ノート11

● (旧)私立沖縄高校(Private OKINAWA high school)

【基本データ

・略称・愛称等:

・男女共学

・住 所: 沖縄県那覇市国場747(当時)
・校 種: 全日制
・設置者: 財団法人嘉数学園
・創立年: 1957年―1983年
・校 訓:  愛と敬とを身につけよ、勤勉努力の人たれ、心身の強健を図れ

初代制服 Unknown

掲載制服 ?代目 廃校前最後の制服

冬服/濃紺に白2本線付きセーラー服

夏服/濃紺に白2本線付き襟、白のセーラー服

(旧)沖縄高校の制服を紹介します。

(旧)沖縄高校は、沖縄で戦後初めて創設された私立高校でした。

創立は、1957年のことで、設置者は財団法人嘉数学園。当時の校訓は「愛と敬とを身につけよ、勤勉努力の人たれ、心身の強健を図れ」というもので、野球、柔道、ボクシングなどのスポーツ面で一時は沖縄県を代表する高校となっていました。けれど、県内の高校の整備が進んでいくと、財政的な面から経営が思わしくなくなり、大手予備校沖縄尚学院に経営権を委譲して、1983年に消えていきました。その大手予備校沖縄尚学院が設置したのが、現沖縄尚学高校で、その校歌は、この(旧)沖縄高校の校歌を引き継いだものだそうです。

学校名が変わっても、前の学校の校歌が使われているというたいへん面白いケースでもありますが、そこに話が行くと沖縄尚学高校のことになってしまうので、セーブしますね。

最盛期には、普通科と商業科を合わせて生徒約1,000人が学んだ同校ですが、その記録となるとかなり少なく……。

さて、その今はなき沖縄高校の制服ですが、週刊レキオ連載時にはすでに街中から姿を消していて、頼れるのは資料のみ。しかもカラー写真の確認がまったくできなかったので、カラー化するにあたっては推測が入っています。

なお、イラストは「沖縄 女子高校生制服ノート1992」からの流用。

まず夏服。

こちらは、紺のカラーがついたオーソドックスなセーラー服。ラインはストレート。ただし、沖縄の制服らしく、フロントオープン型である点は注目すべきところかも。

同じころ?制定された県内中学校の夏セーラーが、被るタイプが多いのに対して、高校は前開きのこのタイプが一般的で、糸満高校など、当初被るタイプだったものも、後にフロントオープン型に変わっていった。中学は変わらないのに、これは不思議の一つかもしれない。

再現するうえで一番迷ったのは、スカーフの色で、襟の色よりも薄いトーンだったので、「赤系統」かなと判断して再現してみた。だから、違う色の可能性もあるけど、最有力の「黒」がモノクロ写真から判別すると違うと思われたので、その次の候補「赤」とした。

注)当時の制服を紹介した週刊誌の記事があって、それによるとスカーフの色は青と判明。イラストは修正版と差し替えした。

もっとも、学校創設当初の写真を見ると、他の公立高校と同じで、制服がそろっていないので、当初は制服であればなんでもOKだったんだと思う。

この制服が制定されたのはいつなのかわからないけれども、70~80年代には、この制服でほぼ統一されていた。

次に冬服。

こちらもオーソドックスな白2本ライン付き紺のセーラー服でした。

ただし、残された資料写真では、いろいろと混ざっていて、下図の通り、統一がとれていません。

一致しているのは、白2本線と赤?のスカーフだけ。どっちが正しいのか、はっきりしてほしいところなのですが、戦後の沖縄の制服制定揺籃期は、厳重な縛りがないところがほとんどだったので、仕方がありません。

もっと詳しい情報があれば、修正する必要が出てくるかもしれませんが、今回はこの程度で勘弁してね。

渚 美鈴/記 NAGISA MISUZU