旅行3日目、最終日。
本日はまず、萩を散策。…なのだが、とにかく寒い!
まぁ、そりゃあ2月の日本海側だもんな。仕方ないと言えば、仕方ないのだが・・・。
とりあえず、いつものごとくあまりの寒さに動きの鈍いこなつと、やる気のまるで感じられないねじきをPi−子がどつきながら(?)、ホテルを出発。
まずは、レンタで市内中心部へ移動。その後、市営駐車場に車を停めて、ひたすら徒歩攻勢へ。
第一の目的地は長寿寺。
ねじき:なに? ここ何あるの?
Pi−子:んー、と楊貴妃のお墓。中国には「楊貴妃は殺されなくて日本に逃げた」って説があるらしい・・・
日本の源義経がモンゴルに逃げてチンギスハンになったって伝説みたいなもんかな。でもって本当に楊貴妃のお墓が日本にあるなら見てみたいな〜と思って。
ねじき:で?お墓ってどの辺にあるの?
Pi−子:知らない。行けば分かるんじゃん。目立つやつがあったらきっとそうだよ。
3人で墓地をうろつくが・・・そんなお墓見つからない。
古くて立派そうなお墓を見てみるが「楊貴妃」なんて書いてないし、ずいぶん由緒正しいお寺みたいで古いお墓の多いこと・・・。
Pi−子:誰かに聞いてみようか。このままじゃ不審者だ。
ねじき:誰に?
お盆またはお彼岸シーズンでもないし、こんな朝(しかも平日)から誰もいない。
Pi−子:・・・本堂の所まで戻ろうか。
Pi−子:すみませ〜ん
本堂脇に民宿(?)があり、玄関で声をかけるが・・・誰も出てこない・・・。
こなつ:や、それ違う。あるのは、楊貴妃のお墓があった寺から移した十三重塔だ。(←ガイドブック見ながら)
振り返ったところに十三重塔はあった。
Pi−子:これか・・・
余談ですが楊貴妃のお墓は萩よりもうちょっと西、山口県大津郡油谷町にあるそうです。
彼女が処刑をまぬがれ、そこに漂着したという伝説があるということですが・・・真偽不明。
ひととおり境内を見回ってから、次は萩城城下町界隈へ。
この辺りは城下町だけあって、碁盤目状の町筋に、武家屋敷や町家が軒を連ねている。源氏塀・土塀の間には立派な門に、ナマコ壁の土蔵。まるで、時代劇のセットのよう。
こなつ:どうする? どっか入って見てく?
Pi−子:せっかく来たしね。じゃあ、ここ。
というわけで、入ってみたのが菊屋家住宅。
萩藩御用商人だった菊屋のお屋敷で見事なナマコ壁に囲まれております。
母屋・金蔵・米蔵・本像・釜場の5棟が重文になっているのだそう。
外観も立派なのだけど、中も当時使用していた物が多数展示されていて、ここにいるとタイムスリップしたんじゃないかと錯覚を起こしそう。
なんだかいろいろと説明してくれたちょっと年配のおばさま、どうもありがとうございました。
表に出て次は萩城跡に向かう。
ねじき:菊屋家住宅、入場料500円って聞いた時はどうしようかと思ったけど、けっこう面白かったね。
Pi−子:うん、そうだね・・・でも、私、一番印象に残ったのは説明してくれたおばさんが「GLAY」ってロゴつきのフリースのベストを着ていたことかな。あれって、やっぱりGLAY(バンド)のグッズかな。
ねじき:子供(もしくは孫?)のを勝手に着てきちゃったのかもね。「あら、暖かそうだわ」なんて言って。
こなつ:いや〜、あの年代のファンはすごいよ。学生よりお金持ってるからグッズなんてバンバン買っちゃって…
この後もしばらく「家族のを着てきちゃったんだ」説とおばさんGLAYファン説で物議をかもしながら歩いて行く。
しかし、さすがに城跡までは遠かった・・・。上記の論争が終わってもまだたどり着かない。
こなつ:遠いよ〜。寒いよ〜。おなかすいたよ〜っ。
Pi−子:ええい、うるさい。だいたいこなつのはおなかじゃなくて、小腹だよ。
ねじき:(ひたすら無言)
とりあえずたどり着いたものの、そこには何もなかった…。いや、ホントに城跡。お堀と土台のみ。後は公園になっておりました。
Pi−子:どうする?中に入ってみる。
こなつ:中もなにも・・・何もないじゃん。それよりお腹すいた〜っ。寒い〜っ。
ねじき:有料?
Pi−子:中に小山みたいのがあるけどね・・・有料みたい。
立ち入らないと即決、即断。それよりも城跡の横に小さなお茶屋さんを発見!
