電磁調理器を求めて
My電磁調理器
Pi-子は困っていた…。
Pi-子:自炊ができない。
実は自炊をしようと思って、鍋(100yen shopで購入)から調味料までいろいろ持っ
てきたのですが、滞在先というのが普通のホテルだったので自炊施設がなかったのです。
パンフレットを見たときはホテルとは名ばかりで学生寮みたいなところだと思ったのに…ちぃっ。
イギリスの物価は日本と同じぐらいかちょっと高いぐらいなので3食外食するには出費が痛すぎる。
ホテルで食事をとるとしたら朝食3.5ポンド+夕食6.5ポンド、お昼は学食でたべると
して2〜3ポンド、1日の合計、12,3ポンドを食費にかけることになる。そうすると12ポンド×56日
(8週間)=672ポンド。1ポンドを¥200で考えたら…ええっ、¥134,400も食費で使うのぉ!
朝食は食パンを買ってきてバターつけて食べてもいいけど、
夕食に毎日*1フィッシュ&チップスっつーのはイヤだなぁ。
う〜ん、どうしよう…。
中国に留学してた時は電気コンロを買ったんだよな〜…
でもここはイギリスだし、同じことをやるのもどうかと…
う〜ん…………………(-"-;)
あっ、電磁調理器だったらどうだろ?
あれなら火が出ないから火事にもならないだろうし。
でもここはイギリスだし、当時の中国とは物価も違うし〜…
う〜ん…………………(~ヘ~;)
悩む前に街で価格調査をしてみよう。
さっそく街へ。
まずはリサイクルショップへ。
ボランティアというものが活発に行われているからなのか、リサイクル運動が盛んなのか、日本と違い、小さな街でも
数件のリサイクルショップがあるのです。
このテのお店は何でも扱ってますが、大方は洋服。あとは装飾品、食器、おもちゃ、本などがパラパラ
あるぐらい。
日本のリサイクルショップというよりもフリマがお店になった感じ。
TVが50ポンド(約一万円)以下で売られていたり(見たところかなり旧式)、コーヒーメーカー、
アイロンなんかが10〜20ポンド(二千〜四千円)で売られているので家電も扱ってはいるようなんだけど…何件か
回ってみるが、電磁調理器は見つからず。
それほどメジャーな家電じゃないから、しょうがないか。
次は家具・家電製品を専門に扱っているリサイクルショップへ行ってみよう。
こっちは日本のリサイクルセンターみたいなもん。
2件ほどそうゆうお店を見つけていて、うち1件へ行くと…
店員:May I help you ?
イギリスではスーパーや、よほど混雑しているお店でもない限り、お店に入るとこう聞かれるのです。
ここで「ちょっと商品を見たいだけよ、構わないでね」というときは「Just looking」といえばいいのですが…え〜い、英語の練習だ。訊いてみよう。
Pi-子:あの〜、料理に使うもので…炒めたり、煮たりして…で、火ではなくて
電気で行う…その〜…
あとはジェスチャーだ!(どこが英語の練習なんだろう?)
店員:あ〜、Electric Cooker のことだね。こっちにあるよ。
あ〜、通じたみたいでよかった。…えっ、あるの!?
店員さんの後をついていくと、あった、ありました。確かに電磁調理器!
でも、これ、コンロが2つもついてる。置くスペースがないから1つコンロのがいいんだよな〜。
Pi-子:1つコンロのってありますか?
店員:あいにく、今はないな。
そうか。じゃ、しょうがないな。…ちなみにお値段は39ポンド(約八千円)でした。
もう5時近くなってしまったので、この日はいったん引き上げて、また後日お店を回ろう。
イギリスの地方では5時を過ぎるとみんなClose(店じまい)してしまうんだもん。(大型チェーン店以外)
後日
Pi-子:…というわけで、電磁調理器を探してるんだ。
アキコ:電磁調理器か。
Pi-子:もう1件の家電製品扱ってるリサイクルショップへ行ってもなかったから、
後は普通の電気屋さんへ行ってみようかと思って。
アキコ:図書館の近くに電気屋さん見かけたけど、そこ行ってみる?
Pi-子:行ってみる。
さっそく、その電気屋さんへ行ってみる。
店員:May I help you ?
電磁調理器はありますか?…ええ〜っと…何だっけ?
