ノート13

● 沖縄県立沖縄水産高校(Okinawa Prefectural OKINAWA SUISAN high school)

【基本データ

・略称・愛称等:沖水

・男女共学

・住 所: 沖縄県糸満市西崎町1-1
・校 種: 全日制
・設置者: 沖縄県
・創立年: 1904年
・校 訓:  自主独立、団結融和、実践躬行

初代制服 1981年~1996年一部Unknown

2代目制服 1994年~

掲載制服 初代夏服 2代目夏服 初代冬服?

冬服/濃紺のブレザーとプリーツスカートの組み合わせ

夏服/初代は白、2代目は沖水ブルーのブラウス。いずれも左胸に校章マーク付き。

沖縄水産高校初代制服を紹介するね。

県内には、2つの水産高校があったけど、宮古水産高校が統合なんかで農林と商業科を取り入れて総合実業に名称も変更されたことから、唯一の水産高校となっている。そんな沖縄水産高校は糸満市にあって、高校野球ではその名前も広く知れ渡っているけれども、制服のことはあまり知られていない。

当時の男子の冬服は学ランではなく、前を蛇腹で留めるタイプのブルーの詰襟制服で、他の学校とは一味違う存在感があった。そのためか、あるいは海の男を養成するという硬派な校風のためか、昭和56年に女子生徒3人が入学するまで、完全に男子校状態でした。

さて、女子生徒が入学して、学校はあわてて制服を作ったみたいで、その制服に関する学校の公式記録はほとんどありません。新聞とか雑誌でも女子生徒入学のニュースは取り上げられたのに、(制服作ったというコメントもあるのに)公式記録での制服制定は、昭和61年!?

つまり初めての女子が着用していた制服は、公式のものではなかったことになる?

よくわからないけど、まず、初めて入学した3人の女子が着用していた初代?夏服を紹介。参考資料は、「オキナワグラフ1981年8月号」。

モノクロの写真しかないのだけど、ここで注目すべきところは、男子のシャツと女子のブラウスの色が違うところ。男子のシャツは、「沖水ブルー」と呼ばれていたように、ブルーだったのに対して、女子のブラウスは純白としか見えないし、男子とは異なる部分もある。

次に紹介するのは、公式の夏服で2代目にあたるのかな?

ブラウスの色が青、構造が男子と近くなって、肩にはショルダーループがついてました。胸ポケット上には、校章マークのプリント付。

冬服の方は、確認できたのは、図のとおりだけ。ただし、ひょっとしたら別に公式以外の初代が存在するかもしれない。

なお、ブレザーに校章のエンブレムは付いていませんでした。

平成6年(1994年)に総合学科が設置されたことに伴い、現行の新制服に切り替わるわけだけど、その裏には生徒数減少に伴う統廃合問題が絡んでいる。

これからの時代、女子を大事にしないと学校自体が立ち行かなくなるし、学校の活力もなくなる。それを意識した新制服は、いろいろと先進的なことも取り入れたので、当時の女子にもかなり好意的に受け入れられたらしい。

現制服の紹介は、またいつかするね。

渚 美鈴/記


沖縄女子制服ノート第69回は、沖縄水産高校の現行冬服を紹介するね。

学校存続の危機感から、1994年の総合学科設置とともに新たに設定された制服。

1981年の女子入学にあわてて対応した時と違って、この制服はじっくりと検討して設定されたらしい。

水産高校ということで、青を基調としたチェック柄のスカートは、制定当初、別にキュロットスカートも用意されていた。ただし、見た目は同じなので、違いはほとんどわからないし、あえてその解説図を載せるつもりはないので勘弁してね。なお、今もキュロットスカートがあるかどうかはわからない。廃止されたという話もあるけど、なぜ人気がなくなったのか、理由もよくわからない。

それとスカート裾に青い校章の刺繍がつくけど、これも後に追加されたもの。初期タイプにはないので、注意かな。

エンブレム付きとなった濃紺ブレザーは、女子のシンボル。「沖水」という全国レベルの認知度もあるので、注目度も高い制服となっている。

着ている本人たちからも、なにかしら自信のようなものが感じられるから不思議。

夏服はセーラーなんだけど、この冬服のブラウス着用してもOKなので、時々夏服と勘違いする人もいる。女子の数が以前よりは増えたけど、絶対数で男子が多いのは変わらないから、見かけるのは少ないんだよなあ。

 


沖縄女子制服ノート第96回は、沖縄水産高校の現行夏服を紹介。

まあ、この制服、いろんなところで露出してるから、制服ファンにはお馴染みだと思う。

先代の制服で女子生徒に対応していた同校も、統廃合の対象となって危機意識が高まり、1994年には総合学科を設置して、積極的に女子生徒の獲得に乗り出した。その切り札として登場したのが、この制服。

水産高校という海との繋がりを意識して、セーラー服は絶対譲れないと考えたのか、ブラウスタイプから一転しての変更となった。

デザインもかなり凝っていて、セーラーのブレードはスカートと共布のチェック柄、しかも前面の途中で切れるという、当時の県内にはまったく存在しないものだった。さらにスカートも男子の目を意識したのか、見た目同じデザインのキュロットスカートまで用意するという周到ぶり。

夏服はこのセーラーなんだけど、冬服の長袖ブラウスを着用することもできる。冷房対策、日焼け防止ということで、こちらを着用する生徒も半々でいる。

あ、イラストだと白く見えるけど、このセーラー服は基本的にクリーム色。

 

1994年の登場以来、変更はないと言いたいんだけど、2015年頃、全県的にスカートの長さが問題になってから、スカート裾に校章の刺繍が付いた。

それと、これはいつからかわからないけれど、上衣の背中、腰部分にウェストベルト付という亜種が存在している。こちらもイラストのタイプと半々に存在していて、今ではどちらが初代なのかよくわからない。

沖縄水産は水産高校なので、水産科の生徒は航海実習があって、それ用のカッコイイ制服がある。今現在水産科に女子はいないみたいだけど、94年以前、女子が航海実習に参加した実績もあるから、できればその姿も見て記録したい。難しいかな?

渚 美鈴 NAGISA MISUZU