さっそくお茶屋さんで一服。いや、だって寒くて寒くて・・・。
暖かいお抹茶はとってもおいしゅうございました。(←岸朝子風)
ねじき:抹茶茶碗ほしいんだよね〜。(自分の飲んでるお茶碗なでながら)
この茶碗ステキですね〜。
お茶屋のおばさん:そうでしょう? お客さんにはいいお茶碗でお茶を飲んでもらいたいですからねぇ。
Pi−子:あ、高そうですもんね、これ。ちなみにどれくらいなんですか?
お茶やのおばさん:それは、5万円くらいかしらねぇ。
3人:え゛?!
思わずフリーズする3人。
言っちゃ悪いけどここって高級なお抹茶屋さんじゃなくて駄菓子屋さんのようなお店なのに(汗)。
いきなり緊張が走りました。
お茶を飲み終わった後、お茶碗を置くのにやたら慎重になったのは言うまでもありません。
さて、萩城跡に何をしに行ったのか、いまいちナゾのまま、その後鯉を求めて、藍場川へ。
藍場川というのは、松本川と橋本川の分岐点へ突き出した三角州地帯に走る、実は本当の川から水を引いているだけの用水路のこと。昔は、この家の周りに巡らせた用水路の水を炊事や洗い物に使っていたそうですが、現在はやたら肥え太った鯉の住処と化してます。
こなつ:うわー。泳いでるって言うより漂ってるって感じだなぁ。
Pi−子:ホントだね。えさ(←50円で買ったちゃんとした鯉用えさ)やっても食いつき悪いよ。
ねじき:こんだけ太ってるんだから、こんなえさじゃ物足りないんじゃない?
ええい、贅沢な鯉めっ! いったい普段何食べてるんでしょう?
そんなこんなで、ふらふらと藍場川周辺を散策しているうちにタイムリミット。
レンタを駆って、一路帰りの飛行機が出る石見空港へ。
日本海沿いに走る国道191号線をひたすら北上(?)
ほとんど車が通っていないので、もちろん渋滞なんてない。この道路にも「ぜひ高速道路建設を!」という声があるとかないとかいうから不思議だ。
首都圏に住む人間の性で渋滞ということも考えて早めに萩を引き上げてしまった私たち・・・石見空港へ早く言ってお土産屋さんでも物色してるかな。(羽田空港みたいにお店がいっぱりあるわけじゃないだろうけど)
Pi−子:時間あるから、ここ行ってみようよ「大断層ホルンフェルス」
ねじき:昔やった、地理の勉強みたいだな。
こなつ:石見空港のお土産屋さんに…
Pi−子:ヒマなんだから行ってみようって!こなつちゃん、この先の信号左ね。
Pi−子の強い要望(脅しとも言う)により、須佐湾の一角にある大断層ホルンフェルスへちょっと寄り道。
ホムンフェルスというのは、白い岩と黒い岩を交互に積み上げたような美しい縞模様を描く高さ100m余に及ぶの断崖絶壁のこと。先端は千畳敷と呼ばれる平らな岩場になっていて、そこから須佐湾を一望できる。
…のだが、さすがは日本海。まさに荒波と呼ぶにふさわしい破壊的な波の状態に、岩場の半ば辺りで3人とも足が止まりました。
Pi−子:おお! 火サス(前ページからこればっかりだな)の世界だーっ!
こなつ:さすがにここから落ちたら、いくらPi−子でもイチコロだね。
Pi−子:本当に火サスしてやろうか?
何が火サスかって言うと、日本の観光地にはめずらしく岩場に手すりとか柵ってもんがないんですよ。
波に足をとられる、もしくは足を滑らせたら海の中へダイビング!・・・スリル満点、いや、満点過ぎっ。
ねじき:こなつさん、やっぱりあなたが犯人だったのね、お願い自首して・・・
こなつ:今更そんなことできないわ・・・こうなったらねじきさん、あなたを・・・
Pi−子:ここで警察が「ぴーぽー、ぴーぽー、やめろ〜、すべて分かってるんだ〜」・・・って、でも2人とも犯人に見えるよ。
この日の服装はねじきもこなつも黒いコート、さらに寒いので二人ともフードをかぶっていたから怪しい、怪しい。(by Pi-子)
ひとしきり火サスごっこを繰り広げた後、
もうすぐ空港に到着・・・でも、何か忘れているような・・・
Pi−子:あれ?レンタカーってガソリン満タンにして返すんだよね。ぜんぜん入れてないけど、いいの?
いいわけないです。そうだ、レンタカー返す前にガソリンスタンドへ行かなきゃ。
こなつ:うん。でも空港の近くにガススタンドあると思うからいいよ。
とかなんとか言っている間に空港到着。
石見空港のすべて (撮影:ヒマだったPi-子) |