民宿・鈴木(B&B SUZUKI)←?


まるでホームステイ(ある意味そうかも)

さぁ、もう日がだいぶ落ちてきたので、そろそろ宿へ行こうか。
今回の宿は渋滞を警戒して日原鍾乳洞に近い宿をゲットしていた。
聞いて驚け、その名も"鈴木"!
日本でもっともポピュラーとも言える鈴木姓をそのまま民宿名に使用するその思い切り!・・・ただものではない。

カーナビで登録すると"民宿鈴木"とご主人であろう鈴木氏(名前失念)の両方が表示される。
場所がどちらも同じなので、ここに間違いないだろう。
あとはカーナビの指示に従って、宿まで一直線・・・

まる子:ちょっと待って!お酒とおつまみ調達しておかなきゃ!!
まるちゃんから"待った"がかかった。
確かに宿にあるかどうか分からないし、あったとしても料金は割高。
さすがまるちゃん、ナイスのんべぇ!

夕方奥多摩駅近くのコンビニで飲料・食料を買い込み、宿に向かう頃にはすっかり夜になっていた。

車は山をひたすら登り続ける。
この道、夏季はかなり渋滞するとの評判・・・確かにすれ違いが厳しい一本道。
所々に退避路があるのだが、都内から日帰りでも来られるし、避暑で鍾乳洞見物へ出かける観光客が多ければ渋滞するわけだ。

さすがに日が落ちたこんな時間で渋滞はなかったが、街灯が少ないのでひやひや。(^_^;
何台かの対向車と遭遇したが、皆、マナーよし。
「プッ(譲ってくれてありがとう)」「プッ(どういたしまして)」というクラクションのコミュニケーションで無事に宿にたどりついた。
いや、正確には宿の付近にたどりついた。
Pi-子隊長:宿はどこだろう?看板とか見なかったよね。小さい集落だし、歩いて探すか。


謎の小屋(車庫?)
と、その時、1人の青年(もしかしたら少年)が声をかけてきた。
青年:"チームアドベンチャー"ご一行様ですか?
Pi-子隊長:はぁ、そうですけど。
青年:宿はこの下です。車はその小屋みたいな所に入れておいてください。


・・・下?・・・
"下"という言葉に違和感を感じつつ、兄ちゃんに後ろを見てもらいながら慎重に小屋に車を駐車する。

宿は結構急な階段をおりたところにあった。
まさに民家そのまま。民宿というよりも、知り合いの家にでも来たかのような感じ。

がらがらがら〜〜
昔ながらのおおきな引き戸を開け、挨拶。
一同:こんばんは〜、チームアドベンチャーです!

愛想のよいオバちゃんとおばあちゃんが笑顔で出迎えてくれる。
やはりこの瞬間は気分がいいものだ。
笑顔で出迎えてもらうだけでも疲れが軽減するというものだ。

廊下左突き当たりの部屋が今回我々が宿泊する部屋である。
・・・というか宿泊可能な部屋はこの一部屋しか見当たらない。
勿論木造平屋建て。
トイレは昔ながらの汲み取り式。
清潔だったので、イヤな感じはしないが、我々より若い世代、汲み取り式を知らないアーバンな若者は驚くかもしれない。

るむ:うわ〜、懐かしい!TVがダイヤル式だ。
アーバンな若者の為に説明する。
いまどき、TVにリモコンは当たり前だが、昔のTVはダイヤルのチャンネル切替方式だったのである。
もちろんTVまで行ってチャンネルを変えなければならない。

Pi-子隊長:すごいよ、100円投入口があるよ!これって有料?・・・あ、でもお金入れなくてもTVついたよ。
う〜ん 昭和の香りが漂う・・・しかも50年代の香り。
ちなみに、カレンダーは今年の5月で止まったままだった。
顔を洗う洗面所も昔の学校を思わせるつくり。

これまたアツい宿だ!


ごちそうさまでした
フォローするわけではないが食事は抜群にうまかった。
かぼちゃ&大根の煮物は味が適度に沁みててまいう〜、さらに川魚もまいう〜!
シンプルな和食だがご飯、味噌汁も含め、一品一品が非常に素晴らしかった。
老舗の旅館もいいが、小さな民宿の気取らない素朴さもいいな。

やはり旅の醍醐味は食事と温泉である・・・が・・・

宿のオバさん:おフロの用意ができましたので、食事が終わって落ち着いたらどうぞ。
と言われた通り、落ち着いた頃に浴場まで行ってみると・・・
るむ:あれ?"男・女"っていう案内がないね。
Pi-子隊長:もしかして、大浴場とかじゃないんじゃん。ここ、普通の民家だし。


Pi-子の言った通り、大浴場はなく、普通の家の浴室だった。
当然、男女の区別もない。
・・・ということは、とるべき手段は一つ!・・・混浴あるのみ!!(鼻息)
ピッキー:よし、では皆で風呂に入ろう♪

(# ̄д ̄)(¬_¬)( ̄_ ̄)・・・・・しら〜っ

なんなんだっ、その態度は!?
宿のオバさん:4人じゃ、ちょっとせまいですよ。
るむ:そうね、かといって1人ずつでも時間がかかるから、2組に分かれようか。
まる子:じゃ、Pi-ちゃんたち、お先にどうぞ

まるちゃん、そんなこと言って先にこっそり飲むつもりなのか!?

