三国節歌詞




三国節の歌詞

三国節には、100以上の歌詞が現存しています。
こちらでは、その一部を紹介させていただきます。




【もと唄】 岩が屏風か(チョイト)屏風が岩か 海女の口笛 東尋坊(チョイチョイ)

【かえし唄】東尋坊(チョイト)ホイ東尋坊 海女の口笛 東尋坊(チョイチョイ)



■以下、もと唄のみを表示します。



酒は酒屋で 濃い茶は茶屋で 三国小女郎は 松ケ下

姉と妹に 紫着せて どれが姉やら 妹やら

西も東も みなみにきたか 三国瀧谷 糸桜

主を待つ間の あの東尋坊 心とどろく 波の音

さても見事な 安島の雄島 根からはえたか 浮島か

佐渡で十九日 酒田で十日 思う三国で ただ一夜

鷹巣くもれば 間もなく雨よ 急げ湊へ 沖の船

玉屋蔵から 沖合見れば かくし帆待ちの 船見ゆる

松になりたや 雄島の松に 上り下りの 船を待つ

新保砂浜 米ならよかろう いとし船子に ただ積ましょ

沖を走せ走せ 広野を見れば 娘かわいや 柴を刈る

三国湊を 出てゆく船は 支那や朝鮮 ロシヤまでも

主にもろうた 八尾の雪駄 七夜切れても まだ一夜

江戸の吉原 三国の小女郎 初にむかえて できた里

三国出村の 女郎衆の髪は 船頭さんには いかり綱

小女郎一人に 新兵衛さんが二人 どうせ一人は 波のうえ

三国小女郎の その昔より 真情づくなら まけはせぬ

お前ら出ならんか 三国の浜へ 女浪男浪が さしまねく

唄は上ハ町 情の出村 わずかにへだてて 地蔵坂

流れ流れて 浮名の末も 三国湊や 九頭龍川

金が降る降る 三国の出村 船が出るたび はいるたび

三国湊へ 船のり入れな 積荷出村で からになる

新保汐風 三国はあらし 出村吹く風 色の風

愛宕山から 飛んでくる烏 銭も持たずに 買お買おと

立った浮名の そのはじまりは 宿の浜辺の 踊りから

出村思案橋 もどろかいこか 何の思案橋 ゆくがよい

往こうかもどろか 恋路の闇に 心迷うた 思案橋

行こうか岩崎 もどろか請地 ここが思案の 境橋

三国女郎衆は 親よりましや 雨の降らんのに カサくれた

三国女郎みて うちのかゝ見れば 山に住いなす 猿のよう

三国生まれの 子飼いの女 お手に入れたは 主ひとり

三国通いを 知らない人は 世にも憐れな 金の番

三国湊を 抱えた沖の 雄島雌島の 夫婦島

三国お山王 お猿子祭 山車を見せたや 旅の衆に

三国祭は 申の日繰りて 山王祭と いうわいな

三国祭は めめんじゃこ祭 そうけ持ってこい 掬てやる

神のお庭の 静かにくれて 雨の音きく 桜谷

空の曇りも あの青あらし 吹いてながして 日和山

三国湊の お性海寺様の 椿みごとに 咲きみだれ

三国名所で 名高いものは 千本桜の 瀧谷寺

花がちるちる あの糸桜 鐘は入相 瀧谷寺

三国三国と 通う奴馬鹿よ 帯の幅ほど ある町を

鷹巣山見よ 夕焼けこやけ 積る白雪 黄金色

汐見夜桜 その花かげで ちらと見初めた 主じゃもの

島が桜か 桜が島か 三国向島 見にござれ

三国名物 万寿に雲丹よ 下戸も上戸も にがしゃせぬ

雄島亀島 夫婦の岩も はなればなれに 苦労する

雄島西の空 夕空やける 烏なきなき かえる空

三国よい所 雄島をうけて 鷹巣あらしが そよそよと

