ラインクルーズ

ラインクルーズ

  ホテルを出たバスはリューデスハイムに向かいます。ラインの真珠と呼ばれるリューデスハイムに着いて乗船までやや時間があり、つぐみ横丁(ドロッセルガッセ)を散策しました。お土産屋が並び、ワインの酒場が並んでいる。道幅は狭く、坂道の横丁が100mほど続きます。酒によってふらつきながら歩くのにはちょうどよい道幅なのです。    船着場に戻り、船を待っていると上流から私たちが乗るベルリン号がやってきました。すでに乗客はほぼいっぱいです。一階の客室に入るとそこは喫茶店のようになっていて、客の注文を聞いて飲み物などを持って来ます。  船は途中次々と船着場に寄りながら乗客を乗せたり、降ろしたりしながら下っていきます。このあたり90kmに渡り、橋がないので生活の足になっているのです。一階の船室にいたのではあまり景色がよくないので、二階の前後にある甲板に行って見ました。天気がよいので甲板はいっぱいの客です。頬に当たる風が心地よい。  両岸に次々と古城が現れる。しかしどちらかというと左岸のほうが多いようです。美しいラインシュタイン城、古いライヒエンシュタイン城、難攻不落のゾーネック城、ユースホステルになっているシュタールエック城などが左岸に見えます。川の中州に建てられたプファルツ城は右です。この城を過ぎるとすぐに左岸に中世の城郭都市の面影をよく残しているオーバーヴェーゼルの街と古城ホテルとなっている6本の塔を持っているシェーンブルク城が見えます。  川のほとりにこんなに多くの城があるのは船で行き来する商人たちから通行税を取り立てたり、通行の安全を守るためでした。554の標識を過ぎると川幅は110mと最も狭くなっているところにさしかかります。有名なローレライの岩です。船はローレライの音楽を流し始めました。かってここを通過する船は危険を知らせるために3度鐘を鳴らしました。その鐘の音があたりに鳴り響き、妖しい女性の声に聞こえました。そこからローレライの伝説は生まれたのです。  高い断崖の上に二本の旗が見えます。突堤の先にローレライの像が見えたら今回の最終地、ライン川の左岸、ザンクトゴアの街に着きます。対岸のザンクトゴアルスハウゼンの街、上方にある城はねこ(カッツ)城といいます。所有者は日本人だといいます。

   ザンクトゴアのホテル兼レストランで昼食を取りました。この時期しか飲めないという生ワインを飲みました。少し濁ってまだ完全にワインになっていないものです。

  昼食後バスに乗ったままフェリーに乗って対岸のザンクトゴアルスハウゼンに向かいます。バスはねこ城のそばを通ってローレライの岩の上に着きました。高さ132m展望台からは下を通る船がよく見えます。結婚式があったようで新婚を示すボンネットの上に花を乗せた車がありました。バスは今下ってきたライン河にそって逆に走ります。今夜の宿はハイデルベルグのルネッサンスホテルです。

ドイツのワイン

  ライン河の流域は高級ワインのできるところです。ドイツのブドウ畑は85%強が白ワインです。赤ワインを作るには日照が不足だといいます。北緯50度のこのあたりでもワインができるのは山の南斜面を利用していることと土地が石ころだらけでこの石が熱を蓄えて寒いところでもぶどうができるのだといいます。ドイツのぶどう酒のランクは5つあります。
  1. キャビネット  普通もの.
  2. シュペートレーゼ(遅づみ) 収穫を少し遅らせて糖度を増させます
  3. アウスレーゼ(よりすぐれた) 収穫した房からよい粒だけを選んで作ります
  4. レーベアウスレーゼ(完熟ぶどう) 房ではなく完熟した粒を一粒一粒収穫します
  5. トラッケンレーベアウスレーゼ(貴腐ワイン)およびアイスワイン(氷下ワイン)

トラッケンレーベアウスレーゼ は貴腐菌がついたぶどうや温度が下がり凍ったぶどうから作ります。気候、天候に左右されるためあまり多くは収穫できません。

ワインはランクにより1本200円から数万円までさまざまな種類があります

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