ピッキー:いや待て!4人ともスリムだし・・・家の風呂より広いぞ、余裕だぜ!
Pi-子隊長:・・・うちのおフロが狭いんだよ。さ、後がつまってるからさっさと入るよ。
ピッキー:待って!みんなで入れば怖くない・・・
(フェードアウト)

・・・旅の醍醐味は食事と温泉であるますが、温泉でなかったことは残念でなりません。
別にほかのことが残念だったわけではありません。 o( _ _ )o ショボーン

全員での混浴を断固主張したがかなえられず、しかたなく隊長と混浴。(注:続柄、夫婦)

入浴中、突然携帯が鳴った。
ピッキー:もしもし・・・
一糸もまとわぬ姿で飛び出し、あわてて携帯をとる。

大将からの連絡だった。
現在、コンクリートジャングルを抜け、暗闇をかきわけながらこちらに向かっている・・・とのこと。
聞くも涙、語るも涙。(’_’、)(この話は後ほど)
無事にたどり着ければいのだが・・・

Pi-子隊長:携帯、水に濡らすと壊れるから気をつかな。私は先に部屋に戻ってるから。
大将との通話を終えると、持参した寝巻きに着替え、Pi-子に続き、部屋に戻ることにした。
浴衣がないのは少々残念だ。

全員、風呂を終えると麦酒とつまみでUNO大会が始まった。
まる子:UNO〜!
ピッキー:じゃ〜、ここでスキップだ〜
Pi-子隊長:これでどうだ!ドローツー
るむ:あれ?捨て札がない時に山からめくるのは1枚だけじゃなかった?
ピッキー:いや!捨て札が出てくるまでだよ
るむ:ウソ、違うよっ、それじゃ終わらないじゃん!
まる子:終わんないから面白いんじゃん。
Pi-子隊長:そうそう、すぐ終わったらつまんないよ。


さすが、裏隊長のるむちゃん。
るむルール(?)を主張するが、多数決で"捨て札が出るまで山から札をめくり続ける"というルールになってしまった。
るむちゃん、次回はるむちゃんルールでやろう。



Pi-子隊長:ふぁ〜、眠くなってきちゃった
そろそろ日付も変わろうかという頃、皆、眠りの国に誘われつつあった。
5:30に起きた俺とPi-子は特に。

まる子:Pi-ちゃんとピッキーは仮眠とっていれば?朝早かったんだし。
ピッキー:じゃ〜、お言葉に甘えて・・・


お言葉に甘えて仮眠をとろうとした時、携帯電話が鳴った。
朗報が飛び込んでた!
大将が奥多摩駅に到着したのだ!!

時間が時間だったので、タクシーを捕まえて"鈴木"まで来るよう伝え、待つこと15分ぐらい(もっとかな?)
ついに傷だらけのゴルフルックで大将が死地より生還したのだ!

さすがに空腹だったのか、予め宿の人に用意してもらった冷や飯をかき込みながら、今日の武勇伝を語り始めた。
ゴルフで100を切れなかったこと。
ボールをまたなくしたこと。
アプローチがだめだったこと。
木にぶつけたこと・・・

聞くも涙 語るも涙の状況でかろうじてブービーを免れたとのこと。
さらに茨城のゴルフ場から車に乗ったら、なんと常磐道で玉突き事故が発生した為、大渋滞。
やっとの思いで最近開通した筑波エキスプレスに乗り、秋葉原、御茶ノ水、立川、青梅・・・何度も乗り換えを繰り返しここまでたどり着いたのだ。

茨城から千葉、東京都心部を越え、ほとんど山梨である奥多摩までの無謀なる(?)単独行!
息も絶え絶えの(?)彼は一人で我々の今日の奥多摩湖探険(?)に負けない程のアドベンチャーを体験していたのだ。
彼のこの熱きスピリッツに敬意を表したい。

原因は彼の予定管理ミスで、単なる自業自得であることはこの際忘れておこう!!

かくて我々は安堵の中眠りにつくことにした。
明日は鍾乳洞はしごが待っている。

(ピッキー)

本日のお宿: 鈴木(TEL:0428-83-8486)