岩の東尋坊 女松の新保 波止場かかえた みぎひだり

わたしゃ新保の 瀬にいた鴎 あとも濁さで たつわいな

お前ら来ならんか 新保の山へ 雄松雌松の 枝折りに

お前ら見なんだか 新保の浜を 金の木ござらぬ 松ばかり

わしの心と 新保の松は 枯れて落ちても 二人づれ

三国新保の大川でさえ かけりゃかかるよ 長い橋

主がくるかと お手てをかざし 長い新保の橋を見る

袈裟を忘れた 新保の浜へ 酔いがさめれば 思い出す

笙を忘れた 新保の茶屋へ 空が曇れば 思い出す

誰がどう言うても 金津はざいご 三国や湊で船が立つ

三国湊は 九頭龍川の 沿うて開らけた よい湊

かわい殿御の 矢帆なし姿 枕屏風の絵にしたい

沖に白帆が百九十はい わしの殿御もあの中に

わたしゃ波止場の 役人ならば 今朝の出船を 手でとめる

厚司なわ帯 腰には矢立 問屋通いの ほどのよさ

姉にささせたら 妹にもささせ 同じ蛇の目の からかさを

お前一人か 連れ衆はないか 連れ衆あとからかごでくる

義理と誠に 二人を立てりゃ 合いで小女郎の 身がもたぬ

お着せ申した 羽織の襟を かえすそれさえ つらい朝

来いとおっしゃれば 妻ゃどこまでも 下は南部の はてまでも

逢わぬ恨を 書いたはとがよ 逢えばやさしい 主じゃもの

船は出い行く 帆かけて走る 女郎衆浜へ出て 袖しぼる

娘いたかと 窓からのぞきゃ 親父横座で 縄のうてる

主が主なら 私もわたし 気嫌とる気は さらにない

好いてはまれば 泥田の水も 飲んで甘露の 味がする

嫌と思えば 婆もかげも 歩く雪駄の音もいや

街のまん中を 戻りつ行きつ 五銭白銅が 落ちている

沖のど中に 絹機たてて 浪に織らせて 岩に着しょ

米の生る木で 草履をつくり あるきゃ小判の あとがつく

差いた盃 中見てあがれ 中は鶴亀 五葉の松

波止の灯台 出船をてらす 恋の入り船 まだ見えぬ

梅がいやじゃし 桜もいやじ 桃と桃との あいがよい

浅い川なら 膝までまくる 深くなるほど 帯をとく

宵の横どり 夜中の茶臼 今朝の別れに 本間取り

姉のかわらけ 妹の毛武者 同じおそそに 裏おもて

虎は千里を 走ると言えど 腰巻一重が ままならぬ

盆のお月さんは まん丸こで丸て まるてまんまるこで 角がない

盆の十六日 闇ならよかろ お手を引き合うて 音頭とり

踊りたてたら こわいてはならぬ あけの烏が 鳴くまでは

踊る人もなし 御見物ばかり 桶の底なし 側ばかり

唄はうたいたし 唄の数知らず 一ツ唄うては 七かえし

も早や踊りも やめたらよかろ 天の河原も西ひがし

鯉の滝のぼり なんと言うて登る 山を滝にしよと 言うてのぼる

伊勢の大神楽 京へのぼるやら 笛や太鼓の 音がする

西も東も 南に北か 私しゃ他門から 逢いに来た

いつも七月 盆ならよかろ 踊る○○○に会うまいか

酒はのみたし 酒屋はねたし 起きてる酒屋にゃ 借りがある

雨が降ってくる 洗たく物ぬれる ねんね泣きだす ままこげる

おばばどこ行きゃる 三升樽さげて 嫁の在所へ 孫だきに

やしゃでやのしゃで やのしゃでやしゃで やしゃでやのしゃで 
こちゃしらぬ



※ 最後の唄は、踊りの音頭取りが、次々と代わりの唄が出ぬ場合に其のツナギとして唄ふなり。


   参考文献 : 三国古里の会著 「三国節」