エレベーター…じゃなくて、エレクトリカル(パレード)…じゃなくて、エキゾチック?エキセントリック?
…なんだか、どんどん違っていくような気がする…。
アキコ:Pi-子、これじゃない?
Pi-子:えっ、ああ、それ、それ。
訊く前に見つかってしまいました。(*^_^*)
箱には"Electric Cooker"と書いてある。そうそう、エレクトリック・クッカーでした。
Pi-子:これ、いくらですか?
店員:34.98ポンド。
約35ポンド(約7千円)か…中古で2つコンロ付きのものとそう変わらない値段だけど、予算は一万円まで
だったから、悪くはないかな。
どこへ行っても、そんなに値段はそんなに変わらないだろうし、いいや〜買っちゃえ!
Pi-子:I'll take this.(これ、ください)
こうしてPi-子は電磁調理器をゲットしたのです。
部屋にもどって、改めて My Electric Cooker をながめてみる。
火力調節がダイヤル式というのが今時、日本では見られなさそうな一品です。
アキコ:逆にそれがいいんじゃん。これ、日本に持って帰りなよ!
う…う〜ん。でも重いし、日本と*2差し込み穴も電圧も違うしな〜。どうしよう。
ま、いいさ。帰る時に考えよう。
Pi-子:じゃ、さっそく夕食でも作りましょうか。
…と、電磁調理器に手を伸ばした時…
じりりりりりりりりりりりりりりりり〜〜〜
非常ベルがけたたましく鳴り始めた。
Pi-子:何?何?まだ何もしてないよ〜!((((」°ロ°)」
アキコ:何だろう?見に行ってみよう。
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初料理、コーンビーフ・スパゲッティ&ソーセージ
フロントへ行くと1人の女性がフロント係と話していた。
女性:あ…あのね、シャワーを浴び終わって部屋に出たら、いきなり非常ベル
が鳴っちゃって…たぶん、湯気のせいだと思うのよね…(⌒▽⌒;A
彼女はフロント係と自分の部屋へ戻って行った。
Pi-子:シャワーの湯気って、そんなにすごかったっけ?
アキコ:熱湯を全開にしてもそんなでもないと思うよ。たぶん、部屋でこっそり
タバコ吸ってたんじゃない?
このホテルは全室禁煙でタバコが吸えるのはラウンジでのみという規則でした。
Pi-子:タバコか…ああ、そうかもね。
アキコ:彼女、ヘビースモーカーだよ。ラウンジですっごいタバコ吸ってるの、見かけた
ことがある。Pi-子も料理するんなら気をつけなきゃね。
Pi-子:そ…そうだね。(^_^;
それからというもの、電磁調理器の定位置は窓のそば、窓はもちろん全開で調理器にはりつきながら
料理をする…という生活が始まったのです。
注意:これから留学する予定の方で「これはいいゾ!」と思った方。
私が言えたことではありませんが…絶対に火事を出さないよう注意をしてください。
火事を出したら留学どころではなくなってしまいますよ!
また、Pi-子は一切、責任を負いません(負えません)
(Pi-子)
*1
フィッシュ&チップス(Fish&Chips)
イギリスは日本同様、海に囲まれた国なので魚を食べます。しかし、代表的なのがこ
れ、フィッシュ&チップス。使われる魚はタラ(Cod、Haddock)やヒラメ(Plaice)
などの白身魚。これに小麦粉と卵の衣をたっぶりつけ、揚げます(小麦粉を溶く時に
ビールを使用するという話を聞いたことがありますが、真偽のほどは分かりませ
ん)。
良質の油を使っているお店のものなら、少なくとも最初は「おいしい」と思うのです
が、揚げ魚の添え物にもれなくフライポテトがついてくるので、最後の方になると胸
焼けしてきます。ちなみにフライドポテトのことは「チップス」というので、この料
理の名前を「フィッシュ&チップス」というのであります。
イギリスの庶民の味なので、お店&魚にもよりますが、2ポンド〜5ポンドぐらいで安
いです。
フィッシュ&チップスのお店はイギリスのどこにでもありますので、1回は試してみ
てはいかがでしょうか?
胸焼け対策としてはお店に備えついているビネガーを鬼のようにかけることぐらいで
す。
*2
プラグはBF型(三又)、電圧は240ボルト、50ヘルツです。