もあるよ。(ToT)

午後は学校がアレンジしてくれたバスで街内めぐりをし、夜はWelcome Partyが催される予定。

アキコ:パーティってさ、食べ物はでるよね…たぶん。
Pi-子:出るんじゃない…たぶん。
アキコ:にしても、7:45開始ってのは遅すぎない?お腹空いちゃうよ。
Pi-子:そうだよね〜、それまではつまむぐらいにして(お腹の)スペース空けておこうよ。

…これがまたしても失敗の原因なんだが…この時はまだ何も知らない。

7:45。
お腹も空いたし、時間になったからアキコを誘ってパーティへ行こう。
アキコも同じホテルに滞在していて、パーティー会場もこのホテルだったのである。

ごっはんが、ごっはんがススムく○ 〜♪
などと鼻歌まじりで行くが…会場を見て、ビックリ!
米粒…などないのは分かっていたが、パンの一切れもない。

ええ〜、お腹へった〜 (ToT)

…泣いていてもしょうがない。オレンジジュースとシャンパンで空腹を紛らわすこととしよう。

アキコと2人、ヤケ飲み(?)をして自分のお腹をごまかそうとしているうちに、最初は数人しかいなかった パーティに人が増えてきた。
あ、あそこに同じクラスの…確かスイス人の…え〜と、名前なんだっけ?

アキコ:ハイ、レティッツィア
そうそう、舌をかみそうな名前、レティッツィアでした。
黒くてロングのソバージュヘアで浅黒い肌を持っている女の子。スイス人だけど、もう少し南方っぽい感じなのよね。

彼女は英語でもドイツ語でもない言葉で隣りの婦人と話をしていた。
レティッツィア:彼女(隣りにいた婦人)はシルビア。イタリア人よ。私は お父さんがドイツ系、お母さんがイタリア系だから両方しゃべれるの。
やっぱりイタリア系の血が入ってたのか。しかし、ドイツ語とイタリア語ができて、英語を勉強中か…すごいなぁ。
シルビアは50代でいかにもイタリア系という感じの貫禄の持ち主でありました。

もう一人、クラスメートを発見。
Pi-子:ハイ、ズザナ
彼女も今日から入った新入生で、チェコ人。40代の半ばぐらいかな?細身でスポーティな感じがします。 (後ほどバスケットボールの選手であったということが判明。)
ズザナも英語ではなく、チェコ語で話していたみたい。
ダメだよ、ここでは「English Only !」だよ。(と言いつつ、Pi-子とアキコも日本語で話していました。)

ところでチェコ語で話していたってことは、いっしょにお話していた方もチェコ人かな?
カタリナ:いいえ、私はスイス人よ。名前はカタリナ。でもチェコで生まれたから チェコ語も話せるのよ。

ヨーロッパって国と国の距離が近いし、言語が似ているから2,3ヶ国語を話せる人が多い…って聞いたことは あったけど…すごいなぁ。うらやましいなぁ。アジアなんて全然言葉が似てないから話せないじゃんっ。

カタリナ:あなたたちは日本人?
Pi-子&アキコ:はい。
カタリナ:先週も日本人の女の子が一人いたのだけど、彼女はたったの3日間で 日本へ帰ってしまったのよ。
Pi-子:ホームシックだったのかな?
(彼氏シックということもあり得るが) 彼女はいくつだったの?
カタリナ:18歳だったし、ホームシックだったのかもしれないけど…学校でもホストファミリーの 家でも"Yes"しか言わなかったみたいなの。日本人ってそうなのかしら?


うっ…ジャブだと思っていたら、いきなりストレートがきた気分だ。(^_^;)

アキコ:ん…そうゆう人も…いますね。
Pi-子:中には"No"と答えることは失礼だって考える人もいるし…。
カタリナ:…そうなの?


う〜ん、彼女の気持ちも分かるような気がする。失礼だと思うのと…あと、めんどくさかったんじゃないかなぁ。
"Yes"と答えておけば、たいていはその場で終わるけど(後でやっかいなことになることもあるが) "No"と答えてしまうと「なぜ"No"なのか?」ということを説明しなくてはならなくなるから。

日本人を理解してもらうには、こうゆうことも言った方がいいのかなぁ?
それに英語で何て言えばいいんだろう…( ̄〜 ̄;)??

…と考えているうちに話題はどんどん変わっていく。
日本の教育って日本語ですら「自分の言いたいことを言う」ことってまずやらない。
英語なんてましてや英単語覚えたり、英文法覚えたりで、「話す」ことをやらなかったツケをこうやって 受けるのでありますな。
ともかく、安易に"Yes"というのはやめておこう。

私が考えている間にアキコが受け答えをしていた。すごいなぁ。

パーティは11:00ぐらいまで続いた。
そして、私はお腹がすいていたのでありました…何か食べておくんだった。

(Pi-子)